00:01:12 ~ 00:02:00 会長(鶴保庸介君)
ただいまから国際経済・外交に関する調査会を開会いたします。委員の異動について御報告いたします。昨日、宮崎勝君、小野田紀美君及び小沼巧君が委員を辞任され、その補欠として下野六太君、森屋宏君及び宮口治子君が選任されました。国際経済・外交に関する調査を議題といたします。本日は、「海を通じて世界とともに生きる日本」のうち、「今後の我が国の海洋政策の在り方」について二名の参考人から御意見をお伺いした後、質疑を行います。御出席いただいております参考人は、東京大学名誉教授北岡伸一君及び日本海洋政策学会顧問寺島紘士君でございます。 Angry: 0.402 Disgust: 0.212 Fear: 0.418 Happy: 0.707 Sad: 0.427 Surprise: 0.602
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00:02:00 ~ 00:02:53 会長(鶴保庸介君)
この際、参考人の皆様に一言御挨拶を申し上げたいと思います。本日は、御多忙のところ御出席をいただき、大変ありがとうございます。皆様から忌憚のない御意見を賜りまして、今後の調査の参考にさせていただきたいと思いますので、どうぞ闊達な御議論よろしく御協力のほどお願いをいたします。次に、議事の進め方について申し上げます。まず、北岡参考人、寺島参考人の順にお一人二十分程度で御意見をお述べいただき、その後、午後三時四十分頃までをめどに質疑を行いますので、御協力をお願いをいたします。また、御発言の際は、挙手をしていただき、その都度、会長の許可を得ることとなっておりますので、御承知おきをいただきたいと思います。なお、発言は着席のままで結構でございます。それでは、まず北岡参考人からお願いをいたします。北岡参考人。 Angry: 0.342 Disgust: 0.263 Fear: 0.419 Happy: 0.738 Sad: 0.478 Surprise: 0.554
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00:02:53 ~ 00:03:12 参考人(北岡伸一君)
北岡でございます。このように意見を述べる機会をいただきまして、誠にありがとうございます。私の簡単なメモをお手元に配ってあると思いますが、最初に、その海洋の自由と、海洋について考える広い文脈といいますか、前提をお話ししたいと思います。 Angry: 0.334 Disgust: 0.220 Fear: 0.360 Happy: 0.778 Sad: 0.466 Surprise: 0.569
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00:03:12 ~ 00:04:03 参考人(北岡伸一君)
今、自由で開かれたインド太平洋というのが二〇一六年に安倍総理から発言されまして、その後、トランプさんもバイデンさんもこれに言及し、支持するという形になっております。他方で、これは一帯一路と、中国の一帯一路と対抗するものというふうに理解していらっしゃる方多いんでありますが、私はそうではないという話から始めたいと思います。自由で開かれたインド太平洋というのは、日本の、近代日本の発展の大前提でございました。戦前、日本は、先進国であるヨーロッパと通商をし、旅行をし、また、東に向けてはアメリカと通商をしていったわけであります。こうした自由な貿易、資源の輸入、輸出というのが日本の発展の大条件でございました。 Angry: 0.405 Disgust: 0.291 Fear: 0.460 Happy: 0.757 Sad: 0.315 Surprise: 0.603
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00:04:03 ~ 00:05:09 参考人(北岡伸一君)
それは無条件にできるものではなくて、戦前はこれを保障していたのは良好な日英関係でありました。一番典型的には、日英同盟の時代というのはこのインド洋辺りはイギリスが支配していたわけです。また、アメリカとも良好な関係があった、一九三〇年代まではそうでありましたから、これはアメリカがここにいたわけでありますが、ですから、戦後になってみますと、戦後も、この自由で開かれたインド太平洋、特に日本の中東への石油の依存とか、それからアメリカとの緊密な連携というのはやっぱり大変日本の発展の基礎でありまして、基礎条件でありまして、これを保障していたのは日米安保条約と言って過言ではないと思います。そしてまた、戦後の日本の発展は、単にこれらの条件に依存していたのみならず、日本の発展が東南アジアに及び、さらにインド洋に及び、この自由で開かれた太平洋と自由で開かれたインド洋を結び付ける役割を果たした、日本自身が積極的な貢献をしてでき上がったものだと言って過言ではないと思います。 Angry: 0.419 Disgust: 0.244 Fear: 0.513 Happy: 0.612 Sad: 0.381 Surprise: 0.601
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00:05:09 ~ 00:06:07 参考人(北岡伸一君)
そしてまた、この地域の安全に対して日本は、少しずつではありますが、いろんな役割を果たすようになりました。中東地域に対するODAに始まって、そして湾岸のときには掃海艇を派遣し、その後、徐々にアデン湾の海上自衛隊の派遣等々、いろんな役割を果たすようになっているわけであります。これがあって、一帯一路というのは、むしろこれに対するチャレンジャーだと私は考えております。中国という元来は大陸国家がこの地域にだんだん力を伸ばしてきて、一帯一路ができてきたと。その中国の膨張の中にやや無視できない考え方がございます。それは、あるとき、アメリカの海軍高官、あっ、失礼、中国の海軍高官がアメリカの海軍高官に話した、また、それと同じようなことを習近平さんも言っているように、太平洋は十分広いから、ひとつ東はアメリカ、西は中国が安全を保障しようじゃないかということを言ったことあります。 Angry: 0.479 Disgust: 0.272 Fear: 0.530 Happy: 0.579 Sad: 0.373 Surprise: 0.596
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00:06:07 ~ 00:07:09 参考人(北岡伸一君)
これは勢力圏の思想であって、我々が考える海洋の自由とは相入れないものだと思います。私はそのときにアメリカ側には是非、海洋の自由を守るのは力ではなくて国際法だと言ってほしかったんですけれども、まあ私はそう思っているわけであります。こうした広い地域を勢力圏で分けていこうというのに対して、そうではないと、広い海洋は通商に開かれ、そして紛争は平和的に解決されるものでなくてはいけないというのが我々の基本的な利害であり理想であるというふうに思っております。さて、こういう方向に向けてJICAが何をしているかということを申し上げたいと思います。まず、幾つかあるんですけれども、一つは、海洋に我々は取り組んでいくのに、海洋の利用をもっと促進していくと、いろんな格好で海洋を利用しようというのがあり、二番目には、その地域における法秩序の維持をどうするかという問題があり、三番目には、海洋の保全、汚染や何かから守ると、資源を守ると、こういうことであります。 Angry: 0.473 Disgust: 0.331 Fear: 0.414 Happy: 0.614 Sad: 0.458 Surprise: 0.473
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00:07:09 ~ 00:08:04 参考人(北岡伸一君)
そして四つ目には、我々が直面している海洋の、特に一番近い太平洋の弱い部分、太平洋島嶼国の部分をいかにてこ入れしていくかという、そういう順番でお話をしたいというふうに思います。さて、海洋利用の推進は、これは古くからあるものでありまして、例えばマラッカ海峡の安全を守ると、それから、その大前提で海図を作るというようなことがございます。それは大変重要でありまして、それからまた、二番目には、港湾の整備。というのは、港湾が非常に効率的に運営されるものであると。日本の戦後の東南アジアへの発展の大きな前提は港湾の整備でありました。港があって、その荷役がコンピューターで管理されコンテナが自由に使われるというのは大変重要なことでございます。 Angry: 0.328 Disgust: 0.268 Fear: 0.542 Happy: 0.643 Sad: 0.358 Surprise: 0.672
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00:08:04 ~ 00:09:11 参考人(北岡伸一君)
ちなみに、ここでちょっと余談めいた話をしておきますと、カンボジアにありますシアヌークビル港と、シアヌークビルという港はJICAが支援して造ったものでありました。ところが、何年か前に、これを株式を公開するという動きがあったんですね。そのときに手を挙げたのは、青島の公社でありました。我々は、これはまずいと思って、ここが中国の影響下に入ったら、その株式の一部なんですけれども、やがて全部に持っていって、その港湾の使い方が非常にオープンでないものになる可能性があると。ということで、これは、我々は、JICAのルールのぎりぎりまで頑張って、割合高い値段で買ったんですね。我々が取って、これをブロックいたしました。こういうふうに、海洋の自由というのは理想はあるんですけれども、その理想も、やっぱり一方で、我々の国益とどう調整していくかということを常に考えなくてはいけない、そういう例として申し上げた次第です。 Angry: 0.374 Disgust: 0.250 Fear: 0.562 Happy: 0.588 Sad: 0.368 Surprise: 0.655
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00:09:11 ~ 00:10:04 参考人(北岡伸一君)
それから、今港湾の整備だと、大物は例えばハイフォンとかいろんなところでやっております。それから、最近非常に重要視されておりますが、通信用の海底ケーブルでございまして、これはJICAの出番はそんなに多くないんですけれども、マイクロネシアとキリバス、ナウルと、あの辺りの海底ケーブルを強化すると。これは、実は戦前も日本とアメリカの間でヤップ島問題というのがあって、通信網を誰が管理するかというのは非常に重要な問題でございます。御存じの方も多いと思いますが、イギリスの南西にはランズエンドというところがあって、ここは世界中から来たケーブルが地上に上がってくるところなんですよね。ヒトラーもそこにはかなり目を付けていたという、そういう場所であります。こういう通信の自由、通信のインフラというのは非常に大事であります。 Angry: 0.369 Disgust: 0.331 Fear: 0.514 Happy: 0.682 Sad: 0.359 Surprise: 0.614
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00:10:04 ~ 00:11:09 参考人(北岡伸一君)
こういうところが今大きな課題になっているところであります。さて、二番目に申し上げたいのは、この海洋の法秩序の維持であります。これでやっぱり日本が開始して独自の力を発揮しておりますのは、海上保安協力でございます。そこに書いてございますように、ベトナム、フィリピン、インドネシア、スリランカ等にです。特に一番進んでいるのはフィリピンだと思いますが、この地域に海上保安庁をつくると。船を供与し、またその船員を教育すると。船員は選んで、政策研究大学院で一年間座学、勉強します。そして、残りの一年間は広島の海保の学校で勉強します。そして船を供与します。ですから、これは国内の法執行でありますから、軍事ではございません。しかし、多少の抑止力にはなるんですね。ドゥテルテさんなんかも、はっきり言えば、いやいや、我々、私、一番困っているのは麻薬だと、麻薬はどこから来るかと、中国人が大陸から持ってくるんだということを言っているわけです。 Angry: 0.440 Disgust: 0.294 Fear: 0.472 Happy: 0.656 Sad: 0.391 Surprise: 0.587
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00:11:09 ~ 00:12:00 参考人(北岡伸一君)
ですから、その麻薬の取締り、密輸の取締りというのは、あんな七千も島のあるところで海上保安庁がなければできません。したがって、こういう島の多い国の海上法執行能力を強化するということが非常に大事で、日本の援助は大変感謝されております。最近は、これまで四十メートル級の巡視船だったんですけど、今度は九十メートル級の船を供与いたしまして、大変感謝されております。ここに海保の船が行けば、中国も南にも海保の船を割かざるを得ないと。ですから、そのせいで今、結構中国は南の方に海保の、海警の船を置いているんですね。そういう意味で、こうした海上の自由に貢献し、かつ日本の国益にもいろんな意味で貢献するということをやってございます。 Angry: 0.390 Disgust: 0.245 Fear: 0.515 Happy: 0.618 Sad: 0.418 Surprise: 0.586
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00:12:00 ~ 00:13:09 参考人(北岡伸一君)
それから、次にございますが、法整備支援というのは、そもそも旧社会主義国、ベトナム、ラオス、カンボジア等ではきちっとした今日の国際政治経済に通用する法体系がございません。ですから、我々はこれを支援すると。日本自身が明治の初期に民法を作るということで大変苦労したわけです。民法、刑法、憲法、いろんな苦労をしましたけれども、特にきちっとした民法、商法がないと国際取引に差し障りがあるわけですね。ですから、日本はナポレオン法典をモデルにフランス系の民法を作った。三回やりました。三十年掛かりました。とにかく、外国のものを持ってきて、それが、国民が納得するものにするというのはなかなか大変なことであります。ですから、日本は、こうした外国からの法の輸入において最も経験のあり、最も優れた能力を持っているものでありまして、いろんな大学の先生の援助を得まして、大体ドメスティックな人の多い東京大学法学部の先生も協力してくれて、こういうことをやりまして、いろんなところで感謝されております。 Angry: 0.504 Disgust: 0.311 Fear: 0.459 Happy: 0.600 Sad: 0.399 Surprise: 0.548
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00:13:09 ~ 00:14:24 参考人(北岡伸一君)
そして、次は、この法律に基づいて、まだまだ自由に行動できる弁護士さんの活動を支援するようになって、法の支配を強めていきたいというのが我々の念願でありまして、それは海上の法執行にも関係するし、国内の法執行にも関係し、やがて徐々に民主化につながるだろうと、こう期待しているわけであります。さて、その海上の、海洋の保全というのはこれまた大変重要なもので、先生方御存じの方が多いと思いますが、今、世界のカレントな話題は、イリーガル・アンリポーテッド・アンド・アンレギュレーテッドなフィッシングを禁止すると。つまり、きちっと法に基づき、そして総量規制した漁業にしないとサステーナブルではないと、これをきちっとしないと次世代が魚を食べれなくなるということでありまして、前のインドネシアのその海洋大臣というのは漁業出身の方だったんですけれども、女性なんですが、彼女は、魚をたくさん捕ることが私の利益ではないと、代々魚が捕れるようにすることが利益だと言って、大変そういう関心を持っておられました。 Angry: 0.523 Disgust: 0.219 Fear: 0.534 Happy: 0.523 Sad: 0.368 Surprise: 0.558
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00:14:24 ~ 00:15:09 参考人(北岡伸一君)
それから、言うまでもなく、廃棄物対策、リサイクルというのが大変重要でございます。こういうことをして、ほかのことを含めて水産資源の持続的利用と、次の世代もその次の世代も利用できるようにしようと。これは、過去何十年かと比べてみれば、まあ別に中国だけを批判するわけじゃないんですけれども、中国人が食べる魚の量というのは物すごく増えているんですよね。これは世界の中でも非常なウエートを占めていますので、それをきちっと管理しなくてはいけないと。こうしたIUU、イリーガル・アンリポーテッド・アンド・アンレギュレーテッドな漁業の規制は、我々は、アジア太平洋だけではございません、西アフリカなどでもやっております。 Angry: 0.504 Disgust: 0.364 Fear: 0.490 Happy: 0.569 Sad: 0.400 Surprise: 0.498
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00:15:09 ~ 00:16:04 参考人(北岡伸一君)
実際、例えば西アフリカで我々たくさん魚を捕っているんですね、あるいは輸入しているわけであります。ですから、これは、あるいは衛星を使って、あるいは船を使って、その不法な漁業が行われていないかということを我々は各地でやってございます。もう一つ、島嶼地帯にはやっぱり防災が非常に重要でございまして、津波も多いわけでありますし、この間もトンガでああいう事件がございました。それから、ここにはやっぱり再エネを入れていかなくちゃいけないと。日本自身、その再エネの導入についてはなかなか苦しいステップだったんですけれども、今我々は、再エネへのトランジション、移行をいかに支援するかと、計画を書くことを協力するというようなことも含めていろいろやっております。 Angry: 0.313 Disgust: 0.337 Fear: 0.528 Happy: 0.545 Sad: 0.517 Surprise: 0.588
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00:16:04 ~ 00:17:04 参考人(北岡伸一君)
さて、四つ目に触れようと思いますのは、島嶼国支援であります。この太平洋に限って言いますと、一番広大な面積を占めている、そこにあるのは太平洋島嶼国です。これは、非常に人口が小さく、経済規模も小さいです。しかし、相対的にその所得はそんなに低くないんですね。ですから、普通の指標でいうと援助額は小さくなってしまうんですよ。しかし、それはまずいというのは私は思いまして、ここは、かつて私、国連大使やっておりました二〇〇五年には、この地域は大体全部日本側だったんですね。かなりもう今は中国側の手に落ちているわけであります。この地域をしっかりてこ入れしようと。で、この際、特にコロナがあってこの地域は何が困ったかというと、ほとんど観光で食っている国なので、財政的に非常に困ったんですね。ですから、ここでは緊急財政支援をするというのが大変感謝されました。 Angry: 0.414 Disgust: 0.290 Fear: 0.555 Happy: 0.530 Sad: 0.394 Surprise: 0.617
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00:17:04 ~ 00:18:19 参考人(北岡伸一君)
また、医療が、能力が脆弱でございますので、これはこの地域に限ったことではありませんけれども、コロナが始まってから、JICAでは、世界保健医療イニシアティブというのを始めまして、世界の脆弱な地域の、医療、保健の脆弱な地域になるべく病院を造ろうと。それも、ただ箱物じゃなくて、人材育成と遠隔医療と、そういうものを全部一緒にしたコンプリヘンシブな病院を幾つか造ろうというのをやって、かなり進んでいるところでありますが、特にこの地域では重要だと思っております。また、この地域では、医療以前に、やっぱり栄養の取り過ぎと。肥満が大問題でありまして、これはもうかなり深刻な問題で、糖尿病になって足を切断するというケースが相当多い地域なんですね。これまたこの地域に限らず、世界の栄養のイニシアティブというのはJICAがリードしておりまして、二〇一六年のアフリカで始めたものなんですけれども、当時はIFNAと言いまして、イニシアティブ・フォー・ニュートリション・イン・アフリカと、つまりアフリカで飢餓に対して食料を供与するだけじゃなくて、良いバランスの取れた栄養を供与すると。 Angry: 0.293 Disgust: 0.207 Fear: 0.570 Happy: 0.606 Sad: 0.454 Surprise: 0.649
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00:18:19 ~ 00:19:05 参考人(北岡伸一君)
特に最初の数年間に良い栄養を供与しないと発育不全になりがちだというデータからこういうのをやっているようなんですけれども、これが、今、栄養不足だけではなくて過栄養も対象にして、この辺りで特に注視、注意しております。また、島嶼国については、人材育成というのは大変重要でありまして、JICAは途上国からいろんな留学生を招くと。主なターゲットは若手の役人なんですけれども、これを日本に呼んでいろんな勉強をしてもらう。その中には、防災も農業も都市計画も、いろいろあるんですけれども、併せて日本の近代化の歴史を勉強してもらおうというプロジェクトを私が数年前に始めました。 Angry: 0.359 Disgust: 0.247 Fear: 0.448 Happy: 0.711 Sad: 0.375 Surprise: 0.613
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00:19:05 ~ 00:20:02 参考人(北岡伸一君)
非西洋から苦労して発展を遂げたのは、日本が何といってもナンバーワンであります。で、文化とアイデンティティーを維持しながら発展してきたと、その歴史をどうぞ学んでください、まあ失敗もしたけれども、こういう国をつくったと、それの方がいいんじゃないかと。開発学というとイギリスに行く人が多いんですけれども、イギリスのように最初から先進国で、しかも皆さんを植民地にしたような国に行くより日本に来たらいいんじゃないのと言って、こう我々は呼んでおります。で、我々は留学の枠組みいっぱいあるんですけれども、例えばSDGsグローバルリーダーという枠組みで、この太平洋島嶼国から、毎年一つの島から二人ぐらいですけれども、呼んで勉強してもらいます。そして、彼らが成長し、親日家になれば、なると思うんですけれども、その国の発展にも役に立ちますし、また、それは、その影響は長くもつと思います。 Angry: 0.495 Disgust: 0.235 Fear: 0.356 Happy: 0.745 Sad: 0.340 Surprise: 0.560
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00:20:02 ~ 00:21:01 参考人(北岡伸一君)
