00:04:42 ~ 00:05:19 委員長(松山政司君)
ただいまから政府開発援助等に関する特別委員会を開会いたします。委員の異動について御報告いたします。昨日までに、小野田紀美君、里見隆治君、山本香苗君、又市征治君、井上哲士君及び大家敏志君が委員を辞任され、その補欠として竹内真二君、三浦信祐君、福島みずほ君、山添拓君、自見はなこ君及び進藤金日子君が選任されました。 Angry: 0.492 Disgust: 0.288 Fear: 0.382 Happy: 0.679 Sad: 0.500 Surprise: 0.477
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00:05:19 ~ 00:06:13 委員長(松山政司君)
政府開発援助等に関する調査を議題といたします。この際、便宜私から、自由民主党・国民の声、立憲民主党・民友会・希望の会、国民民主党・新緑風会、公明党、日本維新の会・希望の党、日本共産党及び沖縄の風の各派共同提案によるG20大阪サミット及び第七回アフリカ開発会議(TICAD7)に向けた我が国の開発政策並びに参議院における国際的議会活動に関する決議案を提出いたします。案文を朗読いたします。 Angry: 0.643 Disgust: 0.312 Fear: 0.364 Happy: 0.657 Sad: 0.312 Surprise: 0.503
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00:06:13 ~ 00:07:06 委員長(松山政司君)
平成二十七年九月の国連総会で、二〇三〇年までの開発目標として持続可能な開発目標(SDGs)が採択されてから既に三年が経過し、目標達成に向けての具体的な取組が問われる時期に差し掛かっている。こうした中で、本年六月には、国内で開催する国際会議としては史上最大規模となるG20サミットが大阪市で開催され、また、八月には、第七回アフリカ開発会議(TICAD7)が横浜市で開催される。我が国は、主要な政府開発援助(ODA)供与国の一つとしての長い経験や知見を有し、「人間の安全保障」の理念に基づく特色ある援助を通じて、国際社会の平和、安定と繁栄に取り組んできた。 Angry: 0.470 Disgust: 0.301 Fear: 0.507 Happy: 0.624 Sad: 0.337 Surprise: 0.576
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00:07:06 ~ 00:08:06 委員長(松山政司君)
我が国が、こうした重要な国際会議において、議長国としてSDGs達成を始め、開発問題を積極的に取り上げ、議論を主導するとともに、効果の高い取組を自ら実践していくことにより、本年九月に国連において予定されている初のSDGs首脳級会合に向けても大きな弾みとなることが期待される。このような中、参議院が行っている政府開発援助調査派遣や国際会議への出席などの国際的議会活動は、ODAを始めとする政府の取組に対し、立法府として行政執行の適切性の監視や我が国の支援に対する理解増進を図る上で大きな役割を果たすものであり、その機会や重要性は年々増大している。国際的にも政府の取組に加え多様な主体が相互補完的に外交的役割を担っていく動きが広がりを見せる中で、いわゆる議員外交はますます重要性を増している。 Angry: 0.826 Disgust: 0.355 Fear: 0.408 Happy: 0.457 Sad: 0.195 Surprise: 0.448
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00:08:06 ~ 00:09:30 委員長(松山政司君)
これに関し、現在、我が国の参議院の英語表記として「HouseofCouncillors」を用いていることから、派遣訪問先等において参議院が日本国会の一院であることが十分に理解されず、活動を行う上で支障となるとの指摘が一部の政府開発援助調査派遣団の報告においてなされている。ついては、参議院においては、参議院及び参議院議員の英語表記の在り方について、国際社会の状況、これまでの歴史的経緯、仮に変更する場合に社会に与える影響等を慎重に勘案しつつ検討を行うべきである。また、政府においては、この機会を捉え、我が国の開発協力及び国内諸施策に関し、次の事項について適切な措置を講ずるべきである。一、格差・貧困、テロ、難民・避難民、気候変動、海洋プラスチックゴミ問題など、様々な社会・経済・環境問題が相互に絡み合い地球規模で広がる現状を踏まえ、「誰一人取り残さない」持続可能性、多様性、包摂性を有する社会の形成に向け、途上国だけでなく先進国を含む全ての国際社会が取り組むべき目標であるSDGs達成のため、国際会議等においてリーダーシップを発揮すること。 Angry: 0.783 Disgust: 0.302 Fear: 0.490 Happy: 0.386 Sad: 0.278 Surprise: 0.460
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00:09:30 ~ 00:10:30 委員長(松山政司君)
