00:00:00 ~ 00:01:06 参考人(岡村肇君)
岡村肇でございます。本日は、このような機会を与えていただき、厚くお礼を申し上げます。近年、我が国の社会経済は、今後本格化する人口減少、少子高齢化に伴う社会保障費の増大、潜在成長率の伸び悩み、社会資本の老朽化等の難しい課題に直面しております。また、東日本大震災からの復興が引き続き大きな課題となっており、行政等にはこうした課題への適切な対応が求められております。会計検査院としては、このような社会経済の動向を踏まえながら、一部の府省等において不正不当な事態が見受けられたことも踏まえて、正確性、合規性の観点から厳正な検査を行うこと、厳しい国の財政状況にも鑑みて、事務事業や予算執行の効果及び国等が保有している資産、補助金等によって造成された基金等の状況についても積極的に取り上げるなど、経済性、効率性及び有効性の観点からの検査を重視すること、行財政の透明性と説明責任の向上や事業運営の改善に資するために、国の決算及び財政の健全化に向けた取組について分析や評価を行っていくとともに、特別会計、独立行政法人等について財務状況の検査の充実を図っていくことが重要と考えております。会計検査院は、内閣から独立した憲法上の機関として、国の会計検査を実施し、検査の結果に基づき検査報告を作成して、内閣を通じて国会に御報告するという重要な使命を課されております。私は、昭和五十八年に会計検査院に採用されて以来、会計検査業務に関わり、現在は事務総長として、検査官会議の指揮監督の下、事務総局の業務を統理する任にございます。仮に検査官に任ぜられるとするならば、事務総局を指揮監督する検査官会議の構成員としての自覚と責任感を持ち、これまで会計検査に関する実務で培った知識、経験を生かすとともに、国民の皆様の関心の所在や国会における御審議の状況に常に注意を払うなど、いろいろな御意見に耳を傾けながら、検査官会議における公平かつ均衡の取れた意思決定に貢献することによって、全力を尽くして検査官としての職責を担ってまいりたいと考えております。御質問ありがとうございます。今御紹介ありましたけれども、検査院の検査は書面検査と実地検査がございます。特に、府省、地方公共団体や団体の本部や支部、あるいは工事の現場といったところまで、実地検査ということで職員を派遣するということが会計検査の大きな特色の一つになっているというふうに承知しております。実地検査では、関係帳簿や書類を検査し、担当者、関係者から説明を聴取し意見を聞く、財産管理の実態を調査するなどしておりまして、検査報告に掲記され国会に報告される事項の大部分はこの実地検査によって明らかになったものでありまして、実地検査は会計検査上極めて重要かつ有効な検査手法であると認識しております。まさに現場第一主義ということでございます。私も、厚生労働省、国土交通省、文部科学省、農林水産省等の検査課の経験がございます。現場での検査の重要性ということを重々承知しているところでございます。仮に検査官に任ぜられるとするならば、現場における予算の執行状況を実地検査により的確に把握することに留意するよう、事務総局の指揮監督に当たってまいりたいと考えているところでございます。私のインタビューをお読みいただいたということでございまして、誠にありがとうございます。御紹介いただきましたように、私はどちらかというと官房業務が長いというところでございます。特に、法規課というところに十二年ほど在籍いたしました。これは、会計検査を法的に支えると、間違いのない権限の行使をしていくということが一番重要な仕事であったと思っておりまして、そういう点から私なりに官房業務にも携わってきたというつもりでございます。それから、先ほど申し上げましたが、各省の検査、実地検査も経験はさせていただいているところでございます。所信で申し上げましたけれども、会計検査、多角的な観点から行われるというのが何といっても特徴でございます。正確性、合規性、経済性、効率性、有効性といった観点から行われておりますが、近年ではこれに加えて、公平性ですとか国民生活の安全性、あるいは行財政の透明性なども重要になってきております。国民の目線に立った検査を更に充実させていくということからは、この多角的な観点、着眼点からの検査を進めていくことが必要であると。本件の決議、今御紹介いただきましたような事態を契機としてなされたものと承知をしておりまして、非常に重く受け止めているところでございます。会計検査院といたしましては、検査の過程及び内容に疑念を抱かれないよう、職員全員が提出資料の信憑性を確認することの重要性を再認識するとともに、具体的な検査手法を学ぶための研修を実施するなどして能力向上を図っていく必要があると考えておりまして、今後、検査の中核を担います課長級、補佐級の全職員を対象としました特別の研修を実施するなどしてまいる所存でございます。御指摘ございましたように、東京オリンピック及びパラリンピックに関しましては、二十九年六月に参議院決算委員会から検査の御要請をいただきまして、その結果をまず十月に報告させていただいたところでございますが、東京オリンピック・パラリンピックにつきましては、おっしゃいましたように国民の関心が極めて高いことなども踏まえまして、引き続きしっかり検査を実施していく必要があると考えているところでございます。検査の過程及び内容に疑念を抱かれないということは大変重要なことであるというふうに認識しております。先ほども申し上げましたような研修を実施する、非常に大掛かりなものでございます。課長級、補佐級の全職員を対象として特別の研修を行うというようなことをまず行いまして、こういった事態の再発防止に努めていきたいということでございます。御質問ありがとうございます。私は、会計検査の観点ということに、今のお話伺っていて今思い出したんでございますが、こだわってきたように自分なりに考えております。正確性、合規性、経済性、効率性、有効性ということ、これは平成九年の改正、院法改正によりまして法律に明記をされたものでございますが、それ以前から会計検査院としては幅広い観点から検査を行うべきであるということで検査に取り組んでまいりまして、平成九年の法改正の際にも、言わばそれを確認していただく、追認していただくとともに、さらに有効性の検査についてもっとしっかり頑張るようにというような議員立法での改正をしていただいたというふうに思っております。この有効性の観点と申しますのは、予算の執行、事務事業の遂行の結果というものがその所期の目的を達成しているか、また効果を上げているかということでございますが、これはなかなか分野によりましては非常に難しい判断、この評価が難しいという分野があるわけでございますけれども、そういう分野、事業につきましても何とか会計検査院でしっかりと検査をしていけないかというようなこと、そういったことを考えながらやってきたというふうに思っております。先ほど法規課の勤務が長うございましたと申し上げたんでございますが、平成九年の法改正、まさに今お話しさせていただいたところでございますけれども、そのときに法規課におりまして、議員立法で院法が改正されるというのに立ち会わさせていただいたといいますか、そういうことがございます。この改正は、先ほど申し上げました検査の観点を明記するということとともに、国会からの検査要請の制度を設けるという、これは大きな改正だったというふうに捉えております。