で、こういうので、我々は、日本で勉強してもらうだけじゃなくて、海外にも、JICAチェアといって、日本の近代化と戦後復興と、そして日本のODAについて勉強してもらう講座を世界の途上国百か国ぐらいにつくろうというのを私はもくろんで、今、四十ぐらいできました。二年ぐらいで四十ぐらいできまして、もうすぐ、あと三十ぐらいできそうなんですけれども、小さな講座を世界の、まあそれぞれの国の東大か京大か、そういうところにつくっているわけであります。この難点は、島嶼国ではあんまり大学はないんです。ですから、そういう対象があんまりないんですけれども、そこで代わりに影響を非常に、講師を、我々が頼っているのは青年協力隊、海外協力隊の人々であります。彼らは島嶼国で随分活躍してくれておりまして、中でも、例えばオリンピックというのは、失礼、スポーツの分野です。 Angry: 0.453 Disgust: 0.211 Fear: 0.384 Happy: 0.716 Sad: 0.394 Surprise: 0.574
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00:21:01 ~ 00:22:07 参考人(北岡伸一君)
彼らがいろいろ教えたスポーツ選手というのはオリンピックに随分来ていまして、いろいろ活躍してくれております。スポーツと平和というのもJICAが力を入れているものの一つでありまして、それでもって来てもらうと。そして、ちょっと大学が少ないものですから、こういう国では協力隊の人に、もうあらゆる小学校を回って週一回ぐらい日本の話をしてもらうということをしてやっていきたいと。この根っこにあるのは、私は、国づくりは人づくりと、人づくりは国づくりという考え方でございます。そうして人材を養成する、それも親日家を養成すると。その結果、彼らはこっちを向いてくると。そういう人々をつくっていくことが大変大事だと思います。最近報道されました、ソロモンで中国と安全保障協定を作ったと。しかし、ロシア非難決議案では、太平洋島嶼国は全部非難決議に賛成です。ですから、そういう意味で、我々は、ちょっとずつその民主主義というハードルを少し下げて柔軟にして、こうした国々を取り込んでいくべきだ、いくべきではないかというふうに思っております。 Angry: 0.474 Disgust: 0.308 Fear: 0.439 Happy: 0.614 Sad: 0.421 Surprise: 0.539
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00:22:07 ~ 00:22:51 参考人(北岡伸一君)
最後に一言なんですが、私は、この日本は東南アジアについてはASEAN中心主義でいつもやっているんですが、ASEANの中の特に重要な国、インドネシア、フィリピン、ベトナムと、そして我々の親しいパートナーであるオーストラリア、ニュージーランド、そしてこの島嶼国を合わせた地域を束ねて関係を密にして、そして将来はヨーロッパにおけるEUのような西太平洋連合というようなものをつくれないかなというふうに考えております。その中心になるコンセプトが海洋の自由だというふうに考えている次第でございます。時間が経過いたしました。どうも御清聴ありがとうございました。 Angry: 0.321 Disgust: 0.253 Fear: 0.401 Happy: 0.771 Sad: 0.449 Surprise: 0.575
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00:23:00 ~ 00:24:04 参考人(寺島紘士君)
本日は、この重要な調査会で意見を発表する機会をいただきまして、ありがとうございました。私は、今日お配りしたレジュメに沿ってとは思いますが、二十分という時間の中でいくためには、ちょっと最初の方はかなり大きな流れだけを御説明していこうと思います。私の意見陳述のタイトルは、「海を通じて世界とともに生きる日本のために我が国に必要な総合的海洋政策」でございます。御存じのように、海は地球表面の七割を占める広大な海洋空間でして、ずっと長い歴史の中で海を律する海洋秩序は海洋の自由でありましたけれども、二十世紀後半、これが大きく変化をいたしました。 Angry: 0.301 Disgust: 0.222 Fear: 0.349 Happy: 0.832 Sad: 0.382 Surprise: 0.609
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00:24:04 ~ 00:25:05 参考人(寺島紘士君)
やはり、地球人口が増え、独立国も増え、その国々が自分のところの沿岸の海域に対する権利主張をそれぞれ繰り返すというような状況になりましたので、これに対応するために海洋基本計画と、あっ、違う、海洋法条約という国際条約が、長い、十年ぐらい議論をしてようやく二十世紀の一九八二年に成立しました。ただし、それが発効するのには更に十二年ほど掛かって一九九四年にようやく発効したということで、やっぱり海の問題を取り扱うというのは非常に、世界各国が関連しているので、なかなか大変だということが分かると思います。 Angry: 0.269 Disgust: 0.182 Fear: 0.534 Happy: 0.722 Sad: 0.356 Surprise: 0.686
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00:25:05 ~ 00:26:28 参考人(寺島紘士君)
したがって、実際に海を、海洋を管理するということになりますと、それはまさに二十一世紀の課題であろうと思います。そういう意味で、しかも、それは我が国だけの問題ではなくて、海を通じて世界とともに生きるという、まさに日本が目指していることになる基盤、土台になるものであります。したがって、国連海洋法条約、それから環境問題が非常に二十世紀起こりましたので、持続可能な開発ということで、リオの地球サミットで行動計画アジェンダ21などが作られましたが、その中でも、海洋については、その第十七章で海域の総合的管理と持続可能な開発というのを沿岸国の義務としていろんな行動計画を定めて、これが十年ごとに開かれる持続可能な開発会議の、ヨハネスブルグ、それからリオ・プラス20などに引き継がれ、二〇一五年には、各国首脳が集まって持続可能な開発目標を掲げる、持続可能な開発のための二〇三〇アジェンダというのが作られているわけです。 Angry: 0.330 Disgust: 0.262 Fear: 0.547 Happy: 0.664 Sad: 0.320 Surprise: 0.679
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00:26:28 ~ 00:27:23 参考人(寺島紘士君)
したがって、海の問題をどう取り組むかというのは、我が国の問題でもあり、同時に各国、世界各国の問題ですが、そのときに基盤になるのは国連海洋法条約、そして持続可能な開発の行動計画であります。ちなみに、この国連海洋法条約、現在たしか百六十八か国が締約国だと思いますが、アメリカはまだやっておりません。しかし、アメリカは深海底などの規定に対してで海洋条約を批准していないと言われていますが、この深海底部分以外の大部分の規定を国際慣習法という形で認めてやっているということであります。 Angry: 0.561 Disgust: 0.272 Fear: 0.441 Happy: 0.556 Sad: 0.401 Surprise: 0.546
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00:27:23 ~ 00:28:36 参考人(寺島紘士君)
そういうことで、この新海洋秩序がつくられ、国連海洋法条約のところで取組が行われているんですが、沿岸国として重要なのは、この海洋法条約によって領海の幅も十二海里に拡大され、さらに、その外側にEEZ、排他的経済水域というのが設けられたというようなところで、これらはまさに沿岸国が管理する、海を管理する問題であります。二ページのところにちょっと図を作りましたが、各国の周りに二百海里の海域を図示しますと、御覧になって分かりますように、日本を含む東アジアが、それから、いわゆるオーストラリアに向かっての西太平洋、この辺が非常にEEZが重なっている、重なってはいないですが、まあ重なっている部分もありますけれども、EEZ、各国のEEZで海域がこう埋められているというところであります。 Angry: 0.356 Disgust: 0.215 Fear: 0.542 Happy: 0.724 Sad: 0.288 Surprise: 0.653
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00:28:36 ~ 00:29:23 参考人(寺島紘士君)
したがって、これらの海域を、新しいそういう国連海洋法条約、UNCLOS、それから持続可能な開発のための行動計画に基づいてどう管理していくのかというのが非常に重要なものであります。我が国は、実は、一九九六年に海洋法条約を批准しておりますけれども、そのときにこの排他的経済水域それから大陸棚に関する法律についても法律を制定しているんですが、この法律自体は急いで作られたものですので、たった四条で簡単な法律です。 Angry: 0.593 Disgust: 0.249 Fear: 0.352 Happy: 0.773 Sad: 0.279 Surprise: 0.526
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00:29:23 ~ 00:30:08 参考人(寺島紘士君)
実際にこの排他的経済水域などをどうやって管理していくのかということについては詳しく定められておりません。そういうような状況でありますが、実は各国は、この国連海洋法条約が一九九四年に発効した後、それぞれ各国の海域について法律を定めたり、あるいは政策をつくったりということでやってきております。 Angry: 0.568 Disgust: 0.299 Fear: 0.464 Happy: 0.521 Sad: 0.443 Surprise: 0.514
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00:30:08 ~ 00:31:12 参考人(寺島紘士君)
だから、それが二〇〇〇年代の前半にかけて世界各国でそれぞれの海の取組をしておるんですが、残念ながら我が国は、そういうことに関して言うと、その後の対応がどうも進まなかったという状況でございました。そして、そのために、やっぱりこれではまずいということで、二〇〇〇年代に入って、いろんな方々が、これではまずいということを言うだけじゃなくて、経団連とか日本沿岸域学会とか日本財団などから、いろいろな海洋政策、総合的な海洋政策の推進についての提言が出されております。 Angry: 0.338 Disgust: 0.419 Fear: 0.566 Happy: 0.482 Sad: 0.560 Surprise: 0.463
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00:31:12 ~ 00:32:30 参考人(寺島紘士君)
それが三ページのところの我が国の海洋の総合的管理の取組に書いてあるところでありますが、その結果として、二〇〇七年に海洋基本法が制定されました。これは、結局、なかなか海洋の問題、いろんな各、非常に幅広い各省にまたがります。なかなかその総合的な取組は難しいという状況でございましたので、二〇〇五年の海洋政策研究財団の提言を基に、二〇〇六年に海洋基本法研究会という、政学産民の関係者、有識者が集まり、なおかつそれに関係府省もオブザーバーで参加して研究会が開かれまして、それで海洋基本法案が検討されました。 Angry: 0.230 Disgust: 0.149 Fear: 0.355 Happy: 0.810 Sad: 0.396 Surprise: 0.538
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00:32:30 ~ 00:33:22 参考人(寺島紘士君)
これに基づいて、二〇〇七年七月に、これは議員立法なんですが、海洋基本法というのが制定されて、二〇〇七年に施行されたということでございます。この、一応海洋基本法で、我が国の海洋政策を総合的に進めるための仕組みとして、海洋、六つの基本理念あるいは十二の基本的施策を定めまして、おおむね五年ごとに海洋基本計画を策定して取り組んでいくと、で、内閣に内閣総理大臣を本部長とする総合海洋政策本部を設置するということを定めた海洋基本法ができております。 Angry: 0.442 Disgust: 0.189 Fear: 0.408 Happy: 0.713 Sad: 0.235 Surprise: 0.719
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00:33:22 ~ 00:34:16 参考人(寺島紘士君)
これによって、我が国の海洋政策、総合的な海洋政策、それで、その下で各省はそれぞれの海洋政策を進めておるわけですが、なかなか、かなりこの第三期、現在、第三期の海洋基本計画の期間ですが、かなりその当時関係者が実現を望んでいた主要な施策の取組は進んでいき、第三期計画では多くがかなり本格的に動き出してきているというように実感をいたしますが、なかなか進まない部分がある、それは海洋秩序の重要部分である海洋・沿岸域の総合的管理についての取組であります。 Angry: 0.093 Disgust: 0.070 Fear: 0.483 Happy: 0.849 Sad: 0.436 Surprise: 0.832
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00:34:16 ~ 00:35:08 参考人(寺島紘士君)
この機会に、残りの時間少なくなりましたけれども、二点、二つの施策の推進を提言したいと思います。まず、この三ページ目に行きますけれども、まず一つは、排他的経済水域の開発、利用、保全の推進でございます。これは冒頭にも言いましたように、この三ページの図にもありますが、我が国は、四百五万平方キロメートルでしょうか、の排他的経済水域、その内側に領海がありますので、四百四十七万平方キロメートルと言われる二百海里水域を持っておるわけです。 Angry: 0.355 Disgust: 0.238 Fear: 0.489 Happy: 0.681 Sad: 0.397 Surprise: 0.610
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00:35:08 ~ 00:36:06 参考人(寺島紘士君)
しかもこれは、その国の領域ではなくて、国連海洋法条約に基づいて、UNCLOSに基づいて沿岸国に付与された権利義務でありますので、それをきちんと管理していくためには、やっぱりそれに必要な政策を定め、管理、法制を整備して取り組む必要があります。で、四ページのところですが、各国は、EEZ、大陸棚を管理するために法制度を整備し、あるいは海洋空間計画などを策定して、自国の周りのEEZの管理の取組を進めております。これはもういろんな国がやっておりますが、例えば、イギリスの海洋及び沿岸アクセス法とか、中国の海域使用管理法とか、いろいろございます。 Angry: 0.409 Disgust: 0.229 Fear: 0.418 Happy: 0.803 Sad: 0.279 Surprise: 0.639
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00:36:06 ~ 00:37:26 参考人(寺島紘士君)
しかし、残念ながら我が国ではそのレベルの排他的経済水域あるいは大陸棚管理法というのがまだ整備されていないと。この辺については、やっぱり早急に取り組む必要があるというふうに考えます。EEZは、我が国の天然資源の確保、海域の円滑な利用、海洋環境、海洋生態系の保全にとって重要でありますが、それだけでなくて、これ国際的な取組に基盤を置いておりますので、国家の安全保障、そして国際協調、協力にとっても重要な基盤でございます。EEZの境界画定等の協議がなかなか日本の周りで進んでおりませんが、この中で積極的に周辺諸国は海洋進出を進めておりますので、その関係でも、我が国がUNCLOSや持続可能な開発利用の国際的取組に基づいてEEZをきちんと管理するということを示すことは極めて重要であると思います。 Angry: 0.325 Disgust: 0.298 Fear: 0.543 Happy: 0.566 Sad: 0.511 Surprise: 0.586
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00:37:26 ~ 00:38:53 参考人(寺島紘士君)
そこで、この関係では、EEZ、我が国のEEZの開発、利用、保全、管理を進めるための提言ということで、そこにありますように、我が国の排他的経済水域を国際約束並びに海洋の持続可能な開発利用のための国際的取組に基づいて総合的に管理するため、排他的経済水域管理法を制定すると。その法律に海洋空間計画の策定、施策の推進体制その他EEZの管理に必要な事項を定めるということと、具体的にどうするかという点につきましては、この我が国の排他的経済水域は亜寒帯から熱帯までをカバーする広大な海域ですので、これを全部一つの計画でというのは難しいので、中規模の海域に、幾つかの中規模の海域に分割して、その海域ごとに海洋環境、海洋生態系、天然資源、海域利用等に関するデータ、情報を整理、分析して、それに基づいて海域の持続可能な開発利用、海洋生態系の保全、多様化する海域利用の推進などの海域計画を策定するということが必要ではないかということでございます。 Angry: 0.260 Disgust: 0.188 Fear: 0.508 Happy: 0.799 Sad: 0.302 Surprise: 0.707
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00:38:53 ~ 00:39:29 参考人(寺島紘士君)
それからもう一つ、これも重要なのは、海域の管理の、まず沿岸からその排他的経済水域、更にその外側の公海というようなふうになるわけですが、そういう意味では、我が国の海の重要な部分である沿岸域の総合的管理、これも実は国際的にはかなりもう各国が進めております。 Angry: 0.181 Disgust: 0.156 Fear: 0.551 Happy: 0.768 Sad: 0.373 Surprise: 0.758
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00:39:29 ~ 00:40:37 参考人(寺島紘士君)
二十世紀の後半のやっぱり高度経済成長で各地で沿岸域の環境、生態系の劣化が進み、生物資源や沿岸域の利用の競合などの問題が生まれましたので、アメリカのサンフランシスコ湾辺りから始まった沿岸域の総合的管理の取組、これは各国に広がっております。そして、リオの地球サミットで、アジェンダ21の第十七章が、沿岸国は自国の管轄下にある沿岸域及び海洋環境の総合的管理と持続可能な開発を自らの義務とするというような行動計画を定めたことによって、この沿岸域の総合的管理、国際的にはインテグレーテッド・コースタル・マネジメント、ICMと言われて、この政策がもう世界各国で進められているということであります。 Angry: 0.235 Disgust: 0.144 Fear: 0.481 Happy: 0.813 Sad: 0.321 Surprise: 0.752
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00:40:37 ~ 00:41:06 参考人(寺島紘士君)
それに対して、我が国でも、各地で沿岸域の環境問題に対して地域の人々がこの沿岸域の環境回復や森川里海の連携などに取り組み、政府や地方もそれなりに対応してきておりますが、国際的に取り組まれているICMとして通用する沿岸域の総合的管理はまだ制度的に確立していない。 Angry: 0.611 Disgust: 0.342 Fear: 0.441 Happy: 0.566 Sad: 0.323 Surprise: 0.491
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00:41:06 ~ 00:42:22 参考人(寺島紘士君)
海洋基本法もこの問題を取り上げておりますが、なかなか進展して、制度的な、しかも国、地方が連携、協力してやるという取組はなかなか進んでいないということであります。この沿岸域の総合的管理の推進に関する提言もそこに大きく四点掲げておりますが、重要なポイントはその①、我が国は三万五千キロという長い海岸線がございますが、その長い海岸線に沿った沿岸域を、海洋・沿岸域の総合的管理と持続可能な開発利用のための国際的な取組を念頭に置いて総合的に管理する、そのために海洋基本法を制定する。その同法は、我が国沿岸域の陸域及び海域を沿岸域として一体的に捉えて、その環境、生態系の保全、開発利用に、ここが重要ですけれども、国、都道府県、市町村が重層的に、総合的に取り組むシステムを構築するということでございます。 Angry: 0.296 Disgust: 0.160 Fear: 0.480 Happy: 0.750 Sad: 0.369 Surprise: 0.687
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00:42:22 ~ 00:42:45 参考人(寺島紘士君)
ちょっと時間なくなりましたので、詳しい内容については②、③、④というようなことでありますので、それはそちらを御覧いただければと思います。取りあえず、これで私の意見陳述を終了させていただきます。ありがとうございました。 Angry: 0.339 Disgust: 0.300 Fear: 0.312 Happy: 0.832 Sad: 0.494 Surprise: 0.513
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00:42:45 ~ 00:43:01 会長(鶴保庸介君)
ありがとうございました。以上で参考人の御意見の陳述は終わりました。これより参考人に対する質疑を行います。本日の質疑はあらかじめ質疑者を定めずに行います。まず、大会派順に各会派一名ずつ指名し、その後は、会派にかかわらず御発言いただけるよう整理してまいりたいと存じます。 Angry: 0.603 Disgust: 0.452 Fear: 0.400 Happy: 0.592 Sad: 0.438 Surprise: 0.406
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00:43:01 ~ 00:43:22 会長(鶴保庸介君)
また、質疑及び答弁は着席のままで結構でございます。また、質疑者には、その都度答弁者を明示していただくとともに、できるだけ多くの委員が発言の機会を得られますように、答弁を含めた時間がお一人十分以内となるように協力をお願いをいたします。質疑のある方は順次御発言願います。猪口邦子君。 Angry: 0.516 Disgust: 0.334 Fear: 0.513 Happy: 0.531 Sad: 0.404 Surprise: 0.570
