00:01:26 ~ 00:02:39 委員長(青木一彦君)
ただいまから政府開発援助等及び沖縄・北方問題に関する特別委員会を開会いたします。委員の異動について御報告いたします。昨日までに、こやり隆史君及び徳永エリ君が委員を辞任され、その補欠として藤井基之君及び石垣のりこ君が選任されました。参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。政府開発援助等及び沖縄・北方問題対策樹立に関する調査のため、本日の委員会に独立行政法人国際協力機構上級審議役加藤隆一君及び長崎大学大学院熱帯医学・グローバルヘルス研究科客員教授・公益財団法人プラン・インターナショナル・ジャパン理事長・公益財団法人アジア人口・開発協会常務理事・事務局長池上清子君を参考人として出席を求め、その意見を聴取することに御異議ございませんか。 Angry: 0.601 Disgust: 0.304 Fear: 0.410 Happy: 0.516 Sad: 0.496 Surprise: 0.434
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00:02:39 ~ 00:03:01 委員長(青木一彦君)
御異議ないと認め、さよう決定いたします。政府開発援助等及び沖縄・北方問題対策樹立に関する調査のうち、第八回アフリカ開発会議(TICAD8)に向けた我が国の開発協力の在り方に関する件を議題とし、参考人の皆様から御意見を伺います。 Angry: 0.633 Disgust: 0.265 Fear: 0.425 Happy: 0.640 Sad: 0.344 Surprise: 0.487
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00:03:01 ~ 00:04:00 委員長(青木一彦君)
この際、参考人の皆さんに一言挨拶を申し上げます。本日は、御多忙のところ御出席いただき、誠にありがとうございます。皆様から忌憚のない御意見を賜りまして、今後の調査の参考にいたしたいと存じますので、よろしくお願いいたします。次に、議事の進め方について申し上げます。まず、加藤参考人、池上参考人の順にお一人十五分以内で御意見をお述べいただき、その後、委員の質疑にお答えいただきたいと存じます。また、御発言の際は、挙手をしていただき、その都度委員長の許可を得ることとなっておりますので、御承知おきください。なお、御発言は着席のままで結構でございます。それでは、まず加藤参考人からお願いいたします。加藤参考人。 Angry: 0.376 Disgust: 0.301 Fear: 0.420 Happy: 0.723 Sad: 0.453 Surprise: 0.550
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00:04:00 ~ 00:05:12 参考人(加藤隆一君)
本日は、このような貴重な機会をいただきまして、誠にありがとうございます。どうぞよろしくお願い申し上げます。さて、私とアフリカとの関わりは、TICADⅠが開催された一九九〇年代前半に遡ります。それから約三十年間、私は、TICADの歩みとともに、JICAにおきまして、日本とアフリカの協力関係発展のために微力ながら尽力してまいりました。本日は、現場での経験も踏まえ、これまでのTICADの変遷を振り返りながら、今後の展望について、主に開発協力の観点から申し述べさせていただきたいと思います。まず初めに、TICADの歴史を振り返ってみたいと思います。TICADでは、それぞれの時代の開発をめぐる国際的潮流を踏まえた議論が展開されていきます。一九九三年の最初のTICADは、冷戦後、アフリカの戦略的重要性が失われ、かつ欧米諸国が援助疲れから関心を低下させていた時代に、アフリカのオーナーシップと国際社会のパートナーシップの重要性を掲げて開催されました。 Angry: 0.351 Disgust: 0.226 Fear: 0.403 Happy: 0.727 Sad: 0.489 Surprise: 0.544
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00:05:12 ~ 00:06:09 参考人(加藤隆一君)
TICADのイニシアチブは、失われた二十年あるいは成長しないアフリカと呼ばれる長期的な経済低迷期にあったアフリカ諸国から新しい風として高く支持され、定期的に開催されることになります。その後、国際社会では二〇〇〇年の国連ミレニアムサミットでMDGsが採択され、二〇〇三年のTICADⅢでは、MDGsを受けて、貧困削減と人間の安全保障が強調されることになります。潮目が変わったのは二〇〇八年、横浜で開催されたTICADⅣです。二〇〇〇年代半ばからの資源価格高騰もあり、ようやく経済成長を始めたアフリカを希望と機会の大陸として捉え、MDGsの達成とともに、経済成長を加速化する土台をつくるべく、対アフリカのODA倍増がコミットされました。 Angry: 0.414 Disgust: 0.295 Fear: 0.564 Happy: 0.530 Sad: 0.401 Surprise: 0.600
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00:06:09 ~ 00:07:05 参考人(加藤隆一君)
また、TICADの透明性を高めるためにモニタリングシステムがビルトインされたのもTICADⅣでした。二〇一三年のTICADⅤ以降は、アフリカの経済成長を支えるべく、官民連携による貿易投資の促進が強調され、援助から投資へ焦点が移るようになり、TICAD7でビジネスの主流化が定着します。さらに、二〇一五年の国連持続可能な開発サミットでSDGsが採択され、国際社会がレジリエントで包摂的かつ持続可能な社会を目指す開発のアジェンダにコミットし、現在に至ります。次に、TICADの特徴について述べたいと思います。私は、TICADには三つの側面があると考えています。一つは、日本が言わばプラットフォーマーとして国際社会へ提供している、オープンで包摂的かつ透明なマルチのアフリカ開発フォーラムであるという側面です。 Angry: 0.448 Disgust: 0.330 Fear: 0.482 Happy: 0.603 Sad: 0.429 Surprise: 0.535
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00:07:05 ~ 00:08:05 参考人(加藤隆一君)
共催者として、日本政府のほかに、国連、UNDP、世界銀行、アフリカ連合委員会が参画していることも特徴的ですが、TICAD7においては、五十三のアフリカ諸国、五十二の開発パートナー諸国、百八の国際機関、地域機関並びに多数の民間セクターやNGO等の市民団体など、一万人を超える参加者を得る他に類のない世界最大のアフリカ開発フォーラムとなりました。二つ目は、日本とアフリカが向き合う対話プロセスであるという側面です。三年に一度開催をされる本会合の間には、国内外で様々なレベルの会合があります。アフリカの声に耳を傾け、日本や国際社会、民間NGOなどの考え方とすり合わせる、時間とコストが掛かる丁寧なプロセスでありますが、これは、日本、アフリカ双方にとってのラーニングプロセスとしての側面もあり、これらを通じて相互の信頼関係を深めてきたのだと感じております。 Angry: 0.468 Disgust: 0.271 Fear: 0.508 Happy: 0.676 Sad: 0.318 Surprise: 0.628
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00:08:05 ~ 00:09:00 参考人(加藤隆一君)
そして三つ目ですが、TICADは巨大なサラダボウルのような会合ですので、それぞれの参加者にとってそれぞれのTICADがあります。そのような観点から、次に、JICAにとってのTICADについて述べたいと思います。まず、アフリカにおけるJICA協力の基本的な考え方について述べたいと思います。JICAは、組織のミッションとして、人間の安全保障と質の高い経済成長を掲げております。人々の命、暮らし、尊厳を守り、一人一人の能力強化を通じて社会づくり、国づくりへの参画を促進する人間の安全保障と、持続的な経済成長を実現し、その恩恵が貧困層を含めて広く社会に行き渡るバランスの取れた安定的な成長を促進する質の高い経済成長であります。まずは、人間の安全保障を具現化するプロジェクトとして、みんなの学校プロジェクトを御紹介したいと思います。 Angry: 0.383 Disgust: 0.268 Fear: 0.415 Happy: 0.705 Sad: 0.468 Surprise: 0.560
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00:09:00 ~ 00:10:07 参考人(加藤隆一君)
なお、御紹介させていただく具体的なプロジェクトにつきましては、簡単な資料がお手元にございますので、御覧いただければ幸いであります。さて、みんなの学校プロジェクトでありますが、親が子供に良い教育を与えたいという気持ちは、願う気持ちに古今東西変わりはないと思います。西アフリカの行政が行き届かない地域において開始されたみんなの学校プロジェクトは、良い教育を与えたいと考える住民コミュニティーに対するエンパワーメントによって、住民コミュニティーと脆弱な行政との協働体制を構築することで、校舎の修繕であるとか給食の提供など学校環境を整え、最終的には子供の学力の向上を目指す取組です。行政当局が適切な社会サービスを提供できていないがゆえに住民コミュニティーの政府不信を招いているアフリカの脆弱国においては、住民参加型のボトムアップの協力を通じて両者の信頼醸成を促進することが紛争予防にもつながる重要な視点だと考えております。 Angry: 0.452 Disgust: 0.247 Fear: 0.346 Happy: 0.704 Sad: 0.436 Surprise: 0.497
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00:10:07 ~ 00:11:14 参考人(加藤隆一君)
次の質の高い成長に関しては、西アフリカ成長リング回廊整備プロジェクトを御紹介いたします。このプロジェクトは、西アフリカの国境をまたがる経済圏の中長期的な広域開発計画、マスタープランを策定をし、ハード、ソフト両面からビジネス環境を整備し、民間投資促進と持続的成長、さらには地域統合を貢献することを目標とする案件です。これまで、港湾、電力、道路など、連結性強化のためのインフラ整備を行ってきました。例えば写真のガーナのテマ交差点案件では、ドローンによる定点観測を行うなど、ICT技術も駆使した工事を日本企業が行っており、また、供用後は道路の維持管理を支援することで質の高いインフラ案件としていきたいと考えております。さらに、ハードのみならず、国境管理を通じた貿易円滑化のための支援も実施しており、昨年から開始されたアフリカ自由貿易圏、AfCFTAの運用に向けた協力も行っているところです。 Angry: 0.432 Disgust: 0.321 Fear: 0.444 Happy: 0.667 Sad: 0.361 Surprise: 0.553
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00:11:14 ~ 00:12:02 参考人(加藤隆一君)
さて、その上で、JICAとしては、TICADがマルチのアフリカ開発フォーラムであることを活用して、JICAがイニシアチブを取りつつ、様々なステークホルダーと協働することによるコレクティブインパクトで課題の解決を目指したいと考えております。例えば、二〇〇八年のTICADⅣで発表したCARD、アフリカ稲作振興のための共同体イニシアチブでは、サブサハラ・アフリカの米生産を二〇〇八年から十年間で倍増することを目標として定め、趣旨に賛同するアフリカ諸国、国際機関等の参画を得て、二〇一八年その目標を達成し、前回のTICAD7では、二〇三〇年までに更なる倍増を目指すことで合意をいたしました。JICA単独でできることには限界があります。このような取組を他の分野でも展開してまいりたいと考えております。 Angry: 0.386 Disgust: 0.374 Fear: 0.470 Happy: 0.618 Sad: 0.494 Surprise: 0.530
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00:12:02 ~ 00:13:05 参考人(加藤隆一君)
さて次に、JICAが重視しているポイントについて説明したいと思います。まず、人づくりであります。人づくりは国づくりの基礎であり、日本の発展のプロセスでも最も重視されたのが人づくりでありました。これはJICAの全ての活動の基本となります。その上で、一つ目のポイントは、中長期的な視点に立った息の長い協力であります。ガーナの野口英世記念医学研究所に対しましては、約四十年前の研究所設立から、人材育成と施設整備などを通じた継続した協力を行ってまいりました。コロナ禍における野口研の活躍には大変目覚ましいものがあり、ピーク時には同国のコロナPCR検査数のうち約八割がこの野口研で検査されました。また、テレビでガーナ国内向けに感染防止に対する啓発活動を行い、アフリカ連合傘下にあるアフリカCDCと連携してコロナの遺伝子解析の地域ハブとして役割を果たすなど、誇るべき成果を上げております。 Angry: 0.417 Disgust: 0.326 Fear: 0.501 Happy: 0.634 Sad: 0.391 Surprise: 0.601
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00:13:05 ~ 00:14:02 参考人(加藤隆一君)
二つ目のポイントは、日本の経験の活用です。代表例としては、アフリカ・カイゼン・イニシアチブについて説明いたします。日本の高度経済成長を支えた品質・生産性向上アプローチであるカイゼン活動を普及する取組です。アフリカの二十五か国においてカイゼン活動の標準化、企業支援サービス提供モデルの構築などを行い、もってアフリカの工業化に貢献する取組です。カイゼンの普及に当たっては、アフリカ連合傘下の開発庁であるAUDA―NEPADと連携をしており、アフリカのオーナーシップを尊重しつつ、大陸全体への裨益を目指しております。三つ目は、民間連携であります。JICAは、中小企業・SDGsビジネス支援事業による日本企業支援に加えまして、アフリカ諸国の投資環境整備に資する協力などを強力に推進しておりますが、本日は、アフリカン・ビジネス・エデュケーション・イニシアチブ・フォー・ユース、通称ABEイニシアチブを紹介したいと思います。 Angry: 0.516 Disgust: 0.367 Fear: 0.402 Happy: 0.706 Sad: 0.373 Surprise: 0.522
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00:14:02 ~ 00:15:04 参考人(加藤隆一君)
ABEイニシアチブは、経団連等からの要望に応える形で、日本企業のアフリカビジネス進出に貢献する水先案内人を育成することを目的として二〇一四年度から留学生の受入れを開始、これまでに約千五百人を日本の七十七大学で受け入れました。ABEイニシアチブの留学生は日本滞在中に企業でのインターンを行うことがプログラム化されておりますが、協力企業は四百社を超え、卒業生は、日系企業へ就職したり、あるいは現地で起業したり日系企業のパートナーとなるなど、各方面で活躍をしております。さて、現在、我々はコロナ禍とウクライナ戦争という二つの世界史に残るグローバルクライシスの真っただ中にあるわけですが、これらの危機がアフリカに与えている影響について述べたいと思います。まずは、コロナの影響です。アフリカにおいては、当初WHO等が予測していた感染拡大による壊滅的な状況は、アフリカ各国が連帯して助け合ったこともあり、免れることができました。 Angry: 0.421 Disgust: 0.282 Fear: 0.499 Happy: 0.631 Sad: 0.361 Surprise: 0.566
