00:01:04 ~ 00:02:11 会長(宮沢洋一君)
ただいまから資源エネルギーに関する調査会を開会いたします。委員の異動について御報告いたします。去る九日、武田良介君が委員を辞任され、その補欠として市田忠義君が選任されました。原子力等エネルギー・資源に関する調査を議題といたします。本日は、「資源エネルギーの安定供給」のうち、「資源エネルギーの持続可能性」に関し、「資源エネルギーの安定供給実現への提言」について三名の参考人から御意見をお伺いした後、質疑を行います。御出席いただいております参考人は、社会保障経済研究所代表石川和男君、東京工業大学特任教授・北海道大学名誉教授奈良林直君及び特定非営利活動法人環境エネルギー政策研究所所長飯田哲也君でございます。 Angry: 0.479 Disgust: 0.345 Fear: 0.452 Happy: 0.637 Sad: 0.413 Surprise: 0.513
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00:02:11 ~ 00:03:03 会長(宮沢洋一君)
この際、参考人の皆様に一言御挨拶を申し上げます。本日は、御多忙のところ御出席いただき、誠にありがとうございます。皆様から忌憚のない御意見を賜りまして、今後の調査の参考にいたしたいと存じますので、よろしくお願いいたします。次に、議事の進め方について申し上げます。まず、石川参考人、奈良林参考人、飯田参考人の順にお一人二十分程度で御意見をお述べいただき、その後、午後四時頃までを目途に質疑を行いますので、御協力よろしくお願いいたします。また、御発言の際は、挙手をしていただき、その都度会長の許可を得ることとなっておりますので、御承知おきください。 Angry: 0.293 Disgust: 0.232 Fear: 0.367 Happy: 0.817 Sad: 0.447 Surprise: 0.579
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00:03:13 ~ 00:04:01 参考人(石川和男君)
本日はお招きいただきまして、誠にありがとうございます。私、この資料ですね、薄い資料でございますが、私の名前の、用意させていただきましたので、この資料に沿いまして私の意見を陳述させていただきたいと思います。まず、めくっていただきまして、二ページ目でありまして、今回ここに参考人としてお呼びいただきました趣旨は、冒頭に委員長おっしゃいましたように、資源エネルギーの安定供給実現への提言ということで意見を述べよということでありまして、その関係から、私は、この二ページ目にありますように、まず国内の今の情勢を私なりに簡単に俯瞰してみたいと、そしてその次に、国際的には今こんなような状況ですということで、まず、るる説明をさせていただきたいと思います。 Angry: 0.196 Disgust: 0.202 Fear: 0.323 Happy: 0.895 Sad: 0.456 Surprise: 0.568
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00:04:01 ~ 00:05:03 参考人(石川和男君)
まず、近年の国内エネルギー政策の動向と情勢の変化ということでありますが、やはり何といっても、今年は二〇二二年でありますが、今から十一年前、非常に不幸な事故が起きたわけでありますね。東日本大震災です、三・一一の。あれによりまして、地震があって、東北地方、原子力発電所もたくさんあるわけでありますけれども、地震では何にも起こらなかったと。ところが、その後大津波が来て、これは大変な被害が出ました。これは、特に沿岸部にお住まい、あるいはそこでお勤めの方々、大分その津波の被害に遭われて、今でも、私も実は小学校から高校の途中まで仙台に住んでおりまして、松島が大分痛手を被ったということで、あれ、宮城県の本当、名勝地なんでありますけれども、非常に心を痛めた記憶がありまして、今も実はまだ本当に、私の目から見ますと一〇〇%の復興までには至っていないなということで、まだあそこはやはり大きな被害が残っているなと、こんなふうに思っているわけでありますが。 Angry: 0.311 Disgust: 0.197 Fear: 0.705 Happy: 0.370 Sad: 0.448 Surprise: 0.628
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00:05:03 ~ 00:06:42 参考人(石川和男君)
一方で、電力ということで、エネルギーということでいいますと、福島第一原子力発電所が緊急停止の後、みんな止まったんでありますけれども、その後ですね、津波が襲ってまいりまして、冷却電源、核燃料というのは冷却していなければいけないのでありますけれども、その電源が津波によって壊れてしまって、そしてあのような放射能漏れを起こした、こういう経緯でございまして、ただ、あれから今もう十一年たっておりまして、どうでしょうか、先生の皆様、先生方、あの事故をどのように改めて十年たって捉えられておりますでしょうか。私は、あの事故以降、様々なことがあった、これは承知をしておりますけれども、いかんせん、ここに書いていますように、エネルギー動向ということで考えますと、あのときにかなりヒステリックに国内、これは政治もマスコミもみんなそうだと思うんですけれども、あのときから原子力発電所につきまして非常に忌避するという、こういう空気が流れておって、それが大分蔓延して、まだそれが拭い切れていないというのが今の状況だろうということでありまして、規制当局、行政の方におきましても原子力規制委員会ができたりという新しい動きはあったんでありますけれども、現状において、西日本の一部、九州電力、四国電力、関西電力におきましては再起動してそれなりの電力供給を果たしているわけですけれども、中部よりもこちら側、東側、北側については全くもって動いていないということで、ここ一言で申しますと、この一行目に書いてございますように、原子力発電所については稼働させなさ過ぎということで、これははっきり申し上げまして、私はこれは駄目だと思います。 Angry: 0.468 Disgust: 0.134 Fear: 0.496 Happy: 0.547 Sad: 0.392 Surprise: 0.488
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00:06:42 ~ 00:07:06 参考人(石川和男君)
はっきり申し上げます。こういう政治を、行政をやっていては私はいかぬと思います。つまり、次に書いていますように、大量、安定、安価供給源である目の前のものを止めているわけですね。その影響というものが、その次にもありますけれども、様々な方面で出ているということを改めて、国会議員の、国民の代表者である皆様にも改めて認識していただきたいと思います。 Angry: 0.556 Disgust: 0.343 Fear: 0.390 Happy: 0.601 Sad: 0.467 Surprise: 0.444
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00:07:06 ~ 00:08:04 参考人(石川和男君)
二つ目であります。翌年、再生エネルギー、これは実は原発事故が起きたから再エネを持ってきたわけではありません。再生エネルギー、今、固定価格買取り制度でありますが、この法律は、これ、あのくしくも二〇一一年三月十一日の震災の六時間前に閣議決定をされたものでありまして、東日本大震災、原発事故とは関係なく再生エネルギーは普及しようという姿勢でおったわけであります。したがって、よく原発事故が起きたから再エネをやるんだというふうな論調が当時から出ておりましたけど、事実関係で申し上げますと、あれは認識の間違いであります。しかしながら、二〇一二年、震災の翌年に、たしか七月だったと思いますが、このFITを施行して、そのときに余りにも太陽光を中心として高値であったということで、私は当初からこれはバブルが起きるんじゃないかと懸念しておりましたが、案の定バブルが起きてしまいました。 Angry: 0.555 Disgust: 0.343 Fear: 0.621 Happy: 0.382 Sad: 0.329 Surprise: 0.557
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00:08:04 ~ 00:09:05 参考人(石川和男君)
再生可能エネルギーというのは、私も実は、卑近な例で恐縮でありますけれども、昔、行政庁、経済産業省に勤めておりまして、再生可能エネルギーも担当しておりました。そういった経緯からしますと、これは国産のエネルギーであります。我が国領土、領海内で取れるエネルギーは、これは大変重要なものでありまして、これを振興していくことというのは、言わばエネルギー政策の肝の一つ、柱の一つであります。ただ、余りにも乱開発が大きいということで、昨今では地方自治体の条例が、たしか政府の統計によりますと一割近くの自治体でそういう、太陽光だと思うんですけれども、そういう開発に対して規制じみた条例ができているということで、これはこれで非常によろしくないことであろうと私は考えております。乱開発のツケというものを真摯に反省しなければいけない時期に来ていると思います。それから三つ目でありまして、これは二〇一六年でありますが、電力の全面自由化、小売自由化ということであります。 Angry: 0.391 Disgust: 0.297 Fear: 0.491 Happy: 0.628 Sad: 0.399 Surprise: 0.551
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00:09:05 ~ 00:10:26 参考人(石川和男君)
これについては、以前から自由化というものは進めておりまして、私もそういった九〇年代から始まりました部分自由化の政策に携わった経験があります。電力やガス、そういったエネルギー産業にある程度の競争を起こし、自由化という名目の下でコスト競争をする環境を整えることは、これまた非常に重要なことであると考えておるわけですけれども、いかんせん、二〇一六年の全面自由化について私は申し上げたいのは、当時から申し上げておったんですけれども、多勢に無勢で全く私の意見は無視されてしまいましたけれども、このままだと大型電源、原子力、火力、大型水力に対する投資インセンティブがそがれてしまうんじゃないかと。投資回収方式、当時、総括原価方式といいましたけれども、これが大分やり玉に上げられまして、これが廃止ということで、今ちょっとここのところは私は非常に懸念をしておるというところでございます。再生可能エネルギーは、FITということで、これは長期、太陽光とか風力は二十年ぐらいですね、そういった長期にわたって投資回収はできる仕組みが用意をされておりますけれども、大型電源についてはこれをやめるというようなことで、何かこう、あれですね、安定供給の本当に大事なところを自由化という名の下で忘れかけているような気がしますので、ここは私は今日この場を借りまして意見を申し上げる中でリマインドをさせていただきたいと思います。 Angry: 0.322 Disgust: 0.283 Fear: 0.485 Happy: 0.717 Sad: 0.367 Surprise: 0.522
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00:10:26 ~ 00:11:10 参考人(石川和男君)
それから、国際情勢でありますけれども、これも皆さん御案内のとおり、やはり去年以来ですね、ガス価格、原油価格、これは国際相場ですので日本がどうのこうのというわけではないんですけれども、そういう日本人にはどうしようもない理由でもって相場が上がっていると。理由は様々でありますけれども、昨今ではロシアとウクライナの情勢が非常に緊迫をしておりまして、プーチン大統領、今日の報道ですかね、昨夜の報道ですかね、一部撤退すると、軍隊を撤退するということで、大分ガスの方についても一部持ち直しつつあるというのはあるんですけれども、しかし、そういうガス危機とか原油の危機とか、言わば七〇年代に振り返ってみますとオイルショックというのがあったわけでございますけれども、日本はやはりエネルギーというものについてはどうしても海外に依存せざるを得ない。 Angry: 0.359 Disgust: 0.181 Fear: 0.622 Happy: 0.544 Sad: 0.328 Surprise: 0.574
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00:11:10 ~ 00:12:03 参考人(石川和男君)
この脆弱な構造について、今回のガス危機というものが我々日本人に対してどのような、まあ改善点というんですかね、これからこうしなければならない、ああしなければならないということを思い起こすかというところが勝負かなというふうに思っております。そこに、下に書いていますように、ここ十年ですね、震災以降、これはやはり電源構成の違い、原発を止めてしまったということと、それから再生エネルギーはやや高いお金を掛け過ぎているということで、そういったことからも、電気料金、これはもう統計上の数字ですね、大体二割から四割ぐらい上がっているということで、これは我々の生活コスト、それから産業コストにも大きく響いておるところでございます。これは昔、財務省の方と議論したときに、消費税を上げるのは非常に大変であると。例えば橋本内閣のときには三パーから五パーに上げる、これは非常に大変であると。 Angry: 0.391 Disgust: 0.301 Fear: 0.712 Happy: 0.379 Sad: 0.324 Surprise: 0.629
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00:12:03 ~ 00:13:02 参考人(石川和男君)