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00:43:22 ~ 00:44:10 猪口邦子君
ありがとうございます。自民党、猪口邦子でございます。まず、北岡先生にお伺いいたします。北岡先生は、学者でいらっしゃいまして、また国務全般へのアドバイザーでもあり、またJICAの理事長あるいは国連大使として国務の重要な一翼を担ってくださいまして、心から敬意を表するものであります。本日は、御発言の中で、私は理論的に非常に興味深いと思った点がまず二つありまして、まず一つは、この開かれた自由なインド太平洋であれ、開かれた自由な海洋秩序に対するチャレンジャーとしての一帯一路であって、その逆ではないということですね。 Angry: 0.389 Disgust: 0.279 Fear: 0.386 Happy: 0.736 Sad: 0.461 Surprise: 0.517
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00:44:10 ~ 00:45:03 猪口邦子君
一帯一路があるからそれでこの開かれた、自由で開かれたインド太平洋というものが出てきたわけじゃないという、こういうまず基本理解ということと、あともう一つは、海、海洋政策というときに、海と島嶼諸国のセットで考えなければならないと。つまり、海対大陸であって、その島嶼諸国は海洋政策の中に入る、そういう概念整理をすると、自動的に先生のおっしゃったような、防災、栄養、あるいは気象研究などの共同研究なども重要ではないかと思いますけれども、そういう様々なことが入ってくるだろうと思ってお伺いしました。私は、せっかくこのタイミングで先生に国会に来ていただいているわけですから、ウクライナの問題ですね。 Angry: 0.333 Disgust: 0.218 Fear: 0.477 Happy: 0.691 Sad: 0.432 Surprise: 0.585
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00:45:03 ~ 00:46:17 猪口邦子君
ここは、クリミアを併合をロシアがしたということ自体、不凍港を求めてという昔からのすさまじい情念、そして、そのような展開をし、今回それを、そこの地域を拠点にウクライナの軍事侵略を行っている。今後、その自由で開かれた海洋秩序ということを考えるときに、それぞれの大陸国家も実はその海洋国家でもあるわけですけれども、実際には自己認識として大陸国家だと思って、自由で開かれた海洋秩序に余り関心を持たなかったり、そして、そういう不凍港や特定の港に対するその勢力圏的な発想で対応しているという複雑なことが絡み合ってこの問題の背景があると思いますが、この時点で先生が、このウクライナに対する軍事侵略と一般的にこの自由で開かれた海洋秩序ということ、ロシアは紛れもなく海洋国家でもあるにもかかわらず非常に大陸国家としての発想を持っているというようなことについて何らかの御示唆があれば、お伺いしたいと思います。 Angry: 0.352 Disgust: 0.140 Fear: 0.596 Happy: 0.428 Sad: 0.532 Surprise: 0.556
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00:46:17 ~ 00:47:18 猪口邦子君
それから、今後ウクライナに平和が戻った場合に、その自由で開かれた海洋というのは全ての国のものでありますから、そういう意味で、その考えのオーナーシップを比較的そのランドロック型の国に対しても共有してもらう、こういう秩序の形成の在り方というのに何か御示唆があれば、お伺いしたいと思っております。また、海上保安庁の、また海保協力の役割の重要性ということ。ここは、まさに麻薬、あるいは私も一時関わりました小型武器に関する非合法の取引の拠点などにそういうところがならないように、海洋の法執行をきちっとやるということがとりわけ重要という御指摘ですけれども、これについて何か今後更に積極的に展開していくべき点があれば、またそれをお伝えいただきたいと思っております。 Angry: 0.330 Disgust: 0.362 Fear: 0.527 Happy: 0.564 Sad: 0.541 Surprise: 0.490
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00:47:18 ~ 00:47:57 猪口邦子君
それから、寺島先生には、様々な今までの御貢献、有り難く思っておりますが、この海洋の政策及び研究を進めるに当たって、今、国連の定めるオーシャン・サイエンス・ディケードですね、海洋科学の十年の中におりますので、その文脈の中で海洋科学研究そのものをもう少し深めていく、これについての方法についてお考えがあれば、まずお伺いしたいと思います。では、北岡先生からお願いします。 Angry: 0.177 Disgust: 0.205 Fear: 0.346 Happy: 0.870 Sad: 0.575 Surprise: 0.569
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00:48:00 ~ 00:49:06 参考人(北岡伸一君)
最初に触れられた中で、島嶼国について私が触れたところについて一点補足させていただきますと、我々は、その自由で開かれた海洋、これは普遍的に世界にある、それを支持しなくてはいけないと思うんですけれども、それはやっぱり弱いところがあるんですね。本当に、パラオのように人口二万人で、これは今台湾と組んでいるんですけれども、これが中国になったらやっぱり相当な影響はあると思います。しかも、パラオはフィリピンに割合近いところにあるんですね。日本の位置的にも大変重要だと。したがって、普遍的な原則なんだけれども、それを維持するためには弱いところをしっかりサポートしなくてはいけないという点で特に申し上げて、そこに注目していただいてありがとうございます。ウクライナ問題なんですけれども、私は、国際紛争を解決するために武力を使ってはならないと、必ず平和的に、調停か外交か法的、裁判、そういうもので解決すべきだというのは、国連憲章第二条でありますけれども、のエッセンスでありますが、これは人類が到達した最も重要な合意だと思っているんですね。 Angry: 0.439 Disgust: 0.239 Fear: 0.541 Happy: 0.502 Sad: 0.363 Surprise: 0.644
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00:49:06 ~ 00:50:00 参考人(北岡伸一君)
これを踏みにじるようなことは絶対許されるべきではないと思います。その中に明確に書いてあるんですが、軍事力の行使のみならず、軍事力による威嚇も違法なんですよね。ですから、開戦の前にロシアがやるぞやるぞと言っているのも、あれも違法なんです。ですから、これは困ると。こういうことに反感を持つ国は世界に非常に多いので、百四十一か国もがロシア非難の方に行ったわけであります。反対は五でありまして、棄権が三十幾つ、不投票を入れてありましたけれども、私は、この、こうした棄権や投票しなかった国をなるべく抱え込んで、そして外交上のプレッシャーにしていくと。幾らロシア、中国が平気だと言っても、圧倒的多数があなたたちを批判しているよと言ったら、やっぱりちょっと動揺すると思うんですよ。 Angry: 0.648 Disgust: 0.355 Fear: 0.507 Happy: 0.432 Sad: 0.360 Surprise: 0.488
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00:50:00 ~ 00:51:01 参考人(北岡伸一君)
さっきちらっと触れましたように、ソロモンは中国とある種協定を結んだんですけれども、この問題については中国と態度を変えてロシアを批判する側になったんですね。こうした国々、こうした小さな国は、力による支配は困るんです、彼らは。力でもって自分の国益を開けると思うのは大国です、超大国です。ですから、海洋とランドロックにかかわらず、ランドロックでも中央アジアの国々とかそれからコーカサスの国々なんかはむしろロシアに被害を受けていますから、そんなに自分たちで海にコミットしているというよりは、もう少し海洋の自由の根っこにある根本的な原則、例えば麻生さんが外務大臣のときに自由と繁栄の弧ということを言われたのは、あれはウズベキスタンだったと思います。そうしたソ連から独立した国々が発生、生まれつつあると、まだ生まれつつある民主主義があると。 Angry: 0.568 Disgust: 0.291 Fear: 0.433 Happy: 0.589 Sad: 0.370 Surprise: 0.504
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00:51:01 ~ 00:52:08 参考人(北岡伸一君)
そういうのは国民の声が反映する政治が長い目で大事だと思いますよと、日本はそれをサポートしますよということを言われたので、そういうことに共感する国はランドロックトカントリーにも、中にもあるというふうに思っている次第であります。それから、海上、海保協力が非常に重要だということは、まあ先鞭を切っているんですけれども、私、現場行きましたけど、オーストラリアの船もあるんですね。日本の船もあって、オーストラリアの方が大きかったんですけれども、日本の方がずっと効率がいいんです。今度また大きな船を造って、これは御質問いただいたついでに便乗してしゃべっているんですが、日本の海保、船造る能力はもうあっぷあっぷなんですけれども、非常に方々から欲しい欲しいって言われているんですね。ただ、さっき言ったとおり、南に増やすことも日本に、日本の尖閣周辺の利益になるんですよね。この際、やっぱりいろいろ武器を出すかどうかで、海保の船をあげるときに銃座を付けていいかどうか、これはODAではやめておこうというような、そういうことをやるんですよね。 Angry: 0.472 Disgust: 0.261 Fear: 0.391 Happy: 0.681 Sad: 0.358 Surprise: 0.583
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00:52:08 ~ 00:53:19 参考人(北岡伸一君)
私は、ちょっと便乗しての発言で恐縮なんですけれども、明らかに防衛的な国々に対してはもう少し防衛装備品輸出原則を緩めて、武器を、武器に近いものをあげてもいいのではないかというふうに思っています。それから、この間のウクライナ問題で私非常に印象的だったのは、ケニアの大使の国連での発言でございました。彼ら、彼は言ったんですね。我々の国境はロンドンやパリやリスボンで決められたと、我々が関与しないところで決められて、いろいろ不満はあると、しかし、これを力で変えようとは思わないと。それはまあ大原則だと思うんですよね。そういうふうに思っているアフリカの国は多いのですが、アフリカに結構棄権はあったんですね、ロシアに対して。ですから、それは一つは、ロシアに対する反感のみならず、あらゆる超大国に対する反感があるんですよね。ですから、アメリカが現に法の支配と言っているけど海洋法やっていないじゃないかというのがあって、ですから、やっぱり法の支配を強めていくにはいろんな、いろんなフロントの努力が必要なんじゃないかなと思って、いろんな法システムの中には、猪口大使の御経験どおり、やっぱり超大国に有利なようなルールっていっぱいあるんですよね。 Angry: 0.548 Disgust: 0.341 Fear: 0.449 Happy: 0.579 Sad: 0.361 Surprise: 0.537
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00:53:19 ~ 00:53:36 参考人(北岡伸一君)
そこのところを、我々は非超大国の、大国、中国、中堅国、小国と組んでやっていくのがよいのではないかなというふうに思っております。取りあえず。 Angry: 0.623 Disgust: 0.328 Fear: 0.400 Happy: 0.589 Sad: 0.450 Surprise: 0.475
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Angry: 0.273 Disgust: 0.233 Fear: 0.526 Happy: 0.519 Sad: 0.664 Surprise: 0.546
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00:53:44 ~ 00:54:02 参考人(寺島紘士君)
まさに海洋の問題の取組として十分重要だということで、ディケード・オブ・オーシャン・サイエンスというのが定められて、まさに国際的にこの問題、協力して取り組んでおるということであります。 Angry: 0.324 Disgust: 0.248 Fear: 0.547 Happy: 0.655 Sad: 0.360 Surprise: 0.680
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00:54:02 ~ 00:55:02 参考人(寺島紘士君)
このやっぱり海の問題は科学的な研究が進まないとなかなか手が付かないので、これはもう国連海洋法条約でもそういうことを取り入れておりますし、それから技術の移転ということも海洋法条約自体に盛り込まれているものでございます。それを具体的にどう進めるのかということで、ユネスコにIOCという組織があって、ユネスコIOCは海洋空間計画なんかも、そういう開発して皆さんに、各国に提供するというようなことをやっていますが、そういうところが中心になって、やはり二〇三〇年まで各国がこの取組を進めるんであったら、この海洋サイエンスを進めると同時に共有するということが大事だということで取り組んでいると思います。 Angry: 0.290 Disgust: 0.197 Fear: 0.462 Happy: 0.707 Sad: 0.369 Surprise: 0.685
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00:55:02 ~ 00:55:36 参考人(寺島紘士君)
ですから、これ特に、それぞれの国がやる、あるいは共有するというのは、先ほどもちょっと図で示したように、小島嶼国とかそういう国々は自分たちでやろうとしてもなかなかできない。ですから、国際社会が全体として協力して、そういうところにも手を貸してやっていくというような意味でも非常に重要だと思うんです。各国だけに任しておくんじゃなくて、全体として取り組むというのでオーシャンサイエンスのディケードは非常に重要だと思っております。 Angry: 0.515 Disgust: 0.386 Fear: 0.424 Happy: 0.612 Sad: 0.439 Surprise: 0.475
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Angry: 0.456 Disgust: 0.435 Fear: 0.347 Happy: 0.636 Sad: 0.648 Surprise: 0.361
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00:55:47 ~ 00:56:01 石川大我君
立憲民主党の石川大我でございます。今日は質問の機会をいただきまして、誠にありがとうございます。また、お二人の先生方からは大変貴重な御意見をいただきました。御礼を申し上げたいと思います。お二人にお伺いをしたいというふうに思います。 Angry: 0.346 Disgust: 0.275 Fear: 0.349 Happy: 0.722 Sad: 0.584 Surprise: 0.490
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00:56:01 ~ 00:56:59 石川大我君
ロシアによるウクライナ侵攻が開始され、一か月半近くがたちました。今日現在、残念ながら停戦の兆しというのは見えませんが、ロシアへの輸出入禁止措置が講じられていること、そしてロシア隣国との物流の停滞に関しまして、我が国が抱える問題点として、当調査会でも以前より議論をされてきました。国際情勢に左右されないエネルギー、鉱物、物質等の安定的な供給の確保という観点から、現在、また今後情勢が不安定な中ではありますけれども、我が国が、この課題、つまり国際社会に、あっ、国際情勢に左右されないエネルギー、鉱物、物質資源の安定的な供給の確保ということ、これをどのように解決、推進していくべきであるかというふうにお考えになっているかをお聞かせいただければというふうに思います。ウクライナ侵攻というのもありますけれども、コロナ禍というキーワードも交えながらお話をいただければと思います。初めに北岡参考人からお願いをいたします。 Angry: 0.431 Disgust: 0.283 Fear: 0.482 Happy: 0.561 Sad: 0.511 Surprise: 0.478
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00:56:59 ~ 00:57:26 参考人(北岡伸一君)
これも大変な難問でございまして、私は、二〇一八年に安倍総理に任命されまして、パリ合意と経済成長をいかに両立させるかという委員会の座長を仰せ付かりまして、ただ、その頃は産業界の意見はかなり強硬でございまして、まあ両論併記的なやや曖昧な提言を出さざるを得なかったというのが実態でございます。 Angry: 0.598 Disgust: 0.491 Fear: 0.653 Happy: 0.366 Sad: 0.280 Surprise: 0.413
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00:57:26 ~ 00:58:00 参考人(北岡伸一君)
しかし、その後、菅政権になりまして、日本ははっきり再エネの方向にかじを切るという方向になったので、我々は対外的には説明しやすくなりました。JICAの仕事でいいますと、我々は、日本の周りには化石燃料に依存している国が多いのであります。我々のお得意先の途上国でいいますと、ベトナム、インドネシア、バングラデシュなんか非常に依存しておりますし、また、途上国でない国でいうとオーストラリアというのがございます。 Angry: 0.590 Disgust: 0.224 Fear: 0.422 Happy: 0.551 Sad: 0.384 Surprise: 0.513
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00:58:00 ~ 00:59:04 参考人(北岡伸一君)
ドイツなんかは本当に石炭が切れるのかなというふうに思っていたんですけれども、今はこういう状況で、方々でエネルギー価格が高騰し、この脱炭素、本当にできるのかという状況だというふうに思っておりますが、これはやっぱりやらざるを得ないのでしょうと思いますが。そういう大きな方向を見失わないでやっていくために、一八年から一九年にかけた懇談会でも、やっぱりこのままではどうもうまくいかないと、やっぱり思い切った投資をしてイノベーションをやっていくしかないというのでイノベーションがキーワードだったのでありますが、その後どういうイノベーションがどれほど進んでいるかというのはいま一つであります。それから、そのときの強い意見の一つは、亡くなられた日立の中西さん、会長が言っておられましたけれども、やっぱり新しいタイプの原発をしっかり開発するという、これもまあイノベーションの一種としてやるべきではないかという御意見で、それも私は排除すべきでないだろうと思います。 Angry: 0.523 Disgust: 0.285 Fear: 0.493 Happy: 0.374 Sad: 0.520 Surprise: 0.453
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00:59:04 ~ 00:59:48 参考人(北岡伸一君)
だから、エネルギー価格が高騰するこの緊急事態においては、しばらくの間は多くの国で化石燃料はしばらく使うということにならざるを得ないかなと。ただ、長期を見込んで、やっぱり、エネルギーのみならずあらゆる面でもう少し自国でなるべく物を作ると、サプライチェーンも含めて自国で作っていくと。例えば、別の問題でいいますと食料なんですよね。日本は減反政策をやっていますけれども、先祖伝来の良い田んぼがどんどん荒れ果てていくと。これはやっぱりもっと物を作れるようにしていくという方向が必要ではないかなというふうに思っております。 Angry: 0.468 Disgust: 0.328 Fear: 0.513 Happy: 0.463 Sad: 0.484 Surprise: 0.538
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00:59:53 ~ 01:00:09 参考人(寺島紘士君)
直接ロシアのウクライナ侵攻ということとすぐに結び付かないかもしれませんが、このエネルギーの問題、鉱物資源を含めまして、海洋というのは非常にいろいろな可能性を秘めている。 Angry: 0.188 Disgust: 0.149 Fear: 0.628 Happy: 0.702 Sad: 0.322 Surprise: 0.779
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01:00:09 ~ 01:01:08 参考人(寺島紘士君)
それで、かつてはそれは可能性にすぎなかったのが、どんどん今実用化に進んでいるというところだと思います。例えばエネルギーでも、いわゆる風力あるいは波力とか、さらには潮流なんていうあれもありましたけれども、とにかくそういう自然エネルギーの利用、それから海底における鉱物、まあ石油などは海底油田からの掘削も含んでおりますが、海底にはいろいろな鉱物資源もございます。ですから、例えば、今なかなか、ITなどで重要な鉱物資源、まあ中国に依存しているというような話もよく聞いたりしますけれども、これが海底からもそのレアアースが取れるというようなことの研究もかなり具体的な方向まで進んできております。 Angry: 0.224 Disgust: 0.260 Fear: 0.558 Happy: 0.762 Sad: 0.320 Surprise: 0.653
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01:01:08 ~ 01:01:43 参考人(寺島紘士君)
ですから、少し自分たちの身の回りの海、日本の周りには浅い海だけじゃなくて非常に深いところの海もございますので、そういう海の資源あるいは環境資源をうまく活用して海とともに生きる、世界の国とともに生きるだけでなくて、海とともに生きるということでやるといろいろなあれが出て、可能性が今現実に向かってきていると思います。 Angry: 0.204 Disgust: 0.362 Fear: 0.522 Happy: 0.637 Sad: 0.620 Surprise: 0.464
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01:01:43 ~ 01:02:36 石川大我君