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00:15:04 ~ 00:16:04 参考人(加藤隆一君)
しかし、二〇二〇年においては大陸全体でマイナス成長を記録するなど、大きな経済的打撃を被りました。また、国際的な支援にもかかわらずワクチン接種が約二〇%にとどまるなど、保健システムの脆弱性も露呈しました。教育機会の損失も非常に大きかったと言われております。さらに、ウクライナ戦争によって、小麦や植物油などの食料あるいは燃料の国際市場価格の高騰による人々の暮らしへの影響は大きく、特に脆弱な都市のインフォーマルセクター層が動揺し、社会的な不安が広がることも懸念されます。さらに、コロナ禍以前からアフリカにおいては民主主義の後退が各種の報告で指摘されており、また、昨年から今年にかけては複数の国で国内紛争、クーデターが起こるなど、レジティマシーに欠ける政府に対する不信が高まっているケースが見られます。このような状況を踏まえまして、TICAD8に期待されることを述べたいと思います。 Angry: 0.522 Disgust: 0.312 Fear: 0.545 Happy: 0.458 Sad: 0.384 Surprise: 0.539
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00:16:04 ~ 00:17:02 参考人(加藤隆一君)
まず、二つのグローバルクライシスの中では、アフリカに対する国際社会の関心が劣後し、再びマージナライズされてしまうのではないかと懸念する声があることを申し上げたいと思います。今般のTICADは、そうしたアフリカ側の懸念を払拭し、アフリカ・アジェンダの重要性を国際社会に改めて喚起する貴重な機会になるのではないかと考えます。これが一つ目です。二つ目は、基本に立ち返って、人間の安全保障の観点から、二つのグローバルクライシスの中で露呈したアフリカの脆弱性、脆弱層に目を向けることです。まさにSDGsの誰も取り残さない姿勢を示すことが重要だと思います。加えて、アカウンタブルで機能する政府に向けて、特に保健、教育といった公共サービスデリバリーを適切に行えるような支援を強化することが重要であり、この面ではODAの果たす役割が大きいと考えております。 Angry: 0.426 Disgust: 0.367 Fear: 0.481 Happy: 0.652 Sad: 0.426 Surprise: 0.519
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00:17:02 ~ 00:18:05 参考人(加藤隆一君)
三点目はビジネスです。民間企業の投資なしにアフリカの持続的開発は望むことはできません。ODAでは、民間企業が投資しやすいような環境整備、ビジネスの基盤づくりを進めていきますので、日本の民間企業には、二〇五〇年には二十四億人と世界人口の約四分の一を占めるアフリカ市場への投資を加速していただきたいと切に思っております。その際には、デジタライゼーション、STI、科学技術イノベーションやDXがキーワードになると考えております。そして最後に、これからの日本、アフリカ関係を担う双方の若者を支援していく視点も非常に重要であることを指摘したいと思います。最近では、ビジネスを通じたアフリカ開発への貢献を志す日本の若い世代も増えております。JICAの協力隊員の中にも、ビジネスマインドを持ち、帰国後に社会的起業を行うためアフリカに戻る隊員も多数います。このような利他性、利他的精神に富む有為な若者たちをJICAとしてもサポートをしていきたいと思っております。 Angry: 0.510 Disgust: 0.347 Fear: 0.428 Happy: 0.646 Sad: 0.376 Surprise: 0.515
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Angry: 0.463 Disgust: 0.333 Fear: 0.349 Happy: 0.767 Sad: 0.472 Surprise: 0.475
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00:18:19 ~ 00:19:06 参考人(池上清子君)
池上です。今日は、こういうチャンスをいただきまして、ありがとうございます。皆様のお手元にも、書類というかパワーポイントのスライドを印刷していただきましたカラーのものもございますけれども、一応こちらでもスライドを一緒に映しながら皆様にお話を聞いていただきたいと思っております。今日のお話は大体こんなふうな流れでいきたいと思うんですけれども、今、オーバーオールの話というのが加藤さんの方から詳しくありましたので、私は、今日は、保健医療の話とそれに関連するジェンダーについての話をしたいと思っています。 Angry: 0.397 Disgust: 0.288 Fear: 0.312 Happy: 0.745 Sad: 0.513 Surprise: 0.456
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00:19:06 ~ 00:20:06 参考人(池上清子君)
開発に関わって、私、四十年以上、ばかの一つ覚えのようにそれだけをやってまいりましたけれども、その経験に基づいた形で、アフリカに何が今必要なのか、保健医療、ジェンダーの分野で何が必要とされているのかという私なりの観察というかオブザベーションを聞いていただければと思います。まず、幾つか私が関わっておりますところ、大学ですとかNGOのアフリカとの関連というのをまず御紹介したいと思います。日本の大学で公衆衛生というのは結構学部もあるんですけれども、熱帯医学という形で一つの学部があったり研究科があるという大学は二つしかございませんで、日本の中に。 Angry: 0.358 Disgust: 0.244 Fear: 0.484 Happy: 0.699 Sad: 0.340 Surprise: 0.628
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00:20:06 ~ 00:21:00 参考人(池上清子君)
一つは長崎大学で、もう一つは琉球大学です。この二つの大学が一応開発途上国の保健医療の問題にかなり特化した学部や学科を持っているというふうなことが言えると思います。これもそうなんですけれども、ここで一つ、日本の感染症のこと、BSL4ということについては皆様も御承知のことと思いますけれども、九州地方では長崎大学の医学部の中にBSL4のラボができております。最初は反対運動もありましたけれども、今は着実にラボができているという状況です。 Angry: 0.487 Disgust: 0.226 Fear: 0.409 Happy: 0.681 Sad: 0.419 Surprise: 0.533
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00:21:00 ~ 00:22:19 参考人(池上清子君)
二つ目に御紹介したいのは、公益財団法人プラン・インターナショナル・ジャパンというNGOです。ここは一九八三年にできましたNGOで、主に女の子、開発途上国の女の子の支援というのを行っております。アフリカでは、こういった国、この地図を見ていただいてブルーに塗ってあるところが特に活動をしているところと言えるところです。なぜ女の子の支援なのかといいますと、紛争なり干ばつなりのそういった自然災害も含めてですけれども、一番影響を受けるのは弱い子供であり、女性であり、女の子。これらのグループの人たち、子供、女の子、それから女性が影響を受けるという意味で、少なくとも自分たちの足で立って生活ができるような方向に女の子を、一緒に考えながら、それぞれの地域でできることを考えていくということを実施しております。 Angry: 0.425 Disgust: 0.239 Fear: 0.442 Happy: 0.736 Sad: 0.376 Surprise: 0.525
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00:22:19 ~ 00:23:00 参考人(池上清子君)
三つ目に御紹介したいのは、これも公益財団法人ですが、アジア人口・開発協会というところです。先生方にちょっと見ていただきたいのは、二行目に書きましたけれども、ODAの事業の国会報告というのが今まで義務付けられていなかったという開発途上国が結構ありまして、その中で、ウガンダとザンビア、この二か国でODAに関しての報告を国会にするということが義務付けられる法律が通りました。 Angry: 0.577 Disgust: 0.303 Fear: 0.452 Happy: 0.565 Sad: 0.406 Surprise: 0.484
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00:23:00 ~ 00:24:15 参考人(池上清子君)
これは、アジアや日本の国会議員の方たちが働きかけるという形で成功したものです。こういった活動をしておりますというので見ていただければと思います。四つ目ですけれども、アフリカ協会です。アフリカ協会は、TICADに向けて独自の提言書というのを今まとめていて、六月には出るのではないかというお話を聞いています。ここは、企業や一般の市民の方たち、特にアフリカに興味のある方たちが集まって協会をつくっているというところです。今年はTICADがあるということで、実はアフリカの感染症を知りましょうと。今まで私たち、余り一般の市民は、感染症について又はアフリカについて知らないことが多過ぎるということもあり、この一月から感染症について学ぶということを始めました。 Angry: 0.392 Disgust: 0.253 Fear: 0.448 Happy: 0.667 Sad: 0.453 Surprise: 0.600
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00:24:15 ~ 00:25:04 参考人(池上清子君)
一月は、顧みられない熱帯病というので、二十あるんですけれども、その熱帯病について話を長崎大学の医学部の医者から聞きました。この四月に終わったばかりですが、仲佐先生という、この方も医者ですけれども、エボラウイルスのときにコンゴ民主共和国にちょうど滞在していらしたので、そのときにどのようなコントロール、活動をしたかという話を、現場からの話を伺ったところです。こういった話も含めてですけれども、次のトピックは、アフリカの保健医療の現状と課題ということについて、二つに大きく分けて話をさせていただきます。 Angry: 0.335 Disgust: 0.218 Fear: 0.544 Happy: 0.544 Sad: 0.504 Surprise: 0.584
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00:25:04 ~ 00:26:08 参考人(池上清子君)
一つはCOVID―19、新型コロナの話、それから次が母子保健の話です。それ、なぜ二つを取り上げるかというと、やはり死亡率が非常に高かったりするものですから、それについて話をさせていただきたいと思います。この図は、インスティチュート・オブ・ヘルス・マトリックス・アンド・エバリュエーションという、IHMEという団体なんですが、ビル・ゲイツ財団が資金を出してつくった研究所です。その研究所がそれぞれの地域又は国でどういう疾病があるのか、全体の中でどのくらいのその疾病が占めるのかというふうな、その疾病の割合を書いて報告をしているものを取り上げました。 Angry: 0.490 Disgust: 0.375 Fear: 0.536 Happy: 0.486 Sad: 0.436 Surprise: 0.500
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00:26:08 ~ 00:27:17 参考人(池上清子君)
サブサハラ・アフリカの感染症の比重が非常に大きい、全体の疾病の中で四二・一%に上ると。これ、二〇一九年度です。なので、まだコロナが入っておりません。それでも既に四二%ということになります。一方で、じゃ、日本はどうかという話なんですが、日本の感染症の関係というのは、右上にあります赤い色のところだけが感染症の関係で、全体の四・三%にしかならないという感じになります。では、アフリカ全体で今現状どうなっているのかという話ですけれども、ここに書きましたが、一番下のところを見ていただきたいんですが、アフリカでは、先ほどもちょっとお話がありましたけれども、全人口の二〇・五%が少なくとも一回、一五・四%が二回のワクチン接種を受けているということです。 Angry: 0.404 Disgust: 0.304 Fear: 0.578 Happy: 0.467 Sad: 0.485 Surprise: 0.611
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00:27:17 ~ 00:28:04 参考人(池上清子君)
では、二つ目の課題、母子保健とジェンダーのことについてお話をさせていただきたいと思います。妊産婦死亡というのが乳児死亡率と比べてなかなか下がっていないというのが現状です。これはアフリカだけではなくて、どの地域でも共通して言えることです。この背景には多分ジェンダーがあるのではないかというふうに保健の専門家は皆言っているわけですけれども、それは何かといいますと、例えば乳児死亡率というのが下がるのは、皆様御存じのように、混合ワクチンがかなりアフリカでも行き渡るようになりました。 Angry: 0.368 Disgust: 0.339 Fear: 0.513 Happy: 0.582 Sad: 0.482 Surprise: 0.532
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00:28:04 ~ 00:29:08 参考人(池上清子君)
ですので、ワクチンによる予防接種が接種されますと、子供の命というのがかなり格段に良くなって、命が救われるという状況になっています。一方で、お母さん、妊産婦の死亡というのがなぜ減らないのかという話なんですけれども、これには原因として三つの遅れというのが言われています。コロンビア大学などが中心になってアフリカ三十五か国で調査をした結果、スリーディレーズ、三つの遅れが原因なんだということが言われました。その原因は何なのかといいますと、まず第一、三つあるんですけれども、一つは、妊産婦の方が自宅にいるわけですけれど、自宅で保健教育が十分行われない、つまり保健に関して十分な必要な情報がお母さんたちに行き渡っていないということが言えます。 Angry: 0.415 Disgust: 0.285 Fear: 0.606 Happy: 0.376 Sad: 0.546 Surprise: 0.505
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00:29:08 ~ 00:30:09 参考人(池上清子君)
それを改善するにはどうしたらいいかというと、やはり女子教育、女の子も学校に行くというところを推進したり、それから、妊娠、出産に関しては、助産師さん、きちんと訓練を受けた助産師さんがそれぞれの家を回る、これは日本も、そういう形を取った上で妊産婦死亡が日本でも格段に下がったという経験を持っています。二つ目は、保健医療の機関へのアクセスが悪い。つまり、インフラが悪いという意味なんですけれども、それは何かというと、例えば大きな川があって保健施設が川の対岸にある、でもそこに橋が架かっていないということで、橋のあるところまで移動して橋を渡ってその医療機関まで行くとなるとかなりの時間を要して手遅れになってしまうというふうなケースが多々あるというふうに聞いています。 Angry: 0.579 Disgust: 0.329 Fear: 0.597 Happy: 0.390 Sad: 0.392 Surprise: 0.503