当時、当時の大蔵省ですね、の方と議論したときに、ああ、そんな大変なんですかというふうに私申し上げたところ、いやいや、これは税が上がると八百屋さんとかお店とかそういったところで数字が出ちゃうんですと、キュウリが一本幾らとかニンジンが一本幾らとかお肉が幾らとか上がってしまうと、これは庶民に対して非常にインパクトが大きいものであると、そんなようなことをおっしゃっていました。しかし、電気料金とか都市ガス代というのは、実は我が家もそうでありますが、恐らくほとんどのこの議場にいらっしゃる先生方のお宅でも多分そうではないかと思うんですが、多くは自動引き落としじゃないかというふうに思います。そうしますと、月に一遍、私の場合、クレジットカードで引き落としをしておるわけでございますけれども、合計額は一応見るんですね、ああ、何か何十万使ったねと。ところが、明細まで行って電気だのガスだの水道だの何だの全部事細かく見る暇もないと。何となく合計で見てしまうんですよね。そういうふうに、やはり消費税との違いというのはこういうところにあるんだろうと。 Angry: 0.409 Disgust: 0.366 Fear: 0.601 Happy: 0.474 Sad: 0.383 Surprise: 0.592
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00:13:02 ~ 00:14:19 参考人(石川和男君)
しかし、後で申し上げますけど、負担額というのは兆の単位で負担が増えておりまして、ここは気付かないのは、そういった情報の我々一般庶民の見方なのかなと、あるいは開示の方法にもう少し工夫の余地があるのかと、いろんなファクターがあろうかと思います。そういう点でいいますと、ガソリン代についてこれほどやはり日本全体が、政治の場でもガソリン代について非常にビビッドになっているのは、あれはガソリンスタンドの値段が出ているからだと思います。昨日ですね、私、世田谷区に住んでおりますけれども、百六十六円ぐらいでした。高いと思います。しかし、これが百七十円を超えると政府からいろいろ支援が出るというようなことになっておりますけれども、百六十六円とかやはり高い、そんなふうな思いであります。じゃ、下になりますけれども、二ページ目の下のところで、日本経済への影響ということで、私は、二割から四割、そういう電気代が上がっていることとか昨今のガス代やガソリン代の値上がり、これも懸念しておりますけれども、やはり二つ目といたしましては、化石燃料について、やっぱり脱化石とかですね、特に石炭が随分があっとやられちゃっていますけど、こういったところというのはやっぱり安定供給源についてもう少し考えた方がいいんじゃないかと思います。 Angry: 0.359 Disgust: 0.207 Fear: 0.603 Happy: 0.578 Sad: 0.321 Surprise: 0.698
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00:14:19 ~ 00:15:05 参考人(石川和男君)
再生可能エネルギーの導入というのは分かりますが、時間が掛かる、長期的に時間が掛かるものだと思います。この資料の後ろの方で御説明申し上げますけれども、世界全体で見ても、なかなかエネルギーの構成というのはそんな簡単に変わるものじゃないということが見て取れるわけであります。それから四つ目といたしまして、私は、原子力、三・一一の原子力事故、それから最近の脱石炭とかなんとかというような、そういうメディアを中心に、SNSを中心に流れているようなものというのは風評みたいなものでありますけれども、私は、政治が風評に連戦連敗中なんじゃないかなというふうに思います。もう少し政治の場、まあメディアも含めてですけれども、そういう声を大にして言うべき人、そういうことを言うことがふさわしい場においてずっと負け続けていると、風評に負けているのは残念でなりません。 Angry: 0.487 Disgust: 0.365 Fear: 0.439 Happy: 0.534 Sad: 0.535 Surprise: 0.389
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00:15:05 ~ 00:16:06 参考人(石川和男君)
で、文句ばかり言っていてもしようがないので、ここで提言を申し上げたいと思います。三ページ目であります。まず、短期的なもの。次のページが長期的なものでありますけれども、まず三ページ目で、短期的なこういうことを是非政治の場で真剣に御検討いただきたいということを、ここの、提言①ということで書かせてもらいました。まず、私は、やっぱり電気料金、そこに非常にやっぱり関心がございます。これは、生活コストもそうですけれども、産業競争力の源泉であります。したがって、こういったところについて、なぜ今電気代が高いのかということで、これはもう明らかにありますけれども、三・一一の原子力事故をもってほとんどの原発を止めちゃったということですね。原発事故というと確かに悲惨なものでありますけれども、人類は今まで大きな原子力事故を三回経験しております。一つが、一九七〇年代後半のアメリカ・スリーマイルス島の事故ですね。その次に、一九八六年、旧ソ連、今でいうところのまさにウクライナでありますけれども、そこのチェルノブイリ原子力発電所におけるあの大きな事故。 Angry: 0.426 Disgust: 0.304 Fear: 0.529 Happy: 0.556 Sad: 0.449 Surprise: 0.547
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00:16:06 ~ 00:17:02 参考人(石川和男君)
そして三つ目が、三・一一の福島第一原子力発電所の事故であります。どの事故もそれぞれ、国も違う、それから事故の事象も違うということで、一概に比較することはなかなか難しいのでありますが、私は、一つだけ日本はどうしてこうなんだろうというふうに思っている点がありまして、それは、アメリカのスリーマイルス島の事故の後、それから旧ソ連、ウクライナのチェルノブイリ原子力発電所の事故の後、確かに事故った、事故を起こした炉については、それは廃止であります。避難をちゃんとやると、それも当然であります、福島もそうでありましたけれども。唯一、私は、大きな違いがあると。それは、アメリカもソ連も、原子力発電所、ほかの原子力発電所は止めておりません。通常稼働のままです。日本は止めたまま。一部、九州電力、四国電力、関西電力については再稼働を果たしましたけど、随分時間が掛かりました。 Angry: 0.507 Disgust: 0.271 Fear: 0.543 Happy: 0.469 Sad: 0.437 Surprise: 0.584
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00:17:02 ~ 00:18:07 参考人(石川和男君)
中部電力、北陸電力、東京電力、東北、北海道、Jパワーについては、そういった原子力発電所の再稼働、ないしは工事の再開が認められておりません。これはおかしいです。使わなさ過ぎと言いましたけれども、これはおかしいです。福島第一原子力発電所の事故は、確かに不幸な事故でありました。津波が来たときに非常用電源が駄目になる、そんなことがあってはいけない、これからもっともっとそこをきちんとやらなければいけない、当然のことであります。しかし、そういった措置以外のところで今は止め続けているのが現状であります。これにつきましては、国政判断で是非とも原子力のフル活用ということをもって電気料金を下げる、そういった方向に政治でもって誘導していただきたいと思います。もちろん、原子力規制委員会の新規制基準、これを守るための工事は引き続きやるということは当然のことであると思います。しかしながら、私はほとんど全ての原子力発電所を見学させていただいておりますけれども、今の新規制基準に関する工事というものと、実際にエネルギーをつくる原子炉、全く関係ないものがたくさんあります。 Angry: 0.593 Disgust: 0.265 Fear: 0.497 Happy: 0.473 Sad: 0.379 Surprise: 0.524
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00:18:07 ~ 00:19:00 参考人(石川和男君)
原子炉に直接関係あるもの、これはさすがに無理だと思いますけれども、しかし、ほかの点についての工事のときに発電をストップしておくというのは、これはおかしいと思います。こういったものをオーバーライドできるのは、やはり国政しかないと思います。一自治体の判断でできるものとはとても思えません。ですから、ここは国会の力でもってきちんとそういったところについて向き合っていただきたいと思います。それから二つ目でありますけれども、やはりこれ、時を同じくして、再生エネルギーが二〇一一年、一二年、そういう再エネ、FITで始まったんですけれども、本格導入ですよね。そのときに、やはり私の家でもそうなんですけど、毎月の再エネ賦課金、もう二千円超えています。先生方のお宅、どうでしょうか。恐らく多くの議員の皆様は御自身で自分の電気料金の明細を御覧になったことないのではないかなと、大変失礼なことを申しますけれども、もし御覧になっているのであれば、この値段をどうお考えになるかと。 Angry: 0.444 Disgust: 0.343 Fear: 0.508 Happy: 0.526 Sad: 0.459 Surprise: 0.532
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00:19:00 ~ 00:20:03 参考人(石川和男君)
電気料金の明細には消費税もございます。消費税より高いです。幼児教育無償化や社会保障財源になる消費税よりも高いものを、我々は再生エネルギーとして投資をしております。はっきり言って、日本は再エネ大国だと私は思っております。これをやめるというのは、これはないと思います。再生エネルギーは国産エネルギーですので当然振興していくべきですけれども、お金が掛かってしまっていることに対して、ここに原子力を止めるというダブルパンチですね、原子力を止めることによって追加燃料費がかさんでおります。二〇一一年以降、年間二兆から四兆ぐらいかさんでおります。この反映された電気料金を、さっきも申しましたけど、なかなか一般庶民はそこまでは注意が及んでいないのが実情かと思います。何兆と言われてもぴんとこない嫌いがありますけれども、私はよく外の方にもこういった説明をさせていただく場でも申し上げるのは、兆という単位が出てきたときに、こういうふうに申し上げます。消費税一%は年間二兆五千から六千億のオーダーであると。 Angry: 0.602 Disgust: 0.375 Fear: 0.482 Happy: 0.481 Sad: 0.403 Surprise: 0.459
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00:20:03 ~ 00:21:10 参考人(石川和男君)
消費税をこの間八から一〇に上げる、その前は五から八に上げる、これは安倍政権、両方、でも安倍政権で行われた消費増税でありますけれども、随分時間掛かりましたですよね。特に八から一〇に上げるとき、幼児教育無償化財源という今後の少子高齢化対策として極めて重要な財源を求めるのに選挙を何回やったことか。そのぐらい大きな金額のものなんです。それを電気料金の中で回収されているんです、何の議論も出ずにだと。私からすると、賦課金の議論というのはほとんど出てまいりません。その良しあしについては申し上げません。再エネ振興のためにはそのぐらいの財源が必要だという、これは事実だと思います。しかしながら、安く、それと相殺するぐらい安くする余地が、実は日本の電源構成を見るとあるんですね。それは、化石燃料の使用量を二〇一〇年以前と同じように減らして、原子力を元に戻して、そして、その原資でもって再エネ賦課金の負担感を減らすと、こういう大きなマクロのゲームというものをできるのは、国会以外にないと思います。 Angry: 0.622 Disgust: 0.439 Fear: 0.508 Happy: 0.443 Sad: 0.379 Surprise: 0.467
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00:21:10 ~ 00:22:06 参考人(石川和男君)
そこについて、先生方いま一度お考えいただきたいと思います。それから三つ目であります。大型電源の投資回収、先ほども申しましたけれども、これでは私は投資市場として魅力ないと思います。自分がお金を出す立場になったときに、大型電源なんて危なっかしくて出しません。再エネは出します。FITがありますから、安定的に回収できます。しかし、大型電源は、総括原価方式という、まあ名前の良しあしはちょっとおいておきまして、投資回収ができにくい状態になっていると。これだと投資家も出しにくいんじゃないでしょうか。実際、ヨーロッパでは電源が不足しているという事態も起こっております。早晩、自由化を始めた欧州でも見直しが起こるんじゃないかと私は思っておりますけれども、日本でも、欧州よりも先にここについて気付いていただきたいと、そのように思います。次のページでありますが、少々時間の掛かるんだけれどもこれだけはやっていただきたいという提言をここで書かせていただいております。 Angry: 0.438 Disgust: 0.358 Fear: 0.496 Happy: 0.550 Sad: 0.504 Surprise: 0.496
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00:22:06 ~ 00:23:03 参考人(石川和男君)
まず、ちょっと順番が相前後いたしますけれども、二番目ですね、再生エネルギーは全部利用すると。と書くと、今は全部利用していないのかという質問が飛んできますが、全部使っておりません。特に、春とか秋は需給が緩和いたします。九州電力で毎年、出力制御といって、せっかく太陽光でつくった電気が、つくれないというような状況になっています。これはもったいないですね。本来、今すぐそこに、蓄電池であるとか、そういう電気をためるもの、あるいは水素の形でエネルギーをためる蓄エネのようなものがあれば、それはそこに流せばいいんですけれども、現在、残念ながらまだありません。したがって、そこに対する政策資源を是非とも傾注するべく、国会の中でもその方向性をきちんと出していただければなというふうに思います。それから、再エネについても、私は十年後を心配しております。 Angry: 0.340 Disgust: 0.259 Fear: 0.501 Happy: 0.572 Sad: 0.525 Surprise: 0.560