我が国の会計検査院は、内閣から独立して、あるいは国会、裁判所にも属さないという純然たる独立機関ということでございますけれども、国会との関係、連携の重要性ということで大きな一歩を踏み出したような改正に立ち会うことができたという、非常に印象深い仕事だったというふうに思っております。会計検査院の職員は、非常にまず熱心でございます。本当に熱心に仕事をしているというふうに誇りに思っているところでございます。むしろ、仕事をし過ぎてしまうというようなところもあろうかと思います。私は、まず、業務の簡素化、効率化ということをまず考えまして、部下に無駄な仕事はさせないということが、今、働き方改革も言われている時代でございますが、一番重要なのではないかというふうに考えまして、管理職として努めてきたというふうに思っております。ただいま私は会計検査院事務総長ということで、千二百四十名ほどの組織の長を務めさせていただいております。これは先ほども申し上げたことでございますけれども、検査報告を十一月上旬にしっかりと提出させていただくという、そういう締切りに向かって事務総局全体の進行管理を図っていくということでしょうか、これはなかなか大変なことだというふうに認識しておりまして、先ほど申し上げたような効率化、簡素化ということも常に念頭に置きながら進めていくことで部下の負担もできる限り減らしながら、しかし、いわゆる質でございますね、報告の質、これをしっかりと保つということに向けて今取り組んでまいったというふうに思っております。二十九年度の検査報告の特色と申しますと、第一に挙げられますのは、国民生活の安全性の確保に関する事項を多数掲記したことというふうに考えております。高速道路の点検のことでございますとか、これも、二十四年に笹子トンネルの崩落事故というのがございまして、非常に、国民の間でも安全性の確保について関心が非常に高まったというふうに認識しております。その辺りから、私どもこの観点からの検査にいろんな分野で取り組んできたところでございますけれども、今年の検査報告におきましてもそういった指摘が多数掲記できたのかなというふうに思っているところでございます。正直申し上げまして、現段階で何か制度的な権限強化ということについて考えているところがあるわけではございません。能力、職員の能力向上といったことを一番重要視しまして取り組んでまいって、それが充実した検査結果に結び付いていくということでございますと、国民の期待に応えられる検査というところに結び付いていくのかなということで、その辺りを一番今課題とも感じてやっているところでございます。特にこれということで今考えているかというふうに問われれば、むしろその権限ということよりも、先ほど申し上げましたような能力向上という面での体制の強化というんでしょうか、そういうことが一番課題かなというふうに感じているということでございます。私も、先ほど申しましたように、官房の業務が長いということで、検査の経験がそれほど長いわけではございません。そうしたことのせいかもしれませんが、改ざんとか隠蔽ということに自らがその検査担当者だったときに経験したかということであれば、そういう経験はないということでございます。これは、なかなか私どもからこうというふうに申し上げるのは難しいのかなというふうに思っております。私どもは、やはり会計経理の適正性ということについてしっかりと目を光らせてまいりたいという立場でございます。個別の検査の過程に関することでございますので、そこは差し控えさせていただきたいというふうに存じますが、一般論で申し上げますと、検査対象機関との間では非常に時には激しい議論のやり取りもしているところでございます。その過程ではいろいろなことが出てくるということはあるのではないかなというふうに思っております。はい、見ております。内容をちょっと詳細に記憶しておらないところがございますが、この点、本人に確認したところ、報道されている内容の一部を話したということを認めているということでございます。本人にすれば、内容の一部を話したという認識のようでございます。記事が誤っているというようなことを申したということではないというふうに思います。おっしゃるとおり、検査の担当者とすれば、そういう処分費の単価を算出したいということで努力していたのではないかというふうに、これは、申し訳ございません、推測でございますが、やはり検査、適正な価格というものを示したいということで検査に取り組んでいるのが担当者だと思いますので、それはそういうことで努力をしたというふうに思いますが、結果的に示すことができなかったというふうに私は理解しているところでございます。懲戒処分の要求の検討に当たりましては、国の会計事務を処理する職員ごとに事実関係を確認して、故意又は重大な過失があるかなど、法律に定められた要件に該当するかを確認するということでやっているわけでございます。関与したと認められる職員について検討するということでございます。指示をしたという職員が会計事務職員に該当するということが前提になろうかと思いますが、おっしゃるとおりかと思います。大臣につきましては、会計法等におきまして各省各庁の長としての事務が規定されておりますが、その事務につきましては、政令の定めるところにより所属の職員等に委任することができるとされております。また、大臣につきましては、国家公務員法第二条の三項第二号の規定により特別職とされておりまして、職員の懲戒処分について定めた国家公務員法の対象とはなっていないというふうに理解しているところでございます。平成二十九年度決算検査報告でございますが、検査に当たっては、幅広い観点から幅広い分野の検査を行っているところでございます。先ほどもちょっと話が出ましたが、本年の検査では、近年相次ぐ大規模な自然災害の発生により、国民の関心が高い国民生活の安全性の確保に関する問題を多数取り上げているところでございます。また、少子高齢化の進展等を背景として、やはり関心が高い社会保障に関する問題についても多数を掲記したというふうに考えております。無駄遣いを減らすための対策についてでございますが、まず、やはり各機関における内部統制に係る体制の整備、あるいは職員一人一人の適正かつ効率的、効果的な予算執行に対する意識の向上などについて不断の努力が必要なのではないかと考えております。また、私ども、内閣から独立した会計検査院による検査の充実も、これは無駄遣いに対する牽制になるものと考えております。今回、仮に検査官に任ぜられるとするならば、この点については本当に力を入れて取り組んでいきたいことであるというふうに考えております。基本的にはやはりそこかと思いますが、会計検査院としても、その指摘した事態が確実に改善されているかというフォローアップ検査、これは力を入れてやっているところでございますし、同種の事態が他の府省において発生するということのないように横展開をしていくような検査、これも力を入れているところでございます。また、検査結果につきましても、検査報告説明会等の場を設けましてしっかりと周知をしているということで取り組んでいるところでございます。会計検査院では、国民医療費の増大に対応いたしまして、昭和六十二年から医療費の検査に本格的に取り組んでおります。検査方法をいろいろ工夫しながら、これまで診療報酬等の医療費に係る不当事項を多数指摘をしてきたところでございます。