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00:30:09 ~ 00:31:00 参考人(池上清子君)
これは、インフラを整備するという意味で、保健医療の問題ではないんですね。どちらかというと、これは開発全体に関わってくる問題です。三つ目、これがやっと保健医療の話、直接的な設備の話になります。保健医療の施設というのは、一番草の根のところではクリニックというよりは保健所ですが、保健所よりもその下の段階で、つまり医者がいないという、そういう施設が一番数としては多くなっています。保健所に医者がいるわけですけれども、何か問題があったときに保健所まで行っても、午前中しか開いていない。 Angry: 0.476 Disgust: 0.300 Fear: 0.580 Happy: 0.475 Sad: 0.377 Surprise: 0.637
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00:31:00 ~ 00:32:00 参考人(池上清子君)
なぜかというと、医者は午前中分の給料しかもらっていないので、午後は自分のクリニック、私立のクリニックを開くというふうなことがあって、システムとしてうまく機能していないということが言えます。ですから、医療体制をうまく改善するとか、又は、妊産婦の命を救うためには最終的には帝王切開ということが手段がありますが、帝王切開をするためには、輸血、安全な輸血のシステムがないと帝王切開できません。安全な輸血のシステムがある開発途上国というのは非常に少ないと言わざるを得ないのが現状です。ジェンダーとの関連ということになりますと、社会的なアクセスを女性にも保障していく。 Angry: 0.476 Disgust: 0.302 Fear: 0.614 Happy: 0.361 Sad: 0.481 Surprise: 0.533
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00:32:00 ~ 00:33:25 参考人(池上清子君)
だから、どこにも一人で行ける、何をしたくても自分でそれができるというふうな社会的なシステムを確立するということが非常に大きな、ちょっと一日、二日でできるような話ではないんですけれども、それが一番大きなネックになっているとは思います。保健医療の話でいいますと、母子手帳が、女性が保健所には自分一人でも行けるというようなときに役に立っているという話を聞いております。お母さんというのは家族全体の健康の管理者であり、出産間隔を空けて母体の保護をしないといけないということになっていますが、どういう方法がそれについてあるのかといいますと、一つは、三つの遅れの中で、家族でみんなで健康教育を考えるというふうなことですとか、頻繁な妊娠を防いで母体を保護するために家族計画を推進してスペーシングを取るというふうなこと、それとあと、男の子も月経教育などにもきちんと関わっていくということが必要になります。 Angry: 0.247 Disgust: 0.198 Fear: 0.501 Happy: 0.691 Sad: 0.416 Surprise: 0.684
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Angry: 0.350 Disgust: 0.415 Fear: 0.420 Happy: 0.741 Sad: 0.552 Surprise: 0.363
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00:33:27 ~ 00:34:03 参考人(池上清子君)
はい、済みません。では、非常に短く次に行かせていただきます。じゃ、どういう支援が必要なのかというところです。一つ目は、データをきちんと分析して、そのデータから出てくる課題に対応する。ですから、データと課題の対応というのは車の両輪と同じような形で考える必要があるということです。この中には、野口英世アフリカ賞などがうまく使えるのではないかというふうに思います。 Angry: 0.500 Disgust: 0.349 Fear: 0.464 Happy: 0.610 Sad: 0.403 Surprise: 0.536
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00:34:03 ~ 00:35:19 参考人(池上清子君)
もう一つ、NGOのIPPFが行っているのは女性への支援ということなんですけれども、そういう意味では、NGOとの連携というのを特にアクセスが悪い地域で母子保健や女子教育の推進に使えるのではないかという話です。二つ目の点は、コミュニティーベースドのアプローチが必要。これは一言で申し上げますと、UHC、ユニバーサル・ヘルス・カバレッジの推進ということになります。ここはちょっと飛ばさせていただきます。三つ目の対策と支援については、これ一つ、私が関わったことなので申し上げたいんですけれども、豊田通商はかなりアフリカでビジネスをしている企業ですけど、豊田通商がWHOの認可を得て、四輪駆動車に冷凍庫を載せてCOVID―19のワクチンを非常にリモートなところにも運べるようなシステムをつくりました。 Angry: 0.494 Disgust: 0.318 Fear: 0.498 Happy: 0.623 Sad: 0.365 Surprise: 0.543
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00:35:19 ~ 00:35:44 参考人(池上清子君)
ですので、どこにいても開発途上国でCOVID―19のワクチンを受けるということができるようになったということです。それの例えば事業に学術的な意味からも評価をするとき、長崎大学ができるのではないかという話です。御清聴ありがとうございました。 Angry: 0.376 Disgust: 0.336 Fear: 0.384 Happy: 0.730 Sad: 0.468 Surprise: 0.509
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00:35:44 ~ 00:36:02 委員長(青木一彦君)
ありがとうございました。以上で参考人の御意見の陳述は終わりました。これより参考人に対する質疑を行います。なお、質疑及び答弁は着席のままで結構でございます。質疑のある方は順次御発言願います。 Angry: 0.567 Disgust: 0.464 Fear: 0.433 Happy: 0.605 Sad: 0.412 Surprise: 0.471
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00:36:02 ~ 00:37:12 本田顕子君
自由民主党、本田顕子でございます。今日は、二人の参考人の先生方に貴重な内容を勉強させていただきまして、ありがとうございました。私からは、まず加藤先生に、JICAの人づくり、人材育成の観点からちょっと御質問させていただきたいと思います。さきにいただきました参考人質疑資料をちょっと読ませていただいたときに、相手国の理解を得た上で国際協力をやっていくと、ただ、JICAの協力隊員がだんだん減少、応募する方が減っている、またODAの予算も非常に減っているということがありました。今、これまでの協力隊のお話、JICAのお話なども御説明をいただいたわけでありますけれども、私も、派遣された青年海外協力隊の方なんですが、現地に行った方からちょっとお話を伺いましたところ、余りにも日本社会全体が成果を求め過ぎているのではないかと。 Angry: 0.313 Disgust: 0.220 Fear: 0.425 Happy: 0.714 Sad: 0.497 Surprise: 0.585
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00:37:12 ~ 00:38:03 本田顕子君
例えば、青年海外協力隊であればたった二年間、それで成果主義が非常に強過ぎて、でも、実は現地で言葉の壁を乗り越えて経験するということはむしろ戻ってきてからの方に効果があって、それを許容できるような日本社会がこれから実は求められているんじゃないかと。アフリカのためにもなるけれども、実はそれは非常に日本のためになると。もう一つ、その先生の課題と言われたのは、現地に行って何が感動するかというと、小学校六年生ぐらい、あっ、一年生ぐらいの子が、国のためになりたいということをほとんどの子が言うと。でも、日本の場合は、国のためと言うと軍国主義的な要素に取られて理解が得られない。 Angry: 0.394 Disgust: 0.212 Fear: 0.532 Happy: 0.479 Sad: 0.506 Surprise: 0.615
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00:38:03 ~ 00:38:42 本田顕子君
でも、やっぱり国のためになるということは、本当に人のためにもなるし、そして社会全体、日本のためにもなるというようなことを理解がもっと広まっていくことが大切ではないかと。そういうお話もちょっと伺ったものですから、今だんだん減少がしているという中で、帰国後の隊員の方の活動の成果ですとか、そういうのをもっと増やしていくことが大事だと思うんですが、既にJICAの方でも広報活動をなさっているとは思うんですが、その点についてお聞かせいただけますでしょうか。 Angry: 0.208 Disgust: 0.115 Fear: 0.377 Happy: 0.664 Sad: 0.716 Surprise: 0.575
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00:38:42 ~ 00:39:02 参考人(加藤隆一君)
本田先生、ありがとうございます。まさに御指摘のとおりでありまして、協力隊につきましては、近年、日本の人口動態の変化等の要因もありまして、また若者の内向き志向というのもあると思いますけれども、応募者数が減少傾向にあるということは事実でございます。 Angry: 0.138 Disgust: 0.195 Fear: 0.435 Happy: 0.843 Sad: 0.547 Surprise: 0.613
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00:39:02 ~ 00:40:08 参考人(加藤隆一君)
海外協力隊への参加を促すためには、海外での活動のみならず、参加することによって身に付く能力やキャリア、今の先生の方からもお話ございましたけれども、そういった価値を広く国民の方々に理解いただくことが重要であるというふうに考えております。まさにそのために全国の広報イベントであるとかウエブサイト等を通じまして広報啓発活動に取り組んできているところでございます。また、社会還元の重要性ということはまさに御指摘のとおりでございます。我々も、例えば先生のいらっしゃる熊本におきましては、熊本モデルと呼んでいますけれども、熊本県とそれから熊本県立大学さんと連携をいたしまして、隊員の経験者が例えば大学に、戻った後ですね、積極的に受け入れていただいて勉学をするであるとか、あるいは、隊員が派遣する前の隊員さんに熊本県の御協力を得て研修を行うといったような形で有機的な連携関係をつくってございます。 Angry: 0.345 Disgust: 0.349 Fear: 0.421 Happy: 0.761 Sad: 0.390 Surprise: 0.560
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00:40:08 ~ 00:40:24 参考人(加藤隆一君)
そのような活動を、これはまさに地元の御理解があるからこういうことができるということで、熊本モデルと呼んでおりますけれども、こういったことを広めて、ほかの地域にも広めていきたいというふうに考えてございます。ありがとうございます。 Angry: 0.262 Disgust: 0.213 Fear: 0.251 Happy: 0.828 Sad: 0.613 Surprise: 0.527
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00:40:24 ~ 00:41:19 本田顕子君
ありがとうございます。まさに熊本の方では、そうした派遣隊の待機隊員の方が豪雨災害に遭いました球磨村の方の復興に非常に力を貸していただいておりまして、そのことも併せて御礼を申し上げます。次に、池上先生に御質問をさせていただきます。長崎大学の熱帯医学研究所でございますけれども、元々私もこの大学の研究に非常に敬意を表しておりまして、やはり感染症は北上する中で、アジアの一番入口となる九州、沖縄と長崎でこうした世界的な研究をしていただいているということで、BSL4も資料にありましたけれども、まだ機械が入る前に私も見せていただくことができましたので、これからの更なる研究に期待をしているところでございます。 Angry: 0.303 Disgust: 0.221 Fear: 0.371 Happy: 0.788 Sad: 0.497 Surprise: 0.536
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00:41:19 ~ 00:42:12 本田顕子君
そこで、アフリカの医療の面で先生から今多くのお話をいただいたわけでございますけれども、コロナ感染症で考えますと、世界的に人口の多い地域、例えばアジアには約六割、アフリカには約二割と、そうした多いところで変異を繰り返すことが予想されるというウイルス専門学の先生からのお話もあるんですが、日本では今、ラストワンマイル支援としてコールドチェーンなども行っております。ただ、アフリカの方ではなかなかワクチンに関する、先ほど先生からも少しありましたが、ネガティブな意識があって、せっかく送ったワクチンがほとんど使われずに廃棄されることが多いということも新聞等の報道で出ておりました。 Angry: 0.407 Disgust: 0.220 Fear: 0.522 Happy: 0.544 Sad: 0.462 Surprise: 0.521
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00:42:29 ~ 00:43:06 参考人(池上清子君)
御質問ありがとうございました。長崎大学のことをよく御存じで、すごい心強く思っております。ありがとうございます。長崎大学には、アジアではベトナムが拠点、そしてアフリカではケニアが拠点ということで、大きく二つ拠点を持っております。今、COVID―19についての御質問ですけれども、人口の多いところで確かに変異は起こりやすいということはあるとは思うんですが、それに対応するような形でせっかく今ワクチンがあるわけですよね。 Angry: 0.267 Disgust: 0.212 Fear: 0.390 Happy: 0.789 Sad: 0.483 Surprise: 0.613
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00:43:06 ~ 00:44:00 参考人(池上清子君)
ですが、そのワクチンが、必要な人のところにワクチンが届いていないというのが多分アフリカで一番大きな課題だと思われます。それは、アクセスが悪いということも一つですけれども、医療体制の中でワクチンを扱えるような、例えばマイナス八十度の冷蔵庫が確保できるのかどうか、また、道の悪い雨季の場合、ぬかるみになってしまってもう車が動かない可能性があるようなところで、どういった形でワクチンが提供できるのかというところに懸かってくると思います。アフリカの中でも、先ほどちょっと図、図というか表の中でお見せしましたけれども、チャドはたった六%しかまだワクチン受けている人がいません、人口の六%。 Angry: 0.471 Disgust: 0.230 Fear: 0.633 Happy: 0.368 Sad: 0.432 Surprise: 0.573