ありがとうございます。そうしましたら、ちょっと順番逆にさせていただいて、寺島さんから先にお伺いを、参考人から先にお伺いしたいと思っておるところなんですが、ちょっと時間もない中なので少し短めにお話ししますが、第三次、あっ、第三期の海洋基本計画というところで、離島の保全等及び排他的経済水域等の開発等の推進施策で離島の保全ですとか振興というのも深く盛り込まれていると思うんですが、今後の定期改定で、日本には七千近い、正確には六千八百四十七だそうですけれども、この離島に対して、SDGsの観点も踏まえて、具体的にはどのような政策を国としてしていくことが離島、ひいては私たちの国全体の利益になるか、離島の政策について少しお話をいただければと思います。 Angry: 0.260 Disgust: 0.220 Fear: 0.281 Happy: 0.832 Sad: 0.599 Surprise: 0.505
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01:02:36 ~ 01:03:10 参考人(寺島紘士君)
まさにおっしゃるように、我が国も、この海洋時代の我が国の姿を見ますと、日本の二百海里水域、四百四十七万平方キロメートルというふうにありますけれども、それの根拠となる陸地、陸域は、北海道、本州、四国、九州以外のところにたしか六割依存しているんではないかと思います。 Angry: 0.231 Disgust: 0.102 Fear: 0.472 Happy: 0.873 Sad: 0.276 Surprise: 0.770
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01:03:10 ~ 01:04:07 参考人(寺島紘士君)
その中でもこの有人離島は非常に大事な役割を示しているところでございまして、国としてもかなり、それについては法律も制定していろいろ、あるいは支援策も含めて取組は進めていると思います。ただ、一つここでも申し上げたいのは、実は我が国が海を管理するためには国だけじゃなくて地域も、いわゆる沿岸域の総合的管理なんかまさにそれですけれども、地域も自分たちの目の前の海を自分たちの生活の場として使っておりますので、海、海域も管理する、管理するという言葉はちょっときついですが、海域も活用して自分たちの生活を考えるとともに、国のためにもその役割を果たすということが重要なんです。 Angry: 0.414 Disgust: 0.309 Fear: 0.403 Happy: 0.696 Sad: 0.463 Surprise: 0.471
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01:04:07 ~ 01:05:07 参考人(寺島紘士君)
そのためには今の制度というのは非常に不十分で、古い制度といいますか、市町村域には原則として海域が含まれておりません。ですから、これも変な話ですけれども、いわゆる出入りする我が国の沿岸域では、同じような地形でもあるにもかかわらず、何々湖と、湖と、例えばサロマ湖とか浜名湖と付いていれば市町村の海域になるんですが、そうじゃなくて、何々海とか、ちょっとそういう名前が付いているのは市町村区域になっていないんですね。海域は基本的に日本では市町村区域に含まれて、現在の制度では含まれておりません。 Angry: 0.493 Disgust: 0.306 Fear: 0.558 Happy: 0.495 Sad: 0.351 Surprise: 0.582
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01:05:07 ~ 01:06:03 参考人(寺島紘士君)
だけど、それは非常にまずい話で、例えば、沖縄の竹富町というのは竹富島だけじゃなくて西表とかいろんな島から成り立っておりまして、そこには石西礁湖というサンゴ礁で有名な海もあります。ただし、名前は石西礁湖と湖の名で付いているんですが、実はそこは、竹富町としては竹富町の海洋基本計画というのを作って、その石西礁湖を竹富町の海域に含めると、それについてはいわゆる地方交付税の算定基礎にしてほしいという陳情を二回にわたって沖縄県を通じて総務省に出しておりますが、認められておりません。 Angry: 0.486 Disgust: 0.289 Fear: 0.535 Happy: 0.542 Sad: 0.379 Surprise: 0.489
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01:06:03 ~ 01:06:34 参考人(寺島紘士君)
だから、ちょっとそういう制度的にもきちんと検討する問題があるというふうに思います。そうやってやっぱり離島を全体の中できちんと位置付けて、離島の皆さんもう一生懸命やっておりますのでそれを支援し、我が国の国土を活用して……。はい。いくことが大事ではないかと思います。済みません、長くなりました。 Angry: 0.531 Disgust: 0.404 Fear: 0.403 Happy: 0.577 Sad: 0.581 Surprise: 0.385
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Angry: 0.409 Disgust: 0.367 Fear: 0.457 Happy: 0.635 Sad: 0.545 Surprise: 0.499
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01:06:49 ~ 01:07:00 熊野正士君
公明党の熊野正士です。本日はお二人の参考人から貴重な御意見を賜り、感謝申し上げます。ありがとうございました。まず、北岡参考人にお伺いしたいと思います。 Angry: 0.439 Disgust: 0.344 Fear: 0.321 Happy: 0.758 Sad: 0.518 Surprise: 0.442
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01:07:00 ~ 01:08:01 熊野正士君
自由で開かれたインド太平洋構想は、日本外交の中心的な構想として定着しつつあると思います。これを充実させる方法として、一番最後にも参考人の方からお話ございましたが、西太平洋連合、こういった主張をされておられます。これは、日本、東南アジア諸国、オーストラリア、ニュージーランド、太平洋島嶼国などから成る緩やかな連合体として、ヨーロッパのEUに匹敵するような構想だというように理解をしてございます。岸田総理は、今回のロシアによるウクライナの侵略を通じて、欧州のみならずアジアを含む国際秩序の根幹を揺るがす行為であり、今回のウクライナ侵略のような力による一方的な現状変更をインド太平洋、とりわけ東アジアで許してはならないと、これが日本の外交、安全保障を考えていく上で最も重要な点だと国会でも答弁をされています。 Angry: 0.449 Disgust: 0.206 Fear: 0.417 Happy: 0.725 Sad: 0.334 Surprise: 0.567
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01:08:01 ~ 01:08:31 熊野正士君
この観点から、参考人が提唱されているこの西太平洋連合、私としては重要な提案ではないかなというふうに考えてございますけれども、この連合に向けて、何か具体的に、どのような、どこから手を着けていけばいいのか。先ほどASEANでは例えばフィリピン、インドネシア、ベトナムというような名前も挙げていただきましたけれども、その辺のところで御教示をいただければと思います。 Angry: 0.223 Disgust: 0.193 Fear: 0.366 Happy: 0.892 Sad: 0.368 Surprise: 0.670
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01:08:31 ~ 01:09:01 参考人(北岡伸一君)
御質問ありがとうございます。これは私の思い付きで提案したものなんですけれども、例えば三年ほど前にインドネシアのスラウェシで大きな地震がありました。そのときに世界中から緊急援助が行くんですね。その次は、一段落したら次は復興計画になります。そのときにインドネシアは、復興はいろいろ案が錯綜しても混線するだけだから、ここはひとつJICAさんだけにお願いしたいと、日本だけにお願いしたいと言ってきたんですよね。 Angry: 0.300 Disgust: 0.242 Fear: 0.489 Happy: 0.619 Sad: 0.565 Surprise: 0.531
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01:09:01 ~ 01:10:02 参考人(北岡伸一君)
こういう関係が徐々に築けないかなというふうに思っているんですね。我々、この防災はですから一つの鍵でございます。不幸なことに、日本、フィリピン、インドネシア、それからベトナムもかなり災害の多いところなんです。この災害のときに直ちに助け合うようなネットワークが一つ考えております。この点の日本のネックは、日本は足が遅いんです。よその国の緊急援助隊、JICAは立派な緊急援助隊があって世界でもAクラスにランクされているんですけれども、民間機で行かなくちゃいけないんです。よその国は軍用機で行きます。そうすると、数年前にネパールで地震があったときも、我々が入るのはどうしても一日や二日遅くなっちゃうんですね。それで、最近、私は防衛省とお話しして、岸大臣にもお話をして、こういう幾つかの災害が起こりやすい国でよく知っている国にはもう即行けるようにしてくれないかという話を始めておりまして、それが実はトンガのときに割合早く協力できた、はっきりした形になっていませんが、の一つであります。 Angry: 0.417 Disgust: 0.275 Fear: 0.526 Happy: 0.465 Sad: 0.530 Surprise: 0.547
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01:10:02 ~ 01:11:05 参考人(北岡伸一君)
また、防衛大学校の校長に昨年、久保さんという私の親しい友人がなったものですから、彼と話し合って、防大の学生さんに国際協力もいろいろ知ってもらおうというので、夏にインターンに来てもらおうというのを始めまして、去年はまだちょっとだったんですけれども、来年からはもうちょっと長く、つまり防大の四年生は他の大学のように就職活動をしませんので、就職決まっていますので、割合来やすいと、できれば海外のそういう事務所にも行ってもらおうというのを考えています。ほかにも幾つかあるんですけれども、大きなポイントは、我々は、EUにはEUの、ヨーロッパのその知識人の対話のネットワークがあるんですよね、これがまだ弱いんです。私はこれまで、日米、日中、日英、日独、いろんな二国間対話の委員をやっておりました。しかし、日本にとって非常に重要な東南アジアと対話の枠組みってほとんどないんです。 Angry: 0.288 Disgust: 0.163 Fear: 0.404 Happy: 0.701 Sad: 0.560 Surprise: 0.610
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01:11:05 ~ 01:12:14 参考人(北岡伸一君)
一度だけ日本、シンガポールという枠組みがあって、私それに出たことあるんですけれども、そういうのをもっといっぱいやって、民間の学者も入るし、政治家の先生方も、猪口先生みたいな方には入っていただいたりして、それで、しょっちゅう集まって議論をするという知的ネットワークをつくるのが大事じゃないかと思っています。それだったら時差もありませんし、まあ今だったらオンラインでできますけど、まあでも、ちょっと来週でもバリ島かセブ島か沖縄で集まらないと言ったら集まれるような、そうしたツーカーの仲の人間をたくさんつくっていくということが非常に大事なんじゃないかと。もちろん、西太平洋連合なんていっても、欠点を探せば、あるいは、これはまだ未成熟だと、いっぱいあります。あるけれども、まあ日本の悪いところは、何か案が出たらけち付けることが多くて、前向きにやろうというのがないものですから、こういう案を何か作っていって、そうした無形の知的なネットワークをつくっていくということがお互いの信頼関係の醸成にも大事で、それを長く続けるためには、やっぱり留学生をたくさん入れることだと思っています。 Angry: 0.483 Disgust: 0.254 Fear: 0.441 Happy: 0.655 Sad: 0.387 Surprise: 0.519
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01:12:14 ~ 01:12:39 参考人(北岡伸一君)
日本に留学してもらうと、そして英語の授業をして、親日派になってもらうと。これをつくっていくということは、立派な親日派の知識人なり行政官ができたら、三十年、四十年もちます。これは私、JICAの理事長になったときに一番力を入れてきた点なんですけれども、そういうのを中心に、知的ネットワークというのは今一番重要かなというふうに思っております。 Angry: 0.235 Disgust: 0.137 Fear: 0.402 Happy: 0.788 Sad: 0.455 Surprise: 0.699
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01:12:39 ~ 01:13:09 熊野正士君
ありがとうございます。一つの切り口として、防災というふうなことも切り口になるということと、あと、知的ネットワークをしっかりとつくっていくと、日本はちょっと弱いというような御指摘もいただきました。それに関連するといいますか、日本とASEANとのこの関係を発展させる大きな要因って、先ほど留学生という話もしていただきましたけれども、人の流れといいますか、交流というふうにも参考人の資料読ませていただきました。 Angry: 0.253 Disgust: 0.241 Fear: 0.365 Happy: 0.859 Sad: 0.480 Surprise: 0.546
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01:13:09 ~ 01:13:58 熊野正士君
外国人労働者あるいは留学生などの受入れが大事だということだと思いますが、日本がODAに協力した東アジアの国々は、西洋諸国が支援したアフリカ諸国と比べると著しく発展しているんだというふうなことも資料で読まさせていただきました。まさに、日本こそが開発学の本場で、発展途上国の若者には日本の近代化や開発協力の経験を学んでほしいというふうにも記載がされてございました。この人的資本ということで、交流に非常にJICAとしても力入れていたということですけれども、何か政府としてといいますか、国としてその辺で支援できるようなことがあれば教えていただければと思います。 Angry: 0.419 Disgust: 0.218 Fear: 0.412 Happy: 0.704 Sad: 0.364 Surprise: 0.619
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01:13:58 ~ 01:14:18 参考人(北岡伸一君)
やや大げさに聞こえるかもしれませんが、私、本当に開発学の中心は日本であるべきだと思っておりまして、そのために、できれば、もし先生方の御協力が得られれば、日本に国立の国際協力大学院大学みたいなのをつくって、そこに世界中の人を呼んでくるというのをやりたいなと。 Angry: 0.395 Disgust: 0.165 Fear: 0.456 Happy: 0.575 Sad: 0.481 Surprise: 0.648
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01:14:18 ~ 01:15:00 参考人(北岡伸一君)
まあ今もあるんですけど、あるというか、いろんな大学に受け入れていただいているんですけど、そういうのが、国際協力大学院があればいいなというふうに思っています。それから、今、既にいろんな方に来ていただいているんですけれども、若手の官僚、若手の、官僚というのは途上国では一番の、最高の就職先ですよね。その連中は、若いときに留学するチャンスは一回しかないんです。これを日本に来てもらおうと。よそと要は取り合いになるんですよね。これはしっかり取ると。そのためには、実際は本当は奨学金もいいのを出したいと。例えば、奨学金の一部は我々は借款で出しているんです。これは無償にしてくれないかという声も多いんですけど、我々は、給与奨学金と貸与奨学金があるようなものでね。 Angry: 0.456 Disgust: 0.293 Fear: 0.428 Happy: 0.605 Sad: 0.499 Surprise: 0.524
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01:15:00 ~ 01:15:41 参考人(北岡伸一君)
それから、若手を呼んでいるんですけれども、あるいはもうちょっと出世して審議官とか局長クラスになった人も、まあかつてアメリカへ行っているかもしれないけど、今度は日本に二、三か月来ないかと、あるいは半年来ないかと。ミッドキャリアプログラムというのは世界中にあるんです。これもやったらいいと思うんですね。そして、その方面の、例えば財務省の中堅官僚が来て日本の財務官僚と一緒に議論する、仲よくなるってとても良いと思うんですね。そのためには、JICAの施設ではちょっとシャビー過ぎるんですよね。ちょっと立派なお客さんを泊めることがないので、もうちょっとこの設備を良くするとか、やや私どもの利益に絡むようなことを申し上げましたけれども、これは必ず国益に資するというふうに思っております。 Angry: 0.484 Disgust: 0.253 Fear: 0.390 Happy: 0.664 Sad: 0.419 Surprise: 0.562
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01:15:52 ~ 01:16:28 川合孝典君
国民民主党の川合孝典と申します。まず、北岡参考人にお伺いをしたいことがございます。先生から事前に頂戴した資料を拝見させていただいておりまして、JICAがASEANの諸国の発展に対してどういった寄与をしてこられたかということについて大変感銘を持って資料を拝見させていただきましたが、先生の資料の中で、今後、そのASEANとの関係を更に進めていく上で大切なこととして、外国人労働者の受入れについて言及をされておられました。 Angry: 0.486 Disgust: 0.322 Fear: 0.375 Happy: 0.723 Sad: 0.401 Surprise: 0.451
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01:16:28 ~ 01:17:05 川合孝典君
この資料の中でも、日本の多様性を高め、新たな活力をもたらしてくれる人財としてこのいわゆるASEAN諸国からの外国人労働者を受け入れなければいけないという御指摘をしていらっしゃいます。私もそのとおりだと思います。残念ながら、現在、日本の技能実習制度で日本に来日された外国人労働者のうち、少なからず、特にコロナの以前は、二〇一九年の時点で一万人近い方がいわゆる失踪していらっしゃると、行方不明になっていらっしゃるという、こういう状況があるわけであります。 Angry: 0.524 Disgust: 0.319 Fear: 0.467 Happy: 0.526 Sad: 0.475 Surprise: 0.459
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01:17:05 ~ 01:17:27 川合孝典君
JICAがアジア諸国との信頼関係を構築して、その中で外国人労働者を日本に受け入れるという状況をつくっていただいているにもかかわらず、実際に来られた方々が失踪せざるを得なくなっているような今の状況について、先生がどのように御認識されているのかということをお伺いしたいと思います。 Angry: 0.619 Disgust: 0.185 Fear: 0.373 Happy: 0.435 Sad: 0.565 Surprise: 0.386
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01:17:27 ~ 01:18:05 参考人(北岡伸一君)
大変重要な御質問、ありがとうございます。二〇一九年に特定技能実習制度は始まったんですけれども、必ずしも良い成果上げていないという認識がありまして、年末に私は当時の官房長官の菅さんにお目にかかって、これは何とかしなくちゃいけないと思うと。外国から来られた方が日本でいろいろ困っておられると。その結果、ひどい目に遭ったり、あるいは犯罪に走ったり、そういうことがあってはならないと。異文化、異言語の方がトラブルに遭ったときにすぐに手伝いできる人間を大量に抱えているのはJICAですと。 Angry: 0.498 Disgust: 0.364 Fear: 0.536 Happy: 0.387 Sad: 0.558 Surprise: 0.439
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01:18:05 ~ 01:19:13 参考人(北岡伸一君)
ですから、JICAというと外で仕事しているように見えるけれども、途上国の発展に協力するのが仕事なので、途上国の中にはその出稼ぎの送金で収入にしている国も多いので、彼らを受け入れる、親切に世話するのは大事ではないかと思うと、一つそういうことをやりたいと思うと言ったら是非やってくれと言われて、ですが、二〇二〇年に始めたのでまだ二年近いぐらいなんです。この移民労働者がやってくるには必ずトラブルが起こるものです。アメリカでもそうですし、かつて日本が外国に行ったときも、やっぱり悪徳業者が介入して、貧しくて無知な人からお金を巻き上げるということがあったんですね。ですから、どうしてもこれは悪貨は良貨を駆逐する世界なんですが、対抗手段はあると。それは、今みんなスマホを持っていると。ここでいい情報を流せば、したがって、例えばベトナムから日本に行きたいというときに、どういう働き口があるか、どういう収入でどういう保護が得られるかということがすぐ分かるようにしておくと。 Angry: 0.544 Disgust: 0.375 Fear: 0.479 Happy: 0.535 Sad: 0.389 Surprise: 0.508
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01:19:13 ~ 01:20:17 参考人(北岡伸一君)