この不適切な事態の発生原因としては、チェック体制の問題があろうかと思います。効果的なレセプト点検の励行などが望まれるのではないかと考えておりますが、会計検査院も、これは一般論になりますが、先ほども申し上げましたが、指摘された事態が確実に改善されるよう、あるいは他の部署で繰り返されることのないよう、フォローアップの検査あるいは他の部署への検査の展開といったことを心掛けているということでございます。御紹介いただきましたのは、本年七月に随時報告をさせていただいた案件でございます。会計検査院は、社会情勢の変化や国民の関心の所在等に対応して、検査のテーマ、着眼点等を毎年見直して検査を実施してきております。近年では、個々の事務事業における不正不当な事態を指摘するのみでなく、施策が目的を達成しているか、予算執行の効果が上がっているかなどについても着眼して検査を実施してまいりました。今御指摘がありましたような多額の国費が用いられたプロジェクトに関しては、新しい検査手法の開拓を図るなど検査能力の向上がやはり何といっても必要でございますが、その上で、積極的にこういったものを取り上げて、検査院として分かりやすく国民の前に説明をしていくというようなことは非常に重要なことであると考えて、検査に取り組んでまいりたいと考えております。検査官は、会計検査院の意思決定機関である検査官会議の構成員でございます。検査官会議は、意思決定機関でありますとともに、検査の実施機関である事務総局を常時指揮監督しております。検査官会議は三人の検査官から構成されますが、幅広い視野に立った公正で的確な判断を確保する上で、法律、行財政、企業会計、会計検査等に関し豊富な知識と経験を有する者から構成されることが望ましいとされております。御紹介ありましたように、現在の検査官は、公会計の分野に精通した大学教授、それから官民にわたる会計監査について熟知した公認会計士出身の二人でございます。事務総局出身の私につきましては、検査の第一線の現場も承知しておりますし、検査業務全体を指揮する立場も経験いたしまして、事務総局における業務の実態を承知しておりますので、検査官会議における事務総局の指揮監督が的確かつ効率的なものになるように貢献するということが求められていると考えております。また、検査官会議におきましては、会計検査の実務に関する知識と経験、あるいは会計検査に従事する中で触れた行財政の実態等に関する知見等も生かしまして、その継続性、迅速性等を確保し、公平かつ均衡の取れた意思決定が行われるように貢献することが求められているというふうに認識しているところでございます。なお非常に厳しい国の財政を改善することは大変重要な課題であるというふうに会計検査院としても認識しているところでございます。会計検査院では、毎年次の会計検査の基本方針におきまして、近年の厳しい財政状況に鑑みまして、経済性、効率性及び有効性の観点からの検査を重視し、特に有効性の観点から、事務事業及び予算執行の効果等について積極的に取り上げるように努めることとしております。また、公的債務残高の累増は将来世代の負担の増加につながるというような議論もございますので、財政の透明性を高め、国民に対する説明責任を果たすことにより、将来の国民の財政に対する信頼を確保していくということが必要だと考えられますことから、会計検査院といたしましても、財政の透明性と説明責任の向上に資するための分析、評価を行うことが非常に重要であると考えておりまして、二十八年度決算検査報告では、国の財政健全化への取組につきまして過去二十年間の決算を対象に分析を行いまして、特定検査状況として掲記したものなどがございます。社会保障費は政府支出の中でも最大の割合を占めておりまして、会計検査院においても従来重点を置いて検査に当たってまいったところでございます。検査におきましては、保険料の徴収不足ですとか保険の過大給付、補助金の過大交付といった事態を不当事項として毎年指摘をしております。それから、事業運営や制度上の問題につきまして改善の意見表示、処置要求を行っております。またさらに、国会からの検査要請をいただきまして、介護保険制度の実施状況につきまして取りまとめて報告をいたしましたり、医療費の適正化に向けた取組の実施状況、生活保護の実施状況について報告するなど、広く制度全般の状況についても検査を実施しているところでございます。現在、今年六月に参議院から、「待機児童解消、子どもの貧困対策等の子ども・子育て支援施策の実施状況について」ということで検査要請をいただきまして、検査を進めているところでございます。先ほど、業務の簡素化、効率化ということを考えてやってまいったというふうに申し上げたところでございます。私ども会計検査院の職員、本当に忙しい中で検査報告のための検査、それから取りまとめに従事をしております。少しでも効率化をいたしまして働き方改革に資するようなことができないかということで、管理職として考えながらやってきたということで、自分のことを考えてみましても、やはり効率化、簡素化できることはもう効率化、簡素化するというのがモットーでやってきたように考えているところでございます。これはなかなかお恥ずかしい、これといってございませんけれども、幸い今、病気もせずに毎日元気に勤務しているつもりでございます。これから先もそういった形で仕事がしていければいいなというふうに思っているところでございます。御指摘のとおりでございまして、中立な立場から厳正公正な検査を行うということは私どもが最も重視しているところでございます。そのためには、職員一人一人が憲法上の独立機関の職員としての矜持を持ちまして、高い倫理観や責任感を有しているということが不可欠であると考えております。このためには、まず職員の採用に当たりまして、会計検査院の中立性というものを理解し、会計検査院の業務に意欲を持つ多様な分野の優秀な学生を確保することが必要でございます。そしてまた、採用後の研修におきましても、会計検査院職員としての必要な心構え、あるいは専門分野の知識といったものをしっかり習得させまして、その後も各段階の研修において、この職務の中立性を含む意識を深め、専門的知識を高めていくように努めているところでございます。会計検査院の人材や予算といった資源には制約がございますことから、この限られた資源の中で効果的、効率的に国民の目線に立った検査をしていく、これが重要でございます。そのために、多く財源が投入されているところに重点を置きつつ、国民の皆様の関心、国会での様々な御議論に日頃から留意して、重要な課題、検査対象といったものを発見していくということが必要不可欠であろうと思っております。御指摘のとおり、行政、政策が複雑多様化しております。事業の有効性の評価が難しいという分野も増えてきておりますが、検査手法の開拓あるいは検査能力の向上といったことによりまして、積極的に処置要求とか改善の意見表示ということで制度を正していくということ、広い意味、大きな意味での無駄の削減ということを心掛けて検査に取り組んでいくということによりまして、会計検査を通して国の行政や財政の改善に積極的に貢献していくことが必要だと考えているところでございます。会計検査院では、職員のスキルアップを図るために、内部で専門家を講師とした研修やセミナーを行いますとともに、大学院に留学させるような外部機関による研修も行ってまいりました。