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00:23:03 ~ 00:24:06 参考人(石川和男君)
先ほど、大型電源については総括原価方式がなくなっちゃったので投資がおぼつかないと書きましたけど、このままいくと再生エネルギーも同じ道をたどると思います。私は、再生エネルギーについても主力電源化ということを標榜する以上、余りこちらの方も自由化自由化ということではなくて、長期にわたる投資回収を担保する措置をもう一度考えるべきだと思います。このままでいくとFIT廃止ですから、それだと投資がおぼつかなくなると、私は本当にそのように思います。投資回収は大事です。お金がなければ物は作れません。私は、そこについて、再エネ政策は、何かこう、あれですよね、こちらの方もだんだんだんだん、そのFITがやめた後は自由市場でなんというふうにおっしゃる方いるんですけれども、私は、それはちょっと再エネ主力化から離れてしまう、逆にその距離が置かれてしまうような気がしてなりません。それから、太陽光についてなんですけれども、一番下ですね、これ、恐らく日本で再エネというと、やはり太陽光がまだまだ余地があると思います。 Angry: 0.408 Disgust: 0.336 Fear: 0.499 Happy: 0.556 Sad: 0.511 Surprise: 0.496
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00:24:06 ~ 00:25:00 参考人(石川和男君)
特に、東京都などでは、既設の屋根でありますとか構築物の上に太陽光を置こうという動きがありますけれども、であれば、廃棄パネルというのが必ず出てまいります。物すごい量だと思います。これについてはきちんとしたシステムをつくって、ひょっとすると、原子力発電のように処分地のようなものを指定して造らなければならないような状況が来るやもしれません。こうした点についてお考えいただきたいと思います。五ページ目であります。エネルギー政策を考える視座につきまして、少々生意気なことを申し上げます。赤い字で書いておりますけれども、まず感情論を抜きに数字でもって思考していただきたいというふうに思います。ややちょっと美辞麗句が多過ぎますので、数字でもって、これこれこういうことで値が下がっているとか、こういうことで値が上がっているとか、そういうことを冷静に議論をしていただきたいと思います。それから、風評やデマというものを見極める眼力を持ちたいというふうに思います。例えば日本は再エネ後進国だというのは、これは違うと思います。 Angry: 0.491 Disgust: 0.326 Fear: 0.465 Happy: 0.548 Sad: 0.441 Surprise: 0.539
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00:25:00 ~ 00:26:01 参考人(石川和男君)
水力や太陽光はもう世界でもベストテン、特に太陽光についてはもう世界第三位です。風力はやや遅れている、これは仕方ないかもしれません、適地があるかどうかという問題もありますけれども。しかし、再エネということであれば、水力と太陽光は堂々と自信を持ってよろしいんじゃないかと思います。あとそれから、再エネ推進は世界の潮流と、これは事実だと思います。これは本当の話だと思います。しかし、原子力や石炭はどうかと言われると、脱原発は世界の潮流と、これは違うと思います。世界的には増えております。それから、化石燃料について物すごく忌避する空気がありますけれども、世界で多くはまだまだ化石燃料であるということをきちんと認識し、遠い将来、自然エネルギーであるとか、再生エネルギーであるとか、新エネルギーであるとか、そういったところに移行する、そういう政治スローガンは掲げつつも、今現実的には化石燃料が大宗を占めるということを考えながら、中長期的な政策の方向付けを是非とも国会の場でも行っていただければなというふうに思います。それから、説明としては最後になると思いますが、六ページ目ですね、二〇三〇年の電源ミックス。 Angry: 0.379 Disgust: 0.297 Fear: 0.479 Happy: 0.650 Sad: 0.406 Surprise: 0.585
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00:26:01 ~ 00:27:05 参考人(石川和男君)
これ大分話題になりましたけれども、これ実は、二〇三〇年は再エネは三六から三八ということで再エネが一番だということを言っておりますけれども、因数分解をすると、右側に私が書きましたけど、上位三電源は原子力、天然ガス、石炭であります。その次に太陽光、水力という順番がありますけれども、今後は、再エネ一くくりとか化石燃料一くくりとかということではなくて、それぞれ因数分解しながら、太陽光は幾ら、風力は幾ら、石炭は幾ら、天然ガスは幾らというような形で少しきめ細かく政策を打っていくことが大事かなと思います。太陽光と風力は全く違います。太陽光は多いけれども、風力は少ないですよ、我が国は。したがって、政策の資源の配分も変わってくると思うんです。一緒くたに再エネということではなくて、風力には風力らしい……。はい。太陽光は太陽光らしい、そういっためり張りのある政策に移っていただければなというふうに思います。七ページ目と八ページ目につきましては、このグラフを見ていただきまして、そうそう変わるものではないということを認識いただければなと思います。 Angry: 0.378 Disgust: 0.261 Fear: 0.442 Happy: 0.701 Sad: 0.424 Surprise: 0.591
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00:27:18 ~ 00:28:19 参考人(奈良林直君)
東京工業大学の奈良林でございます。私は北海道大学にもおりまして、十三年間北海道で、エネルギー環境システム部門というところで原子力の研究、そして再生エネに関しても学生たちに教えておりました。今日は、再エネの限界と原子力活用に向けた諸課題とその解決法ということで意見陳述させていただきます。まず、国家基本問題研究所、私が理事で、委員長としてエネルギー問題研究会のこの政策提言をまとめました。工学だけではなくて、経済、防衛、いろんな分野の、あとCOPにずっと出席されている東京大学の有馬先生も加わっていただきまして、非常な大所高所からの観点で審議をして、今四ポツに書いてございます政策提言、(一)から(七)をまとめました。 Angry: 0.425 Disgust: 0.299 Fear: 0.445 Happy: 0.726 Sad: 0.366 Surprise: 0.579
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00:28:19 ~ 00:29:01 参考人(奈良林直君)
今日は、既にこの政策提言の中身については委員の先生方に事前配付されておりますので、この内容は後で、もう既にお目通しいただいていると思いますので、後で質疑の中で答弁して詳しく御説明したいと思います。今日は、この政策提言のベースになっておりますデータを使って、なぜこういう政策提言をしているかということについて御説明したいというふうに思います。まず、再生エネルギーは不安定で結果的に高コストになるということを御説明したいというふうに思います。 Angry: 0.481 Disgust: 0.318 Fear: 0.416 Happy: 0.661 Sad: 0.425 Surprise: 0.494
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00:29:01 ~ 00:30:00 参考人(奈良林直君)
今、石川参考人が、日本は既に太陽光パネルで世界第三位だということを説明されました。このランキングは世界の太陽光発電のランキングでございます。一位が中国、二百五十四ギガワット。一ギガワットは百万キロワットですので、中国は原発二百五十四基分の、百万キロワット相当ですけれども、既に太陽光パネルを敷き詰めていると、もう太陽光発電大国でございます。二位が米国の七十四ギガワット。三位が日本、六十七ギガワット。かつて日本には五十四基の原発が動いておりましたけれども、今や太陽光はそれを上回る六十七ギガワット、原発六十七基分、百万キロワットに換算ですが、それだけの巨大な電源になっております。そして、ドイツが五十四ギガワット。こういったランキングでございます。 Angry: 0.512 Disgust: 0.286 Fear: 0.565 Happy: 0.510 Sad: 0.355 Surprise: 0.629
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00:30:00 ~ 00:31:06 参考人(奈良林直君)
そして、これを国土面積で割りますと、日本は何と世界一位です。一平方キロメーター当たり太陽光の出力百七十七キロワット、断トツに世界一位でございます。このような形で、我が国において太陽光は非常に目覚ましい発展を遂げ、世界でも有数の太陽光発電大国になったわけでございます。ところが、今これを、二酸化炭素の排出係数という、そういう指標で整理してみました。今の二酸化炭素、各国の排出量が全部データにございます。そして、各国の発電、何テラワットですね、発電したかと、年間に発電したかというデータもございます。これを割り算しますと、一キロワットアワー、一キロワット時当たりの電気を発電したときに何グラムの二酸化炭素を排出したかということが分かります。 Angry: 0.367 Disgust: 0.291 Fear: 0.569 Happy: 0.609 Sad: 0.325 Surprise: 0.673
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00:31:06 ~ 00:32:00 参考人(奈良林直君)
それで、今、先ほどの太陽光発電大国の米国、ドイツ、日本、中国、実はこの排出係数でいきますと、どちらかというと世界の後進国になっています。これが私は大きな問題だというふうに思っていまして、これが私は再エネの限界というふうに考えております。これを解決する必要がございます。特にドイツでは再エネが四〇%をもう超えております。日本は再エネが今二〇%。ところが、排出係数で見ると隣同士、ドイツが四百七十二グラム、日本が五百三十四グラムでございます。一方、世界でトップの排出係数、一番少ないのがノルウェー、十三グラム。たった十三グラムです。ノルウェーは、実は水力発電がほぼ一〇〇%の国です。再エネの国です。 Angry: 0.465 Disgust: 0.380 Fear: 0.529 Happy: 0.548 Sad: 0.409 Surprise: 0.573
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00:32:00 ~ 00:33:07 参考人(奈良林直君)
二位がスイスです。四十二グラム。スイスは水力発電と原子力がほぼ半々、火力は二%ぐらいしかありません。そして、スウェーデン、四十六グラム。環境活動家のグレタ・トゥンブルさんが、中国はバッドガイだと、二酸化炭素をいっぱい排出していると、この間、COP26のときにベルリンで演説をされていました。そして、次がフランスですね。フランスは七十グラム。これは原子力が七十数%の比率を持っています。そして、カナダ。ナイアガラの滝で膨大な水力発電、そして原子力もしっかりやっているという国です。これらの国々が共通するところは、水力とあるいは原子力、それを組み合わせて、二酸化炭素がほとんど出ない、既に実績をつくり上げているということでございます。二〇三〇年の目標値、一キロワットアワー当たり五十グラムをほぼもう達成した国、達成しようとしている国がございます。 Angry: 0.406 Disgust: 0.295 Fear: 0.519 Happy: 0.643 Sad: 0.359 Surprise: 0.658
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00:33:07 ~ 00:34:06 参考人(奈良林直君)
その次のベルギーからイギリス、フィンランド、スペイン、デンマーク、これは風力の非常に盛んな国々です。ですから、この排出係数、一キロワットアワー当たり何グラムの二酸化炭素を出すかというこの排出係数の指標から見ると、水力、原子力、それから風力、そして太陽光、何もしない国という形になってきます。なぜそういうふうになってしまうかということを更に分析しますと、これが我が国の電源構成、二〇二〇年のものです。ここで水力を除く再エネが一二・九%で、ここに太陽光が八・五%まで高まっております。バイオマスが三・二。それで水力を入れますと、再エネが二〇・八%です。実はこれ、飯田参考人のホームページから調べさせていただきまして、さっき許諾をいただきました。 Angry: 0.458 Disgust: 0.322 Fear: 0.472 Happy: 0.620 Sad: 0.388 Surprise: 0.573
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00:34:06 ~ 00:35:06 参考人(奈良林直君)
この火力でございますが、石炭が二七・六%、天然ガスが三五・四%です。石炭は非常に多い、安いものですから、最近、電力需要家の中でどんどん増えてきておりました。それに対して、再エネが二〇%あります。原子力は四・三%ですが、二〇二〇年は特定事故対処施設の工事が遅れているということで数プラント発電を止めさせられていた年です。そのために二%減って、二〇二〇年度は四・三%でございました。そして、同様のドイツですが、再エネが三九・七%。これ二〇一九年です。さらに、二〇二〇年、二一年では四〇%か四十数%まで行ったという報道がございます。この中で、風力が二〇・七%、太陽光が七・六、バイオマスが八・三、水力となっています。 Angry: 0.503 Disgust: 0.371 Fear: 0.519 Happy: 0.564 Sad: 0.374 Surprise: 0.562
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00:35:06 ~ 00:36:05 参考人(奈良林直君)