そして、必ず来るときにはハノイのJICAの事務所なりあるいは大使館に相談してから来るようにすると。そういうことをすれば、また同時に、日本に人を送り出そうという学校はあるんです。そういうところの良いものには資金援助をして、そこを良くするという、そういうことをして対応できないだろうかということが我々の念願でございます。先生の御質問の御前提にもあったわけですが、JICAが今年の初めに依頼して作ったあるシミュレーションでは、二〇四〇年までどれぐらい労働者が要るかと。現在、二百数十万人の外国人労働者の方がおられます。これを政府の試算、試案のように毎年一・二五%の成長があるとして、そのためには、女性の働きやすさをもっと進めるとか、あるいはIT化をもっと進めるとか、いろんなことにいろんな投資をして、なおそれでも六百数十万人の労働者が必要だというシミュレーションが出ています。 Angry: 0.534 Disgust: 0.439 Fear: 0.522 Happy: 0.513 Sad: 0.387 Surprise: 0.518
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01:20:17 ~ 01:21:27 参考人(北岡伸一君)
つまり、今から四百万人増やさなくちゃいけない。一体どこから来るかというと、これはもうとても難しいんですね。というのは、東南アジアは今一番多いのはベトナムですけれども、ベトナム人の労働者の九割は日本に来ているんです。もう日本にこれ以上増えることはないんです。増える可能性があるのはフィリピンで、フィリピンは人口増えています。ただ、他の国もそろそろ人口増、頭打ちなんですね。それから、韓国その他で受入れの需要が増えます。日本だけに来るんじゃないと、ほかに競争になるんですね。そうすると、四百何十万というのは南アジアまで行ってもかなり厳しいと私は思います。アフリカまで行かないと来れないと。だから、相当大胆な受入れ制度をつくって、我々は選ばれる国にならなくてはというのが我々の非常に強い危機意識でありまして、始まったばかりで、二年前に始めて、まだ立ち上がり中でありますけれども、それから、このコロナがまだ完全には明けていませんので、明けた時点でどうなるのか分かりませんけれども、真剣な努力が必要だというふうに思います。 Angry: 0.412 Disgust: 0.311 Fear: 0.587 Happy: 0.407 Sad: 0.520 Surprise: 0.589
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01:21:27 ~ 01:22:07 参考人(北岡伸一君)
それから、ついでにちょっと付け加えて話させていただきますと、さっき留学生の重要性に触れました。今回、ウクライナから特に避難民を受け入れることになって、私は人道主義の立場から大変結構なことだと思っているんですけれども、実は、その前の八月のアフガニスタンの事件の後、日本に来たいと言っている人で来れていないんですよ。日本で留学して、JICAの奨学金で勉強して向こうに戻った人、日本で勉強した成果を生かしてお国の復興に貢献してくださいといって送り出した人が六百人いて、少なくとも半分は日本に来たいと言っているんですよね。 Angry: 0.443 Disgust: 0.266 Fear: 0.545 Happy: 0.487 Sad: 0.491 Surprise: 0.528
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01:22:07 ~ 01:23:05 参考人(北岡伸一君)
それ以外の国費留学生は八百人いるんですよ。やっぱり彼らも来たいと言っているんですよね。これに全然手が着いていないんですよ。ですから、私は、今度、現岸田内閣でウクライナからもっと受け入れるというふうに方針を変えられたので、是非これはアフガニスタンの方にも適用していただきたい。我々は、JICAの現地の職員とか外務省の現地の職員の方は家族と一緒に受け入れて、なかなか苦労しながら徐々に定着していただいて、ちょうど今、我々のJICAの職員とその家族を合わせて、職員が三十家族ぐらいですので二百何十人かいるんですけれども、ちょうど四月になって子供たちが学校に行き始めました。一生懸命日本語勉強しています。これは、将来きっといい子に育って、日本とアフガニスタンのために貢献してくれるんじゃないかなと思って楽しみにしている次第でございます。 Angry: 0.445 Disgust: 0.299 Fear: 0.415 Happy: 0.578 Sad: 0.545 Surprise: 0.515
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01:23:05 ~ 01:24:02 川合孝典君
ありがとうございます。後段のアフガニスタンの件に関しては、私もそのとおりだと思っておりまして、実は、三月二日の日の予算委員会のときに、在日ウクライナ大使からのいわゆる政府への面会の要請ですね、林大臣への、そのことを指摘させていただくと同時に、いわゆる人道的見地からのヒューマンビザの発給についての要望があるということを実は三月二日に委員会で私自身が指摘をさせていただいておりまして、その日の夜、難民の受入れのことを岸田総理が言及していただいたということがございまして、そのこと、今回の御対応、政府の対応自体については私自身高く評価したいと思っているんですが、これはウクライナだけではなくて、ではアフガニスタンどうなのかとか、ミャンマーはどうなのかとかといったようなことも含めて、いわゆる難民に対する人道的な支援、難民の受入れをどう今後していくのかということを考えるきっかけにしなければいけないというふうに考えているところであります。 Angry: 0.563 Disgust: 0.341 Fear: 0.334 Happy: 0.633 Sad: 0.451 Surprise: 0.384
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01:24:02 ~ 01:24:13 川合孝典君
是非、またそうした局面が出てきた折には先生の御知見をお伺いできればと思いますので、よろしくお願いいたします。時間が参りましたので、これで終わります。 Angry: 0.202 Disgust: 0.245 Fear: 0.454 Happy: 0.827 Sad: 0.568 Surprise: 0.462
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01:24:19 ~ 01:25:00 柳ヶ瀬裕文君
日本維新の会の柳ヶ瀬裕文でございます。お二人の先生方には大変重要な知見をいただきまして、ありがとうございました。大変勉強させていただきました。北岡先生にお伺いをしたいと思いますけれども、各委員から言及があったとおり、ロシアのウクライナ侵略によって日本を取り巻く安全保障環境は劇的に変わったというふうに私は認識をしているわけですけれども、その中でも、核を持つ国が核を持たない国をじゅうりんしていて、経済制裁はできるけれども、それに対して直接的な介入はできないという状況があるというふうに思います。 Angry: 0.312 Disgust: 0.243 Fear: 0.507 Happy: 0.625 Sad: 0.527 Surprise: 0.542
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01:25:00 ~ 01:25:27 柳ヶ瀬裕文君
これ同じようなことが中国と台湾の関係の中で、台湾侵攻ということ、台湾有事がずっと懸念をされているわけですけれども、これは、台湾に対しては侵攻するコストが下がったという見方をやっぱり中国はするのか、その危機は高まったというふうにお考えなのかどうか、この点についてまずお伺いできればと思います。 Angry: 0.229 Disgust: 0.179 Fear: 0.736 Happy: 0.373 Sad: 0.413 Surprise: 0.667
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01:25:27 ~ 01:26:01 参考人(北岡伸一君)
これは、我々は、ウクライナの教訓としては、やっぱり自分の国はかなりの程度自分で守る努力をして、必死で頑張ってようやく周りも助けてくれるものだということは改めて気が付いたところでありますし、そして友好国との連携はどんどん更に強くなくてはいけないということも学んだところだと思います。ところで、その中国については、そういうわけで、そういう努力は必要でありますが、私は今回のケースは、中国はこれでもってむしろ慎重になるだろうと思います。 Angry: 0.280 Disgust: 0.189 Fear: 0.499 Happy: 0.704 Sad: 0.442 Surprise: 0.624
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01:26:01 ~ 01:27:03 参考人(北岡伸一君)
これほどコストが高いのかというのでためらう、簡単に手は出さないだろうと思いますが、しかし、決して油断してはいけないわけで。特に、やっぱり問題は、このロ中二大大国は事実上の一人の独裁だということですね。世の中、例えばベトナムのような国は民主主義ではありませんが集団指導体制で、誰かの意見が独走することはありません。そういう国はあるんですけれども、プーチンさんは、大統領選のいろんなやり方で事実上独裁ですよね。そうすると、独裁者のところには耳当たりの良い情報しか入れなくなるんですよね。ですから、ついつい、南オセチアでもアブハジアでも成功したと、東ウクライナでもほとんど抵抗なかったと、ウクライナも簡単だった、だから今度も大丈夫ですよと下から言われたら、ああ、そうかと思っちゃうと思うんですよね。 Angry: 0.500 Disgust: 0.272 Fear: 0.465 Happy: 0.580 Sad: 0.374 Surprise: 0.569
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01:27:03 ~ 01:27:39 参考人(北岡伸一君)
かつての、昔の日露戦争も、ロシアの中には日本と戦うというのはやめた方がいいという意見もあったんですよね。しかし、いや、日本なんて鎧袖一触ですよと言う調子のいいやつがいたら、皇帝は、うん、そうかといって強硬路線にかじ切っちゃったわけで、そういうわけで、国際社会は常に声を上げて、こういうことをするとひどい目に遭うと思わせておくと、で、思ってもらうことが大変大事だというふうに思っております。ただ、その結果、安易に台湾併合に動かないとは思いますが、しかし、何があるかは分かりません。 Angry: 0.314 Disgust: 0.268 Fear: 0.640 Happy: 0.507 Sad: 0.424 Surprise: 0.618
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01:27:39 ~ 01:28:12 柳ヶ瀬裕文君
ありがとうございます。もう非常に重要なお話を伺ったなというふうに思いますけれども、今お話の中で多分二つ御指摘がありまして、一つは独裁体制の話があって、それに関して言うと、今年の秋に中国は党大会で習近平国家主席が異例の三期目の承認をされるんではないかということがあるわけですけれども、この三期目の承認がされることによって中国はますますこれ覇権的な意味合いを増してくるというふうにお考えなのかどうか、この点についてはいかがでしょうか。 Angry: 0.421 Disgust: 0.289 Fear: 0.334 Happy: 0.732 Sad: 0.519 Surprise: 0.446
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01:28:15 ~ 01:29:03 参考人(北岡伸一君)
あっ、失礼。これは中国が、まあ我々から見れば幸いなことに、コロナが始まってから中国の行動は以前よりもむしろもっと乱暴になっているんですよね。普通、周りが困っているときに、まあワクチン外交でも何でももっと微笑外交で、中国は皆さんに親切にしますよとやってくれれば、そっちになびく国はもっと増えたと思うんです。しかし、まあ我々にとっては幸いなことに、中国のやり方は割合むき出しで、露骨なんですよね。ですから、余り中国に感謝するという国は増えてないんですね。東南アジアで統計がありまして、将来どの国が一番重要ですかと、影響力あるでしょうかというと、中国という国と答える人が多いんです。 Angry: 0.453 Disgust: 0.237 Fear: 0.496 Happy: 0.576 Sad: 0.409 Surprise: 0.613
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01:29:03 ~ 01:30:06 参考人(北岡伸一君)
あるいは、アメリカという国もあります。残念ながら、日本が最も重要だという国はほとんどないんですけれども、しかし、どこの国が一番信頼できますかという答えは、一様に日本なんですね。ですから、日本が力のあるアメリカと組んでやっていくのが非常に大事なんじゃないかなというふうに思っています。済みません。私は従前から、もう十年以上前から言っているんですけれども、専守防衛という考え方は余り厳格にやるべきではないと。 Angry: 0.434 Disgust: 0.275 Fear: 0.491 Happy: 0.537 Sad: 0.491 Surprise: 0.568
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01:29:22 ~ 01:29:54 柳ヶ瀬裕文君
ありがとうございます。先ほど先生のおっしゃっていた中で、二つ目としては、やっぱり自力である程度戦わないと周りの周辺諸国は助けないという実態がよく分かったわけです。その中で、日本の防衛の在り方について様々な議論がされていて、核共有というような話も出ているわけですけれども、この日本の防衛の在り方に関して先生が今御懸念されていることは何か。ございましたら、是非お聞かせいただければと思いますけれども。 Angry: 0.381 Disgust: 0.318 Fear: 0.351 Happy: 0.753 Sad: 0.505 Surprise: 0.457
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Angry: 0.511 Disgust: 0.287 Fear: 0.521 Happy: 0.568 Sad: 0.469 Surprise: 0.569
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01:30:06 ~ 01:31:01 参考人(北岡伸一君)
守りだけの戦争というのはあり得ないんですね。クラウゼヴィッツも言っておりますが、守りだけの戦争というのはないと。例えば、戦闘の結果、どこかが取られたら取り返すということはあります。これは攻勢になるわけですね。純然たる守りでは取り返せません。日本の場合は、守りは日本で、攻めはアメリカということになっていますけれども、そうそう思ったとおりにいつでも即時に動いてくれるかどうかというのは非常に疑問です。もう一つ指摘したいのは、終戦、敗戦以後ずっとあるんですけれども、核の時代だから通常戦争は意味がないんだという議論がかつて革新陣営から出されたんですけど、これは間違いなんですね。戦闘があったときに、やっぱりまず通常戦が起こるんです。それで、領地が取ったり取られたりするんですね。どこかで休戦になります。もう核戦争は嫌ですから休戦になると、しようと、しますと、そのとき、その休戦ラインはその線になるんですよ。 Angry: 0.571 Disgust: 0.353 Fear: 0.511 Happy: 0.469 Sad: 0.424 Surprise: 0.510
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01:31:01 ~ 01:32:00 参考人(北岡伸一君)
ですから、もし押し込まれて尖閣なり先島が取られていたら、多分それは返ってくるの難しいです。ですから、通常戦争でしっかり負けないようにやっておくということは大事だと。さっき申し上げた、私は、専守防衛でなくて反撃能力、こっちからは絶対先制攻撃はしないけれども、もし攻められたらかなり手厳しい反撃しますよという体制をつくっておくということ、通常戦力を一定程度用意しておくことが重要で、私は核シェアというのはもう少し重要度は落ちるんじゃないかと、そんなに今すぐ必要だというふうには思っていないのです。それから、元々北重視だったのが南に展開したのは随分最近の話なんですね。冷戦終わってから南方重視に転換したのは二〇一〇年の大綱だと思います、まあ私も若干関係したんですけれども。それまでは北重視は変わってなかったです。日本は変わるのが遅いんですよね。 Angry: 0.469 Disgust: 0.329 Fear: 0.555 Happy: 0.418 Sad: 0.467 Surprise: 0.532
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01:32:00 ~ 01:33:09 参考人(北岡伸一君)
あとは、やっぱり中国の方が今大きいんですね、大きくて強いです。で、弱者の武器は何か。潜水艦です。我々は、大きな護衛艦も大事ですが、やっぱり潜水艦をたくさん配備しておくのは大事なんじゃないかと。その数点が私は今の関心でございます。私は、二〇〇四、五、六と国連改革に関与いたしまして、そのときは、国連の構成を変えると、その中の常任理事国増やそうと、増やしたら多分日本は当選するだろうという中でそれをやっていたわけです。 Angry: 0.461 Disgust: 0.374 Fear: 0.469 Happy: 0.632 Sad: 0.373 Surprise: 0.576
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01:32:22 ~ 01:32:49 柳ヶ瀬裕文君
ありがとうございます。非常に重要な御指摘だったなと思いますけれども。あと、そうですね、この件に関して申し上げると、あともう一つは、やっぱり国連が機能しないという現実も見たわけですけれども、これ、安保理の常任理事国が侵略を行ったということに対して無力だったということなんですが、この国連の改革について、先生、御提言があればというふうに思います。 Angry: 0.390 Disgust: 0.286 Fear: 0.374 Happy: 0.724 Sad: 0.515 Surprise: 0.450
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01:33:09 ~ 01:34:09 参考人(北岡伸一君)
ちょっとそのときの模様を御説明すれば、国連憲章を変えなくちゃいけないんですね、常任理事国というのを。それを変えるというのは大変な作業なんですけれども、その第一歩は、常任理事国を幾つか増やそうという提案を総会で決議することなんですね。その決議はもうちょいだったんです。投票すればいい線行ったと思いますけれども、そこの投票しないで、日本は、本省は転換しちゃったんですよね、そのことは長くなるので触れませんけれども。もう一つは、国連の安保理の構成のみならず、モダリティー、どういう様式にするか。その中に、紛争当事者が常任理事国になった場合は拒否権を行使しないという決定をするとか、それから、あるいは最低二か国がノーと言わなければ拒否権にならないというふうにするとか、幾つか案はあるんです。 Angry: 0.600 Disgust: 0.285 Fear: 0.456 Happy: 0.480 Sad: 0.407 Surprise: 0.506
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01:34:09 ~ 01:35:03 参考人(北岡伸一君)
ただ、これは非常にどれも難しいです。最小限実現する可能性があったのは、拒否権を行使した場合には必ず説明をすると。以前はそれすらなかったんです。それを説明するということになって、それは結局、ちょっと細部覚えてないんですけれども、その程度でなかなか難しいんです。それから、事務総長というのがございます。事務総長は安保理と総会で決定するというふうになっているんです、国連憲章は。実際はどうかと。安保理は一人だけ選んで推薦するんです。ですから、総会は選ぶ権利ないんです。ですから、総会からは、安保理は二人以上候補出せという声があるんですね、そうしたら総会は選べると。というわけで、多くの国の声が反映されるのは総会なので、その総会もちゃんと使って常任理事国にプレッシャーを掛けていくと。 Angry: 0.503 Disgust: 0.383 Fear: 0.511 Happy: 0.476 Sad: 0.483 Surprise: 0.485
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01:35:03 ~ 01:36:15 参考人(北岡伸一君)
フランスなんかは、常任理事国があんまり乱暴なことをするといずれ拒否権取り上げられるから一定の場合にしか拒否権は使えないようにしようというような提案があるわけで、そのフランスが我々の安保理改革、G4の非常に事実上のパートナーだったというのは興味深い点で、そうした常任理事国の中でも物の分かった国とか、それから他の大きな国、小さな国と組んで国連の運営の仕方を変えていくという方向に動いていく。御記憶のとおり、中華民国追放、中華人民共和国招請というのが決定したのは、あれは、当時、中華民国は常任理事国だったわけですよね。で、これを押し切って総会決議でこれを進めたわけです。ですから、全く不可能ということもなくて、今、例えば人権理事会からロシア追放という話ありますけれども、すぐ効果がないからといって諦めないで、いろんなことを友好国と組んで運動していくことは大事だと思っています。 Angry: 0.608 Disgust: 0.383 Fear: 0.505 Happy: 0.488 Sad: 0.358 Surprise: 0.478
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01:36:22 ~ 01:37:14 伊藤岳君
日本共産党の伊藤岳です。参考人の皆さん、本日は貴重な御意見をありがとうございました。北岡参考人は、インド太平洋、また日本の安全保障において東南アジア、ASEANが極めて重要であると事前資料の中でも書かれています。また、地域秩序の成功のためには、参加国の平等を含め、健全な原則が必要であると述べられて、ASEANの原則についてASEAN憲章を例に引いて紹介されています。ASEAN憲章の中には、国連憲章、国際法、国際人道法の支持という原則がありますが、これは今日のロシアのウクライナ侵略の対応との関係でも非常に大事な立場だと思います。 Angry: 0.534 Disgust: 0.260 Fear: 0.412 Happy: 0.686 Sad: 0.359 Surprise: 0.547
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01:37:14 ~ 01:37:40 伊藤岳君
私、ASEAN憲章の中で特に注目しているのは、共通の利益に重大な影響を与える案件に関する協議の強化という原則についてです。このASEAN憲章のこの原則について、北岡参考人の御所見をお聞かせいただければと思います。 Angry: 0.523 Disgust: 0.324 Fear: 0.389 Happy: 0.744 Sad: 0.317 Surprise: 0.551