引き続き、こういった内外の研修を充実させていくことはもちろんでございますが、社会経済や行財政の動向に伴い検査ニーズが変化することも踏まえて研修の中身を再編していくということも大切であると考えております。例えば、ITに関する検査技術でございますとか、財務分析に関する知識や民間の管理会計に関する知識を応用した検査技術などは今後より一層必要になってくるということが想定されます。したがいまして、これら検査ニーズに対応した研修メニューを充実するというようなことが重要ではないかと考えております。また、検査の対象は行財政全般と大変広範なものでございますので、プロパー職員の育成だけではなく、様々な専門的知識や実務経験を持った民間人を任期付職員として受け入れたり、あるいは非常勤の特別調査職として採用するなどして多様な人材を確保していくことも必要であろうというふうに考えております。会計検査院は国民の負託を受けて検査を行う機関でございますので、国民の理解と信頼を得るために、検査活動の内容をできるだけ明らかにしていく、説明責任を果たしていくということが極めて重要なことであると考えております。会計検査院の活動の状況や結果について検査報告において分かりやすく説明するということは言うまでもないことでございますが、検査の方針については会計検査の基本方針を公表いたしましたり、検査活動により得られる効果については財務上の是正改善効果といったものを試算して公表したりしております。このほかにも、会計検査院の活動を分かりやすく説明した小冊子、「会計検査のあらまし」といったものを発行いたしましたり、ホームページでも情報発信したりして検査活動の説明に努めているところでございます。今後も引き続き、国民に対して検査活動の内容を十分に説明いたしまして、会計検査院としての説明責任を果たすよう努力することが必要であると考えております。 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00:00:00 ~ 00:00:51 辰巳孝太郎君
日本共産党の辰巳孝太郎でございます。岡村肇検査官候補にお聞きします。会計検査院の事務総長として経験が長いと思うんですけれども、最終的には事務方のトップとして、去年十一月に出された森友の報告、森友学園に対する会計検査などを行ったということであります。検査官候補に聞きたいんですけど、長い職歴の中で、改ざん、隠蔽、これに直面をした経験はございますでしょうか。まさに前代未聞の事件ですよね。昭和二十二年以降、国会の議事録が残っているものを全部調べても、政府が改ざんと隠蔽を認めた事例というのは今回が初めてということですから、当然そういう経験はされていないと思うんです。なぜこのようなことが起きたのかという所見を是非お聞かせいただければと思います。会計検査院は憲法九十条に立脚する独立性が極めて問われる機関、求められる機関であります。我が党が独自に入手をした財務省と国交省が会計検査報告へ介入しようとした去年の九月七日のメモでは、財務省と国交省が、この金額を落とせと、落とさせなければならないと、こういうふうにやり取りをしているんですが、まあ折衝は様々やられているということだと思うんですが、そういう要求があった、金額を落としてくれという要求があったということはお認めになりますでしょうか。森友、チームの責任者である前川さんですね、当時の責任者、前川さんが共同通信のインタビューにお答えになっている記事があるんですが、それは御覧になりましたか。そこで前川さんは、財務省、国交省から金額を落としてほしいという、そういう要求があったことを前提にインタビューに答えておられるんですけれども、それは御存じですね。話していないことを共同通信が書いたんですか。つまり、記事が誤ったことを書いたということではなく、話したことの一部が掲載されたということですね。結果的に金額の記載というのは落ちました。衆議院の今日の質疑、やり取りの中で、その理由について、根拠資料が必ずしも十分でなかったんだと、処分単価費が二万二千五百円で森友の場合は計算しているんですが、それがなかなか信頼性があるかどうか分からないということで、処分価格は分からないということで金額は最終的には出なかったということだと思うんですが、だとすれば、会計検査院として、その適正な金額、処分単価の金額は、例えば相場はこれぐらいであるとか公共事業ではこれぐらいであるとか、そういう金額も示した上で、トン数に掛けてすれば金額が出たのではないかと思うんですけれども、なぜそういう検査をしなかったんでしょうか。大事なのは、この検査がまだ続いているということだと思うんですね。既に六月の十九日に中間報告を出していただいたんですが、これは、三月に改ざんが発覚をして、それを踏まえて行われる検査ということになります。で、六月十九日に中間報告が出されまして、改ざんがされた決裁文書が提出をされ、法律相談文書の提出が遅延された。これは十一月の公表される前日に、数百ページにも及ぶ法律相談文書が急に出されたと。国会に提出されたのは今年に入ってからでした。あとは交渉記録ですね、廃棄をしたと言ってきた交渉記録が提出されなかったことに対する、会計検査院法第三十一条第二項にのっとっての懲戒処分の要求の必要性について検討すると、こういうことになっております。これについてちょっとお聞きしたいんですけれども、これは、直接皆さんが実地検査をされたのは近畿財務局の職員だと思います。彼らに、書類を出してほしい、決裁文書を出してほしい、あるいは交渉記録出してほしいと。これが出なかった、あるいは改ざんされて出てきたということだと思うんですが、この処分なんですけれども、つまり誰に一体責任があるのかということでいえば、私は、その近畿財務局の職員というよりも、改ざんを指示した、あるいは隠蔽を指示した、そこに遡って、そこまで検査をして処分すべきだという要請をするべきだと思うんですけど、そういう認識でよろしいでしょうか。その会計事務を処理する職員に対して、隠蔽しろ、改ざんしろ、出すなということがされたとするならば、それは指示をした人の処分を要請するということになりますよね。大臣は会計事務職員に当たり得るという認識でよろしいでしょうか。はい。臆せずに検査をすることが必要だということを述べて、終わります。 Angry: 0.581 Disgust: 0.283 Fear: 0.491 Happy: 0.450 Sad: 0.419 Surprise: 0.499
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00:00:00 ~ 00:01:00 東徹君