反対側は、原子力と火力の合計が五六%です。火力に至っては四三・七%の比率。つまり、変動する風力、太陽光のこの変動を抑え込むには、火力とか原子力、こういった電源で安定化させてやらなきゃいけないと。こういうことが、気候によって不安定な、気象によって不安定な再生エネルギー、変動電源と呼ばれていますが、これを安定化するためにしっかりした電源が必要だということになります。さらに、簡単な計算をしてみます。この太陽光の出力を正弦波、サインで近似しまして積分しますと、〇・三二、つまり一日の中で三二%しか電気を出していないと。日本は温暖な気候ですので、晴天になる確率が五〇%です。 Angry: 0.359 Disgust: 0.280 Fear: 0.526 Happy: 0.630 Sad: 0.386 Surprise: 0.612
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00:36:05 ~ 00:37:04 参考人(奈良林直君)
〇・五を掛けますと一六%。そして、いろいろなインバーター等の回路損失、送電損失、それからあと、水平に太陽が照っているときは太陽光はほとんど電気を出しませんので、実質、設備利用率は一三%しかございません。一五%にするには、ちょっとこのピークの、ピークカットして横側の幅を広げるということで一五%になりますけれども、実力的には一三%です。この太陽光の設備利用率が低いということが、再エネを主力電源にするに困難を来しているということになります。さらに、もし太陽光で一〇〇%の電気を供給するにはと。これは極端な例でございます。全電源自然エネにできる、原発ゼロはやる、やればできるとおっしゃっている元首相がおられます。 Angry: 0.471 Disgust: 0.341 Fear: 0.526 Happy: 0.562 Sad: 0.402 Surprise: 0.546
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00:37:04 ~ 00:38:07 参考人(奈良林直君)
ところが、これ非常に困難です。今、太陽光だけでもし電気を供給しようとしますと、日本の電気の電力需要の一〇〇%の更に七・七倍、一三%ですから、七七〇%まで太陽光で発電をして、一〇〇%から七七〇%まではみ出した部分を闇夜の世界に蓄電あるいは水素製造、こういった形で蓄電をして、この闇夜の部分に電気を流し込まなきゃいけません。電気は保存できませんので、バッテリーとか蓄電、それから水素製造、こういった形で水素にするんですけど、これをまた火力にしますと、元の電気の半分ぐらいしか出ない。深夜は電力需要が下がりますのでまあ何とかいくんじゃないかと思いますが、こういうことになると、このシステムコストといいますけれども、約一千兆円のお金が掛かります。太陽光パネルが値段が下がったとしても、それ以外の部分で物すごい投資が必要になってきます。 Angry: 0.539 Disgust: 0.391 Fear: 0.624 Happy: 0.345 Sad: 0.433 Surprise: 0.470
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00:38:07 ~ 00:39:07 参考人(奈良林直君)
これを裏付けているのがOECD、経済協力機構のこのデータでございまして、陸上それから洋上風力、太陽光、これは家庭用と事業用、これでシステムコスト、接続コストとか活用コストが非常に掛かっているということが分かってきております。これをイメージしますと、今ここに描いた図のようにメガソーラーでたくさんの電気を集めて、そして、できればそこにバッテリーを置いて負荷を平準化して、安定化した電源にして送電線に乗せて、そして需要地に、大都市に送らなきゃいけないと。このシステムコストは大変です。送電線を七・七倍にするというのはもう膨大なコストが掛かります。何十兆円というお金になります。ですから、メガソーラーの出力を抑え込んで蓄電したりあるいは水素製造をするということが必要になります。 Angry: 0.529 Disgust: 0.308 Fear: 0.497 Happy: 0.528 Sad: 0.394 Surprise: 0.543
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00:39:07 ~ 00:40:05 参考人(奈良林直君)
今私が非常にいいなと思っていますのが、これは福島県浪江町にございます水素工場でございます。再エネの電気で電気分解をして水素を作ると。この水素を蓄えて燃料にするというものでございます。電気分解の効率が現在八〇%ございますので、火力でもう一回燃やすと六〇%の効率ですので、あるいは燃料電池ですと七〇%ですので、五〇%を超える効率になることもございます。ですから、こういったところが再エネの弱点をうまく活用してエネルギーを供給するということができるようになると。今現在、日本、我が国のエネルギー利用は、電力は二五%、残りの七五%は熱エネルギーです。二〇五〇年カーボンニュートラルというのは、その熱エネルギーの部分も脱炭素化しなきゃいけないわけです。 Angry: 0.438 Disgust: 0.367 Fear: 0.474 Happy: 0.658 Sad: 0.388 Surprise: 0.546
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00:40:05 ~ 00:41:04 参考人(奈良林直君)
ですから、こういった取組が非常に重要になるというふうに思います。そして、再生エネルギーでございますけれども、これは鉱物資源がこれから膨大に必要になってきます。これは国際エネルギー機関が調べたもの、コンベンショナルな自動車、これは非常に少ないんですが、これを電気自動車にしますと、いろいろな鉱物資源が、数倍の鉱物資源が必要となってきます。発電においても、天然ガス、それから石炭、原子力に比べて、太陽光とか風力については鉱物資源を大量に必要とします。それから、グリーンだと言われていますバイオマスでございますが、実はマイケル・ムーア監督のザ・プラネット・オブ・ザ・ヒューマンという映画がございます。克明に描かれておりますけれども、実は熱帯雨林の伐採で得た木材チップがヨーロッパに運ばれて発電に使われているという事実がございます。 Angry: 0.309 Disgust: 0.252 Fear: 0.496 Happy: 0.747 Sad: 0.325 Surprise: 0.659
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00:41:04 ~ 00:42:02 参考人(奈良林直君)
日本の環境団体の方々もこれは気付かれています。今、バイオマスの反対運動も日本でも起きています。ですから、こういうことを許してはいけない。環境を破壊する、これに加担しては私はグリーンではないと思います。そしてさらに、いろいろな困ったことがたくさん出ておりまして、我が国は現在電気代が非常に高い。それによって産業が凋落をしているということです。これは世界の産業用の電力料金の二〇一六年度の比率です。今最も世界の主要国の中で一番高いのは日本でございます。断トツに高い。それによって何が起きたか。これは我が国の太陽光パネルの生産です。二〇一〇年度で八七%が日本のメーカーによって太陽光パネルが作られていました。 Angry: 0.522 Disgust: 0.383 Fear: 0.562 Happy: 0.452 Sad: 0.399 Surprise: 0.556
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00:42:02 ~ 00:43:07 参考人(奈良林直君)
ところが、高い電気代でシリコンウエハーを使って太陽光パネル作ったら、とんでもなく高くなってしまいます。そして、二〇一九年にはこれが今一七%までシェアを落としました。太陽光で国がもうかるかと、そうじゃなかったんです。中国に圧倒的にシェアを握られてしまって、太陽光パネルを敷き詰めると日本のお金が中国に行ってしまうと、こういう図式になってしまったわけです。そして、電気自動車、今もてはやされていまして、非常にいいと、すばらしいと、環境に優しいということで、世界中で今しのぎを削って普及が始まっています。今、ここの右側にございますが、ちょっと字が小さくて恐縮ですが、一位がテスラ、二位がフォルクスワーゲン、三位がBYD、中国でございます。世界で初めて電気自動車を販売して、商用の販売をした日産は今十四位、トヨタは今十七位まで順位を落としております。 Angry: 0.339 Disgust: 0.265 Fear: 0.563 Happy: 0.573 Sad: 0.448 Surprise: 0.622
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00:43:07 ~ 00:44:18 参考人(奈良林直君)
もしこのまま電気自動車を普及させていきますと、我が国は中国から安い電気自動車を輸入する国になってしまいます。我が国の基幹産業である自動車産業が危機に瀕している、この厳しい現実を是非認識していただきたいというふうに思います。二〇二〇年度を一としますと、この「ザ・ロール・オブ・クリティカル・ミネラルス・イン・クリーン・エナジー・トランジションズ」、これエネルギー遷移といいますが、むしろエネルギー革新と呼ぶべきことだと思います。これを制約するのは、ここに書いてあります、リチウム、それから黒鉛、コバルト、ニッケル、レアアース、こういったものが何十倍も必要になります。実は、中国は既にこういった資源をしっかり押さえています。非常に緻密な将来計画の下に中国はエネルギー政策あるいは電気自動車の政策を取っていまして、ほとんど何もしていなかったような日本はもう敗退の一途をたどると、こんな運命付けがされているんではないかと非常に危機感を持っています。 Angry: 0.429 Disgust: 0.280 Fear: 0.555 Happy: 0.544 Sad: 0.406 Surprise: 0.571
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00:44:18 ~ 00:45:05 参考人(奈良林直君)
そして、鉄は国家なり、かつて日本は世界一の鉄鋼、粗鋼の生産国でございました。現在、世界の約五〇%は中国が鉄を生産しております。一位が宝武鋼鉄、二位がアルセロール・ミタル、そして、それ以下、赤い部分が全部中国の鉄鋼メーカーでございます。日本製鉄は現在第五位に落ちました。JFEスチールは現在十四位まで順位を落としてしまっています。そして、日本製鉄は米国に電炉の工場を建設します。アルセロール・ミタルと合弁で、日本ではなくて米国に電炉の工場を建設します。 Angry: 0.444 Disgust: 0.291 Fear: 0.487 Happy: 0.632 Sad: 0.397 Surprise: 0.601
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00:45:05 ~ 00:46:02 参考人(奈良林直君)
これは、自動車用の鋼板に使われて、非常に品質が要求されて、利益率も高い自動車用の鋼板、これを日本ではなくて電気代の安い米国に建設するわけです。こんなことが今起きているわけです。高い電気代というのは、日本にとっては命懸けの、もうそういう状況に入っています。そして、一人当たりのGDPを調べてみました。これは二〇二〇年のものです。日本の今GDP、一人当たりですが、二十三位、そして韓国は二十七位。そして、実質労働賃金で調べますと、既に一人当たりで韓国に日本は抜かれてしまっています。なぜかということをよく見てみました。一位のこのルクセンブルクです。なぜこのルクセンブルクが世界一のGDPになっているか。 Angry: 0.445 Disgust: 0.336 Fear: 0.578 Happy: 0.503 Sad: 0.409 Surprise: 0.592
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00:46:02 ~ 00:47:17 参考人(奈良林直君)
実は、先ほどの世界第二位の鉄鋼メーカーであるアルセロール・ミタルの本社があります。そして、スイス、これはABBが欧州の配送電の世界的な普及を図っている。つまり、ヨーロッパの送電網があれだけしっかりしているのは、このABBが頑張っていると。そして、アイルランドでは多国籍企業が急成長を遂げて、そこに世界の投資が集まっています。そして、ノルウェーは、水力一〇〇%、安い電気を使ってアルミ精錬、それから半導体のシリコンウエハーを生産、電力多消費産業が成立しています。このように、エネルギーがその国のGDP、成長を決めます。成長している国々には世界から投資が集まります。今、日本は成長していなくてどんどん順位を落としていますので、日本のいろんな金融資産は全部アメリカのウォール街に行って、アメリカのウォール街は成長している企業に投資しますから、結局中国やヨーロッパの成長している国々に日本の資金が行ってしまっているんです。 Angry: 0.387 Disgust: 0.321 Fear: 0.470 Happy: 0.695 Sad: 0.347 Surprise: 0.618
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00:47:17 ~ 00:48:04 参考人(奈良林直君)
このGDPから読み取れることは、岸田首相が我が国の成長戦略を取る上で何をすべきか、我が国で強い成長力を持つ産業をちゃんと育成しないと負けてしまいます。これがこのデータから分かります。そして、洋上風力は非常にこれから有望で、我が国でも再エネの重点的な投資対象になっております。ところが、陸上及び近海では強い風が吹いているところはありません。北海道の西岸と東北の一部に、この赤い、強いところがございます。ところが、日本は遠浅の海は少なくて、すぐに深い海になります。 Angry: 0.382 Disgust: 0.330 Fear: 0.526 Happy: 0.565 Sad: 0.466 Surprise: 0.597
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00:48:04 ~ 00:49:05 参考人(奈良林直君)