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00:44:00 ~ 00:44:41 参考人(池上清子君)
一方で、二〇%、三〇%受けているという国もあります。ですので、アフリカといって一概にひっくるめて言うことはなかなか難しいので、多分、できていない、ワクチンの接種が進んでいない国というのは保健医療のシステムが悪い国が多いと思うのである意味で言ったらば、そのワクチンだけを取り上げるのではなくて、保健医療全体のシステムをユニバーサル・ヘルス・カバレッジのような、UHCというふうな形で強化していくということが必要なのではないかと思われます。ありがとうございます。 Angry: 0.452 Disgust: 0.333 Fear: 0.381 Happy: 0.697 Sad: 0.450 Surprise: 0.457
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00:44:41 ~ 00:45:22 本田顕子君
ありがとうございます。母子保健のところで、先生から母子手帳のこともありましたけれども、私自身、この母子手帳、日本から始まったものですけれども、表紙は各都道府県で変えることができて、それが非常に世界にも発信されているということで、これがさらに、今度TICADの中で例えば電子的な母子手帳など広がっていくといいのではないかと思うんですが、その点についても先生の御見解をもしよかったらお願いいたします。 Angry: 0.206 Disgust: 0.198 Fear: 0.275 Happy: 0.905 Sad: 0.586 Surprise: 0.537
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00:45:24 ~ 00:45:48 参考人(池上清子君)
はい、短く。母子手帳はですね、各国用のもの、つまり、共通のものではなくて、それぞれの国の状況に合った母子手帳ができております。ですので、その母子手帳を活用してこれからも母子の保健を守るということが草の根レベルで推進されていくというふうに思っております。ありがとうございます。 Angry: 0.315 Disgust: 0.321 Fear: 0.349 Happy: 0.830 Sad: 0.526 Surprise: 0.472
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00:46:00 ~ 00:47:10 石川大我君
今日は貴重なお話をいただきまして、ありがとうございます。心から感謝を申し上げたいと思います。AU、アフリカ連合アジェンダ二〇六三にも見られる貧困の撲滅ですとか、昨今では特に医療分野における包括的な発展の促進など、様々な課題を共有させていただいたというふうに思っております。まず初めに、加藤参考人にお伺いをしたいというふうに思っております。TICADの独自性、特色、日本の強みについてお伺いをしたいと思います。近年のアフリカ経済成長に伴いまして、日本とアフリカ諸国との国際会議、このTICAD以外にも、中国ですとかインド、欧米諸国などによる対アフリカフォーラムというものがたくさん見られるところだというふうに思っています。こうした中で、他国が主導する国際的なアフリカ援助枠組みとは異なるTICADの独自性ですとか日本の強み、先ほど人間の安全保障というようなお話もありましたけれども、それはどのようなものが日本の強みとしてあるのでしょうか。また、それらを踏まえて、TICADを更に実効性のあるものとするためにはどうすべきか、御所見をお聞かせください。 Angry: 0.415 Disgust: 0.258 Fear: 0.371 Happy: 0.716 Sad: 0.479 Surprise: 0.518
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00:47:10 ~ 00:48:06 参考人(加藤隆一君)
ありがとうございます。TICADは一九九三年に開催され、最初にですね、開催されたわけですけれども、その後、まさに先生がおっしゃるように、いろんな国が今TICADをある意味でモデルにして会議を、会議体をですね、行っております。例えば、中国がFOCACであるとか、あるいはインド、トルコなどなど、多くの国がそのような形を取っております。これ、まず、TICADの先見性といいますか先進性といいますか、そういった点がまず指摘できるのかと思います。その上で、TICADの特徴でありますけれども、多くの会議体が、ある国とアフリカというような形のいわゆるバイラテラルな関係の会合になっておるのに対しまして、先ほど申しましたように、TICADは一つの大きなマルチの会合という面があると思います。 Angry: 0.295 Disgust: 0.196 Fear: 0.425 Happy: 0.788 Sad: 0.384 Surprise: 0.630
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00:48:06 ~ 00:48:36 参考人(加藤隆一君)
つまり、日本政府だけではなくて、国連であるとか世界銀行であるとか、そういったところが共催者になって、更に言えば、アフリカ諸国だけではなくて、アジア諸国、ヨーロッパ諸国、国際機関、様々なファクターが会議に参画するということで、非常に包括的で総合的な会議体になっていると思います。これはまさに世界に類のない特徴だというふうに考えております。ありがとうございます。 Angry: 0.298 Disgust: 0.268 Fear: 0.467 Happy: 0.702 Sad: 0.415 Surprise: 0.609
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00:48:36 ~ 00:49:11 石川大我君
ありがとうございます。そうしましたら、次に池上参考人にお伺いをしたいというふうに思っております。コロナウイルス感染症が浮き彫りにした新たな課題についてお伺いをしたいと思います。アフリカには、新型コロナウイルスの流行以前からも、HIV、エイズでしたりとかマラリアなど様々な感染症との闘いがあったというふうに思います。もちろん、これはアフリカ諸国だけの問題ではありませんけれども、今回の新型コロナウイルス感染症でのパンデミックにより、これまでも課題とされていたアフリカの保健医療システムの脆弱性ですね、この点についてお伺いをしたいと思います。 Angry: 0.269 Disgust: 0.279 Fear: 0.382 Happy: 0.750 Sad: 0.567 Surprise: 0.498
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00:49:11 ~ 00:49:28 石川大我君
今後に向けて、例えばデジタルインフラの必要性ですとかその活用の在り方ですとか、我が国としてどのような支援ができるのか、先ほど冷凍の車のお話もありましたけれども、お聞かせいただければと思います。 Angry: 0.317 Disgust: 0.231 Fear: 0.606 Happy: 0.632 Sad: 0.455 Surprise: 0.485
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00:49:28 ~ 00:50:12 参考人(池上清子君)
御質問ありがとうございました。アフリカで今どういう支援が保健医療の分野でできるかという、私たちが見るものと、それからアフリカの方たちがこれが欲しいというものとには大きなギャップがあります。アフリカの方たちが欲しいとおっしゃるものは、おおむね日本が行っているような又は病院が持っているような最新施設であり最新設備なんです。ただ、私たちが現場に行って思うことというのは、確かに、サードレベル、第三次医療としてはそれは必要なのかもしれないんですけれども、第三次医療で救える命というのには限りがあります。 Angry: 0.368 Disgust: 0.310 Fear: 0.420 Happy: 0.605 Sad: 0.525 Surprise: 0.529
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00:50:12 ~ 00:51:04 参考人(池上清子君)
その第三次よりも、私は、第一次医療、つまり本当に住民の人たちに一番近いところで保健医療のサービスを提供したり情報を提供したりするここのシステムを強化していかない限り、物事、多分保健医療の中では変わっていかないだろうという気がいたします。そこで一番重要なのは、先ほどもおっしゃられていましたけれども、やっぱり人をつくっていって、その人がそれぞれのコミュニティーの中できちんとした正しい保健医療の情報やサービスが提供できるというシステムをつくる、これこそ本当にユニバーサル・ヘルス・カバレッジで、誰でもが医療が受けられる、どこにいても受けられる、こういうシステムをつくっていくということが一番重要だと思っております。 Angry: 0.408 Disgust: 0.186 Fear: 0.431 Happy: 0.726 Sad: 0.368 Surprise: 0.612
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00:51:04 ~ 00:52:11 石川大我君
ありがとうございます。続きまして、加藤参考人にまたお伺いをしたいと思います。東南アジアにおける成功体験とアフリカの特殊事情ということでお伺いをしたいと思います。これまでの日本が行ってきた東南アジアなどでのODAに関して特徴的なこととしまして、それぞれの国の工業化の努力を支援したり地域の経済成長に貢献をしてきたというところがあると思います。私事ではあるんですけれども、もう十年以上前の話になるんですが、バンコクやチェンマイなど、タイと仕事をしていたことがありまして、タイのお隣のラオスに行ったことがあるんですが、日本のODAの融資の資金で第二タイ・ラオス友好橋というのが、メコン川に架けられた橋ですが、当時、こういうものもODAが活用されているんだなと思ったことが覚えております。またちょっとアフリカに話を戻しますけれども、京都大学の高橋基樹教授は、アフリカではこのアジアとは異なる発想というものが必要で、つまり民間の成長を促すガバナンスや工業化を支える制度、サービスの創設、そういったものが重要であるというふうに指摘をされております。 Angry: 0.255 Disgust: 0.218 Fear: 0.339 Happy: 0.864 Sad: 0.512 Surprise: 0.530
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00:52:22 ~ 00:53:10 参考人(加藤隆一君)
御質問ありがとうございます。アジアとの違いという点で申しますと、まず政府が機能する、いわゆる機能して、かつ、きちんと社会的なデリバリーができるような、そういう政府なのかどうなのかというところがあるかなと思います。アフリカでは、もちろん国によって違うんですけれども、そういったことがなかなかできていない国も、ガバナンスの部分に問題があるということでできていない国もあったりしますので、そこの辺の違いが一つあるのかもしれません。それからあと、日本企業にとってみた場合にじゃどうなのかということなんですけれども、日本企業にとってみますと、いわゆる日本企業、日本の経済はやっぱり製造業が強いと思います。 Angry: 0.452 Disgust: 0.204 Fear: 0.414 Happy: 0.607 Sad: 0.445 Surprise: 0.553
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00:53:10 ~ 00:54:00 参考人(加藤隆一君)
したがって、製造業をアジアの方で展開するということについては比較的まあ容易であったというふうに思いますけれども、それが、じゃアフリカでできるのかというと、またこれは別の問題でありまして、アフリカにおきましては、例えば労働者のコストが高いであるとか、あるいはその労働者の熟練度等々の問題がありまして、なかなか日本が製造業という形でアフリカに進出できないような難しさがあるというふうに考えておりますので、ですから、まずはそのガバナンスの部分をしっかりODAで、ODAなりでですね、支援するということと、それから、民間につきましては、そういった難しさを理解した上で、民間さんのお声を聞きながら我々も投資環境整備等の支援をしていきたいというふうに考えてございます。以上でございます。 Angry: 0.436 Disgust: 0.397 Fear: 0.468 Happy: 0.668 Sad: 0.381 Surprise: 0.532
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00:54:00 ~ 00:54:59 石川大我君
ありがとうございます。時間も少なくなってまいりましたが、池上参考人に最後にお伺いをしたいと思います。先ほどもCOVID―19のワクチンのお話がありましたけれども、アフリカにワクチンの製造拠点を設けるということの重要性についてお伺いをしたいと思います。もうこのコロナウイルス、流行が始まりまして二年以上たっておるわけですけれども、先進国間でも、そして先進国と途上国との間でもワクチンの確保の競合というものが起こりました。ワクチンの安定供給、そして公平な供給に向けて、アフリカにおいてこのワクチンの製造拠点の整備を進める必要性があるということも言われていると思いますが、その際、技術移転ですとか人材の育成、現地のリソースの活用といった、先ほど冷凍庫の話また出てきましたけれども、そういったアプローチ面において何が重要であり、これに対してどう日本が果たしていく役割あるのか、そこについて最後にお聞かせください。 Angry: 0.380 Disgust: 0.249 Fear: 0.368 Happy: 0.680 Sad: 0.539 Surprise: 0.493
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00:55:01 ~ 00:56:26 参考人(池上清子君)
インドがアジアでは大きなワクチンの生産拠点になっています。ただ、インドは、自分の国が感染症がひどくなった状況のときに、ワクチン工場は、作っているけれどもそれを海外に出せないという状況が長く続きました。ということも含めて、今おっしゃられたように、アフリカにはアフリカの拠点が必要なのではないかというのは私も大賛成です。可能性のある国というのは、例えば南アフリカ、ガーナ、ケニアなどがすぐ頭に浮かぶところではあります。それはやはりそれぞれのラボがないとできないということ、それからパテントもありますので、パテントの関係をきちんと処理できるということも必要な能力でもありますし、それから、作ったワクチンをきちんと保管して、それでロジスティックですよね、保管したものを必要なところにどういうふうに届けるかということについてきちんとしたマネジメントができる、そういう国を選んでやるべきだと思いますし、私は、TICADの中で、工場、ワクチンの生産工場を、拠点をアフリカの中につくるというのは今回話し合われるのではないかなというふうに期待をしております。 Angry: 0.412 Disgust: 0.252 Fear: 0.556 Happy: 0.563 Sad: 0.442 Surprise: 0.564