日本維新の会の東徹でございます。岡村参考人におかれましては、お忙しいところありがとうございます。まず、質問させていただきます。今月、十一月九日に会計検査院は平成二十九年度決算に関する結果報告を公表されましたけれども、その中で、三百七十四件について指摘し、その金額が約一千百五十七億円ということになっております。まず、この検査結果についてどのように評価されているのか、まず岡村参考人にお伺いしたいと思います。平成二十五年度から二十九年度まで、これ第二次安倍政権になってからですけれども、五年間で会計検査院の方で二千四百十七件の指摘を行ったということで、この五年間の総額が一兆八千六百二十一億円になるわけですけれども、なかなかこういった無駄遣いというのは減らない状況というのは続いているんだろうというふうに思っておりますが、どのような対策を今後していかなきゃならないというふうに考えておるのか、お伺いしたいと思います。確認しますけれども、内部統制とか意識の向上についてということですか。冒頭に岡村参考人の方からも話がありましたが、やはり人口減少、それから少子高齢社会、そしてまた社会保障の増大というふうなお話がありました。さらに、財政状況も厳しいという、我が国の財政状況もあります。ですからこそ会計検査院の役割というのは、もちろん我々議員もそうですけれども、大変大事だというふうに思っております。その中で、やはり内部統制とか意識の向上と、もちろんそれは当然大事なことだというふうに思うんですけれども、やっぱり制度を変えていくということが非常に大事ではないのかなというふうに思っております。制度とか対策とかですね。特に、社会保障の増大でいえば、診療報酬の問題についてあるんですが、これ先月、十月二十二日に、少なくとも六億円以上の診療報酬をだまし取った可能性があるということで逮捕された歯科医師がおりましたけれども、六億円の診療報酬をだまし取った歯科医師、まあとんでもない金額だなと。これは、御存じのとおり、医療費というのは税金で賄われておりますから、その診療報酬の不正請求、これは過去にも数多くあって、なかなかこれ、対策が取られているにもかかわらず、いまだなかなかなくならない状況というふうなことなんですが、検査を行う立場として、こういった不正請求なくすためにはどういう対策が必要というふうに考えるのか、お伺いしたいと思います。チェック体制の問題とかレセプトの点検とか、もちろんそうだと思うんですけれども、そういう検査の仕方というか、またそのチェックの体制の在り方とか、そういった部分をやっぱり是非改善をしていっていただかないと、なかなかこういった問題というのはなくならないのではないのかなというふうに思っています。いろいろと検査結果を公表していただいている中で、JOGMECという独立行政法人、独立行政法人石油天然ガス・金属鉱物資源機構というのが、昔の言ってみれば石油公団なわけですよね、これ。石油や天然ガスの開発のために民間企業への出資などを行っておるわけでして、天然ガスの開発プロジェクトのうち三件について、ガスを我が国に持ち込むために必要な液化設備がない状況にあることが会計検査院の結果でこれ分かったわけなんですが、検査で分かったわけですが、この三件の出資金額八百二億円で、債務保証実行額が一千百七十六億円と、これ多額の資金が用いられていたにもかかわらず、情報収集や審査がこれ不十分だったということなんですけれども。このような多額の税金を用いているプロジェクトについて、国民にとって無駄遣いかどうかというのは非常にこれ分かりづらいわけでありますけれども、どのようなこれ、検査を今後もっとしっかりとしていって国民にこれ説明していくべきというふうに考えますが、岡村参考人の見解をお伺いしたいと思います。是非しっかりと、検査能力の向上と言っておられますけれども、非常にこれは分かりにくいと思いますので、しっかりと今後も厳しく検査をしていっていただきたいというふうに思いますので、よろしくお願いいたします。 Angry: 0.451 Disgust: 0.279 Fear: 0.520 Happy: 0.540 Sad: 0.428 Surprise: 0.517
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00:00:00 ~ 00:01:11 宮崎勝君
公明党の宮崎勝でございます。岡村参考人におかれましては、本日は御出席、大変にありがとうございます。参議院におきましては、決算審査の重視ということに取り組んでまいりましたし、行政監視機能の強化ということも申し合わされてきたところでございまして、その意味で会計検査院の役割は極めて重いということで、期待をしているところでございます。その上で御質問に入らせてもらいますけれども、まず会計検査院の独立性ということについて御質問させていただきます。会計検査院は、国会及び裁判所に属さず、内閣に対して独立の地位を有する憲法上の機関というふうに位置付けられております。その一方で、会計検査院の職員は国家公務員の採用試験によって選抜される一般職の国家公務員であり、給与体系も国家公務員の給与法が適用されております。さらに、検査院の予算は財務省が査定するという、そういう関係になってございます。こうした中で、厳正公正な会計検査を行うには高い倫理観や責任感が必要だと考えておりますけれども、会計検査院の独立性ということにつきまして参考人の御認識をまず伺いたいと思います。会計検査院におきましては、毎年検査院全体としての検査方針ということを策定をされまして、それに基づいて各課ごとの検査計画というのが策定されているというふうに聞いております。そうした中で、時代の変化に応じて検査対象機関の行政や政策が複雑多様化する中で、検査方針や検査計画の策定に当たってはどのような点に留意をされているのかと、また、今後参考人として特に留意したいと考えている点は何かについてお伺いしたいと思います。ありがとうございます。先ほど来、まあ今もお話が出てございましたけれども、検査院の職員の能力向上ということでございます。行政も政策も大変複雑で多様化しているということで、職員には高い水準の検査能力が求められていると思います。そうした中で、様々な研修などを行ってそれに取り組まれていると思いますけれども、今後の職員の検査能力向上に向けての取組について御意見があればお聞かせいただきたいと思います。ありがとうございました。もう一方で、国民への広報ということでお伺いしたいと思います。国民は税金の無駄遣いについて大変厳しい目を注いでおります。その意味でも、検査院の活動への期待は大きいと思っております。検査院としても、国民の関心などに留意をして検査を行っているという、先ほど来御答弁をいただいておりますけれども、国民的な関心事につきましては、この検査報告やその後の改善点など、なるべく分かりやすい情報発信ということが必要ではないかというふうに思っております。こうした国民への広報を更に充実させるべきではないかと考えておりますけれども、参考人の御見解をお伺いしたいと思います。是非、国民目線の会計検査に取り組んでいただきたいということをお願いいたしまして、質問を終わります。 Angry: 0.464 Disgust: 0.284 Fear: 0.433 Happy: 0.633 Sad: 0.456 Surprise: 0.483
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00:00:00 ~ 00:00:51 白眞勲君