特に、「質の高い成長」の重要性に関する認識が共有され、それに向けた国際協調が実現するよう国際的議論を主導すること。二、開発途上国における「質の高い成長」による自立的発展を実現するため、日本の強みである技術移転や雇用創出、さらには開放性、透明性、経済性及び債務持続可能性などに配慮した「質の高いインフラ」の優位性についてさらに積極的にアピールし、その国際スタンダード化に向けて国際社会における議論を主導すること。その際、「パリ協定」に基づく温室効果ガスの排出実質ゼロの達成に資するよう取り組むこと。また、他の先進国のODAの状況を踏まえ、教育、保健、上下水道など社会セクターへの支援を拡大し、後発開発途上国(LDCs)への援助の比重を高めること。 Angry: 0.689 Disgust: 0.344 Fear: 0.574 Happy: 0.432 Sad: 0.319 Surprise: 0.487
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00:10:30 ~ 00:11:14 委員長(松山政司君)
三、アフリカは、貧困や飢餓等の根本的な開発課題において最も深刻な状況に置かれており、SDGs達成に向けても最大の鍵となる地域であるが、「質の高い成長」の前提となる基礎的条件が整っていない状況を踏まえ、民間投資の増加のための一層の環境整備に取り組むとともに、従来以上に開発支援を重点化すること。また、我が国はアフリカ諸国の誠実なパートナーとして、TICAD等を通じて現地のニーズをよく把握し、非政府組織(NGO)との連携を一層密にして、真の自立と貧困の解消に向け一層効果的な支援を、引き続き、展開していくこと。 Angry: 0.595 Disgust: 0.369 Fear: 0.567 Happy: 0.430 Sad: 0.330 Surprise: 0.484
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00:11:14 ~ 00:12:01 委員長(松山政司君)
四、インド洋及び太平洋が全ての国々に安定と繁栄をもたらす自由で開かれた海洋となるよう、アジア太平洋から中東・アフリカに至る地域の国々がハード・ソフトの両面で相互に連結性を強化していく取組を、我が国が積み重ねた経験や知見を提供しつつ、積極的に推進すること。その際、新興国の果たす役割の重要性を踏まえつつ、他国への開発協力の進め方、更なる成長に向けた「中進国の罠」など新たな問題への取組など、積極的な対話を通じ、認識の共有が図られるように協力していくこと。五、貧困の削減はSDGsの中で最も重要な目標の一つである。 Angry: 0.459 Disgust: 0.326 Fear: 0.552 Happy: 0.534 Sad: 0.434 Surprise: 0.514
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00:12:01 ~ 00:13:01 委員長(松山政司君)
世界の貧困の更なる削減のため、産業の振興、ジェンダー平等の実現、公平な社会の実現、社会保障制度の充実などの取組を一層促進すること。また、今後、世界人口の一層の増加に伴い食料の不足が深刻なものとなることが懸念される。食糧問題は国際社会の平和と安定に大きな影響を及ぼすものであり、その解決は喫緊の課題である。食料の多くを輸入に依存する我が国は、稲作やバイオテクノロジーなどの高度な先端技術や経験をいかし、食糧問題の解決のため、食料増産など農業分野へのODAの増加に努めること。六、膨大でかつ多様化するニーズに対し、効率的かつ効果的な支援を展開していくには、政府だけではなく、NGO、民間企業、地方自治体、大学等の多様な主体の草の根参加の下での、よく連携の取れた戦略的な取組が不可欠である。 Angry: 0.535 Disgust: 0.402 Fear: 0.559 Happy: 0.478 Sad: 0.416 Surprise: 0.500
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00:13:01 ~ 00:14:00 委員長(松山政司君)
このため、各主体の特性を踏まえた役割分担を明確化し、各主体が官民の開発協力の全体像を共有しつつ、より効果的な取組が行えるような体制の構築に向けて十分な支援を行うこと。また、NGOがしかるべき役割を果たしていくためには能力の高いNGOを育てることが重要であるが、その財政基盤の強化は喫緊の課題であり、NGO側の自助努力や透明性確保を前提に、必要な予算措置を行うこと。七、アフリカ諸国を始めとした開発途上国に、中小企業を含む民間企業がより積極的に進出し、開発途上国の持続的成長に貢献するとともに、我が国の成長にも寄与し得るよう、その環境整備に努めること。また、民間企業の海外展開に対する支援については、その活動が労働条件等人権を尊重したものであることを十分確認しつつ行うこと。 Angry: 0.737 Disgust: 0.427 Fear: 0.454 Happy: 0.468 Sad: 0.308 Surprise: 0.463
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00:14:00 ~ 00:15:11 委員長(松山政司君)