そうすると、浮体式の船のように浮かんでいる水力発電を頼らなきゃいけない。そうすると、浮かんでいるものをアンカーで固定しますから、送電線もゆらゆらと揺れていると。これ、ダイナミックケーブルといいますが、浮力で浮かしている。このダイナミックケーブルがこの洋上風力の非常に重要な技術になりますが、このダイナミックケーブルのまだ技術的な見通しがしっかり得られていないわけです。ですから、そこの技術的なまだ未解決のものがあるものに国の大きな投資をしていいのかということが大きな私は問題だというふうに思います。そして、再エネの普及と、それからいろいろな気候変動が起きて、世界中で大停電が起きています。これは、スウェーデン、二〇一九年の一月ですけれども、暴風雪、ブリザードでスウェーデンで大停電が発生しました。ウプサラ大学、スウェーデンの大学と東工大はいろいろな交流をしていますのでスウェーデンの先生が教えていただいたんですけれども、命懸けだったと。 Angry: 0.353 Disgust: 0.245 Fear: 0.593 Happy: 0.554 Sad: 0.396 Surprise: 0.645
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00:49:05 ~ 00:50:07 参考人(奈良林直君)
寒い、もう死ぬようなマイナス二十度とか三十度のところから電気があるところまで逃げ出すのが、国民が命からがらだったと。それで、世界で初めて国民投票で脱原発を決めたスウェーデンは、この脱原発政策を破棄して原子力を使い続けるということになりました。我が国においても、昨年、それから今年もそうですが、電力の需給逼迫が続いておりまして、大停電の直前まで行っております。なぜかというと、今、これ、二〇二一年、去年の一月ですが、七%の電気を供給していた我が国の太陽光が、大雪が降って最低で二%まで、五%も下がったわけです。寒波によって電力需要も急増しまして、三四%から四四%まで一〇%も天然ガスの火力が増えたわけです。 Angry: 0.512 Disgust: 0.282 Fear: 0.573 Happy: 0.445 Sad: 0.375 Surprise: 0.530
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00:50:07 ~ 00:51:12 参考人(奈良林直君)
そうすると、LNGが二週間しか蓄えられませんのでどんどん減っていったということで、高いLNGをスポットで買うことになりました。二〇二〇年の五月に比べて、二〇二一年の一月は何と十八倍に高騰します。そしてさらに、昨年の十月の段階で更に高騰して三十一倍になっております。今、世界中で天然ガスを使うようになりましたので、高い天然ガスを買わざるを得なくなってきた。これは我が国にとって非常にまたダメージとなってくる。世界一高い電気代がまた高くなっちゃうと、こういう悪循環に陥る可能性がございます。そして、同じようなことが、カリフォルニア、これ熱波によって電力需要が伸びて計画停電に入ったり、テキサス州で寒波によって、風車、二三%電気を供給していた風車の半数が凍結で止まって大停電が起きて、死者が四十名と書いてございますが、その後の報道によりますと八十名ぐらい、そして原発もセンサーが凍結して、原発が一時停止しております。 Angry: 0.436 Disgust: 0.317 Fear: 0.611 Happy: 0.415 Sad: 0.386 Surprise: 0.626
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00:51:12 ~ 00:52:02 参考人(奈良林直君)
こんなことで、世界中で停電が発生しております。そして、今、次が原子力発電所の新規制基準等でございますが……。はい。これは後で質疑の中で答弁したいというふうに思います。なぜ福島の事故がこんな悲惨になったかとかですね。そして、フィルターベントによってそれが防げたと。ヨーロッパではフィルターベントをみんな、主要国はみんな付けていました。このフィルターベントを高性能化して、万一の事故でも放射性物質をこし取って出さない。そして、このフィルターベントは今高性能になりました。一億分の一まで放射性物質を減らしています。そして、この技術はコロナ対策にも生かせるということが分かっていまして、昨年の参議院の予算委員会で紹介されております。 Angry: 0.477 Disgust: 0.372 Fear: 0.514 Happy: 0.545 Sad: 0.441 Surprise: 0.529
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Angry: 0.109 Disgust: 0.162 Fear: 0.385 Happy: 0.814 Sad: 0.706 Surprise: 0.587
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00:52:02 ~ 00:53:03 参考人(奈良林直君)
このフィルターベントが今各地の原発に据え付けられておりまして、この避難もフィルターベントがあれば五から三十キロ圏内は屋内退避になりますので、ずっとその原子力防災もやりやすくなると、対策がやりやすくなるということです。それから、このフィルターベントによって原子力発電所のリスクが三桁下がりますので、このフィルターベント等の安全対策をしっかり取ることによって我が国の原子力発電所の安全対策は飛躍的に向上したということになります。こういったことをしっかり御説明更にしたいと思います。そしてあと、御説明したいのは、この四象限の上のグラフです。はい、かしこまりました。これは、今、ですから、世界で原子力をこれからもどんどん使っていこうという潮流が生まれているということです。欧州でも原子力が回帰して、原子力の世界の人々が数千人も集まっているという状況が、そして、中国でも原子力を使っていくという時代に入っています。 Angry: 0.428 Disgust: 0.303 Fear: 0.443 Happy: 0.690 Sad: 0.407 Surprise: 0.562
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Angry: 0.390 Disgust: 0.278 Fear: 0.424 Happy: 0.783 Sad: 0.410 Surprise: 0.589
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00:53:26 ~ 00:54:19 参考人(飯田哲也君)
報告させていただきます。私の方からは、今日の要旨は、気候危機、それから資源、本日のお題である資源エネルギー戦略のいわゆる一丁目一番地は、再エネの中でも特に太陽光と風力、そして省エネ、プラス、あとモビリティーの転換と、この三点だということで、それが、この後、図表でお見せしますが、電力とモビリティーについてはもう世界史的な破壊的変化というふうに、英語ではディスラプションと言うんですが、単にエネルギーが原子力や化石燃料から太陽光、風力中心にエネルギーの中身が変わるだけではなくて、産業構造も含めて根こそぎ変わると。 Angry: 0.435 Disgust: 0.260 Fear: 0.512 Happy: 0.613 Sad: 0.380 Surprise: 0.583
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00:54:19 ~ 00:55:01 参考人(飯田哲也君)
ちょうど一九〇八年にT型フォードが登場して、十年で馬車の時代が自動車の時代になったと。それから、一九九〇年代の初頭にインターネットが登場して、一気にもうまさに今日変わったと。それから、二〇〇七年にアイフォンが登場して、ガラケーの世界からスマホの世界になって大きく変わったと。そういうような大転換がこの電力とそしてモビリティーで今起きつつあるということをやっぱり認識すべきなんですが、先ほど石川参考人が日本は遅れていると言うなと言っていましたが、残念ながら本当に遅れています。 Angry: 0.353 Disgust: 0.238 Fear: 0.515 Happy: 0.554 Sad: 0.413 Surprise: 0.693
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00:55:01 ~ 00:56:46 参考人(飯田哲也君)
そしてあと、省エネに関しては、ちょっと今日余りお話をする時間ないんですが、少なくとも、今直面している新型コロナ禍からのグリーンニューディールとかより良い復興、ビルド・バック・ベターという話が日本ではもうどこか消えてなくなっちゃっているんですが、ヨーロッパがやっているリノベーション・ウエーブというのは非常に学べるんではないかということで一例だけ御紹介した上で、最後、ちょっとこれはかなり深い話になるんですが、日本は、新型コロナと原発、エネルギー政策、気候政策に共通しているのは、かなり機能不全というのがもうはっきり出ているので、そのレベルの見直しが必要ではないかという最後の提言、これはざっとレビューだけさせていただきます。昨年、岸田首相もグラスゴーに行かれましたが、毎年恒例のように化石賞を見事に受賞してしまって、菅前首相がまさに文字どおりトップダウンで二〇三〇年マイナス四六%、これは当時経産省がどぎもを抜かしたというふうに裏では聞いておりますが、これは非常に、私はこのマイナス四六%のまさに首相からのトップダウンは珍しく非常に評価できるトップダウンではあったと思うんですが、ただ、そのマイナス四六%でも、国際的に見ると、まだまだその目標も不十分だし、それを実現できる政策も不十分だという評価で、ガラパゴスじゃないや、化石賞を受賞してしまったと。 Angry: 0.381 Disgust: 0.239 Fear: 0.610 Happy: 0.373 Sad: 0.412 Surprise: 0.601
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00:56:46 ~ 00:57:51 参考人(飯田哲也君)
一応、それを受けて、経産省が一生懸命作り上げた第六次基本計画で何とか数字のつじつまを合わせて、再エネ三二から三三だったっけな、で、その内訳を見ると、太陽光が大体ほぼ倍弱の、このグラフにあるような形で増やしていて、これも、今日の石川参考人、奈良林参考人のとおり、後で御報告しますが、現時点での太陽光は世界に三番目の冠たる太陽光大国なんですが、この先が非常にまずいんですが、風力は非常に、風力はほんのちょっとで、今日はちょっと風力の話は私は余りしませんけれども、ただ、残念ながらこの太陽光、まあ風力は何とか実現できるんじゃないかというふうに思いますが、むしろどうやって目標をもっと上げるべきかという話ですが、太陽光はこのささやかな目標も実は達成できないんじゃないかという、そのちょっと心配があります。 Angry: 0.114 Disgust: 0.070 Fear: 0.583 Happy: 0.719 Sad: 0.629 Surprise: 0.644
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00:57:51 ~ 00:58:19 参考人(飯田哲也君)
今日は資源エネルギー調査会ということで、世界のいわゆるエネルギージオポリティクス、エネルギー地政学が、今大きく常識が変わろうとしているということで、二年前ここにお呼びいただいたときも、このIRENA、国際再生可能エネルギー機関が、従来のエネルギー地政学というのは一言で言えば石油をめぐる国際政治だったと。 Angry: 0.493 Disgust: 0.279 Fear: 0.429 Happy: 0.705 Sad: 0.241 Surprise: 0.639
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00:58:19 ~ 00:59:10 参考人(飯田哲也君)
しかし、もう今や再生可能エネルギーの中でも特に太陽光と風力中心に、その技術と市場を持っている国が今後力を握りますよというレポートを、ノルウェーの、誰だったかな、首相を中心に作った、「ア・ニュー・ワールド」というのが二年前の一月に出たレポート。今年は更にそれを超えて、グリーン水素が更にもう一つ大きくなりますと。ただ、グリーン水素の前提というのは、太陽光と風力で電気をつくらないことには水素ができないということです。昨年もまた太陽光、風力が、とりわけ太陽光はまた前年比二〇%増で百八十三ギガワット、一年間で増えて、累積で九百三十ギガワット。 Angry: 0.187 Disgust: 0.178 Fear: 0.546 Happy: 0.635 Sad: 0.481 Surprise: 0.721
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00:59:10 ~ 01:00:03 参考人(飯田哲也君)
風力は残念ながら、残念ながらというか前年よりちょっと落ちて、それでも大体七十ギガワットぐらい増えて八百四十ギガワットと。原子力は三百九十ギガワットということで、これは発電量ではなくてあくまでも設備容量なんですが、発電量で見ても、太陽光は、ちょっとお手元のこの数字の、数字じゃないや、ワードじゃないや、このA4の文字にもあるように、太陽光はこの十年間で、二〇一一年には僅か世界の電力の〇・四%だったものが十倍の四%、世界の電力の昨年は四%を供給するまでに至っています。風力は、十年前の二〇一一年で世界の電力の二%だったものが昨年で六・四%。 Angry: 0.358 Disgust: 0.199 Fear: 0.612 Happy: 0.474 Sad: 0.435 Surprise: 0.677
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01:00:03 ~ 01:01:23 参考人(飯田哲也君)