立憲民主党の白眞勲でございます。岡村肇参考人におかれましては、本日、大変お忙しい中、貴重なお時間をいただきまして、ありがとうございます。早速質問に入らせていただきます。今回の質問をするに当たって、私、以前の議事録をいろいろ拝見しておりましたら、平成二十五年の河戸さんの御答弁でこうおっしゃっているんですね。「検査は書類を見るだけでなくて、現地に行って実態の様子を見て、その結果、正すべきところは正すという考えで検査を行ってまいりました。」とおっしゃっていました。私もこれ非常に重要な観点だというふうに思っているんですけれども、やっぱり現場を見るということ、非常に重要で、映画でも何か、事件は現場で起こっているんだということも言ったりした、あったかと思いますけれども、そういうせりふがちょっと頭の中に残っていたりしたりしたものですので、この辺り、岡村参考人といたしましては、特に検査に当たっての心構えというか、その辺りについてお話をまず伺いたいというふうに思います。岡村参考人は、今年の九月、経済調査研究レビューという雑誌の冒頭の特別インタビューでこうお答えになっているんですね。これ、聞いている方はこうお聞きになっているんです、この中で、インタビューの中でですね。調査官時代にはどのような検査課を経験されましたか、また、特に印象に残っている検査課又は検査対象などありましたらお聞かせくださいという、こういう質問に対しまして、岡村参考人はこうお答えになっているんですね。私は官房業務等が長くて検査課の経験が乏しいのですとされておりまして、これは多分、恐らく謙遜されてこうおっしゃっているんじゃないかなと私は拝察しましたけれども。会計検査院というのはその名のとおり、まあ当たり前といえばそうなんですが、日本国憲法九十条にも、「国の収入支出の決算は、すべて毎年会計検査院がこれを検査し、」と書いてあるわけで、検査を主体としているわけで、先ほどの所信にも少しお触れになっておりましたけれども、この辺り、岡村参考人としてはどのように御自身の経験を今後に生かしていくおつもりなのかをお答えください。ありがとうございます。そういう中で、今年の六月十八日に参議院決算委員会で会計検査院における検査体制の強化に関する決議が出ておりますが、これは、森友学園問題に関して、財務省が提出した決裁文書に国交省に確認するなどの検証を行わず、財務省の言語道断な決裁文書の改ざんを見逃すことになったというふうにされているわけでして、私も、これざっくばらんに申し上げると、会計検査院、ちょっとなめられたんじゃないのかなというふうにも思えなくはないんですけれども、その辺りいかがお考えになっているでしょうか。ありがとうございます。二〇二〇年に東京オリパラ大会が開かれるに当たって、会計検査院も仕事が私は相当忙しくなってくるんではないのかなというふうに思っておりますし、また、特に今回、税の無駄遣いが会計検査院によって、その関連予算について指摘されているわけなんですね。私はこの件について、非常に国民の関心も高いですし、一層注目していかなければならない課題だというふうに考えております。これからも引き続き検査に厳しく取り組んでいく必要があると思いますけれども、この東京オリパラ大会関連についてどのようにお考えになっていますでしょうか。最後になりますけれども、先ほどの参議院決算委員会における検査体制の強化に関する決議についてもう一つだけちょっと質問をさせていただきたいと思うんですけれども、この中で最後に、「検査の過程及び内容に疑念を抱かれないよう、会計検査体制を強化すべきである。」と書かれているわけなんですが、この件についてどのようなお考えをお持ちなのか、最後にお聞きしたいというふうに思います。終わります。 Angry: 0.362 Disgust: 0.254 Fear: 0.438 Happy: 0.663 Sad: 0.469 Surprise: 0.537
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00:00:00 ~ 00:00:38 佐藤啓君
自由民主党の佐藤啓でございます。早速質問に入らせていただきます。現在、検査官は民間出身の方二名で構成をされていると思いますけれども、岡村参考人は、行政、特に会計検査院の出身者として検査官に今回推薦をされておりますが、この意味合いについてどのように考えていらっしゃるかについてお伺いをしたいのと、また、その中で、民間出身の方二人、そして会計検査院出身の方一人というこの体制の中でどのような役割を果たしていくべきか、そこをどのように考えているのか、お伺いをいたします。ありがとうございました。相互に三人で補完し合って、いい検査をしていただきたいと思います。続いて、平成二十四年に第二次安倍内閣が発足して以降、経済に支えられて税収が伸びていることや、また歳出改革によってフローの財政状況は改善をしておりますが、一方で、フローでは公的債務残高が累積しているという状況でありまして、この財政健全化は非常に我が国にとって重要な課題となっておりますが、この財政健全化に対して会計検査院が果たすことのできる役割についてどのように認識をされているのか伺います。ありがとうございます。特に、この増大する社会保障費、国家予算の約三分の一を占めますが、この検査についてはどのように取り組んでいくのか、もし特筆することがあればお伺いしたいと思います。ありがとうございました。少し毛色の違う質問をしたいと思いますけれども、働き方改革に関して、先ほども若干関連の質問がありましたけれども、岡村参考人御自身としてどのような働き方をしたいというふうに考えていらっしゃるか、御意見をお伺いいたします。ありがとうございます。やはり、組織の人間はやはりトップを見て行動するというところがありますので、是非、岡村参考人には先ほどおっしゃったような観点で効率的な働き方をしていただきたいなと思いますし、また、今の若い人は元々効率的に働きたいという気持ちがありますから、そういう意見を是非聞いていただくような、そういう場を設けていただければ大変有り難いなというふうに思っているところであります。そして最後に、余りもう時間もありませんので簡潔にお答えいただきたいんですけれども、やはり組織のトップでありますから、やはりまた任期も長いということで、元気にエネルギッシュに頑張っていただかなければいけないと思いますけれども、心身の健康を維持する観点で、岡村参考人、何か取り組まれていることがあれば教えていただきたいと思います。終わります。 Angry: 0.383 Disgust: 0.278 Fear: 0.328 Happy: 0.734 Sad: 0.578 Surprise: 0.453
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00:00:00 ~ 00:01:06 浜口誠君
国民民主党・新緑風会の浜口誠です。岡村参考人におかれましては、本当にお忙しい中御対応いただきまして、ありがとうございます。私からも幾つか御質問をさせていただきたいというふうに思っております。まず最初、長年、昭和五十八年から検査業務に一貫して携わってこられましたというお話ございましたけれども、この検査業務を通じて、会計検査院の一員としてこだわってこられた、ここはもうこだわって昭和五十八年以来やってきたんだというような点がありましたら、その点についてお話を伺いたいと思います。そんな中で、先ほども検査課とか法規課の経験が長いというお話がございましたけれども、これまでやってきた業務の中で物すごく印象に残っている、これは自分の会計検査の人生の中でこの仕事はやったなというような具体的な事例を挙げて、どういう、やり切った感のある仕事があれば教えていただきたいというふうに思います。これまでの経験の中で、マネジメントの役割で業務をやってこられた部分も長くあるかと思うんですけれども、部下育成という観点で、岡村さん自身が部下の育成に向けてこういう理念だとか思いを持ってやってきたというのがあれば是非お聞かせいただきたいと思います。