八、地域レベルでの国際的な協力は、途上国の課題解決のみならず、我が国に対する理解の促進、さらには地方創生の観点からも大きな効果が期待されるものであり、地方自治体がより積極的に取り組めるよう支援を強化すること。また、今後我が国において一層の多文化共生への取組が求められていることも踏まえ、海外における日本語教育基盤の充実を図ることも必要であり、相手国の理解を得た上で、国際交流基金及び開発協力の一環としてのJICA事業なども活用して、日本語教育支援も充実させていくこと。九、世界で活躍するJICA海外協力隊員は我が国の「顔の見える援助」を担う大きな力であるが、応募者は減少傾向が続いている。教育機関と連携した効果的な募集活動等に加え、安心して参加できる環境の更なる整備に向け、安全確保対策の強化や帰国後の進路支援、現職参加制度の周知・充実等に一層積極的に取り組むこと。 Angry: 0.408 Disgust: 0.297 Fear: 0.413 Happy: 0.752 Sad: 0.376 Surprise: 0.546
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00:15:11 ~ 00:16:04 委員長(松山政司君)
十、SDGs達成に向けては、あらゆる主体を巻き込み、強い連携の下で取り組む必要があり、その中でODAが果たすべき役割等に関する国民全体の理解が必要である。SDGsやODAの意義等に関する理解がさらに進むよう、広報活動のみならず、学校教育における学習等も含め施策の拡充を図ること。十一、非常に厳しい財政状況の中、政府は、限られたODA予算が適切かつ効果的に執行されるよう、各ODAプロジェクト等の評価をしっかりと行うとともに、それを次年度以降の事業実施に反映するよう努めること。また、平成二十九年度にJICAの予算執行管理等の問題が生じたことに鑑み、十分な原因分析を行い、それを基に再発防止に向けた対策を徹底すること。 Angry: 0.604 Disgust: 0.298 Fear: 0.496 Happy: 0.541 Sad: 0.339 Surprise: 0.513
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00:16:04 ~ 00:17:01 委員長(松山政司君)
十二、SDGs達成に向け、財政の健全性に留意しつつ、対国民総所得(GNI)比でODAを〇・七%とする国際的目標の実現に取り組むほか、国際連帯税等の革新的資金調達メカニズムの検討において、我が国が議長国を務めるG20や「開発のための革新的資金調達に関するリーディング・グループ」の機会も活用し、議論が行われるよう努めること。右決議する。以上でございます。本決議案を本委員会の決議とすることに御異議ございませんか。御異議ないと認めます。よって、さよう決定いたしました。ただいまの決議に対し、河野外務大臣から発言を求められておりますので、この際、これを許します。河野外務大臣。 Angry: 0.644 Disgust: 0.351 Fear: 0.459 Happy: 0.516 Sad: 0.395 Surprise: 0.496
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00:17:01 ~ 00:17:37 国務大臣(河野太郎君)
G20大阪サミット及び第七回アフリカ開発会議に向けた我が国の開発政策並びに参議院における国際的議会活動に関する決議を可決いただきまして、誠にありがとうございました。外務省としては、ただいまの決議の御趣旨と本委員会での御議論を踏まえつつ、開発協力大綱の下、G20大阪サミット及び第七回アフリカ開発会議の機会も捉え、戦略的かつ効果的、効率的な開発協力を推進し、国際社会の平和と安定及び繁栄の確保により一層積極的に貢献していく所存です。 Angry: 0.594 Disgust: 0.269 Fear: 0.383 Happy: 0.736 Sad: 0.223 Surprise: 0.562
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Angry: 0.389 Disgust: 0.405 Fear: 0.297 Happy: 0.615 Sad: 0.759 Surprise: 0.364
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この要約は、この会議の議事録全体から自動的に生成されたものです。
食糧問題は国際社会の平和と安定に大きな影響を及ぼすものであり、その解決は喫緊の課題である。 |
SDGsやODAの意義等に関する理解がさらに進むよう、広報活動のみならず、学校教育における学習等も含め施策の拡充を図ること。 |
十一、非常に厳しい財政状況の中、政府は、限られたODA予算が適切かつ効果的に執行されるよう、各ODAプロジェクト等の評価をしっかりと行うとともに、それを次年度以降の事業実施に反映するよう努めること。 |
右決議する。 |
以上でございます。 |
御異議ないと認めます。 |
ただいまの決議に対し、河野外務大臣から発言を求められておりますので、この際、これを許します。 |
河野外務大臣。 |
案文を朗読いたします。 |
本日はこれにて散会いたします。 平成二十七年九月の国連総会で、二〇三〇年までの開発目標として持続可能な開発目標(SDGs)が採択されてから既に三年が経過し、目標達成に向けての具体的な取組が問われる時期に差し掛かっている。 |
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