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00:56:39 ~ 00:57:01 高瀬弘美君
公明党の高瀬弘美です。今日は、お忙しい中、参考人の先生方、大変にありがとうございます。それぞれの御専門のお立場からのお話、大変興味深く拝聴をさせていただきました。最初に、両参考人の先生方にお伺いをさせていただきたいんですけれども、日本のODAの動向についてお伺いをさせていただきたいと思います。 Angry: 0.248 Disgust: 0.160 Fear: 0.405 Happy: 0.740 Sad: 0.598 Surprise: 0.605
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00:57:01 ~ 00:57:40 高瀬弘美君
このコロナになりまして日本のODAも中身が少し変わった部分がございまして、具体的には、この緊急事態に対応するということで、保健衛生分野の今拠出が増えているところではございます。とはいえ、これは今コロナ対応としてのそういう形になっておりますので、今回、アフリカという観点で見ましたときに、この日本のODA、特にアフリカに対するODAについての所感といいますか、望まれることですとか、あるいはここが課題ではないかと思われている点、まず加藤参考人から、そして池上先生からお話伺えればと思います。 Angry: 0.255 Disgust: 0.247 Fear: 0.479 Happy: 0.764 Sad: 0.365 Surprise: 0.618
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00:57:40 ~ 00:58:02 参考人(加藤隆一君)
御質問ありがとうございます。まさに先生おっしゃるとおり、アフリカにおきましては、ODA、特に、先ほども申しましたけれども、いわゆる社会サービスデリバリーを行うようなところ、教育であったり保健であったりといったようなところに対する需要がまだまだあるというふうに考えております。 Angry: 0.322 Disgust: 0.262 Fear: 0.319 Happy: 0.801 Sad: 0.568 Surprise: 0.463
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00:58:18 ~ 00:58:43 参考人(池上清子君)
御質問ありがとうございます。私は、やはり一番大切なことというのは、人々の生活の質を安定させ、そして保障する、そういうシステム、体制をつくるということが、日本のODAにとっても非常に役に立つし、日本のODAが感謝されるのではないかというふうに思っております。 Angry: 0.356 Disgust: 0.230 Fear: 0.285 Happy: 0.795 Sad: 0.595 Surprise: 0.462
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00:58:43 ~ 00:59:06 高瀬弘美君
ありがとうございます。それぞれ少し深掘りをしてお伺いをさせていただきたいんですが、まず加藤参考人にお伺いをさせていただきます。TICAD7におきまして初めてビジネスの主流化ということが掲げられ、史上初めて日本とアフリカの民間セクターが正式なパートナーとして参加というふうに伺っております。 Angry: 0.334 Disgust: 0.252 Fear: 0.352 Happy: 0.761 Sad: 0.510 Surprise: 0.518
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00:59:06 ~ 00:59:28 高瀬弘美君
その一方で、アフリカへの民間投資が進まない理由は様々あると思いますけれども、今日のお話の中でも、TICAD8への期待として、ビジネスの基盤づくりというようなお話もございました。これを政府として後押しができる部分、また課題となっている部分、これについて御示唆をいただければと思います。 Angry: 0.532 Disgust: 0.408 Fear: 0.360 Happy: 0.670 Sad: 0.447 Surprise: 0.381
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00:59:28 ~ 01:00:16 参考人(加藤隆一君)
御質問ありがとうございます。民間投資がなかなか進まないという点は、我々も非常に懸念といいますか、日本のプレゼンスという観点で懸念をしているところでございます。日本の企業ですね、ジェトロさんの報告によりますと、現地における拠点の数というのは増えているんですね。ただ、なかなかそれがまだ投資であったりそういうところに結び付いていないというような状況があるというふうに思います。ただ、ですので、我々としては、そういった日本の企業が徐々に現地の状況を把握をして、それでアフリカに合った形のビジネスを展開していただくと、そういう加速化をしていただくことを我々としても支援していきたいなと思っています。 Angry: 0.348 Disgust: 0.300 Fear: 0.449 Happy: 0.626 Sad: 0.512 Surprise: 0.533
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01:00:16 ~ 01:01:05 参考人(加藤隆一君)
特に、民間の企業さんのお話を伺いますと、やはり投資環境の部分が非常にアフリカはアジア等と異なるということで難しいと、ビジネスをするのが難しいというふうなお話はあります。したがいまして、今現在におきましても、アフリカの主要な国におきましては、大使館さん、それからJICA、それから民間の方々で二国間投資委員会みたいなものをつくりまして、そこでどういう形の支援をすればビジネスがより進むのかといったような話を、協議をして、それをまさにODA等で支援していくといったような枠組みができてきましたので、徐々にそういう形へ我々としてもビジネスの支援ができるようにしていきたいなというふうに考えてございます。 Angry: 0.315 Disgust: 0.282 Fear: 0.438 Happy: 0.714 Sad: 0.437 Surprise: 0.560
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01:01:06 ~ 01:02:17 高瀬弘美君
ありがとうございます。TICAD8でまた更にこの分野が進むといいなというふうに私も思っております。池上参考人にお伺いをさせていただきます。参考人がお書きになられました国際開発ジャーナルの「TICAD8に向けて」という記事を読ませていただきました。その中で参考人が書かれておられましたのが、TICAD8では、医薬品の安定供給の視点にとどまらず、人材の確保、養成などを含む保健医療システム全体を議論してほしいと、それも、各国ベースで具体的にどの部分をどのように強化するのかを議論してほしいという、こういう御記載がございました。今日のお話の中でも、医療施設の不備のお話、現地ではお医者さんがいないとか、あるいは輸血システムが整っていないというようなお話もございましたけれども、その現場の御状況を知っていらっしゃるからこその視点だと思いますけれども、このTICAD8において、この各国ベースでの議論の中身といいますか、どういう議論がされることを参考人としては期待をされていらっしゃるのか、少し詳しく教えていただければと思います。 Angry: 0.381 Disgust: 0.220 Fear: 0.360 Happy: 0.719 Sad: 0.513 Surprise: 0.524
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01:02:17 ~ 01:03:18 参考人(池上清子君)
御質問ありがとうございます。これ、とても重要な保健医療の分野では課題となっております。つまり、アフリカといって一くくりにくくれない部分というのがかなりあると。例えば、ヨーロッパというと、それは一つにくくりやすい。一方、アフリカはもう全然そういうことはできない。やっぱり国別にそれぞれのニーズに対応するということが本当に必要だと思っています。そのニーズに対応するというときに、何を視点として考えたらいいかというと、やはり人材がきちんといるかどうか。アフリカの場合、ブレーンドレーンといって、せっかく医学部で医者になったのに、また、例えば産油国の方に行って、お金、出稼ぎに行ってしまうとか、その次には、例えばロンドンとかパリとかに行ってお金稼いでいるとか、そういう人たちが結構いるんですね。 Angry: 0.392 Disgust: 0.268 Fear: 0.514 Happy: 0.540 Sad: 0.516 Surprise: 0.573
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01:03:18 ~ 01:04:11 参考人(池上清子君)
そういう人たちがもし自分の国に全部帰っていたら、それぞれのアフリカの国はもっと保健医療のレベルは上がるはずなんですね。じゃ、その人たちがなぜアフリカでずっと仕事をしたいと思わないのかというふうなところにやはりもう一度立ち戻って考えなければいけないのかなというのは常々考えております。そのためには何が必要かというと、本当にお給料の額だけではなくて、やはりやりがいというか、きちんと一人一人の政策提言ができるとか、それから保健医療のシステムが改善できるとか、目に見えてできることというのが一人一人が実感できれば、多分また皆さん、アフリカに専門家として戻っていらっしゃれるのではないかなという気がいたします。 Angry: 0.370 Disgust: 0.281 Fear: 0.497 Happy: 0.536 Sad: 0.513 Surprise: 0.534
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Angry: 0.284 Disgust: 0.316 Fear: 0.206 Happy: 0.886 Sad: 0.687 Surprise: 0.361
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01:04:12 ~ 01:05:00 高瀬弘美君
大変貴重な視点を教えていただき、ありがとうございます。最後の質問になるかと思いますけれども、加藤参考人にお伺いをさせていただきます。先ほど来、ほかの委員の先生方からワクチンのお話ございました。日本としてもラストワンマイル支援をしているということで、今回、COVAXの枠組みで日本もワクチン支援しているんですけれども、COVAXについては私もこの委員会の中で質問させていただきましたけれども、非常に廃棄率は少なくなっていると。それはなぜかというと、事前にかなり綿密に現地と打合せをして、どれくらいの保健従事者がいて、どれくらいアクセスできるかということまでしっかりやっているので、廃棄量はかなりほかのワクチンと比べても少なく抑えられているという話、外務省の方からもありました。 Angry: 0.402 Disgust: 0.227 Fear: 0.452 Happy: 0.601 Sad: 0.529 Surprise: 0.511
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01:05:00 ~ 01:05:25 高瀬弘美君
そういう中で、アフリカでのワクチン接種率二〇%というお話ございました。先ほど池上参考人からも少しお答えとして触れていただいたところでありますが、加藤参考人が考えられる、この二〇%に対してどう対応していくべきであるか、日本としてまたこれを上げていくためにできることがあるのか、この点、お伺いできればと思います。 Angry: 0.592 Disgust: 0.303 Fear: 0.395 Happy: 0.592 Sad: 0.377 Surprise: 0.485
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01:05:25 ~ 01:06:12 参考人(加藤隆一君)
ありがとうございます。COVAX、ワクチン接種率が二〇%ということは、非常にやはり大きな世界の公衆衛生上の懸念点だというふうに考えてございます。他方で、先ほど池上先生からもお話ございましたけれども、やはりそのワクチンを供与するだけでは十分ではなくて、事前の様々なワクチンに対するキャンペーン、これ、以前、エボラのときにもあったんですけれども、なかなかその現地の方でワクチンに対するそういう理解が進んでいないといったような部分がありますので、そういった現地でのそのワクチンに対するキャンペーンをきちんとやる必要があるということと、もう一つは、まさにコールドチェーンですね。 Angry: 0.336 Disgust: 0.234 Fear: 0.382 Happy: 0.783 Sad: 0.445 Surprise: 0.560
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01:06:12 ~ 01:06:45 参考人(加藤隆一君)
先ほどありましたけれども、運搬が大変なところが結構たくさんございますので、どういう形でそれを運搬し、それから貯蔵をして、それで実際の接種まで持っていくのかというところのそのコールドチェーンの支援というのが非常に重要であります。もっと言えば、そういったものができるようになる保健システムの強化ということで、かなりロングウエーになってしまうんですけれども、そこを着実に少しずつやっていくということが重要なのかなというふうに思います。ありがとうございます。 Angry: 0.254 Disgust: 0.284 Fear: 0.486 Happy: 0.612 Sad: 0.569 Surprise: 0.493
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01:07:02 ~ 01:08:35 榛葉賀津也君
今日は、両参考人、大変示唆に富んだ御指導賜りまして、心から感謝申し上げたいと思います。TICADという言葉はもう大分耳に慣れましたが、言うまでもなく、アフリカ開発に関する東京国際会議の英語略の頭文字を取ったのがTICADですけれども、実は、当時事務次官であった薮中三十二さんが、もっと分かりやすく日本・アフリカ・サミットにしたらどうだという提唱が当時ございましたが。まあ日本人、こういう略称好きですから、TICADが、自然に、もう八回までやってまいりましたが、子供から万人に、やっぱりアフリカに目を向けようという趣旨を考えると、日本・アフリカ・サミットという、少しべたかもしれませんが、分かりやすい表現というのもとても大事なのではないかと思っています。私は第三回TICADから国会議員として携わらせていただいて、あっという間に第八回まで来たのかと感無量でございますが、当時は、議論をする以前に、約束の時間に人が来ない、夜の会食は十人しか席がないのに六十人家族を連れてやってくるとか、ホテルの部屋があの国よりなぜ俺たちが下なんだといって文句を言うというふうに、現場は相当苦労しました。 Angry: 0.369 Disgust: 0.142 Fear: 0.474 Happy: 0.581 Sad: 0.483 Surprise: 0.605
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01:08:35 ~ 01:09:03 榛葉賀津也君
そこから、ただ、七回、八回と回を重ねるに準じていろんなそういうことも変わってきた。これそのものが大きな変化というか進歩というか、醸成されてきたんだろうなと思いますし、中身も日に日にというか、毎回、回を重ねるごとに濃いものにアップデートされているということは大変うれしく思っています。 Angry: 0.290 Disgust: 0.229 Fear: 0.487 Happy: 0.700 Sad: 0.437 Surprise: 0.630