ありがとうございます。もう一点、任命理由のところを見ると、行政運営にも精通されているというフレーズが記載されているんですけれども、岡村参考人自身、ここの面は誰にも負けないという御自身の行政運営面での強み、これを是非お聞かせいただきたいと思います。直近の平成二十九年度の決算検査報告が出されましたけれども、この中では、全体で三百七十四件、総額一千百五十七億円程度の指摘がされていますけれども、この中で、岡村参考人自身、この項目が一番重要な課題だと、最も課題だと考えておられる平成二十九年度の検査報告の中身をお答えください。続きまして、昨今、会計検査院の権限強化図るべきだというような指摘も多く出されているというふうに認識しておりますけれども、そんな中で、岡村参考人として、会計検査院のどのような権限強化が必要だというふうに御自身としてお考えになられているか、その点について、御自身のお考えで結構ですのでお聞かせいただきたいと思います。じゃ、今、岡村参考人としては、権限強化というのは具体的に必要ないというようなスタンスで受け止めてよろしいですか。会計検査院、内閣から独立した機関であって、非常に重要な役割を担っていただいているというふうに思っておりますので、これからも、先ほど、国民生活に資するような提案もですね、指摘も今回多くされたということでありますけれども、しっかりと会計検査院としての役割を今後も発揮していただくようにお願い申し上げて、私の質問を終わりたいと思います。 Angry: 0.398 Disgust: 0.241 Fear: 0.384 Happy: 0.686 Sad: 0.499 Surprise: 0.510
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00:00:00 ~ 00:01:03 委員長(末松信介君)
ただいまから議院運営委員会を開会いたします。まず、参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。検査官の任命同意に関する件のため、本日の委員会に参考人として検査官候補者・会計検査院事務総長岡村肇君の出席を求め、所信を聴取することに御異議ございませんか。御異議ないと認め、さよう決定いたします。次に、検査官の任命同意に関する件を議題といたします。以上で候補者からの所信の聴取は終了いたしました。速記を止めてください。速記を起こしてください。これより候補者に対する質疑を行います。質疑を希望される方は、挙手の上、委員長の指名を受けてから御発言いただくようお願いいたします。なお、質疑及び答弁の際は着席のままで結構でございます。質疑終了の時間です。おまとめください。 Angry: 0.642 Disgust: 0.370 Fear: 0.425 Happy: 0.516 Sad: 0.419 Surprise: 0.451
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00:01:01 ~ 00:01:38 参考人(岡村肇君)
以上、簡単ではございますが、私の所信を述べさせていただきました。本日は、このような機会を与えていただき、改めて厚くお礼を申し上げます。この点はずっと私なりに取り組んできたところでございまして、検査官として更にこの点を貢献させていただくことができれば大変有り難く存じているところでございます。外務省の大使に指定ポストがあるかというお尋ねでございますが、そういったものはないというふうに承知しております。 Angry: 0.249 Disgust: 0.247 Fear: 0.405 Happy: 0.772 Sad: 0.476 Surprise: 0.552
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00:01:11 ~ 00:02:04 風間直樹君
今年の通常国会まで、森友問題、私ども、何十時間、何百時間も掛けて質疑を行いましたが、この問題を通して明らかになったことの一つは、会計検査院の検査能力に対する信頼の失墜、それから検査院の独立性そのものに対する信頼の失墜ということだったと思います。検査院の現場には優秀な検査員が多数いますが、そうした検査員を擁する組織として誠に残念なことだったと思います。この高い検査院の独立性というのは、岡村さん御案内のように、検査院法の第一条に明記されています。検査院は、内閣に対し独立の地位を有すると。これは言葉を換えれば、検査院は役所の世話には一切ならないよと。世話にはならない、だからこそ自分たちはこの院法第一条に規定された独立の地位を確固としたものとして、役所に対して法文を根拠にしっかりと検査をしていくよと、こういうことだと私は考えています。さて、そこでお尋ねですが、これまで様々な委員会で何度か検査院の独立性について認識をお尋ねしてまいりました。私が注目してまいりましたのは、独立性の一番の象徴である人事の問題です、検査院の人事。総務省が毎年公表している各省庁国家公務員の退職者の再就職に係る状況の報告という資料をつぶさに分析してみますと、検査院の退職者も多数の方が再就職をしておられます。様々なところに再就職をしています。その中で、今日は一つ非常に目立つケースについてお尋ねをしたいと思いますが、平成二十八年の三月に検査院を退職されたAさんという方がいらっしゃいます。Aさんの最終官職は検査院の事務総長、つまり岡村さんと同じポストでいらっしゃいました。この方の再就職先が、同年の六月、ルクセンブルク公国の特命全権大使であります。私は、このAさんと何度も委員会で質疑をしましたので、よくこの方、覚えています。この方がどういうところに退職後行かれるのかなということを注目もしておりました。で、ルクセンブルクの大使になられました。実は、国の機関等に再就職する場合は、国家公務員法百六条の二、再就職のあっせんの禁止の適用から除外をされます。とはいえ、Aさん以外にも歴代複数のOBが大使に任命をされています。この会計検査院の、特に事務総長といったキャリアのまさにトップに立つ方々、こうした方に関して外務省の大使職に何らかの指定ポストがあるんでしょうか、お答えをお願いします。次にお尋ねをします。この検査院のOBの再就職を見ていますと、今、一般の省庁にはいわゆるキャリアシステムというものがあると言われているんですけれども、要は、同期から一人事務次官が出ると他の同期入省者が全員退職して再就職をすると、こういうシステムであります。これは人事慣行ですね。検査院の場合はいかがでしょうか。同期から一人、例えば岡村さんのように事務総長が出ると、他の同期入省が退職、再就職をするという慣行は検査院にはありますでしょうか。 Angry: 0.493 Disgust: 0.296 Fear: 0.495 Happy: 0.562 Sad: 0.400 Surprise: 0.541
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00:02:04 ~ 00:02:48 参考人(岡村肇君)