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01:37:40 ~ 01:38:10 参考人(北岡伸一君)
協議の強化というのはどこにでもあることでございまして、その裏側は、ASEANの合意、一つの大きな原則はコンセンサス重視で、みんなが合意したことしか決定にならないんですよね。ですから、十か国が完全に合意するというのはなかなか難しいので、ですから、例えば中国が南シナ海に出てきたときにこれを非難するのかしないのか、あるいはどれぐらいの強い言葉を使うのかでいつももめるんですね。 Angry: 0.452 Disgust: 0.322 Fear: 0.505 Happy: 0.569 Sad: 0.348 Surprise: 0.607
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01:38:10 ~ 01:38:53 参考人(北岡伸一君)
ですから、中国寄りのカンボジア、ラオスとそうでない国々の間でいつもここがもめるんです。ですから、協議を尽くすというのは大変良いことなんですけれども、これは一方でそのコンセンサスしか物が決まらないからずっと協議しているということでもあって、私は、したがって、ASEANとの緊密な関係は重視するし、ASEANの一体性は重視するけれども、ただ、それだけだといつまでも前に進まないから、ASEANの中の一番人口の多いインドネシア、二番目のそれぞれ一億あるベトナム、フィリピンといろいろ組んで物を動かすのも並行してやった方がいいんじゃないかということを申し上げている次第です。 Angry: 0.522 Disgust: 0.291 Fear: 0.508 Happy: 0.544 Sad: 0.381 Surprise: 0.514
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01:38:53 ~ 01:39:10 伊藤岳君
御所見ありがとうございました。ただ、本当にその地域的な平和を維持するための協議の強化というのはASEAN諸国から学びたいなというふうに思って、先生の事前資料も読まさせていただきました。 Angry: 0.344 Disgust: 0.290 Fear: 0.312 Happy: 0.829 Sad: 0.505 Surprise: 0.442
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01:39:10 ~ 01:40:24 伊藤岳君
寺島参考人は、先ほどのお話の中でも、沿岸域総合的管理で地方創生、海の安全を進めることの重要性を語っておられました。これ、沿岸の陸域、海域を沿岸域として、環境、生態系の保全とか、持続可能な開発利用を進めるということだと私、理解をさせていただきました。事前資料の中で、先ほど石川議員の質問の中にも出てきましたけれども、沖縄県の竹富町の事例が紹介されておりました、先ほど先生もちょっとお話しされましたけれども。ここの竹富町の場合、サンゴ礁海域は河川と同じように日常的な生活域であるから町が実質的に管理をしていると、その管理をきちんとするために、そこを町域に編入をして地方交付税の算定面積に入れる、地方交付税で措置するということを総務省に二度にわたって申請したけど却下された。 Angry: 0.414 Disgust: 0.221 Fear: 0.492 Happy: 0.679 Sad: 0.361 Surprise: 0.595
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01:40:24 ~ 01:40:46 伊藤岳君
私、これ、地方交付税で沿岸域を措置するというのは、これ検討に値するというふうに先生の事前資料を見て思いました。実際、この竹富町が沿岸域をどのように管理をされているのか、また費用負担は現状どうなっているのか、ちょっと詳しく教えていただけないでしょうか。 Angry: 0.442 Disgust: 0.199 Fear: 0.595 Happy: 0.418 Sad: 0.441 Surprise: 0.652
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01:40:46 ~ 01:41:26 参考人(寺島紘士君)
ありがとうございます。日本の長い沿岸域の中で、地元の市町村が、特に市町村が町役場でというんではなくて、もう地元の関係者がそれに参加して協議会のようなものをつくって、それから町の計画として沿岸域の管理計画、竹富町の場合には沿岸域というふうに言わないで竹富町海洋基本計画というのを作って、熱心に取り組んでおります。 Angry: 0.274 Disgust: 0.206 Fear: 0.291 Happy: 0.817 Sad: 0.582 Surprise: 0.520
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01:41:26 ~ 01:42:19 参考人(寺島紘士君)
竹富町というのは、あそこに竹富島というのがありまして、それが有名ですけれども、竹富島だけではなくて幾つかの島を、何というんですか、町域とする町なんですね。したがって、町役場は実は石垣島にあるんですけれども、要は、幾つかの島がある、その間の海域も自分たちのまさに日常の生活の場、活動の場なので、そこを含めて竹富町の海洋基本計画というのを作って、そこでどういうふうに保全したり利用したりしていくのかという計画をもう作っている。 Angry: 0.182 Disgust: 0.113 Fear: 0.417 Happy: 0.887 Sad: 0.343 Surprise: 0.738
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01:42:19 ~ 01:43:17 参考人(寺島紘士君)
たしか、もう私の承知している限りでも随分長く海洋基本計画というのを作ってやっております。ですから、何というんですかね、単に目の前の海だからというのではなくて、まさに日常的な生活の場として使っているということであります。これはちょっと東京とかこういう都心部にいるとなかなか想像しにくいんですが、行ってみると本当に皆さん、自分たちの周りの海を自分たちの生活の場として使っているというのはあちこちのところでやっておりまして、私どももそういう地元の取組を一緒になって、海を生かした町づくりというようなことで一緒になって進めるというようなことをずっとやってきましたんですが。 Angry: 0.244 Disgust: 0.282 Fear: 0.531 Happy: 0.698 Sad: 0.439 Surprise: 0.636
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Angry: 0.310 Disgust: 0.293 Fear: 0.509 Happy: 0.460 Sad: 0.640 Surprise: 0.594
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01:43:20 ~ 01:44:02 伊藤岳君
ありがとうございました。地方自治体任せにしないで、沿岸域の環境、生態系の保全に国も関与してしっかり取り組むというのは大事だなというふうに思いました。事前資料の中で、アメリカがこの沿岸域の管理では先頭を切っているという話が書いてありましたが、海洋交付金ですか、という制度があるというふうに書いてありました。沿岸域を管理するに当たってのこのアメリカの海洋交付金というのがどんな活用事例があるのか、教えていただけますか。 Angry: 0.282 Disgust: 0.267 Fear: 0.495 Happy: 0.704 Sad: 0.439 Surprise: 0.624
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01:44:02 ~ 01:45:43 参考人(寺島紘士君)
ありがとうございます。アメリカの取組はかなりもう世界の範としてよく知られていると思いますけれども、いわゆる、私もちょっとこの今日意見書の中で書かせていただきましたけれども、やはり沿岸域というと、それは沿岸域の問題だからといって沿岸域だけに任せちゃうというのではなくて、これはまさに海との間の沿岸域というのは国の問題でもありますので、国が基本的な政策や方向性を決めて取り組む、だけど実際に取り組むのはその沿岸の地域の人たちが主体になって取り組むということで、アメリカの場合には政府、政府といってもあそこは合衆国ですから、要するに全体のことはワシントンにある政府の方が沿岸域の総合的管理について、そういうことを取り組む地域の取組を尊重するというか、ちゃんと計画が出てきて、それを合衆国の方で認めたら、今度はそれに基づいて地域の方でそういう取組を進めるときにはシーグラントという制度がありまして、それに必要な資金はそのシーグラントとして合衆国の方から拠出されると。 Angry: 0.496 Disgust: 0.244 Fear: 0.281 Happy: 0.781 Sad: 0.452 Surprise: 0.460
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01:45:43 ~ 01:46:12 参考人(寺島紘士君)
もちろんそれで全部済むわけではないと思いますけれども、そういうものを使って地域では沿岸域の総合的管理を進めていくという、そういう仕組みができております。何か、私は必ずしもそっちは詳しくないんですが、ランドグラントというのもあって、要するにそういう、何というのか、支援金というようなものをやる制度がアメリカでは進んでいるようです。 Angry: 0.295 Disgust: 0.276 Fear: 0.531 Happy: 0.714 Sad: 0.365 Surprise: 0.606
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01:46:12 ~ 01:47:07 参考人(寺島紘士君)
それを、ランドグラントの仕組みを海にも適用してやるということで、あちこちでそういう取組が実際に進んでおります。最初によく引き合いに出されるのは、サンフランシスコ湾計画という、最初は地元の人たちが取り組んで、今カリフォルニア州の法律に基づいてそういうものをやっている例が、割とよく、国際的に、沿岸域の総合的管理、ICMというとよく代表例のように出されますけれども、そのいろんな、ああいうサンフランシスコ湾のような大きな規模だけじゃなくて、そのやり方を、国あるいは州あるいは県、そして地方の市町村のような自治体というのが重層的に取り組んでやると。 Angry: 0.298 Disgust: 0.281 Fear: 0.493 Happy: 0.750 Sad: 0.348 Surprise: 0.653
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01:47:07 ~ 01:47:27 参考人(寺島紘士君)
ただし、方針とかそういう仕組みは国の方でつくらないとなかなか進まないところもありますので、同時にその支援金、グラントも出すというような仕組みですね、それが各国の取組の一つのモデルになっております。 Angry: 0.175 Disgust: 0.216 Fear: 0.386 Happy: 0.860 Sad: 0.431 Surprise: 0.650
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01:47:39 ~ 01:48:09 高良鉄美君
沖縄の風の高良鉄美でございます。沖縄のお話が何度か出てきておりますけれども、その沖縄の問題で、まあ小さな島ではあるんですが、海域が非常に広いということですね。そして、日本のこの東南アジア地域との昔からの交流というのがありましたが、沖縄の大交易時代というのがありまして、やっぱり、シンガポール、もっと先まで品物を持っていくと。 Angry: 0.276 Disgust: 0.146 Fear: 0.451 Happy: 0.815 Sad: 0.297 Surprise: 0.760
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01:48:09 ~ 01:49:02 高良鉄美君
そして、その東南アジアだけじゃなくて、やっぱり中国との関係が非常に深いということがあって、今もその中国の技術を、十四世紀ぐらいですかね、十五世紀くらいに、船の造る大工ですね、そういうものをやった方々がもうずっと住んでいて、今、沖縄の名前と中国の名前を持っているという人たちが随分います。そして、それだけじゃなくて、やはり朝鮮半島の方々との交流もあるので、やっぱりそこを一つ念頭に入れてこれから御質問したいんですけれども、沖縄のこの地域の広さというんですかね、これは、先ほど北岡先生が幾つか挙げている、この島々への海上保安庁の巡視船の提供というのがありました。 Angry: 0.354 Disgust: 0.095 Fear: 0.450 Happy: 0.748 Sad: 0.328 Surprise: 0.716
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01:49:02 ~ 01:49:39 高良鉄美君
そういった中に、フィリピンとかベトナム、インドネシアというのがありましたが、大体沖縄と交易があっていて、そして、フィリピンの実はマニラというのは東京と同じ距離なんです、沖縄からいうと。そして、ベトナムというのは札幌と同じ距離なんですよ。だから、そういう意味でいうと、沖縄の十一管区、海上保安庁、管区ありますけれども、その辺りとこの連携というんですかね、支援をしている巡視船の、この辺りの構想みたいなのは、何か先生、ございますでしょうか。 Angry: 0.271 Disgust: 0.232 Fear: 0.465 Happy: 0.741 Sad: 0.460 Surprise: 0.664
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01:49:39 ~ 01:50:14 参考人(北岡伸一君)
ちょっと直接のお答えにはならないんですが、沖縄はやっぱり島ということで、沖縄の知恵というのは我々の太平洋島嶼国支援に随分役立たせていただいています。例えば、水です。いろんな島で、水をどうやって、きれいな水を得るかというのに、沖縄の伝統的な手法を開発したものを幾つかフィジーとかサモアでやっておりまして、ちょっと山を登ったところに小さな仕掛けを作ってそこから水を持ってくるというのは、大規模なものなしでやっております。 Angry: 0.489 Disgust: 0.258 Fear: 0.412 Happy: 0.708 Sad: 0.376 Surprise: 0.574
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01:50:14 ~ 01:51:07 参考人(北岡伸一君)
これを信州大学の先生が開発されて、その技術でやっております。それからまた、沖縄で我々大変お世話になっていますのは、移民が多いんですね、沖縄にはね。移民の方が大変多くて、中南米にいろんなところにおられますけれども、それで、沖縄では世界の沖縄の人を集めて大会をやっておられます。これなんかも、日本の本土だけではなくて、日本人が持っている、元来持っていたはずの開放性、進出性等の模範のようなものを持っておられるような気がして、御指摘の、先生御指摘の時代というのは、要するに東アジアでは日本も清国も鎖国だったんですよね。その頃はやっぱり琉球が大活躍した時代があって、琉球はその清国の朝貢国として非常に重視されたと、もちろん同時に薩摩藩の支配下にあったわけですけれども。 Angry: 0.355 Disgust: 0.250 Fear: 0.535 Happy: 0.602 Sad: 0.437 Surprise: 0.592
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Angry: 0.141 Disgust: 0.180 Fear: 0.433 Happy: 0.710 Sad: 0.711 Surprise: 0.581
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01:51:17 ~ 01:52:37 高良鉄美君
ありがとうございます。今、太平洋の島嶼国の話とか移民の話がありましたけれども、実は、パラオ、サイパンですね、グアムとかのこの地域が実は日系ということで、多くの日系住民、戦争時代も、以前も、戦前からですね、ありましたけど、多分、半数以上、五割から七割ぐらい沖縄系の人なんですね。だから、やっぱりそういう島嶼系の住民、あるいは、今先生がお話しなさった、北岡先生のですね、島嶼の暮らしというんでしょうかね、そこを含めて島嶼支援をするという一つの材料がありましたけれども、この島嶼支援のやり方みたいなときには、この沖縄の地域の暮らしとか文化とか、そういうのを参考になさっているという部分が今おありというふうにお聞きしましたけれども、ちょっとそれをまた変えまして、先生のこの、ちょっと関連は全くないわけじゃないですけれども、私が非常にすばらしいんじゃないかなと思ったのは、この開発大学院のネットワークとかいろんな形ですね。 Angry: 0.315 Disgust: 0.181 Fear: 0.383 Happy: 0.842 Sad: 0.359 Surprise: 0.621
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01:52:37 ~ 01:53:26 高良鉄美君
私も、やっぱり日本の開発の、開発学という名前はあるかどうかあれなんですが、これがすばらしいと思っていて、それを何か沖縄にこのネットワークを置くような構想が実は二十年ぐらい前から、日本の各大学の学長とか、もう引退されている方ですけれども、ありまして、外務省中心にやった方がいいんじゃないかというような話までこの構想の中ではできていたんですが、先ほど先生のお話しした国際協力大学院のお話もありましたけれども、それ、南北センターというような構想らしくて、そういうものとの関係で何か示唆するものがありましたら、お願いいたします。 Angry: 0.160 Disgust: 0.121 Fear: 0.370 Happy: 0.806 Sad: 0.653 Surprise: 0.556
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01:53:26 ~ 01:54:00 参考人(北岡伸一君)
今のところ、その沖縄につくるということを具体的に考えているわけではございませんで、むしろ念頭にあるのは東京あるいは辺りなんですけれども。御質問に便乗しまして幾つか付け加えさせていただきますと、日本と今非常に関係が深いのは、例えばフィリピンですよね。フィリピンは、御案内のとおり、大相撲でもゴルフでもフィリピンの方との関係が非常に深くなっていて、それはまた協力隊も一枚かんでいて、さっき言いました島嶼国だと、やっぱりラグビーですよね、これは非常に関係が深いと。 Angry: 0.298 Disgust: 0.194 Fear: 0.454 Happy: 0.768 Sad: 0.388 Surprise: 0.647
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01:54:00 ~ 01:55:02 参考人(北岡伸一君)
やっぱりそうした人間同士の信頼できる関係というのが一番いいんじゃないかと思います。二〇一六年のことでございますが、我々も危ない目に遭った、南スーダンで紛争がございました。そのときにJICA関係者は七、八十人が危ない目に遭ったんですね、集結して。そのときに政府は、もう日本人は一斉に退去してくださいと言われたんですよね。そして、そうしたら、我々の関連の業者の方が、我々はフィリピン人労働者と一緒にやっているから我々は退去しないと言われたんですね。偉いなと思いました。そういうふうに、我々はもう本当にフィリピンその他東南アジアの方々の労働力なしには仕事できなくなっているんです。で、それは一定程度向こうにも評価されているんですね。例えば、アフリカに何か支援をしますと、中国は労働者を連れていって、そこに定着してしまいます。日本人は、人件費が高いものですから、少数行って、向こうの人に教えるんです。 Angry: 0.467 Disgust: 0.318 Fear: 0.533 Happy: 0.489 Sad: 0.446 Surprise: 0.531
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01:55:02 ~ 01:56:00 参考人(北岡伸一君)
技術移転する、あるいはフィリピンなんかはそういう人を連れていくと。その結果、事業ができるだけじゃなくて技術が移転するものですから、大変評価されているということがございます。こういうわけで、私は、日本の漁業とか海運業とかというのはそうした外国人の方なしにもう成り立たないようになっておりまして、ということが申し上げたい次第です。我々は、日系のかつての移民の方々を大事にしたいと思っているんですね。海外へ行って大変苦労された。移民じゃないけど、猪木先生もブラジルでお過ごしだったわけだけれども。そういうところで、今滅びつつあるのは新聞なんですよね、邦字紙。日本語の新聞がなくなりつつあって、まあ電子化で残っていますけれども、我々はそれちょっと支援しているんです。それからまた、病院で成功された方が多いんですね、中南米は。 Angry: 0.406 Disgust: 0.345 Fear: 0.578 Happy: 0.437 Sad: 0.507 Surprise: 0.554
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01:56:00 ~ 01:56:20 参考人(北岡伸一君)
このコロナ禍でブラジルの病院なんかは大変なんですよね、これを支援している。こういう中にも実は沖縄の方は多いんです、割合ね。ですから、いろんなところで実にお世話になっていると思っていまして、JICAの移民資料館というのが横浜にあるんですけれども、もう一つ沖縄にも造ろうかなという計画を進めている次第でございます。 Angry: 0.279 Disgust: 0.278 Fear: 0.512 Happy: 0.606 Sad: 0.512 Surprise: 0.586
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01:56:20 ~ 01:56:57 高良鉄美君
大分時間がなくなりましたので、寺島参考人の方ですね、一点だけ、コメントみたいに。沿岸の地域の、この沿岸地域を、海を生かした町づくり、非常にキャッチフレーズだけじゃなくてこれ意味が深いと思いまして、やっぱり日本は海洋国でありますし、これだけ多くの沿岸地域に町もありますから、これから復活させるためにも、こういう発想をいろいろやっていくのとても大事だなと感じました。ありがとうございました。 Angry: 0.228 Disgust: 0.213 Fear: 0.343 Happy: 0.878 Sad: 0.490 Surprise: 0.596