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01:09:03 ~ 01:10:15 榛葉賀津也君
今日は、先ほど池上先生がおっしゃったように、アフリカといってもとても十把一からげにできる問題ではないので、私から少し全体のお話を両先生からお伺いしたいんですけれども。例えば、クーデターや紛争でいわゆる政権のレジティマシーが危機に陥ったり、自由、民主主義、法の支配といった我々の価値観とは全く違う政権ができることが間々あります。その際に、国家として、今でもやりますけれども、援助を止めたり、援助に携わる人間を引き揚げたり、これは外交戦略上当然のことかもしれませんし、援助には税金も入っていますから、納税者、国民への説明責任を考えるとこれも当然のことかもしれませんが。他方で、こういった政権のレジティマシーが危機に陥った国だからこそ、そこに住む罪のない市民たちをどう国際社会が政権と切り離して救っていくのか、これ大変難しい問題かもしれませんが、ここ、いつも私、ジレンマに悩まされるんですよ。 Angry: 0.722 Disgust: 0.233 Fear: 0.422 Happy: 0.366 Sad: 0.424 Surprise: 0.390
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01:10:15 ~ 01:11:11 榛葉賀津也君
アフリカでもこのような国が幾つかございますし、アジアでも、日本にとって大変特別な国であるはずのミャンマーにおいて政権が軍事クーデターによって替わったことによって、今JICAも活動ができない、援助もできない。しかし、そこに住んでいらっしゃる市民には何の罪もなく、本当に、医療・保健分野を含めて、人権問題においてもSOSを発しているにもかかわらず、国際社会がそこに手を差し伸べられないでいると。この問題についてお二人の先生方はどのようにお考えになるのか、それと、そのためにも日本発の国際NGOをどう国としてバックアップして守り育てていくのか、この二つについてお伺いしたいと思います。 Angry: 0.518 Disgust: 0.193 Fear: 0.454 Happy: 0.400 Sad: 0.575 Surprise: 0.518
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01:11:11 ~ 01:12:05 参考人(加藤隆一君)
御質問ありがとうございます。まさに、外交と人道ということで、非常に私自身も難しい問題だなというふうに考えます。その上で、先生がおっしゃられたように、やっぱり外交としてはきちんと日本としてのスタンスといいますか、その思いを示す必要が当然のことながらあります。一方で、そのように罪のないといいますか、人々、困っている方々たくさんいらっしゃいますので、そこは人道という形で、外交とはやや切り離して支援をする必要があるというふうに、特に私は開発協力をやってますので、そこは感じます。ですので、ただ、じゃ、どういう形でやるのかという、次に問題になると思うんですけれども、一つは、国際機関を通じて実施をすると、例えば食料を配るとかそういうことがあると思います。 Angry: 0.316 Disgust: 0.214 Fear: 0.447 Happy: 0.681 Sad: 0.483 Surprise: 0.571
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01:12:05 ~ 01:12:31 参考人(加藤隆一君)
もう一つは、先生おっしゃられたように、やっぱりNGOを使うというのがあるのかなと思いまして、この二つをうまく組み合わせながら、やはり日本の人々から先方の国の人々に対して、やはりその人道的な観点からの支援を続けるような方策を考えていくのかなというふうに考える次第です。ありがとうございます。 Angry: 0.247 Disgust: 0.245 Fear: 0.301 Happy: 0.883 Sad: 0.570 Surprise: 0.494
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01:12:31 ~ 01:13:03 参考人(池上清子君)
御質問ありがとうございます。すごく大きな課題を先生提示されていらっしゃいますけれども、今までも、アフリカは結構独裁政権というのがありまして、例えば、ケニアで、欧米の支援を、欧米の国は支援を止めたのに日本は止めなかったと、何で止めないんだというふうなことを言われたこと、私自身も質問をされたこともあります。 Angry: 0.521 Disgust: 0.200 Fear: 0.329 Happy: 0.533 Sad: 0.569 Surprise: 0.474
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01:13:03 ~ 01:14:09 参考人(池上清子君)
それはおいておきまして、やはりそれぞれの国でどういう政治的なレジームになるかということは、やはり最終的には解決しなければならない問題、先生おっしゃったように、法の支配ですとか自由ですとかという非常に重要なコンセプトが守られていないという社会で本当の意味の個人の自由が守られるかというと、それはもう絶対あり得ない話なので、それを基本的なところで守っていくというのは重要ではありますが、そうでない国が既に存在しているわけですよね。じゃ、そこにどうすればいいのかという話、それはやはり緊急人道支援しかないと思うんですよね。ですから、もし万が一、日本がそういう状況に置かれた、つまり援助をしなければいけないと分かっているけれども政治的にするのが難しいというときには、やはりNGOを通じるというのが一番早いのかなという気がいたします。 Angry: 0.524 Disgust: 0.392 Fear: 0.535 Happy: 0.452 Sad: 0.469 Surprise: 0.400
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01:14:09 ~ 01:14:56 参考人(池上清子君)
先生最後におっしゃられました国際NGOというのを日本でどういうふうに育てたらいいかという話ですけれども、もう既に、国際NGOとは言っていなくても活動の範囲が国際的になっているNGOが数多くあります。しかも、エマージェンシーに関して動いているNGOというのが、UNHCRと連携を組んでいるNGOだけでも二十弱あります。ですから、そういうところと連携を取りながら、NGOの人たちの能力とその組織力というのを一緒にやっていくというのが一番いいのかなというふうに思います。 Angry: 0.303 Disgust: 0.268 Fear: 0.393 Happy: 0.751 Sad: 0.510 Surprise: 0.552
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01:14:56 ~ 01:15:17 榛葉賀津也君
ありがとうございます。是非、そういった国際的に既に活躍している日本のNGOに対して、政府の予算のみならず、多くの民間企業が資金をたくさん入れることのできるそのインセンティブの働く税制なり制度をしっかりと我々も検討することを目標としたいと思いますので。 Angry: 0.488 Disgust: 0.267 Fear: 0.237 Happy: 0.761 Sad: 0.544 Surprise: 0.370
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01:15:25 ~ 01:16:32 清水貴之君
日本維新の会の清水貴之と申します。本日は、大変貴重なお話、ありがとうございました。まず、池上参考人、お願いをいたします。ジェンダーの不平等を改めると、こういったお話を聞かせていただきました。実際に様々取組もされていまして、教育をしていくとか大変重要なことだと思うんですけど、その一方で、ただ、こういった、何というんですかね、国際的なといいますか、一般的なといいますか、そういった常識が、人権に関する意識とか常識が通ずる場合はいいと思うんですけれども、アフリカ、これだけ広い土地で様々な部族などもありまして、もうそういったこれまでの習慣、我々から見たらあしき習慣ですけれども、そういったものが続いているケースとか、なかなか一般的な感覚で取り組んでいっても改善しないケースも多いのではないか、壁にぶつかるケースも多いんじゃないかなというふうにも聞いていて感じたんですけれども、この辺りというのはどのように取り組んでいかれていらっしゃるんでしょうか。 Angry: 0.392 Disgust: 0.222 Fear: 0.393 Happy: 0.748 Sad: 0.437 Surprise: 0.519
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01:16:32 ~ 01:17:20 参考人(池上清子君)
御質問ありがとうございます。ジェンダーの問題というのは最近どこの国でもすごく重要だと言われていますし、国際機関が支援をするときにジェンダーをきちんと考えているかどうかということは金額の多寡に関わってくるというくらい最近はいろいろ影響を与える要因の一つということになってきていますけれども、それでもいまだに、ジェンダーの話を考えたときに、やはり平等というのは非常にまだまだこれから先やらなければならないことが山積しているというのが、アフリカだけではなくて日本もそうだと思いますけれど、あると思います。 Angry: 0.299 Disgust: 0.235 Fear: 0.412 Happy: 0.728 Sad: 0.551 Surprise: 0.495
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01:17:20 ~ 01:18:06 参考人(池上清子君)
その中で、今日御紹介しましたプランの活動の中で、男の子を一緒に、女の子しか集めないで例えば保健医療の教育をする、例えば月経の話をするとかいうときに男の子も一緒に入れて男の子の理解も促すというふうな形で、それは、子供が生まれるというのは女の人だけの問題じゃなくて男の人の問題でもあるというのを若いうちからきちんと生物学的な違いを踏まえた上で教育をするというふうなことが一つ効果が上がっていると。 Angry: 0.707 Disgust: 0.291 Fear: 0.453 Happy: 0.689 Sad: 0.181 Surprise: 0.499
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01:18:06 ~ 01:19:02 参考人(池上清子君)
将来大人になったときに、ジェンダーということを、ジェンダージェンダーというふうに考えなくても、普通に、ああ、男の人と女の人が一緒に考えればいいのねという非常に自然な人間関係ができてくるという報告があります。それが一つ。それからもう一つ、アフリカ、中東などで言われていますFGMという女性性器切除の問題というのがあります。女性性器切除の問題というのも、隠されていた、余り公にされていないアジェンダではありますけれども、そのFGMの解決に一番大きな役割を果たした又は果たしているというのは、その彼女の、女の子の父親がFGMに反対するということなんですね。 Angry: 0.429 Disgust: 0.318 Fear: 0.498 Happy: 0.611 Sad: 0.396 Surprise: 0.591
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01:19:02 ~ 01:19:29 参考人(池上清子君)
つまり、ジェンダーの話というのは女性はもう分かっているので、女性に対して情報を出すというのも必要なんですが、それ以上に、今の段階では男の子や男性やお父さんたちにきちんとした情報と御理解をいただくという、そういう事態になってきているのかなというふうに思います。ありがとうございます。 Angry: 0.250 Disgust: 0.248 Fear: 0.390 Happy: 0.818 Sad: 0.554 Surprise: 0.497
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01:19:29 ~ 01:20:29 清水貴之君
大変本当にお聞きしていても難しい話だなと思いますし、アフリカだけの話じゃないというのも、もう本当にお聞きしてそのとおりだなというふうに思いました。ありがとうございます。続いて、加藤参考人、お願いをいたします。アフリカの開発という話でありますと、必ずやはり中国の存在というのが出てくるかと思います。やっぱりもう人もお金も、物量でぐうっと、ある意味覇権争いみたいな形で中国ががあっと入ってきているという話も聞きます。その中でやはり日本が存在感を示していってというのをもういろいろと取り組まれていると思うんですけれども、その一方で、やっぱり、中国だろうが日本だろうが、現地が本当に良くなって、経済成長していって豊かになって、清潔になって、この結果が伴えばいいかなという考えもするんですが、なかなかこの辺が本当に難しい問題かなと思いながら、どのように今アフリカのその開発については中国等の関係も含めて取り組んでいらっしゃいますでしょうか。 Angry: 0.337 Disgust: 0.272 Fear: 0.428 Happy: 0.639 Sad: 0.584 Surprise: 0.496
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01:20:29 ~ 01:21:12 参考人(加藤隆一君)
御質問ありがとうございます。中国、よく過去のTICADにおいても、中国との比較という話は出てきたかと思います。物量で考えるとやはり中国と日本ってもう比較ができないくらい大きな存在、アフリカでですね、大きな存在で、特にやはり中国に、アフリカには多くの中国の方がいらっしゃるんですよね。ちょっと正確な数字は分かりませんけれども、非常に多くの、何十万人というような、百万人というような数字も聞こえてきますが、そのような方々がいらっしゃるのに対して、日本人の存在というのは一万人に満たない、大陸全体で一万に満たないというふうに伺っています。 Angry: 0.350 Disgust: 0.209 Fear: 0.463 Happy: 0.630 Sad: 0.468 Surprise: 0.585
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01:21:12 ~ 01:22:09 参考人(加藤隆一君)
したがいまして、そういったプレゼンスの違いというのがあるので、なかなか中国と単純な比較で、中国との比較においてTICADやるのかみたいな話というのはちょっともう違うのかなというふうに思っております。一方で、先生御指摘のとおり、中国は様々な例えばインフラを造ったりしております。非常にある意味ではコストが、コスト自体は高くなく、中国自体がファイナンスをしている場合もありますし、あるいは国際機関などの案件を受注しているケースも、中国企業がですね、結構あるんですね。なので、そういう形で非常に中国の現地における存在というのは大きいものがあります。ただし、これも先生よく御存じのとおり、例えば中国発の、中国からのファイナンスについては、今現在、債務のわなといいますか、債務の問題が起きています。 Angry: 0.380 Disgust: 0.179 Fear: 0.473 Happy: 0.711 Sad: 0.339 Surprise: 0.677
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01:22:09 ~ 01:22:55 参考人(加藤隆一君)