現在の会計検査院ではそういった慣行はないと承知しております。職員の退職時期というものが近年ずっと上がってまいりまして、多くの職員が定年まで勤務するようになっているというのが実情でございます。以前は、やや早い時期に退職をしていた職員もいたように記憶をしているところでございます。全部で三十数人おったと思いますが、いわゆるキャリアということでございますと、五人ということであったと記憶しております。おります。定年前に早期退職した者が一人おったと思います。それから、定年後、再任用という形で勤務している者も一人おるということでございます。 Angry: 0.332 Disgust: 0.332 Fear: 0.548 Happy: 0.651 Sad: 0.399 Surprise: 0.601
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00:02:08 ~ 00:03:01 風間直樹君
過去にはございましたでしょうか。岡村さんの同期の検査院に入られた方の人数は何人いらっしゃいましたでしょうか。このキャリアの方で既に退職されている方はいらっしゃいますか。それは何人いらっしゃいますでしょうか。検査院OBの再就職についてお尋ねをいたします。これまで様々な委員会で同種のお尋ねをしてまいりましたけれども、毎年十名前後の方が検査院を退職されて再就職をされていらっしゃいます。これは平成二十四年から二十五年にかけての事例ですが、Bさんという方が当時いらっしゃいました。最終官職が検査院事務総長官房審議官ということで、キャリアの方でいらっしゃいます。 Angry: 0.324 Disgust: 0.242 Fear: 0.476 Happy: 0.623 Sad: 0.494 Surprise: 0.611
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00:03:01 ~ 00:04:01 風間直樹君
平成二十四年三月三十一日に検査院を退職されました。この方が同年から翌二十五年にかけて何と五つのこれは民間企業に再就職をされました。全て非常に高い地位であります。例えば、顧問、特別監査役員、監査役、監査役、監査役と。こうした事例は、検査院が当時このBさんに再就職のあっせんを何らかの形でしたものでしょうか。毎回の質疑のたびに同じ御答弁をいただくわけですけれども、毎年この総務省公表のデータを確認しまして、質疑をするたびに状況が改善されてきているのが見て取れます。これは、私は検査院の独立性がある面で高まってきているということにほかならないと評価をしています。岡村さんにお尋ねをしますが、仮に今回検査官に御就任された場合、当然、検査院のトップとして各種の法令を遵守された上で検査院の運営をされていくものと思いますが、過去様々な形で、国会議員の質疑を通して、検査院の独立性を疑わせるような行為に関しては答弁をされてきたわけですけれども、検査官として、このような誤解を招く行為に関する指摘が今後もあった場合、検査院として襟を正して、そういう誤解を招く行為が絶対に起きないよう努力されると、こういう理解でよろしいかどうか、お尋ねします。 Angry: 0.568 Disgust: 0.315 Fear: 0.568 Happy: 0.454 Sad: 0.347 Surprise: 0.562
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00:03:17 ~ 00:03:26 参考人(岡村肇君)
会計検査院では、営利企業等に対する再就職あっせんの禁止などを定めました改正国家公務員法が施行されました平成二十年十二月三十一日以降、職員の営利企業等への再就職あっせんは一切行ってこなかったと承知しております。再就職は、いずれも元職員本人と再就職先との合意により再就職に至ったものと承知しております。 Angry: 0.590 Disgust: 0.272 Fear: 0.438 Happy: 0.633 Sad: 0.375 Surprise: 0.429
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00:04:01 ~ 00:04:15 参考人(岡村肇君)
会計検査院は、今後とも厳正な検査を実施していくということが極めて重要でございます。国家公務員法を遵守することはもちろんのこと、検査に影響を及ぼすようなことや国民の信頼を損なうようなことがないように努力していく必要があるというふうに考えているところでございます。 Angry: 0.642 Disgust: 0.376 Fear: 0.494 Happy: 0.446 Sad: 0.418 Surprise: 0.402
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Angry: 0.628 Disgust: 0.555 Fear: 0.488 Happy: 0.386 Sad: 0.610 Surprise: 0.360
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00:04:16 ~ 00:04:41 委員長(末松信介君)
これにて候補者に対する質疑を終了いたします。岡村参考人に一言御挨拶を申し上げます。本日は、御多忙の中、御意見をお述べいただき誠にありがとうございました。委員会を代表しまして厚くお礼を申し上げます。本日はこれにて散会いたします。 Angry: 0.361 Disgust: 0.292 Fear: 0.329 Happy: 0.776 Sad: 0.498 Surprise: 0.506
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この要約は、この会議の議事録全体から自動的に生成されたものです。
また、東日本大震災からの復興が引き続き大きな課題となっており、行政等にはこうした課題への適切な対応が求められております。 |
早速質問に入らせていただきます。 |
特に、法規課というところに十二年ほど在籍いたしました。 |
速記を起こしてください。 |
おまとめください。 |
ありがとうございました。 |
私が注目してまいりましたのは、独立性の一番の象徴である人事の問題です、検査院の人事。 |
Aさんの最終官職は検査院の事務総長、つまり岡村さんと同じポストでいらっしゃいました。 |
で、ルクセンブルクの大使になられました。 |
ありがとうございます。 |
現在の会計検査院ではそういった慣行はないと承知しております。 |
それから、定年後、再任用という形で勤務している者も一人おるということでございます。 |
これは平成二十四年から二十五年にかけての事例ですが、Bさんという方が当時いらっしゃいました。 |
会計検査院の職員は、非常にまず熱心でございます。 |
ただいまから議院運営委員会を開会いたします。 |
大臣につきましては、会計法等におきまして各省各庁の長としての事務が規定されておりますが、その事務につきましては、政令の定めるところにより所属の職員等に委任することができるとされております。 |
まさに前代未聞の事件ですよね。 |
もう一方で、国民への広報ということでお伺いしたいと思います。 |
早速質問に入らせていただきます。 |
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