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Angry: 0.451 Disgust: 0.344 Fear: 0.515 Happy: 0.562 Sad: 0.463 Surprise: 0.601
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01:57:01 ~ 01:57:55 ながえ孝子君
碧水会という会派におりますながえと申します。今日はお二人の参考人、大変示唆に富んだお話をありがとうございました。それでは、まず北岡参考人にお伺いしたいんですけれども、先ほども御質問がありましたけれども、大変日本のこれからのパートナーとして、ベトナム、インドネシア、フィリピン、重要な国だと御指摘をいただきました。そこに加えてオーストラリア、ニュージーランドで西太平洋連合構想というのを伺いまして、その取っかかりが防災のネットワークとか、いろんな切り口で日本の蓄えた知見を貢献することで関係をつくっていける道はあるんだなと思いながら聞かせていただきました。この連合の果たすこれからの役、期待される、北岡参考人が考えられる役割ですとか未来像について、もう少しお話をいただいてもよろしいでしょうか。 Angry: 0.227 Disgust: 0.206 Fear: 0.368 Happy: 0.836 Sad: 0.506 Surprise: 0.563
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01:58:01 ~ 01:59:02 参考人(北岡伸一君)
ですから、ちょっと、我々は日米安保という非常に大事な同盟がございます。それとちょっと違ったものがあってもいいんじゃないか。例えば、アメリカは日本にとって最も大事なパートナー、同盟国であります。しかし、利害が完全に一致しているわけではありません。万が一、不幸にして米中が衝突しても、アメリカはやっていけます、何とか。日本はやっていけません。日本は何とかアメリカと中国との衝突は避けたいです、できるだけね。そういう同じような立場にいるのが私は東南アジアの国々だと思うのです。自由で開かれたインド太平洋というのは大変重要な構想でありまして、トランプさんもバイデンさんも賛成した数少ない構想だと思うんですけれども、これをやるときに、クアッドとかそれからAUKUSとか、AUKUSは日本じゃないんですけれども、そういうのを議論はあるんですけれども、この中には東南アジアは入っていないんですよ。 Angry: 0.535 Disgust: 0.308 Fear: 0.483 Happy: 0.484 Sad: 0.482 Surprise: 0.501
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01:59:02 ~ 02:00:02 参考人(北岡伸一君)
私は、インドも好きだし、インドも大変重要な国です、安保理改革も一緒にやりました。ただ、インドというのは、他の国のために進んで何かを犠牲になってやるという国ではないんです。インドは存在しているだけで重要です、中国に対するバランサーとして。しかし、思うとおり動いてくれる国ではありません。それは今回のロシア非難決議案で棄権したことでも分かるわけです。インド、それから、オーストラリアは大抵のことは一緒にやれる重要なパートナーです。ただ、オーストラリアはしかし人口二千数百万人の国なんですよね。マレーシアとか台湾と余り変わらないんですよ。ですから、この自由で開かれたインド太平洋の真ん中が抜けていませんかというのが私の問題意識で、東南アジア、かつて日本は非常に強かったんですけれども、徐々に、中国の進出が激しい、ここにもう一度ここにインプットして関係強化しないと、これは中国の影響下に入ってしまったら、今現に二、三か国は入りかけているわけです。 Angry: 0.485 Disgust: 0.308 Fear: 0.477 Happy: 0.524 Sad: 0.465 Surprise: 0.532
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02:00:02 ~ 02:00:38 参考人(北岡伸一君)
入ってしまったら、この自由で開かれた太平洋の真ん中に穴が空いてしまうんですね。ですから、そういう戦略的利害からも、この国、この地域をもっと大事にしないといかぬなということを考えたわけで、かつその中国との正面衝突を避けたいと。それから、彼らはやっぱりアメリカのことを本当に好きでもないんですよ、幾つかの国は、濃淡ありますけれども。ただ、日本は信頼厚いので、日本と結んで、その後ろにアメリカがいるというのが比較的良い形ではないかなというのが考え方の一つでございます。 Angry: 0.336 Disgust: 0.229 Fear: 0.471 Happy: 0.654 Sad: 0.477 Surprise: 0.579
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02:00:38 ~ 02:01:07 ながえ孝子君
ありがとうございます。大変示唆に富んだお話を伺うことができました。それでは、続いて寺島参考人にお伺いしたいんですけれども、中国の海洋政策に比べて日本の海洋政策は、それぞれ個別に水産ですとか海運とかエネルギーとか政策はあるんだけれども、そこに横串を刺す国家としての総合的な海洋政策、戦略がないという御指摘を、資料拝見しますと、重大な御指摘をいただいているなと思いました。 Angry: 0.248 Disgust: 0.249 Fear: 0.387 Happy: 0.742 Sad: 0.564 Surprise: 0.510
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02:01:07 ~ 02:01:23 ながえ孝子君
ですから、そのための法体系ですとか、あるいは中央の行政組織がきちんとはっきりしていないという御指摘もいただきましたが、その辺りについて寺島参考人の具体的なイメージがもしありましたら教えていただけますか。 Angry: 0.205 Disgust: 0.167 Fear: 0.469 Happy: 0.714 Sad: 0.512 Surprise: 0.667
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02:01:23 ~ 02:02:56 参考人(寺島紘士君)
ありがとうございます。やはり、お隣に中国という国があるというのは、これは日本にとって非常に海について関心を持つ、もちろん単に対抗するとかそういうことだけじゃなくて、やっぱり海というのは、中国や日本も含めて、全体としてのその管理の仕組みを国際的につくってきているというところが非常に重要なポイントなので、ですから、例えば中国との関係についていえば、対中国でいろいろな行動を取るときにも、ただ単に、例えば尖閣諸島に海警の船がもう連日接続水域にいて、時々我が国の領海に入ってくる、あるいは我が国の漁船を追いかけるというような状況、これも中国の方は、明らかに自分たちのその戦略の一環として中国の海であるということを主張しつつ、それでまさにそういう自分たちの海であるならば、時々その警戒、法執行の船が入ってきて、それで他国の、その中国の海だというところへ入ってきている他国の漁船を追いかける行為をすると。 Angry: 0.502 Disgust: 0.278 Fear: 0.393 Happy: 0.638 Sad: 0.414 Surprise: 0.502
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02:03:08 ~ 02:04:32 参考人(寺島紘士君)
ですから、そういう意味では、我が国も、先ほども御説明した国連海洋法条約の仕組みの中できちんと我が国としてその海を自分の海として管理しているよということをやることは、もちろんその中国のためだけじゃなくて、実際にそれを管理するための仕組みをつくってやるということが大事なんですが、同時に、そういうことをやっていくということが、国際社会の中で日本の立場、日本がこの海を自分たちの海として管理しているんだということを示す意味でも非常に大事なことだと思うんですね。ですから、そういう意味では、単に目の前で起こっていることだけじゃなくて、それをカバーしているその法律的な、国際法的な仕組み、そしてしかも、それも単なる法的な仕組みだけじゃなくて、もうどうやってその海の環境や生態系の保全、そして資源の利用ということに取り組むかという約束事、国際的な約束事の中でその問題を考え、行動しながらやっていくということが非常に大事だと、こういうふうに思います。 Angry: 0.623 Disgust: 0.274 Fear: 0.447 Happy: 0.635 Sad: 0.251 Surprise: 0.536
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02:04:32 ~ 02:05:07 参考人(寺島紘士君)
そういう意味では、日本の周りは、中国は非常にもう国際法、海洋法条約の仕組みに従ってやっているよと言いつつ、とてもその仕組みに従ってやっていないようなことをどんどんやってくるわけですので、そういうことを対中国というのだけでやるんではなくて、国際社会にも発信しつつ、日本はこうしているよということを示しつつやる、そういう必要があるんだと思います。 Angry: 0.716 Disgust: 0.199 Fear: 0.366 Happy: 0.711 Sad: 0.215 Surprise: 0.519
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02:05:07 ~ 02:05:53 参考人(寺島紘士君)
まあ、お隣の韓国も、結構排他的経済水域の中間線を越えていわゆる警察船を派遣して、日本の漁船ではなくて海上保安庁の方の調査船が調査しているのにクレームを付けたりとかですね、そんなことを時々やりますので、ちょっとそれを、ただ単なるその起こっている事象だけじゃなくて、大きく仕組みの中で日本はどう動くべきかということも含めて取り組む必要があるんではないかと思います。ちょっと長くなりましたが。 Angry: 0.682 Disgust: 0.330 Fear: 0.506 Happy: 0.480 Sad: 0.313 Surprise: 0.516
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02:06:12 ~ 02:07:14 高橋光男君
公明党の高橋光男と申します。本日は、貴重な御説明の機会いただきましてありがとうございました。私からは、北岡参考人に二つ手短にお伺いしたいと思います。本日のテーマであるこの海洋政策を進めていく上でも、また日本のこの開発協力を進めていく上でも欠かすことができないこのODAでございますが、このODA予算、日本は、近年少し持ち直しているものの、まだ〇・三%、GNI比ですね、がやっとの程度であるという中で、昨年七月の日経新聞の御投稿をちょっと拝見したんですが、これを、せめて国連が目標と定める〇・七%の半分の〇・三五%には早く引き上げるべきだと、で、やはり〇・七%という高みも目指していくべきだというお考え、一方で、同時に、防衛費も一%、これを引き上げていくことにも賛成されていらっしゃるというふうに承知をいたします。 Angry: 0.317 Disgust: 0.231 Fear: 0.325 Happy: 0.800 Sad: 0.455 Surprise: 0.537
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02:07:14 ~ 02:08:10 高橋光男君
その中で、その同じこの日本の国家予算の中でそうした予算どのように捻出していけるのかということについてのお考えが一つと、あわせて、今年、国家安全保障政策、あと防衛大綱、また中期防の改定、これはやはり防衛というそういったところでの基本文書を変えるものでございますけれども、あわせて、やはり日本の外交のツールであるこのODA、その開発協力大綱ですね、こちらも変えるべきではないかというふうに考えておりまして、まさにそういうことの中で推進力となってこのODAの予算の確保にもつながっていくというふうに考えますが、どのようにお考えになるかという点が一点です。もう一つは、ウクライナの支援の関係でございますが、現在JICAはモルドバの方で調査を実施して、これから二国間援助を進めていかれるというふうに承知をしています。 Angry: 0.407 Disgust: 0.238 Fear: 0.429 Happy: 0.769 Sad: 0.315 Surprise: 0.614
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02:08:10 ~ 02:09:29 高橋光男君
これはすばらしいことだというふうに思います。一方で、私、気になるのは、その他の周辺国に対する支援なんですけれども、やっぱりこれらの国は非ODA国でもあって二国間の援助ができないという制約がある中で、今、事実上、国際機関やNGOの支援に頼っているという部分があるわけですね。一方で、もう今本当にこの抱え切れない、こうした大きな、多くの避難民を支援していくためには、この二国間でのやっぱり援助というものもやっぱりできていく、できるような、そういう合意もつくっていくべきではないかというふうにもちょっと考えるところでございます。例えば、直接的な支援ができないにしても、まさに日本が得意とする人材育成の部分であったり、中長期的な、この間のゼレンスキー大統領が期待を寄せるその復興の部分でも、これはウクライナ国土の復興ということもあろうかと思いますが、ウクライナとても元々はやっぱり、今の、現在でいうとそのODAの対象でない中で、今後中長期的に我が国として、まさにこの開発協力という世界の中で、このウクライナ及びその周辺国にどのように関わっていくべきかというふうにお考えになられているかについてお伺いしたいと思います。 Angry: 0.401 Disgust: 0.228 Fear: 0.431 Happy: 0.581 Sad: 0.538 Surprise: 0.524
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02:09:29 ~ 02:10:13 参考人(北岡伸一君)
ありがとうございます。防衛、安全保障三文書の改定につきましては、最も大きな安全保障、国家安全保障、NSSは、あれ、起草者は実は私でございまして、自分で言うのはなんですけど、そんなに大きく変える必要ないと思っているんです。もちろん変えなくちゃいけないところはあるんですけれども、大枠は、日本は大体こういう方針で行きますよということなので、そのもうちょっと下の中期防とかですね、そっちの方を変える必要があると思っていまして、その一つのポイントは、私は専守防衛という考え方をもう少し柔軟にして反撃力は持つようにするというのは大事ではないかというふうに思っている次第です。 Angry: 0.454 Disgust: 0.301 Fear: 0.345 Happy: 0.726 Sad: 0.495 Surprise: 0.412
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02:10:13 ~ 02:11:04 参考人(北岡伸一君)
あと、もちろん国税ですので無駄は許されませんので、長期に考えますと、やっぱり日本の武器の多くはアメリカから買っているんですけれども、これが高過ぎるというのが私の印象ですね。大体、これは言うまでもないんですけれども、アメリカから買うとかって決めていたら向こうは競争しませんから、ですから、私は個人的には、前のジェットファイターは、本当はユーロファイターを買うべきだったと思うんですよね。インターオペラビリティーとか問題あるんですけれども、多少はその売手の方でも競争してくれないと、値段は言いなり、納期はいいかげん、ブラックボックスは開示しないと、これでは本当にもう言いなりなんですよね。それはやめると。そして、日本でも、やっぱり最後は自力なんで、日本でももう少し自力生産に力を入れると。 Angry: 0.552 Disgust: 0.240 Fear: 0.420 Happy: 0.510 Sad: 0.488 Surprise: 0.486
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02:11:04 ~ 02:12:08 参考人(北岡伸一君)
あとは、私は、どこを増やすべきかというと、人件費だと思うんです。人が足りないのですね。そういうところにちゃんと手当てをして、特に海自なんか人が集まりませんので、そうしたら手当を上げればいいじゃないか。普通、会社で人手がなければまずやるのは給料を上げることです。それを、他の公務員と切り離して、私は公務員ももっと給料を上げるべきだと思いますけれども、給料を上げていくということが必要で、あと、かつ、その高性能だけでなくて、安くて効果のある武器というのはあるんですよ、実は。ドローンですとかですね。ドローンはアルメニア・アゼルバイジャン紛争で非常に大きな効果を発揮しましたし、いろいろ、これもコストを考えながらやっていくということで進めることが必要だというふうに思っています。ODAの方は、私は更に、さっきから御紹介しましたような医療協力とか教育協力とかいうことをもっとやるべきだと思っています。 Angry: 0.517 Disgust: 0.325 Fear: 0.484 Happy: 0.547 Sad: 0.416 Surprise: 0.506
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02:12:08 ~ 02:13:05 参考人(北岡伸一君)
それは結果的に、実際証拠は出ているんですけれども、日本に留学した人は大体日本が好きになるという傾向多いんですよね。幸いにして、我々からいうとですよ、中国に留学した人は中国を好きにならないんです、余り、ということが言われております。ともあれ、日本にもっと来てもらって、そして例えば、留学生じゃないんですけれども、外務省がやっているJETプログラムってありますよね。アメリカその他の英語をしゃべる国から先生に来てもらって日本で教えてもらうと。これ、田舎でやってもらうことが多いんです、地方で。すると、大体その地方は好きになるんですよ。そういう人の交流というのは日本はまだまだポテンシャルがあるというふうに思っております。こういうのを全部、JETは違いますけれども、ODA予算で広げていって、やっぱり〇・三五、まず〇・三五をなるべく早く達成して、次は〇・七に上げると。 Angry: 0.500 Disgust: 0.320 Fear: 0.411 Happy: 0.653 Sad: 0.435 Surprise: 0.497
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02:13:05 ~ 02:14:15 参考人(北岡伸一君)
そのために、私は、遠回りかもしれないけど、一番最初に、まあちょうど昨年、三月末で理事長は退任したんでありますが、正面から財務省の若手、中堅幹部に毎年講演に行っておりました。なぜODAが必要かということをですね、正面から説得に行っておりました。それで、次のお尋ねの開発計画大綱の方です、ですが、これも割合コンプリヘンシブにできていて、そんなに変える必要はない。私は、ですから、文章いじりに時間掛けるよりは、具体的な政策を一つ一つやっていく、そして予算を付ける方がより重要で効果があると思っています。モルドバに行きましたけれども、その前に、そもそも我々はウクライナに結構支援しております。ウクライナでは、下水処理場というのが大きいんですけれども、もう一つ実は面白いプロジェクトは、お金はそんなに掛かっていないんですが、中央銀行の金融の透明化支援というのをやっておりまして、あのロシアと同じで、ああいうところではオリガルヒというのがおって、銀行の貸出先というのは非常に不透明なんですね。 Angry: 0.405 Disgust: 0.222 Fear: 0.408 Happy: 0.755 Sad: 0.331 Surprise: 0.604
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02:14:15 ~ 02:15:01 参考人(北岡伸一君)
これは非常な企業秘密といいますか国家秘密で、どの銀行からどこにお金が行っているかというのを暴くと、下手すると消されます。危ない仕事なんですけれども、これを我々は支援していたんです。これはよそでもやっていまして、アフリカでなぜ割合利息の高い中国の金を借りるのかと。それは私は賄賂じゃないかと思っているんですけれどもね。そういうその金融のトランスペアレンシーを強化することは割合重要じゃないかと思って、余り知られていない支援なのでちょっと御紹介した次第なんですけれども。モルドバは我々の支援範囲です。しかし、難民支援という枠組みならこれは使えますので、モルドバには真っ先に我々行きました。 Angry: 0.655 Disgust: 0.377 Fear: 0.470 Happy: 0.463 Sad: 0.370 Surprise: 0.461
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02:15:01 ~ 02:15:46 参考人(北岡伸一君)
次はポーランドに調査団をそのうち派遣いたします。それから、ウクライナの復興は、あれテレビ見ただけで、これ復興するのにお金掛かるだろうなと思うんですよね。でも、それはやっぱり、まあロシアが賠償金出すとは思いませんので、先頭を切ってやらざるを得ないなというふうに思っています。ウクライナにも問題はあったかもしれませんが、やっぱり超大国に、判官びいきで、単純な判官びいきで言うわけじゃないんですけれども、いじめられてきた長い歴史がある中でこういう国はしっかり支援したいと。ロシアの周辺国というのは大体親日国ですから、これは是非やりたいと思っています。それにつけても、やっぱりお金は要るので、是非いろいろ御協力をお願いしたいと思っています。 Angry: 0.427 Disgust: 0.294 Fear: 0.351 Happy: 0.644 Sad: 0.529 Surprise: 0.452
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Angry: 0.531 Disgust: 0.491 Fear: 0.369 Happy: 0.607 Sad: 0.590 Surprise: 0.357
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02:16:07 ~ 02:17:22 石川大我君
先週、三月三十一日にJICAの理事長を任期満了で御退任をされたというふうに伺いました。名刺をいただきまして、今特別顧問ということで御活躍ということですけれども、御退任に先立ちまして、三月二十九日の退任記者会見では、途上国におけるインフラ整備の協力に当たってインフラ四原則、そして信頼で世界をつなぐというJICAのビジョンに関し、日本の外交政策である自由で開かれたインド太平洋、その実現のため、特に東南アジアでの協力を重点的に実施されたというような御発言がありました。また、北岡参考人の御著書「世界地図を読み直す」を拝読しますと、東南アジア以外にも、旧ソ連地域、東欧諸国など各国のニーズも踏まえつつ、日本との関係強化に資する協力に取り組んでこられたと思います。国際社会の中で我が国がリーダーシップを発揮して、特に平和国家日本ということ、憲法九条を持つ国として、軍事力ではない協力、先ほど海上保安庁の例も挙げていただきましたけれども、そういった協力をするためには具体的にどのような点に力を入れていくべきか、また官民がどのように連携を図っていくべきか、是非お話をいただけたらというふうに思っております。 Angry: 0.428 Disgust: 0.142 Fear: 0.398 Happy: 0.744 Sad: 0.416 Surprise: 0.586