ですので、結構アフリカの国々も最近はよくその辺を見て、この案件は中国だけどこの案件は日本というような形で仕分をして、うまく、何といいますかね、彼らから見て一番自分たちの利益にかなうのは何なんだという形で選んでいるというような形になっているかと思います。日本のやはり強みというのは質の高さでありますし、例えば同じインフラであっても、まさに質の高いインフラということで、レジリエントな、かつサステナブルなインフラを日本はきちんと造りますので、そういったところで彼らと差別化をしていくということが重要なのかなというふうに考えてございます。ありがとうございます。 Angry: 0.330 Disgust: 0.315 Fear: 0.414 Happy: 0.784 Sad: 0.419 Surprise: 0.534
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01:22:55 ~ 01:23:33 清水貴之君
そうなると、プロジェクトによって違いが出てきているという話ですけれども、今度は、日本からの例えば支援、サポート、限られた中で、アフリカはこれだけ広くて国の数も多い中で、じゃどこにどう重点的に割り振っていく、若しくは手当てをしていくかという話なんですけれども、これ、今、例えば考え方とか戦略として、全体的にやはりもう手当てをしていこうという考え方なのか、それともやはり関係の強い国をつくってそこを育てていってというような感じで進められているのか、どういった考え方で進んでいるものなのでしょうか。 Angry: 0.308 Disgust: 0.239 Fear: 0.661 Happy: 0.489 Sad: 0.309 Surprise: 0.729
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01:23:33 ~ 01:24:02 参考人(加藤隆一君)
ありがとうございます。我々、二国間の関係の協力というのはもちろんありますけれども、常に考えているのは、二国間だけではなくて、それが要するに域内全体にどういう効果があるのか、あるいは大陸全体にどういう効果があるのかということを考えながら協力をしております。その上で、我々が参考にしているのが、まさにアフリカ連合、AUが様々なプランを作っているんですね。 Angry: 0.255 Disgust: 0.219 Fear: 0.362 Happy: 0.814 Sad: 0.437 Surprise: 0.631
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01:24:02 ~ 01:24:48 参考人(加藤隆一君)
例えば、先ほど先生からお話のありました二〇六三年に向けたアフリカ全体のアジェンダもありますし、例えばインフラであるとか農業であるとかエネルギーであるとか、それぞれの分野で計画があります。それはやはりいわゆる広域インフラでありまして、一つの国の裨益にとどまらず、多くの国に裨益がするような形のもので、例えば電力でいいますと、パワープールといいまして、これ、どこかでつくった電力を域内で融通していくような形の計画になっています。そういったものも参考にしながら、できるだけそういう多くの国々が裨益するような形の協力というものをできないかということで日々考えているところでございます。ありがとうございます。 Angry: 0.320 Disgust: 0.329 Fear: 0.359 Happy: 0.784 Sad: 0.488 Surprise: 0.499
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01:25:02 ~ 01:26:01 井上哲士君
まず、池上参考人にお伺いいたします。去年の六月にプラン・インターナショナル・ジャパンで、女性の活躍推進のための開発戦略の改定に係る要望書を出されました。あのときに、プランの方から説明を聞いて懇談をする機会もありまして、お世話になりましてありがとうございます。この要望書も参考にして今年三月にこの委員会でも質問をしたんですけど、やっぱりODAにおけるジェンダー案件を拡充をするということ、先ほど、例えば医療にかかる場合でも橋がないというお話もありましたけど、やっぱりそのインフラも含めて拡充をするということが女性の社会参加等に大事だということがアフリカで具体的にどういうふうに現れているのかということをまずお聞きしたいと思います。 Angry: 0.405 Disgust: 0.288 Fear: 0.368 Happy: 0.749 Sad: 0.458 Surprise: 0.491
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01:26:01 ~ 01:27:00 参考人(池上清子君)
まず、プランのこと、お話聞いていただいたとのことです。ありがとうございました。ジェンダーというのは非常に幅広くてどの分野にも共通しているものなんですけれども、課題なんですけれども、ODAというオフィシャルなものというか、中で、じゃ、ジェンダーをどう取り扱ったり、どういうふうなプログラム、プロジェクトにして支援ができるかというのは、本当にちょっとなかなか難しいかなという気がいたします。ですから、例えばジェンダーの中で男女共同参画みたいなシステムを強化するとか、それから女性の、何というのかな、次世代、つまり子供を産み育てるというところに女性たちがそれぞれ相互で支援をし合う、つまり助産師さんが、男性じゃなくて女性で支援をしていく。 Angry: 0.397 Disgust: 0.297 Fear: 0.356 Happy: 0.739 Sad: 0.509 Surprise: 0.496
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01:27:00 ~ 01:28:12 参考人(池上清子君)
日本は男性の助産師さんいるわけですけれど、そういう意味では、もう少し、何というのかな、女性と女性の間で支援ができるというのがいいかなという気がします。それで、一つ事例として思い浮かべるのが、アフリカは、固定の電話、つまり固定電話というか線がつながっている電話というのは非常に少なくて、今や携帯電話の方が、サテライト使った携帯電話の方が多いわけですよね。そうすると、そのサテライトの電話を使って、おしゅうとめさんとそれから若い人とを一緒に、何というのかな、教育というよりは啓発活動の中で一緒の話をして、おしゅうとめさんに言いにくいこともお嫁さんが、若い人が言えるようにというふうな形を含めて、息子である男性を取り合うんじゃなくて、息子も一緒に入れながら家族の中で話ができるようなという、そういうシステムができつつあるんですね。 Angry: 0.278 Disgust: 0.131 Fear: 0.530 Happy: 0.685 Sad: 0.394 Surprise: 0.729
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01:28:12 ~ 01:28:33 参考人(池上清子君)
ですから、それは一つのモダンな技術、つまり携帯電話というふうなものを使いながらうまくできることの一つかなというふうに思います。これは、やはり間接的には教育ということにつながってくるのかなという気がいたします。ありがとうございます。 Angry: 0.264 Disgust: 0.234 Fear: 0.364 Happy: 0.800 Sad: 0.563 Surprise: 0.526
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01:28:33 ~ 01:29:08 井上哲士君
続いてお聞きするんですけど、この質問の中で、ジェンダー案件の比率を高めると同時に、いわゆるジェンダー主目的、プリンシパル案件を上げることが必要だと、この皆さんの要望書にもあったわけですけど、これ、OECDの平均で見ますと、日本の比率が全体の〇・八パーで、DAC平均の四パーから非常に少ないということも外務大臣に申し上げますと、平均に向けて上げていくことは重要だと、こういう御答弁はあったんですね。 Angry: 0.521 Disgust: 0.242 Fear: 0.442 Happy: 0.675 Sad: 0.200 Surprise: 0.624
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01:29:08 ~ 01:29:32 井上哲士君
どうしても、先ほどもありましたけど、その国やその社会の現状からくる要望だけでいきますとやっぱりなかなか上がっていかない。この主目的案件の比率を高めるということの重要性とか、そういう具体的に何かこういうことが必要だとかというのがあればお願いしたいと思います。 Angry: 0.412 Disgust: 0.397 Fear: 0.466 Happy: 0.547 Sad: 0.580 Surprise: 0.415
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01:29:32 ~ 01:30:01 参考人(池上清子君)
なかなか難しい御質問です。具体的にどういうことが本当にできるかというのは、私たちも日々考えてトライをしていますけれども、やはり重要なことというのは、やはり、アフリカだとか途上国の方がもしかすると、ある意味、議員さんの段階では男女が結構バランスがいいと思うんです。 Angry: 0.447 Disgust: 0.229 Fear: 0.511 Happy: 0.498 Sad: 0.516 Surprise: 0.510
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01:30:01 ~ 01:31:07 参考人(池上清子君)
一方、ビジネスの方でいくと、圧倒的にやはり男性が強い、アフリカはそういう感じです。ところが、プライベートな、何というんですかね、マーケット、普通の市場なんかで活躍しているのは、マーケットマミーと呼ばれるお母さんとかおばあさんたちなんですよね。ですから、そういう意味でいうと、彼女たちが頑張って経済活動をある部分支えているというふうな認識を持って、社会の中で活動するという自分の位置付けというのをもう一度再認識してもらう教育とか情報の発信というのがあると、彼女たちはもう少し社会の中で自分たちの役割というのを考えるということができるのではないかなという気がします。ですから、それは、自分で考えるというよりも、客観的に外の人に言ってもらうというプロセスがあると、もしかすると考えやすいのかなという気がいたします。 Angry: 0.214 Disgust: 0.280 Fear: 0.512 Happy: 0.751 Sad: 0.431 Surprise: 0.611
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Angry: 0.284 Disgust: 0.316 Fear: 0.206 Happy: 0.886 Sad: 0.687 Surprise: 0.361
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01:31:11 ~ 01:32:03 井上哲士君
日本のODAが全体としてインフラ偏重で、やっぱり教育とか保健の分野が非常に少ないと言われてきましたけど、ジェンダー平等を前進させる上でもやっぱりそのところが必要だなということをお聞きしながら感じておりました。次に、加藤参考人にお聞きいたしますけど、ナカラ回廊開発の一つで行われてきたモザンビークのプロサバンナ開発についてお聞きいたします。私も何度かこの委員会や外交防衛委員会で質問をしてきたんですが、小農が大部分を占めるこのモザンビークの農業を大規模化して大豆などの輸出用穀物の一大生産拠点とするという構想で、二〇一一年から始まりましたけど、結局、マスタープランが完成しない状態で二〇二〇年に終了した、まあ事実上中止ということになったわけですね。 Angry: 0.433 Disgust: 0.281 Fear: 0.510 Happy: 0.570 Sad: 0.445 Surprise: 0.531
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01:32:03 ~ 01:33:05 井上哲士君
これ、二〇一三年のTICADⅤの目玉とされましたけど、当時、現地から小農民の皆さんとか市民社会の方が横浜まで来られまして、結局、農民の土地収奪につながるとかいうことで反対をされたという経過がありました。結果としてマスタープランに行かないまま中止になったわけですけど、ちょうどこのTICADⅤというのが、先ほどありましたように、援助から投資へという大きな転換だったということを言われたんですね。その結果として、やっぱりこの現地の住民や農民の皆さんのきちっとしたやっぱり合意とか実態というのよりもその投資ということが重視をされた結果ではないかというふうに私は見ておるんですけど、結果としてこの事実上の中止になったということについては、JICAとしては、どういう問題があり、どういう反省をされているんでしょうか。 Angry: 0.487 Disgust: 0.297 Fear: 0.529 Happy: 0.489 Sad: 0.399 Surprise: 0.549
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01:33:05 ~ 01:34:05 参考人(加藤隆一君)
御質問ありがとうございます。委員御指摘のございましたプロサバンナ事業につきましては、モザンビーク北部の小規模農家を中心とした地域住民の農業の生産性向上を目指した農業開発事業でありまして、その事業自体は大きく進展したというふうに考えております。モザンビーク政府から、日本の本事業への支援をモザンビーク農業政策に十分生かせるようになったということで、本事業の一環として行われたコミュニティレベル開発モデル策定プロジェクトが二〇二〇年の五月に終了したということをもって本事業を完了したと、したいという申出があったということで、これを受けまして、二〇二〇年の七月十六日に、日本、モザンビーク両国の間で事業の完了を確認したということであります。JICAといたしましても、日本政府とも相談しながら、今後もモザンビーク政府の開発努力を支援していく考えでございます。 Angry: 0.448 Disgust: 0.256 Fear: 0.384 Happy: 0.723 Sad: 0.419 Surprise: 0.529
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01:34:08 ~ 01:35:00 井上哲士君
これ税金三十五億円が投じられたわけですけれども、今もお話ありましたように、結局まあ途中で、完了と言いながら、やっぱり中止になったわけですよね。経過の中では、例えば、同国の弁護士会がこの同事業が憲法の知る権利を侵害しているということで行政裁判にかけて、その主張を認めるような判決もありましたし、これ、JICAの資金でいろんなこの現地のコンサルタントを雇っていろんな市民社会を分断するような工作をしていたということも、現地の市民社会からの告発もありました。私もこちらで現地の方の訴えを聞いたことありますけど、JICA資金によって市民社会が分断がつくり出されて人権侵害が行われていると、こういう訴えもされたわけですよね。 Angry: 0.775 Disgust: 0.327 Fear: 0.443 Happy: 0.399 Sad: 0.362 Surprise: 0.370
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01:35:00 ~ 01:35:12 井上哲士君
やっぱりJICA自身の環境社会配慮プログラムにやっぱりそぐわないことが起きていたんじゃないかと、私、こういうことへの反省が必要かと思いますけれども、いかがでしょうか。 Angry: 0.509 Disgust: 0.175 Fear: 0.427 Happy: 0.514 Sad: 0.572 Surprise: 0.471