合計で一〇%超えました。つまり、二・四%から一〇%へ、十年間で五倍増と。これも、先ほど石川参考人から、電力とかエネルギーの供給はそう変わらないんだよというのが確かにこれまでの常識でしたが、その常識を打ち破ろうとしているのがこの太陽光と風力、プラスこの後出てくる蓄電池です。それはなぜかというと、コンピューターとか液晶テレビと一緒なんですね。この太陽光と風力と蓄電池というのは、いわゆる技術学習効果によって、つくればつくるほど性能が良くなって安くなる。だから、安くなるから普及して、また性能が良くなって安くなるという、このすさまじい勢いが先ほど文字どおり言うところの破壊的変化です。太陽光はこの十年間で十分の一のコストになったんですね。風力は十分の三のコストになった。原子力は高くなる一方でですね。ということで、しかも、私、元々原子力を学んで原子力産業に勤めて、原子力の規制にも関わって、あとはこの再エネの分野に入ったのが三十年前ですが、その頃太陽光と風力がこんなに中心になるとは三十年前は想像もしませんでしたけど、三十年前どころか十年前でも太陽光は高くてどうしようもないと。 Angry: 0.380 Disgust: 0.285 Fear: 0.504 Happy: 0.645 Sad: 0.373 Surprise: 0.626
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01:01:23 ~ 01:02:01 参考人(飯田哲也君)
だからFITが必要なんだと。今でもFITは必要なんですが。今や太陽光と風力がワンツーフィニッシュで一番安いエネルギー源になったと。こんな日が来たというのはもう本当に驚異的な時代で、この小さいグラフを見ていただいたら分かりますが、その落ち方は、これは化石燃料と比較をした過去七十年間の、石油ショックとかリーマン・ショックで、下の方でうにゃうにゃと化石燃料の価格が今も若干高騰してまた落ちたりしますが、空から隕石が落ちてくるようなペースで価格が落ちてきているわけですよ。 Angry: 0.458 Disgust: 0.291 Fear: 0.568 Happy: 0.423 Sad: 0.454 Surprise: 0.596
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01:02:01 ~ 01:03:17 参考人(飯田哲也君)
こういう変化で今世界が変わろうとしていると。リチウムイオン電池も過去三十年で九七%コストが落ちているんですね。百分の三ですよ。これで吉野さんがノーベル賞、誇るべき、取りましたし、まさにこのリチウムイオン電池、日本が今誇るべきで、最後に、今パナソニックが世界第三位で頑張ってはいますが、テスラと組んでですね。ですから、十年前には想像できませんでしたが、世界のほとんど主要機関、IEAも含めてですね、これからの中心、まさに太陽光と風力が大半のエネルギーを二〇五〇年に向けては賄っていくんだというシナリオに変わったんですね。十年前はこれ考えられなかった。つまり、専門家とかいわゆるオーソドックスなエネルギー会社とかは、十年前はこんなことはもう鼻で笑っていましたが、今は常識が完全に変わったと。そのことをまず皆さんには認識していただきたい。一方で、原子力はどうかというと、元々私も原子力やっていましたし、奈良林先生もいらっしゃいますが、期待は大きいけれども、今もSMRとか、いろんなことごちゃごちゃ、いろんな声が聞こえてきますが、現実は無残な惨たんたるものですね。 Angry: 0.368 Disgust: 0.280 Fear: 0.516 Happy: 0.599 Sad: 0.428 Surprise: 0.626
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01:03:17 ~ 01:04:02 参考人(飯田哲也君)
今世界に四百十五基原子力がありまして、それの平均寿命が三十一年です。これまで百七十基の原発が廃炉になりましたが、廃炉になった原発の平均寿命は二十七年です。かつて原子力が大量に造られた時代というのは、日本もそうですが、一九七〇年代と八〇年代です。ですから、もうほとんどが老朽原発で、今新規の原発は中国がかなり多いですが、せいぜい年間五、六基です。原発のいろんなリスクに目をつぶったとしても、これから何が起きるかというと大量廃炉時代です。 Angry: 0.615 Disgust: 0.336 Fear: 0.490 Happy: 0.469 Sad: 0.374 Surprise: 0.466
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01:04:02 ~ 01:05:09 参考人(飯田哲也君)
大量廃炉して、あとちょぼちょぼ造ったとしても、この右上の図にあるように、世界の原子力の総発電量はこれから急速に下がっていきます。プラス新規の原発を造ろうとしても、これは確実に、過去のデータですが、アメリカとフランスのこれまでに造った原発は、さっきの再エネの太陽光と風力と逆に、造れば造るほど高くなってきていると。それはなぜかというと、規制がどんどん厳しくなるからですね、安全規制が。しかも、どんどん規制が厳しくなるから巨大化して、そしてどんどん複雑になるからです。今ヨーロッパで造っているイギリスのヒンクリーポイントC、それからフィンランドのオルキオルト三号機、そしてフランスのフラマビル三号機、これはもうほとんどカオスの状態で、何がカオスかというと、コストが何倍にも上がると同時に、本当は、例えばフィンランドでいうと、二〇〇五年に造り始めて、もうフィンランドの国会を二分して造る方向になって、二〇一〇年にはできるはずが、実は今、今日現在もできていないんです、まだ完成していないと。 Angry: 0.473 Disgust: 0.286 Fear: 0.658 Happy: 0.269 Sad: 0.477 Surprise: 0.537
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01:05:09 ~ 01:06:00 参考人(飯田哲也君)
まるで六ケ所再処理工場みたいです。来年にはできますといって、来年になったらまた来年にはできますという、砂漠の蜃気楼のようにいつまでもできないというですね。だから、原子力は、まず高い安いでいうと明らかに高いし、しかも元々言った値段よりもっと高くなる、しかも、いつまでにできますといったその期限が守らずにいつまでもできないという、もうほとんどカオスの状態です。太陽光の話に行くと、確かに太陽光、私、REN21という二〇〇四年にドイツを中心にできた世界的な再生可能エネネットワークの運営委員をずっと務めておりますが、そこの最新データで日本は確かに世界第三位と。これは一昨年の末、二〇二〇年の末ですね。 Angry: 0.423 Disgust: 0.326 Fear: 0.489 Happy: 0.579 Sad: 0.447 Surprise: 0.542
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01:06:00 ~ 01:07:07 参考人(飯田哲也君)
ここまではいいんですが、ただし光と影があると。光は、今世界第三位の累積のPV設置量。しかも、ほかの再エネ市場、風力を中心にでき始めたと、これは非常に大きな成果ですが。ただし、影、負の連鎖、これは先ほど石川参考人もおっしゃいましたが、ただ、これはどこからきているかというと、完全に経済産業省を中心にやった制度設計の失敗です。その制度設計の失敗の中心中の中心は何かというと、日本は、FITは、元々私が一番ドラフトを作ったのは一九九九年なんですが、そこから十一年掛かって、福島原発事故のあおりを受けて、二〇一一年に成立して、その後詳細に制度設計されて、二〇一二年から施行されました。日本は、二〇〇〇年に導入していれば世界でほとんどトップランナーの制度設計だったので、そのままでやれば確かにいろんな失敗はあっても仕方がないのですが、その後、その間に世界各国にFITは広がって、日本はほぼ世界で最後に導入しました。 Angry: 0.356 Disgust: 0.224 Fear: 0.523 Happy: 0.569 Sad: 0.419 Surprise: 0.655
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01:07:07 ~ 01:08:03 参考人(飯田哲也君)
百か国この間に導入したんですね。その間に、イタリアの失敗とかスペインの失敗とか、もう世界各国いろんな失敗があったんですが、しかし、日本が最後に導入したFITの中で唯一最大の失敗をしたのは何かというと、設備認定というその認定を与えられた年の価格、二〇一二年四十円、翌年は三十六円、次は三十二円って、この三つが唯一最大の問題なんですが、それをそこで固定をするというのは、これ、世界百か国、FITを導入した国の中で日本だけなんです。これ、極めてデリケートに慎重に制度設計しないといけないものを、経産省はそこは世界各国に学ばずに乱暴に入れちゃったので、それが結局、これはもうかるといって申請ラッシュで電力会社の系統に非常に、系統そのものは実はあるんだけど、電力会社がびびって閉じちゃったとかですね。 Angry: 0.388 Disgust: 0.182 Fear: 0.651 Happy: 0.430 Sad: 0.334 Surprise: 0.711
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01:08:03 ~ 01:09:17 参考人(飯田哲也君)
で、国民負担はもう確かに大きくなったんですが、このグラフを見ていただいたら分かりますが、三分の二が、五分の三ぐらいですかね、この三か年の太陽光なんですよ。これが最大の問題です。ちなみに、この賦課金が高い高いといっても、確かにこの三か年は無用に高いんですが、注意しないといけないのは、二十年を超すとその賦課金は消えてなくなって、その後電源だけは残るんです。太陽光は二十年で撤去することはないので、三十年は楽に使えますし、実際には四十年とか使えますから。ドイツは実際にもう二〇二〇、だから去年、おととし辺りから賦課金はどんどん下がってきています。それは二十年経過するとどんどん下がるからです。それが非常に重要です。その他、自然破壊とかいろんな問題は、全てこの価格を最初に決めてそれが固着をしたということで大きな問題で、日本の最大の問題は、それに後追いで経産省も慌てていろんな、後から後からいろんな規制を入れたので、今政策自体がカオスになっていって、一昨年の新しい認定が僅かに〇・九ギガワットと。 Angry: 0.468 Disgust: 0.400 Fear: 0.538 Happy: 0.497 Sad: 0.429 Surprise: 0.516
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01:09:17 ~ 01:10:15 参考人(飯田哲也君)
このペースでいくと、経産省のささやかな目標ですら実現できそうにないと。恐らくは、我々の試算では多分四割増しぐらいが精いっぱいですね、これから増やせるのは。一方で、中国は、先ほど、二億五千万キロワットの太陽光を九億キロワットに増やすと。アメリカは一億キロワットを五・五倍、これサンショット計画というような形でやっていますし、ドイツは新しく成立した新政権の下で三倍速と、三倍に加速するんだと。今、二〇二〇年で、先ほど奈良林参考人の報告にあったように、四〇%の再エネ、これも実は二〇〇〇年に僅か五%で、二〇二〇年に二〇%の目標がオーバーシュートして四〇%になったんですが、元々二〇五〇年八〇%を、三倍速して十年後に八〇%を再エネにするという目標に加速をさせる。 Angry: 0.447 Disgust: 0.307 Fear: 0.522 Happy: 0.584 Sad: 0.327 Surprise: 0.619
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01:10:15 ~ 01:11:16 参考人(飯田哲也君)
その一環として、ドイツは今五十五ギガワットを二百ギガワットにするというふうに言っています。で、日本は、六十五ギガワットをせいぜい百二十ギガワットに経産省はすると掲げていますが、実際には多分八十から九十ぐらいまでしか行きそうにないというのが最大の問題です。とにかく太陽光と風力をいかに増やすかということが重要ですから、もう圧倒的に高い国家目標を掲げて、この先の太陽光、風力はそんなにFITの賦課金は上がらないです、最初の三年間の失敗が一番大きいので。脱炭素と再エネの目標を非常に高くして、あと蓄電池も、この後見るように、時間があと五分ぐらいかな、加速させ、あとEV化ですね、で、再エネ最優先原則を徹底化しつつ、バックキャスティングでそれを再点検していくということで、ちょっと先がないので急ぎます。 Angry: 0.416 Disgust: 0.365 Fear: 0.525 Happy: 0.590 Sad: 0.409 Surprise: 0.542
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01:11:16 ~ 01:12:29 参考人(飯田哲也君)
先ほど、奈良林参考人の方からありましたが、もう世界の考え方が変わっているんですね。それはどういうことかというと、原発とかをベースにしたベースロード電源というのは、これは古い独占的な電力市場の考え方で、もう太陽光と風力を中心にする、これを自然変動型電源といいますが、これは、柔軟性パラダイムという考え方で、その自然変動する太陽光と風力を柔軟に受け取る、系統がですね。ということで、ほかの火力のバックアップというのも実はそうではなくて、実はここに電力の輸出入もあれば、市場もあれば、天気予報の、リアルタイムのAIを使った天気予報の予測であるとか、それから、需要側管理、デマンドレスポンスとか、様々な手法を駆使して自然変動型電源を吸収するということで、これも自動車の教習所と同じように第一、第二、第三、第四段階とありまして、日本全体は第二段階に入ったところで、系統に若干出てくると。 Angry: 0.267 Disgust: 0.139 Fear: 0.516 Happy: 0.802 Sad: 0.234 Surprise: 0.786
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01:12:29 ~ 01:13:01 参考人(飯田哲也君)
九州だけは第三段階に入っていると評価されていて、これも先ほど奈良林参考人の資料にあった、お話にあった、九州は特に春は需要が少なくて、原発四基動いていたら太陽光半分くらい止めるような、出力制御というより、これ出力抑制と私は呼んでいますが。そういったところをちゃんと水素に使うとか、水素に使う以前に、まだ九州なんて僅か一五%なので、デンマークとか南オーストラリアはこの自然変動型がもう六〇%に近づいても十分吸収しているんですね。 Angry: 0.377 Disgust: 0.208 Fear: 0.535 Happy: 0.634 Sad: 0.287 Surprise: 0.721