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02:17:22 ~ 02:17:48 石川大我君
あと、個人的なお話なんですが、私、タイランド、タイとですね、タイ王国ですけれども、仕事をずっとしていた時期がありまして、年に三、四回、タイにはずっと、六、七年ですか、行っていたことがあるんですが、先生がタイについてどのように見ているかといったことも含めて、そして今後タイとどういったような関係を築いていくことがいいのかということも少し教えていただけたら幸いです。ありがとうございます。 Angry: 0.211 Disgust: 0.195 Fear: 0.357 Happy: 0.851 Sad: 0.598 Surprise: 0.547
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02:17:48 ~ 02:18:01 参考人(北岡伸一君)
私が就任しましたのは二〇一五年の十月でございまして、それはちょうどインドネシアのジャカルタ―バンドンの新幹線を中国に負けた後なんですよね。 Angry: 0.551 Disgust: 0.297 Fear: 0.464 Happy: 0.516 Sad: 0.463 Surprise: 0.427
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02:18:01 ~ 02:19:04 参考人(北岡伸一君)
私はジャカルタ―バンドンの新幹線は関与していませんが、私は個人的には反対でした。といいますのは、あそこは百七十キロしかないんです。新幹線のベストは東京―大阪なんです。長さが五百キロ。そして、そこの沿線には大勢の人口がいると。そして、割合お金があると。これに比べると、ジャカルタ―バンドンは短過ぎるんですよね。つまり高過ぎると。その他、それで結局浮上したのがインドの新幹線で、インドは長さがちょうどで、インドの中では割合発展しているところなのでいいんですけれども。途上国から見ると、日本のものはとにかく高いと、性能はいいけど高いと。もうちょっと安く、性能は低くていいから、例えば日本の新幹線は三分、四分に一本走って、五十年間死者が出ていないんですよ、そんなでないからいいから、もうちょっと安くしてくれと。そんな、その程度のちょっとレベル下げたものを日本の会社は造れないんですよ。 Angry: 0.481 Disgust: 0.322 Fear: 0.555 Happy: 0.435 Sad: 0.494 Surprise: 0.561
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02:19:04 ~ 02:20:20 参考人(北岡伸一君)
ですから、向こうのニーズに合わせていくと我々は中国に負けるんです。しかし、何が何でも日本が取りたいというと、いろんな細工をしなくちゃいけないんですよ。うんと安く、安い値段に、できないんですよ、安い値段のふりをして後で上がってくるとか、いろんな条件を付けて日本から物を売りに行くようにすると。その結果、幾つかの国から、JICAは、日本のために、日本はその国のために支援してくれているのかと思っていたのに、日本のものを要するに売りたいのかという不満が聞こえてくるようになったんです。私、これゆゆしい事態だと思ったんですよね。やっぱりうちの、我々のODAの根っこにあるのは信頼です、あなたの国にやっています、私、戦略的利害の話もしていますけれども、これは言わば付随的な価値で言っているんであって、本命は、あなたの国の役に立つことをやりますと、それでやっているうちに相手が信頼してくれるというのが筋だと思うので、そちらにかじを切りたいと思って、その結果、当時幾つか浮上していたマレーシア―シンガポールとかタイの新幹線というのは、私はどっちかというと抑える方に回りまして、インフラはバランスの取れたものにしようと。 Angry: 0.506 Disgust: 0.237 Fear: 0.471 Happy: 0.458 Sad: 0.485 Surprise: 0.540
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02:20:20 ~ 02:21:08 参考人(北岡伸一君)
しかし、インフラも大事です。今非常に盛んなのは地下鉄と通勤線です。ベトナム、フィリピン、インドネシア。インドネシアで初めての地下鉄ができて、地下鉄は大体中産階級の乗り物なんです。途上国の欠点は、物すごい金持ちは運転手付きの車に乗り、そうでない人はぼろぼろのバスに乗ると。こうじゃなくて、みんなが、普通の人が快適に行ける地下鉄あるいは通勤線、それはCO2削減にも効果があるんですよね。そういうのを中心にやっております。同時に、私は、併せて人づくりの方をちょっと重視しようというので、現地の教育から留学生までいろんなことを始めた次第であります。 Angry: 0.387 Disgust: 0.271 Fear: 0.476 Happy: 0.652 Sad: 0.431 Surprise: 0.589
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02:21:08 ~ 02:22:01 参考人(北岡伸一君)
日本の弱点は幾つもあります。JICAも結構官僚的です。官僚組織なので官僚的です。それ以外は、やっぱり我々後れを取っているのはIT化の遅れです。もう東南アジアに行ったら、まあITの先端は中国でいいよと、そうでないのをお願いしますと言われるんですよね。もう本当に腹が立つ話なんですけれども。実際、もう古くは二〇〇八年に、ケニアではエムペサという、スマホでお金の受渡しができるようになっています。もうその頃から、私も行ってショックだったんですけれども、二〇〇八年、九年ぐらいに、みんなマサイ族が自転車に乗りながらスマホで電話でしゃべっているんですよね。それに比べて日本はIT化で遅れているというので、これが弱点です。 Angry: 0.565 Disgust: 0.327 Fear: 0.458 Happy: 0.483 Sad: 0.507 Surprise: 0.433
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02:22:01 ~ 02:22:31 参考人(北岡伸一君)
タイなんかではそこをよく冷やかされるんですよね。ですから、タイは、かつては日本研究も盛んでしたし、日本との関係は深かったんですけれども、まだまだ協力の余地はあります、医療協力とかいっぱいあるんですけれども、幾つかそういうところでは後れを取っていて、タイは、したがって、元来タイというのは旗幟鮮明にしない国なんですけれども、今はどっちかというと、親日というよりは中国に向いているという感じがいたします。 Angry: 0.408 Disgust: 0.234 Fear: 0.458 Happy: 0.682 Sad: 0.429 Surprise: 0.531
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02:22:41 ~ 02:23:13 猪口邦子君
ありがとうございます。それでは、もう一度質問の機会をいただきましたので、大変興味深いお答えの数々をいただきましたけれども、改めてお伺いしたいことが幾つかございます。まず最初に、私はやはり理論的に先生にお伺いしたいのは、この国際社会や国際システムの中で、遅れて、遅れたゲームを展開する、こういうプレーヤーに対して、それはもうやめた方がいいと、そういう教えることはどうやったら一番いいのかと。 Angry: 0.306 Disgust: 0.257 Fear: 0.396 Happy: 0.692 Sad: 0.620 Surprise: 0.448
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02:23:13 ~ 02:24:13 猪口邦子君
例えば勢力圏を、海の東側はこっち、西側はこっちとか、最初先生がおっしゃったような自由で開かれた海洋、勢力圏でこれを定義していく、まあそれは十九世紀、二十世紀に一部の国がやったかもしれないけれども、もうこの二十一世紀では、終わったゲームのメソッド、これを何とか、軍事侵略ということも陸上で起こっているけれども、これもそうですよね。そういうことをもうする時代じゃないんですよ。これをどうやって教えたらいいのかということをまずお伺いしたいですね。それからもう一つは、先生は、いろいろ御答弁、御説明の中で、アジアへのこのウクライナへの軍事侵攻のインプリケーションについて、例えば台湾海峡などのことについて、むしろ多くの人が懸念するようにこれでハードルが下がったというのではなくて、むしろ、それは非常にむしろやりにくくなったんだという重要な御指摘をされました。 Angry: 0.461 Disgust: 0.296 Fear: 0.493 Happy: 0.595 Sad: 0.370 Surprise: 0.562
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02:24:13 ~ 02:25:08 猪口邦子君
そして、それを今回の経験値にしていくことが、まさに今、戦争と平和の二十一世紀版の分水嶺にあって大事なことだと思うんですね。例えば、今回の特徴は、軍事侵略に対してNATO軍の軍事反撃をしていないということです。それに代わって、まさにG7経済主体による、まさに先生が引用された国連憲章に規定されている経済制裁という非軍事的メソッド、これで対応しているということなんですけれども、それによって、まあ効果はそんな経済制裁なんてないんだと二十世紀議論する人は多かったけれども、今回は万人の予想を超えた早さで侵略国を停戦協議のテーブルに着けさせることが、ウクライナ軍が持ちこたえたとかいろんなほかの要素もあるけれども、国際社会として連帯して成熟度の高いやり方でやったのがこの経済制裁、エコノミックサンクションだと思うんですよね。 Angry: 0.570 Disgust: 0.281 Fear: 0.610 Happy: 0.369 Sad: 0.339 Surprise: 0.572
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02:25:08 ~ 02:26:05 猪口邦子君
そう考えると、どういう国が軍事侵略しても、例えば軍事反撃をするのでも、先生とかは、それは国連憲章に照らしても反対だと最初おっしゃったんですけれども、軍事反撃をするのであれば、準備が整わなかったとか、奇襲で二日間でやられてしまったとか、そういうことがあり得るけれども、経済制裁であれば、我々は毎日経済活動をやっているわけだから、こういう制裁メソッドを確立していけば、これでもう二十一世紀、なかなか軍事侵略はそういう目に遭うんだという、この経験値を今確立する重要なタイミングかなと思っているので、先生のその先ほどの御所見に併せて、今私が申し上げたことに対する考えもお伺いしたいと。最後に、やはり今回この経済制裁の主役を担った日本、G7の二番目の巨大な経済、この国は当然、国連安保理常任理事国になるべきではないかと。 Angry: 0.624 Disgust: 0.177 Fear: 0.476 Happy: 0.481 Sad: 0.322 Surprise: 0.563
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02:26:05 ~ 02:26:43 猪口邦子君
そして、我が国の海洋政策について今後考えるというのが今日のセッションなんですけれども、海洋国家が経済制裁の中枢を担う。古くはキューバ・ミサイル危機、海上封鎖ですからね、非常に初期のそういう形で軍事侵攻、軍事侵攻というか軍事反撃せずにやった。ですから、日英同盟をおっしゃいましたけれども、P5の中で海洋国家、まあ英国ですよね、は、我が国の今回の実績をもってそういうふうに展開してもらえないかと思っておりますので、御意見をお伺いしたい。 Angry: 0.455 Disgust: 0.254 Fear: 0.521 Happy: 0.575 Sad: 0.339 Surprise: 0.627
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02:26:43 ~ 02:27:11 参考人(北岡伸一君)
独裁者に独裁はいけませんよってどうやって教えるかというのは、なかなかそれは難しいんですよね。ただ、いろんな国は学んだと思いますね。アフリカとかにいっぱい独裁者はいるんですけれども、力で出ていこうというのはためらうようになるんじゃないかと思います。それから、経済制裁は一定の効果ありますが、中国なんかは経済制裁が効かないような仕組み、いろんな通貨制度等を考えて、にかじを切るでしょうね。 Angry: 0.483 Disgust: 0.251 Fear: 0.463 Happy: 0.591 Sad: 0.356 Surprise: 0.594
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02:27:11 ~ 02:28:01 参考人(北岡伸一君)
今はやっぱりドル基軸だから効いているわけでですね。それから、侵略されちゃったら、経済制裁されても、これはブレーキにはならないんですね。確かにこれでロシアが傷つくでしょう。大変ひどいことになると思いますが、ウクライナだってひどい目に遭ったわけですよ、大勢人が死んでですね。復興に幾ら資金もらっても、それは、結果的にこれがどうなるか分かりませんけれども、これ休戦になって、まあ良くて、せいぜい良くて東の方は取られますよ。完全にではなくても、当面の間、東の方は返ってこないと思いますね、ですから、プーチンさんがいる間はね。ですから、これは難しいのは、やっぱり戦争が起こらないようにすると。もし起こったら大変なことになりますよと、反撃がありますよと、世界中から反撃がありますよというのは必要だろうと思います。 Angry: 0.446 Disgust: 0.265 Fear: 0.592 Happy: 0.446 Sad: 0.422 Surprise: 0.567
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02:28:01 ~ 02:29:01 参考人(北岡伸一君)
そして、おっしゃるとおり、今回の一案で出ている、まあ私は前から、今回はウクライナが十年間はNATOに入らないぐらいの約束で回避できなかったかなと思っていたんですけれども、よく外人の友人と話したんですが、何とか起こらないようにしたいんです、起こっちゃったら、なかなか後、実際人が死ぬわけですから、取り返しが付かないですね。ですから、相手に対する抑止力を強化しておくということは最も重要だと思いますが。今回、興味深いのは、今後の安全保障の枠組みという議論が起こっています。その中に、いろんな国が集まって保障しようという中に日本の名前はないんです。なぜないか。それは、いざというときに手を、助けに行けないからなんですよね。ですから、私は、しかし支援だけはたっぷりやらされます。それは進んでやりますけどね。だけど、安全保障にもやっぱり日本は責任持ってやるべきだと。 Angry: 0.514 Disgust: 0.373 Fear: 0.486 Happy: 0.546 Sad: 0.435 Surprise: 0.493
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02:29:01 ~ 02:30:03 参考人(北岡伸一君)
そのためには、世界中が認めるようなことには、もう少し軍事的な行動もするというふうに、私は、集団的自衛権及び集団安全保障の敷居を少し下げてやるようにしたらいいのではないかと思います。安保理の中に当然日本は入るべきだと思いますけれども、なかなかその道は厳しいんですけれども、前に安保理改革やったときにA案とB案というのがあったんですね。モデルAとモデルB。A、B。モデルAというのは、常任理事国を増やそうと。明示はしていないが、それは多分、日本、ドイツ、インド、ブラジル、プラスアルファだったんですよ。もう一つは、常任じゃないけれども、準常任理事国をつくろうと。任期は四年とか五年とか六年で、今は非常任というのは二年やったら一遍休むんですけれども、再選可能と。日本だったら、例えば四年やって、再選されれば次やってと、八年やって、一回休んでまたやるというその準常任理事国をつくろうという案もあったんですよね。 Angry: 0.493 Disgust: 0.292 Fear: 0.483 Happy: 0.573 Sad: 0.423 Surprise: 0.547
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02:30:03 ~ 02:30:34 参考人(北岡伸一君)
私は、それでもいいから何か改革を進めたらどうかなと。これは言わば、ファーストクラスは当面我慢するけど、まあビジネスクラスにしようということなんですけどね。という案とか、まあいろいろあって、そういう点で、岸田首相もそういうことを考えておられるようだけれども、いろんなテクニカリティーがあるので、国連の相場観、どういうことなら可能かということをいろんな有識者の声を集めて検討して進めていただきたいなというふうに思っております。 Angry: 0.520 Disgust: 0.277 Fear: 0.424 Happy: 0.560 Sad: 0.472 Surprise: 0.490
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02:30:39 ~ 02:31:00 会長(鶴保庸介君)
他に御発言はありませんか。──他に御発言もなければ、参考人に対する質疑はこの程度とさせていただきます。参考人の皆様に一言御礼を申し上げたいと思います。皆様には、長時間にわたり貴重な御意見をお述べいただき、誠にありがとうございました。なお、ちょっと時間の都合上、失礼な御指摘もさせていただきました。 Angry: 0.554 Disgust: 0.377 Fear: 0.369 Happy: 0.640 Sad: 0.452 Surprise: 0.422
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02:31:00 ~ 02:32:10 会長(鶴保庸介君)
本当に御無礼をお許しをいただきたいというふうに思います。コロナ禍の中、こうして御出席をいただいたこと、心から御礼を申し上げます。ありがとうございました。本日はこれにて散会いたします。 Angry: 0.434 Disgust: 0.339 Fear: 0.297 Happy: 0.653 Sad: 0.688 Surprise: 0.376
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00:00:00 | アメリカ,中国,JICA,一帯一路,北岡,参考人 |
00:10:00 | 海保,中国,イニシアティブ,JICA,島嶼国,じゃなくて,太平洋島嶼国,人材育成,アフリカ,フィリピン,西アフリカ,イギリス,ベトナム,ここに,イリーガル,インドネシア,海上保安庁 |
00:20:00 | 持続可能な開発,国連海洋法条約,EEZ,排他的経済水域,島嶼国,海洋法,寺島,二十世紀 |
00:30:00 | EEZ,総合的,排他的経済水域,沿岸域,海洋政策 |
00:40:00 | 沿岸域,ロシア,ウクライナ,総合的,海洋秩序 |
00:50:00 | ロシア,ウクライナ,超大国,オーストラリア,中国,海保 |
01:00:00 | じゃなくて,参考人,竹富町,インドネシア,自分たち |
01:10:00 | JICA,外国人労働者,ASEAN,奨学金,労働者,途上国,国際協力 |
01:20:00 | 中国,ウクライナ,アフガニスタン,台湾,北岡,JICA |
01:30:00 | ASEAN,常任理事国,安保理,国連,拒否権 |
01:40:00 | 沿岸域,沖縄,アメリカ,竹富町,海洋基本計画,じゃなくて,総合的,中国,自分たち |
01:50:00 | 沖縄,フィリピン,インド,中国,東南アジア |
02:00:00 | 中国,ODA,じゃなくて,ウクライナ,海洋政策 |
02:10:00 | 中国,タイ,ODA,ウクライナ,ジャカルタ,バンドン,モルドバ,北岡,JICA,アメリカ,インド,ロシア |
02:20:00 | 経済制裁,ウクライナ,二十一世紀,タイ,軍事侵略,軍事侵攻,中国 |
02:30:00 | 参考人,ビジネスクラス,ファーストクラス,コロナ禍,御無礼,国連,岸田 |
この要約は、この会議の議事録全体から自動的に生成されたものです。
それでは、まず北岡参考人からお願いをいたします。 |
では、北岡先生からお願いします。 |
しかも、パラオはフィリピンに割合近いところにあるんですね。 |
日本の位置的にも大変重要だと。 |
先ほどASEANでは例えばフィリピン、インドネシア、ベトナムというような名前も挙げていただきましたけれども、その辺のところで御教示をいただければと思います。 |
不幸なことに、日本、フィリピン、インドネシア、それからベトナムもかなり災害の多いところなんです。 |
まず、北岡参考人にお伺いをしたいことがございます。 |
一生懸命日本語勉強しています。 |
引き続きます。 |
もう非常に重要なお話を伺ったなというふうに思いますけれども、今お話の中で多分二つ御指摘がありまして、一つは独裁体制の話があって、それに関して言うと、今年の秋に中国は党大会で習近平国家主席が異例の三期目の承認をされるんではないかということがあるわけですけれども、この三期目の承認がされることによって中国はますますこれ覇権的な意味合いを増してくるというふうにお考えなのかどうか、この点についてはいかがでしょうか。 |
クラウゼヴィッツも言っておりますが、守りだけの戦争というのはないと。 |
こういう中にも実は沖縄の方は多いんです、割合ね。 |
幸いにして、我々からいうとですよ、中国に留学した人は中国を好きにならないんです、余り、ということが言われております。 |
しかし、難民支援という枠組みならこれは使えますので、モルドバには真っ先に我々行きました。 |
次はポーランドに調査団をそのうち派遣いたします。 |
あと、個人的なお話なんですが、私、タイランド、タイとですね、タイ王国ですけれども、仕事をずっとしていた時期がありまして、年に三、四回、タイにはずっと、六、七年ですか、行っていたことがあるんですが、先生がタイについてどのように見ているかといったことも含めて、そして今後タイとどういったような関係を築いていくことがいいのかということも少し教えていただけたら幸いです。 |
ここに海保の船が行けば、中国も南にも海保の船を割かざるを得ないと。 |
私、これゆゆしい事態だと思ったんですよね。 |
そういうのを中心にやっております。 |
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