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01:35:14 ~ 01:36:12 参考人(加藤隆一君)
はい。ありがとうございます。まず、マスタープランの件でございますけれども、二〇一六年十一月に、地域住民、農民から得た意見を反映したマスタープランの案をモザンビーク政府に提出済みでございます。一般に、JICAの協力を経て作成されたマスタープラン案の扱いにつきましては被援助国が決定しているわけでありますけれども、モザンビーク政府の方としましては、マスタープランの内容はモザンビークの農業政策に既に生かされており、今後も参考にするというふうな立場でありまして、ODA事業として実質的な目的を果たして完了したというものと認識をしております。また、行政裁判の件でございますけれども、この行政裁判自体、御指摘の判決につきましては、マプト市の行政裁判所がモザンビーク憲法で保障された知る権利に基づいて農業省にプロサバンナ事業に関する情報開示を命じたものであり、そのプロサバンナ事業そのものが違憲あるいは違法だと認定したものではないというふうに認識しております。 Angry: 0.602 Disgust: 0.328 Fear: 0.361 Happy: 0.685 Sad: 0.397 Surprise: 0.407
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01:36:21 ~ 01:37:06 伊波洋一君
ハイサイ、沖縄の風の伊波洋一といいます。本日の加藤参考人、池上参考人、ありがとうございました。私の方からは、まず加藤参考人にお伺いしたいんですが、いわゆるJICAも割と草の根的な民生やあるいはその地域の住民に密着した取組も、多くの日本のJICA派遣のメンバーたちを含めていろんな活動されていて、一つは、やはりそこで仕組みをつくっていく、その行政の仕組みやあるいは衛生の仕組みと。 Angry: 0.371 Disgust: 0.241 Fear: 0.384 Happy: 0.785 Sad: 0.361 Surprise: 0.582
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01:37:06 ~ 01:38:07 伊波洋一君
私、沖縄におりますので、浦添市にはJICAの出先もございますし、行政の場には、いわゆる公衆衛生の研修とか、あるいはそういう意味でそこに来られる方々がまた視察をするということもございます。今日、TICADということになると、割とその閣僚クラスが来たりして大きな話になっているようでありますが、現実に今のODAが、日本のODAが縮小していく中で、今我が国も価値観外交みたいなことをやっているような面もあるので、従来の、いわゆる一般の人々のため、地域のためという従来からやってきたJICAの様々な事業と、こういう、今先ほども議論ありましたプロジェクトとしてのものの間に何かあつれきはないか。 Angry: 0.469 Disgust: 0.152 Fear: 0.479 Happy: 0.615 Sad: 0.318 Surprise: 0.633
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01:38:19 ~ 01:39:35 参考人(加藤隆一君)
御質問ありがとうございます。まず最初に、沖縄におきましては、全国十四、我々地方にセンター持っているんですけれども、そのうちの一つが浦添市にありまして、いつも沖縄県の方々、大学の方々等にお世話になっています。ありがとうございます。その上で、やはり先生おっしゃられたように、様々なレベルの協力、やっぱり必要でありまして、仕組みをつくるのも大事でありますし、私、冒頭申し上げました人づくりというところですね、人づくりがあり、国づくりがあって、社会づくりがあるというようなところで、それぞれのレベルに合わせたような形のプロジェクトなり協力が必要かなと思っております。その観点で、まさにその草の根の案件というのは重要でありまして、我々も、地方にいらっしゃるNGOの方々あるいは自治体の方々と一緒にプロジェクトを作りまして、それで現地で展開をしていくというような形のものもやってございますので、その際には是非沖縄の様々な知見を活用させていただくということで、特に沖縄につきましては島嶼国との関係がお強いので、島嶼国の国々とそういう様々な活動させていただいております。 Angry: 0.226 Disgust: 0.218 Fear: 0.321 Happy: 0.874 Sad: 0.529 Surprise: 0.544
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01:39:39 ~ 01:40:03 伊波洋一君
先ほどのお話の中で、アフリカは二〇五〇年には、世界の人口なのか、一市場なのか、およそ四分の一を占めるということでお話をされました。いま一度、その細かいことの話をしていただけませんか。 Angry: 0.470 Disgust: 0.244 Fear: 0.507 Happy: 0.460 Sad: 0.484 Surprise: 0.607
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01:40:05 ~ 01:40:36 参考人(加藤隆一君)
ありがとうございます。失礼しました。二〇五〇年に世界の人口の四分の一がアフリカになるというふうに言われております。ですから、約、現在十三億人ぐらいいるんですね。それが二〇五〇年に二十五億人ということで、その二〇五〇年の世界の全体の人口が約百億人、したがって、四分の一というようなことでございます。 Angry: 0.392 Disgust: 0.341 Fear: 0.488 Happy: 0.628 Sad: 0.408 Surprise: 0.598
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01:40:36 ~ 01:41:17 伊波洋一君
今度は、池上参考人にお伺いしたいと思います。今お話ありましたように、二〇五〇年には二十五億人。今のアフリカの、西部アフリカや中部アフリカの出生率は四・九人というふうに言われておりまして、本当に大きな、日本と比べたらすごく増えていくわけですけれども、私たちがアフリカを見ると、アフリカのイメージというのは、まあ昔の、ライオンもいるようなそういうサバンナやそういうところと違って、また、今、時々出る、本当に大都市は全く変わらない大都市があり、それから、そうでないところがある。 Angry: 0.329 Disgust: 0.232 Fear: 0.428 Happy: 0.731 Sad: 0.473 Surprise: 0.591
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01:41:17 ~ 01:41:48 伊波洋一君
その、要は公衆衛生の面から見て、やはりその人口の増加とそれからその開発のアンバランスの中で、どういう、今取り組まれておられるプラン・インターナショナルなどの取組や、あるいはアジア開発協会としては、どんな視点でもってやっておられるのか、教えていただきたいと思います。 Angry: 0.358 Disgust: 0.277 Fear: 0.481 Happy: 0.667 Sad: 0.491 Surprise: 0.500
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01:41:48 ~ 01:42:04 参考人(池上清子君)
御質問ありがとうございます。アフリカは一概にくくれないという話を何回か申し上げましたけれども、一つの国の中でも都市と地方の格差というのはかなりあります。 Angry: 0.406 Disgust: 0.245 Fear: 0.357 Happy: 0.622 Sad: 0.611 Surprise: 0.453
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01:42:04 ~ 01:43:01 参考人(池上清子君)
日本よりも格段に格差は広がっているというか、広いと、大きいと思います。それの一つの理由というのは、地方で子だくさんなわけですよね、出生率が高い。そうすると、子供がたくさん生まれる、で、生まれて育つわけですね。つまり、今保健医療の状況が少しずつ良くなっているために、昔だったら十人子供を産んでも例えば二人、三人、四人は亡くなってしまうという状況だったのが、十人産んだら十人大体育つような、そういう、これは喜ばしいことではあるんですけれども、そういう状況になっています。ということは、子供が育つ、生まれて育つということは喜ばしいことなんですが、それが社会全体にどういうインパクトを与えるかというネガティブな面をもう少し考えていかないといけないという状況になっていると思うんですね。 Angry: 0.240 Disgust: 0.200 Fear: 0.485 Happy: 0.688 Sad: 0.463 Surprise: 0.661
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01:43:01 ~ 01:44:14 参考人(池上清子君)
ですから、そこでやらなければいけないことというのは、一つは、欲しい子供の数、欲しい子供を欲しいように産めるような、そういった教育とかサービスというのがアフリカでは今後とも必要になってくると思います。同時に、二〇五〇年は世界中のおおむねどの国でも高齢社会になります。だから、人口的に言うと、高齢者、六十五歳以上がやっぱり七%以上の国ばかりになるわけですよね。そうすると、アフリカも、二〇五〇年以降は、若い人もたくさんいるけれども高齢者もいるという、そういう社会になります。今のように一%、二%だけが高齢者というわけではないという社会の中で、じゃ次に何をしなければいけないのかということが問われてくると思います。そのときに必要なのは、やはり都市と地方の格差をどう縮めるかという、そういう政策的な議論がそれぞれの国の中でされるべきじゃないかというふうに思っています。 Angry: 0.473 Disgust: 0.353 Fear: 0.511 Happy: 0.574 Sad: 0.357 Surprise: 0.543
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01:44:17 ~ 01:45:28 伊波洋一君
ありがとうございました。再び加藤参考人にお伺いしたいと思いますが、アフリカは資源がいっぱいある国ですよね、地域ですよね。それをめぐって、中国にしてもほかの国にしてもかなり進出をしている、日本も同様なことをやっていると思いますが。今、TICADのこの資料、サマリー、二二年の主な要素の話を見ておりましても、どうしてもその日本の価値観といいますかね、つまり、そういう中でその主要国との交流をしていくという流れがきちんと書かれているんですが、もうちょっと、この開かれた経済の中で、日本の経済にとってアフリカの持つ意味あるいはその可能性、政治的というのは別にしてもですね、そして対等に経済で投資をしていく価値というのがどのように見ておられるのか、教えてください。 Angry: 0.354 Disgust: 0.248 Fear: 0.420 Happy: 0.715 Sad: 0.433 Surprise: 0.592
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01:45:28 ~ 01:46:00 参考人(加藤隆一君)
ありがとうございます。アフリカの価値、様々あると思いますけれども、経済的に見た場合には、やはりその数だと思います。先ほど申しました人口もそうです。今後、先生、先ほど池上先生からお話ありましたけれども、世界全体が高齢化の社会になっていく中で、若い、若いといいますか、アフリカからはこれからもどんどん若い人たちが出てくるということで、人口がまだ増えていくのは恐らくアフリカだけになると思います。 Angry: 0.269 Disgust: 0.320 Fear: 0.429 Happy: 0.813 Sad: 0.467 Surprise: 0.542
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01:46:00 ~ 01:46:18 参考人(加藤隆一君)
そういう意味で、その大きな経済的な市場として考えたときにアフリカの意味は非常に大きいというふうに考えますので、そういった意味で、我々も是非日本の企業の皆さんにもアフリカにもっと関心を持ってほしいというふうに考えているということでございます。 Angry: 0.266 Disgust: 0.178 Fear: 0.352 Happy: 0.746 Sad: 0.348 Surprise: 0.749
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01:46:18 ~ 01:48:05 委員長(青木一彦君)
質疑時間が参りました。以上をもちまして参考人に対する質疑は終了いたしました。参考人の皆様に一言御礼を申し上げます。参考人の皆様には、長時間にわたり貴重な御意見をお述べいただきまして、誠にありがとうございました。委員会を代表いたしまして厚く御礼を申し上げます。本日の調査はこの程度にとどめ、これにて散会いたします。 Angry: 0.356 Disgust: 0.294 Fear: 0.372 Happy: 0.738 Sad: 0.490 Surprise: 0.524
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00:00:00 | アフリカ,TICAD,経済成長,国際社会,JICA,参考人,人間の安全保障 |
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00:20:00 | アフリカ,感染症,二つ目,長崎大学,ODA,助産師,公益財団法人,NGO,アジア,ジェンダー,乳児死亡率 |
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00:40:00 | アフリカ,母子手帳,TICAD,長崎大学,アジア |
00:50:00 | アフリカ,ODA,アジア,製造業,タイ,ガバナンス,日本企業,加藤 |
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御清聴ありがとうございました。 |
なお、質疑及び答弁は着席のままで結構でございます。 |
ありがとうございます。 |
ありがとうございます。 |
もちろん、これはアフリカ諸国だけの問題ではありませんけれども、今回の新型コロナウイルス感染症でのパンデミックにより、これまでも課題とされていたアフリカの保健医療システムの脆弱性ですね、この点についてお伺いをしたいと思います。 |
時間が参りましたので、終わりたいと思います。 |
以上でございます。 |
御質問ありがとうございます。 |
それぞれ少し深掘りをしてお伺いをさせていただきたいんですが、まず加藤参考人にお伺いをさせていただきます。 |
ありがとうございます。 |
つまり、アフリカといって一くくりにくくれない部分というのがかなりあると。 |
私は、TICADには三つの側面があると考えています。 |
最後の質問になるかと思いますけれども、加藤参考人にお伺いをさせていただきます。 |
御質問ありがとうございます。 |
御質問ありがとうございます。 |
本日の加藤参考人、池上参考人、ありがとうございました。 |
ありがとうございます。 |
まず、人づくりであります。 |
この際、参考人の皆さんに一言挨拶を申し上げます。 |
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