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01:13:01 ~ 01:14:00 参考人(飯田哲也君)
つまり、柔軟性の知恵が、まだ知恵と技術が入っていないから問題で、小さな図でちょっと入れましたが、デンマークの風力はこんなに灰色みたいに変動するんですけれども、それは地域熱供給のコージェネも使ったり、あるいは、その熱を、地域熱供給の熱に風力の電気を変えたり、そしてさらには、今水素を作ったりとか、やはり風力、太陽光を中心に電力システム、エネルギーシステムをどうつくるかということで世界各国は競っているわけです。政策の見直しも、今日ちょっとFIT全体像を話す時間がなくて、さらにフィード・イン・プレミアムって新しい制度も入ってくるんで、ちょっとそこまではお話しできないんですが、二つだけ、御提案したいのは二つありまして、一つは、住宅用の太陽光、私の家にも付いていまして、この太陽光の発電と需要カーブ、私の家のカーブを取ってきたんですが、これ一律、今年から、この四月から十六円なんですね。それは私、やめた方がいいと思います。 Angry: 0.353 Disgust: 0.212 Fear: 0.561 Happy: 0.582 Sad: 0.398 Surprise: 0.671
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01:14:00 ~ 01:15:01 参考人(飯田哲也君)
その代わり何を入れるかというと、太陽光プラス蓄電池で、昼間はただにして、ただ、買わないよと、夕方と朝は電気使うので、そこから逆潮流してくれれば高く買うよというふうにすれば、蓄電池の普及も一石二鳥でできるんですね。これは、実はハワイ電力がスマート逆潮流ということで導入して、今ハワイ電力の八割ぐらいが、もう太陽光プラス蓄電池が今急速に普及しています。電力市場も昼間、赤のラインで書いていますが、例えば九州、これ九州のエリアプライスですが、太陽光が普及すると、電力市場価格〇・一円ぐらいになっちゃうんですね。それは太陽光がどんどんみんな売るからなので、その太陽光の売る部分を蓄電池にためて夕方放出すれば、これ電力にとっても非常に助かるんです。需給調整にとっても助かるし、市場の安定化にもつながると。そういう形でFITをもっと賢く使うと。 Angry: 0.364 Disgust: 0.241 Fear: 0.484 Happy: 0.620 Sad: 0.437 Surprise: 0.629
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01:15:01 ~ 01:16:05 参考人(飯田哲也君)
もう一つは、コミュニティー蓄電池、これオーストラリアで始まっているんですが、やはり蓄電池は家庭に入れてもいいんですが、コミュニティー単位で入れて、もうお隣近所で電気のお裾分けができるようなことを規制緩和をしていくということで、これも非常に効果的かなと思います。それから、太陽光は高い。日本は確かに安くはなった、相対的には日本でもどんどん安くなったんですが、ただ、世界各国から比べると高い。これは民間の努力も必要なんですが、国、規制側の努力も必要で、二つ事例を御紹介すると、アメリカはエネルギー省とNREL、国際再生可能エネ研が協力をして、ソーラー・アップ・プラスということでインターネットで入れると、規制がアメリカも自治体ごとに全部違ったりするので、二十四日間掛かっていた規制が半日で済むようになったというような形の規制の合理化。それから、電力の系統連系もすごく時間が掛かるんですけれども、これはハワイ電力がやっていますが、クイックコネクトと。 Angry: 0.296 Disgust: 0.192 Fear: 0.526 Happy: 0.586 Sad: 0.450 Surprise: 0.690
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01:16:05 ~ 01:17:38 参考人(飯田哲也君)
住宅で太陽光を付けても問題は実際起きることはまずないので、実際にもう連系だけ始めて、書類作業は後からやってくださいということも始まっています。それから、蓄電池が今バッテリーディケードと、蓄電池の十年という時代になってきていて、もはやEVがもちろんこれは市場を引っ張っているんですけれども、ここで見せているグラフは全部、電力定置型です。これから爆発的な蓄電池の市場がEVとそして電力定置型でどんどん広がってきているので、日本はこの蓄電池を、上流側の風力、供給側に置く蓄電池と需要側の蓄電池、先ほどのような形でどう普及させるかと。はい、分かりました。もうあと一、二枚です。じゃ、これで。それで、その蓄電池は、EVが大体九五%のマーケットで残りが電力市場なので、EVが圧倒的で、先ほど奈良林参考人がおっしゃったように、私も日本の自動車産業の行く末、非常に心配しているわけですが、それは決して電気料金のせいではなくて、やはり、まずテスラがすさまじいイノベーション力とスピード力があって、それにフォルクスワーゲンとかフォードが危機感を持って必死で追いかけようとして、中国は新しいスタートアップでやはり追いかけようとしているというその状況の中で、日本が非常におっとり型でかなり立ち遅れているという状況があります。 Angry: 0.462 Disgust: 0.328 Fear: 0.481 Happy: 0.598 Sad: 0.414 Surprise: 0.538
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Angry: 0.298 Disgust: 0.246 Fear: 0.468 Happy: 0.575 Sad: 0.607 Surprise: 0.577
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01:17:38 ~ 01:18:15 参考人(飯田哲也君)
もう世界全体でも昨年倍増しましたし、ヨーロッパと中国も二〇%を超えて爆発的に普及すると。やっぱりテスラが非常に競争力というかイノベーション力があるので、これは、半導体、液晶、家電等に続く日本の自動車産業は本当に対応しなきゃいけないんですけど、私がこの国会の場で申し上げたいのは、それは産業政策として非常に重要なんですが、もう一つ、EV化と自動運転で社会全般に物すごく影響が大きいということです、雇用も含めて。 Angry: 0.707 Disgust: 0.342 Fear: 0.476 Happy: 0.357 Sad: 0.257 Surprise: 0.574
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01:18:15 ~ 01:19:05 参考人(飯田哲也君)
これは、ドイツは……。はい。ドイツは、未来のモビリティのためのナショナル・プラットフォームという委員会を二年、三年前に立ち上げて、雇用が大きく影響を受けるので、雇用の再教育が必要だということを提言していますし、アメリカのアップジョン雇用研究所もメリット、これは自動運転ですね、自動運転のメリットがすごく大きいんだけれども、必要がすごくタクシードライバーとかトラックの運転手とかあるので、やっぱりその再雇用、再教育の場が必要なんだということがきちんと、単に自動車産業だけでも大きいんですが、社会全体の影響をきちんと検討した上で施策を打っていくというのがやっぱり政治の役割ではないかというふうに思います。 Angry: 0.517 Disgust: 0.395 Fear: 0.481 Happy: 0.536 Sad: 0.419 Surprise: 0.502
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01:19:05 ~ 01:19:34 参考人(飯田哲也君)
時間がないので、EUグリーンニューディールと、とにかく、三千戸の既存の住宅に対してしっかり建物改修をしていくことによって、エネルギー貧困と、グリーンジョブを生み出すといった政策、あと、最後の、この政策決定の場が日本では非常に今劣化しているのではないかということでそれの提言を最後に二ページまとめていますが、これは省略いたします。以上です。ありがとうございました。 Angry: 0.527 Disgust: 0.334 Fear: 0.357 Happy: 0.631 Sad: 0.486 Surprise: 0.475
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01:19:34 ~ 01:20:01 会長(宮沢洋一君)
ありがとうございました。以上で参考人の御意見の陳述は終わりました。これより参考人に対する質疑を行います。本日の質疑はあらかじめ質疑者を定めずに行います。まず、各会派一名ずつ指名させていただき、その後は、会派にかかわらず御発言いただけるよう整理してまいりたいと存じます。 Angry: 0.605 Disgust: 0.452 Fear: 0.394 Happy: 0.593 Sad: 0.440 Surprise: 0.403
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01:20:01 ~ 01:20:34 会長(宮沢洋一君)
なお、質疑及び答弁は着席のままで結構でございます。また、質疑者には参考人が答弁しやすいように質疑の冒頭に答弁者を明示していただくとともに、できるだけ多くの委員が発言の機会を得られますように、答弁を含めた時間がお一人十分以内となるように御協力をお願いいたします。それでは、質疑のある方は挙手をお願いいたします。こやり隆史君。 Angry: 0.521 Disgust: 0.297 Fear: 0.476 Happy: 0.612 Sad: 0.378 Surprise: 0.552
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01:20:34 ~ 01:21:06 こやり隆史君
自民党のこやり隆史でございます。三人の先生方、大変興味深いお話をお伺いをいたしました。それぞれ、このエネルギー政策の議論でよく見られるように、それぞれ立場立場で大きく方向性が異なる大変興味深いお話を聞けたかなというふうに思います。私も、原発事故の直後に原発政策を含めてエネルギー政策担当していたことがあります。 Angry: 0.450 Disgust: 0.251 Fear: 0.507 Happy: 0.520 Sad: 0.456 Surprise: 0.552
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01:21:06 ~ 01:22:13 こやり隆史君
そのときに、これはエネルギー政策に限らず、大きなこの国の政策判断をするときに、国民の意見、声、意識、これをどう酌み取るか、あるいはそれを反映させていくか、あるいはそれを変えていくか、そうしたことが大変難しい、一番難しいものであるなというふうに思っています。当時、その声をどうやって反映するかということで、専門家の方々に集まっていただいたことがありました。そのときに、まさに世界の世と論と書いて、これはセロンあるいはヨロンと二通り読むことがあると。このいわゆるセロンというのは、どちらかというと瞬間的、表層的な国民全体の声である。他方で、ヨロンというのは、もう少し、より深く、そのメリット、デメリットを理解しながら、そのレベルにおいてどれが適切かということを考えていく、それをもとにした声であるということ。 Angry: 0.436 Disgust: 0.310 Fear: 0.520 Happy: 0.585 Sad: 0.356 Surprise: 0.603
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01:22:13 ~ 01:23:08 こやり隆史君
だから、セロンとヨロンの違いは、違うんだということ。このエネルギー政策については、この二つの声というののバランスをどうやって取っていくかというのが大変難しいことであるかなというふうに、改めて今日お聞きしながら、お話を聞きました。それで、今の状況を私なりに考えると、あの原発直後のような反原発であるとか、そうしたある意味セロンが惹起された状況からは少し落ち着いていると。他方で、今まさにそれぞれの先生方がお話しされたような深い意味でのエネルギー政策を考える、そこまでのヨロンというのが醸成されているような状況ではないと、そうした状況にあるということを前提に、それぞれお話をお伺いしたいというふうに思います。 Angry: 0.368 Disgust: 0.264 Fear: 0.515 Happy: 0.512 Sad: 0.525 Surprise: 0.554
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01:23:08 ~ 01:23:58 こやり隆史君
まず、石川参考人にお話を伺いたいと思います。資料あるいは説明の中でも、政治あるいは国の行政が例えば原発の再稼働を指示するといった、まあ少しショック的なですね、というか、何というの、強引とも取れる政策をすべきだというようなお話をされました。そうしたときには必ずセロンが惹起をされて、ある意味少し反対の方向の意見が大きくなる、そういったことも多分想定をされると思います。それでもなお、こうしたことをすることによってヨロンの、ヨロンですね、を形成するためには、あるいはすることができるかどうか、そうしたことについて御意見をいただきたいというふうに思います。 Angry: 0.449 Disgust: 0.254 Fear: 0.479 Happy: 0.591 Sad: 0.477 Surprise: 0.457
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Angry: 0.111 Disgust: 0.151 Fear: 0.256 Happy: 0.934 Sad: 0.616 Surprise: 0.545
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01:24:02 ~ 01:25:06 参考人(石川和男君)
実はこの指示というのは、やっぱり国政、政治というのは、そういうふうにある程度我々が、私も一有権者として思いますのは、やっぱり政治家、特に国会の場合は国政ということで、我々一般庶民では到底かなわない、そういったやっぱり力をある意味負託していると思うんですね。ですから、そういう意味におきまして、今、たまたま今日は既設の原子力発電所ということなんですけれども、やっぱりエネルギーコストが上がっている。それから、外国見れば、ガス危機、原油危機、いつぞやのオイルショックのようなものがあるんですが、そういう危機というものに対してどう対応するか。そのときには、超法規的という言い方はちょっとおこがましいのでありますが、現行の法律の範囲内において当然、において少々強引なことをやってもそれは許されるのが政治なのではないかと。内閣総理大臣というのはそういうことのためにいらっしゃる、あるいは各大臣というのはそういうことのためにいらっしゃるものだというふうに私は思うんです。 Angry: 0.553 Disgust: 0.230 Fear: 0.473 Happy: 0.461 Sad: 0.390 Surprise: 0.531
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01:25:06 ~ 01:26:09 参考人(石川和男君)
今回のこの原子力について言うと、こやり先生おっしゃるように、確かに三・一一の記憶というのは、これは私消えないと思うんですよね。消してはいけないと思います、あのときの記憶というのは。しかしながら、つぶさに科学的にあのときの事象と、実際にこういう価格がぼんと上がったときに、電気料金だ何だが上がっちゃうときに、それを抑えるために元々入れていた原子力あるいは一部天然ガス、そういったものについて全くできないような状況というのは、これはきちんと国民に説明をして、そのときにはセロンですね、セロンがリパーカッションを起こしたとしても、必ずこういうふうな数字を計算すれば、例えば本件でありますといついつ頃までには電気料金は下がるのですと。実際に関西電力や九州電力が再稼働して電気料金は下がりましたし、ついでに申しますと、これは野田政権のときでありますけれども、あのときは野田総理の御判断によって、大飯原子力発電所、関西電力、これの三号機及び四号機を再稼働し、実際に関西エリアでは料金が下がっているという、こういう事象が出ておるわけでございますので、その辺の一瞬のセロン、これはもう耐えていただくしかない。 Angry: 0.525 Disgust: 0.287 Fear: 0.588 Happy: 0.373 Sad: 0.367 Surprise: 0.534
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01:26:09 ~ 01:26:36 参考人(石川和男君)
それと、メディアも含めて正確な科学的なことを伝えていくことに尽力する。それは我々、私もメディアに一部出ている人間ですので、そういう人間を通じてきちんとしたことを言っていくのと同時に、結果として、何か月後あるいは半年後、一年後にこの結果を見てくださいと、そのときのレビューを政治の場で発信をしていただくと、そういうことが私はやっていくべきだというふうに考えます。これで答えになっていたでしょうか。 Angry: 0.453 Disgust: 0.322 Fear: 0.463 Happy: 0.602 Sad: 0.463 Surprise: 0.541
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01:26:36 ~ 01:27:27 こやり隆史君
ありがとうございます。そうしたことをするためにも、やっぱりヨロンの形成、国民の理解というのは大事だと思います。そういう意味で、奈良林参考人には、やっぱりその客観的、専門的技術を分かりやすく情報を提供するという意味で学会の役割というのは大変重要だというふうに思います。他方で、ある相反する事象についてそれぞれが議論を交わす、学会の中で交わしていく、そうしたものもまだまだこれからやっていくべきではないかなというふうに思うんですけれども、その学会の役割について奈良林参考人にお聞きするとともに、飯田参考人には、まさに再エネあるいは脱原発については、このセロンの喚起という意味では、かなりその喚起については大きいと思います。 Angry: 0.376 Disgust: 0.266 Fear: 0.414 Happy: 0.752 Sad: 0.426 Surprise: 0.520
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01:27:27 ~ 01:27:54 こやり隆史君
他方で、さっき二人の参考人がお話しされたように、負の側面、例えば再エネについて負の側面というのも少しずつ見えてきた部分があると思います。そうした中で、再エネについてもヨロンのまさに醸成、理解の増進が必要になってくるというふうに思いますけれども、特に必要な、その面で特に必要な面についてお話を伺えればというふうに思います。 Angry: 0.205 Disgust: 0.281 Fear: 0.422 Happy: 0.813 Sad: 0.543 Surprise: 0.500
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01:28:00 ~ 01:29:04 参考人(奈良林直君)
私は、原子力学会のその事故の分析、これをもう事故の直後から行っておりまして、その当時マスコミから大変取材がたくさん殺到しまして、毎日のようにテレビで解説をしておりました。それから、同僚の北海道大学の先生が原子力安全・保安院に、中に入りまして、中のいろいろな困っていることを私に携帯で問合せがあると。そして、その問い合わせていただいたことに関して、原子力の専門家のネットワークが実はございまして、二百人以上、いろいろなことをやると、すぐこの系統のこのところはこういう機器が付いてこういう図面でありますよというのが即座に出てくるんですね。それで、私自身は、事故の当日からずっと二週間ぐらい、今、各原子力、福島第一の各号機がどういう状態にあるか全て把握できていました。ですから、マスコミも非常に正確な情報発信ができたというふうに思います。 Angry: 0.293 Disgust: 0.225 Fear: 0.523 Happy: 0.703 Sad: 0.376 Surprise: 0.648
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01:29:04 ~ 01:30:07 参考人(奈良林直君)
そして、原子力学会、それからあと、保全学会といいまして、そんなに大きな学会ではないんですけれども、その原子力発電所のメンテナンスを行う学会、そこの会長を一番原子力に対して逆風が強いときに四年間務めさせていただきました。一つは、その福島の事故の反省、これは規制側にも関係するんですが、その当時、その発電所の検査というのは品質保証という観点で行われていました。各発電所のいろんな部品に亀裂がある、あるいは減肉があるという検査をちゃんとやって、それを全部品質保証で国際スタンダードに関して従って書類作ると、高さ十メーターぐらいの書類になるんですね。その十メーターの書類の品質保証というのは、誤字脱字があるとこの報告書の品質が悪いというので、電力会社が作った報告書は誤字脱字があると突っ返されるんですね。 Angry: 0.525 Disgust: 0.238 Fear: 0.538 Happy: 0.481 Sad: 0.322 Surprise: 0.605
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01:30:07 ~ 01:31:02 参考人(奈良林直君)
それで、実際の原子力発電所の本質的な危なさをあぶり出す、そういう規制から誤字脱字検査になってしまっていた、そして津波が来たらあれだけひどい事故になるということが見過ごされていたというのが、私は根本的な福島第一の事故のこの要因になっているというふうに思います。保全学会では、その各プロセスにおいてどういう対策を取れるかということで徹底的に専門家で議論をしまして、そしてそれを、当時私は原子力安全・保安院とその後の原子力規制委員会の外部有識者をしていましたので、そういったところにどんどん発言をして、例えば今日お話ししたフィルターベントもそうなんですけれども、ヨーロッパがその当時、福島の事故以前に、チェルノブイリの事故の以前に既にフィルターベントを設置していたんです。 Angry: 0.503 Disgust: 0.142 Fear: 0.582 Happy: 0.464 Sad: 0.362 Surprise: 0.532
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01:31:02 ~ 01:32:08 参考人(奈良林直君)
それから、アメリカの発電所に行きますと、ディアブロキャニオンという発電所ですけれども、津波対策が取られている。で、結局日本ができていなかった。こんな、結局、本質的な危険性、危ないところをあぶり出してそれを効果的に抑え込むという規制ができていなかった。そして、電力会社も、その書類さえ出していればずっと運転が続けられるということで、やはり電力会社にもその油断というものがあったと思います。それで、例えば東海第二ですけれども、茨城県……。はい、分かりました。それで、ですから、学会としては、そういうエンジニアを鼓舞してしっかりとした取組をするということと、規制はそれを促す規制であってほしいというふうに思います。今のような、大上段にやって、むちで電力会社をむち打つような、ああいう規制をやっていると、これはアメリカではSALPというんですけれども、電力会社の働く人たちがやる気をなくしてトラブルが多発する状況に陥りました。 Angry: 0.446 Disgust: 0.294 Fear: 0.517 Happy: 0.486 Sad: 0.500 Surprise: 0.509
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01:32:08 ~ 01:32:43 参考人(奈良林直君)
現在の規制、私、その今米国であったSALPに相当するというふうに思います。学会の役割は、エンジニアの人たちに頑張ってもらう、そして規制側にもそれを提案をしていくと、そういう学会でありたいというふうに思います。それからあと、今いろんな審査が長引いているのは、例えば地盤の評価、液状化といったものは規格になっていないんです。ですから、こういったものを審査の過程で規格をなしにやるんじゃなくて、あらかじめ規格を作って、それに基づいて規制をするというふうに変えないといけないと思います。以上でございます。 Angry: 0.479 Disgust: 0.352 Fear: 0.498 Happy: 0.520 Sad: 0.491 Surprise: 0.493
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01:32:43 ~ 01:33:40 参考人(飯田哲也君)
御質問ありがとうございます。確かに、おっしゃるとおり、再エネの負の側面が出てきておりますし、とりわけ太陽光と風力は、これから十倍増ぐらいを目指していかないとなると、ますますその負の側面が強くなるんじゃないかということで、これは基本的には立地、つまり場所とそれから地域との合意形成がやっぱり一番重要で、それでEU、ヨーロッパは、三年前かな、新しい再生可能エネルギー指令の中に世界で初めてコミュニティーエネルギーの、コミュニティーエナジー、地域エネルギーの資格を与える規定を設けて、協同組合であるとかいろんな形で地域の人たちが自ら行うものに関して一定の資格を与えるということで、フランスはそれを早速法令化をしたと。 Angry: 0.236 Disgust: 0.207 Fear: 0.330 Happy: 0.814 Sad: 0.491 Surprise: 0.599
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01:33:40 ~ 01:34:05 参考人(飯田哲也君)
つまり、太陽光とか風力、まあほかの再エネもそうですが、自分事にするかしないかによって全く対応が違います。よそ者が目の前に風車造ったらうるさくて目障りでかなわないけど、みんなが一緒に共同して造ったら、風車の音がショパンの調べに聞こえるという、あるいは貯金箱にお金が、落ちてくるお金に聞こえるという、それが非常に重要なんですね。 Angry: 0.562 Disgust: 0.225 Fear: 0.552 Happy: 0.390 Sad: 0.385 Surprise: 0.571
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01:34:05 ~ 01:34:50 参考人(飯田哲也君)
オーナーシップを持つこと、やはりそれが日本の、日本だけじゃない、世界の電力規制ってやっぱり百年前にできているもので、電気というのは送られてくるものだと思っていたと、それが、自分でもつくれるし、みんなでもつくれるという新しい時代の規制に見直さなきゃいけない。私の家でも太陽光余りますけど、それは逆潮流しかなくて、本当は隣の家にお裾分けしてもいいわけなんですね。それすら今規制でできないわけです。それが先ほどのコミュニティー蓄電池だったり、新しいコミュニティーエネルギーの規制を作るということは、実はこの太陽光、風力の時代のときのやっぱり規制の在り方も抜本的に見直すということで、やっぱり国会の役割は大きいんじゃないかというふうに思います。 Angry: 0.429 Disgust: 0.306 Fear: 0.529 Happy: 0.442 Sad: 0.476 Surprise: 0.570
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01:35:00 ~ 01:36:11 岸真紀子君
私は、最初に石川参考人にお尋ねをしたいと思います。茨城県の東海村ですね。東海村の方では、誰かが考える問題ではなくて、自分の問題として村民一人一人が関心を高めるために、東海村自分ごと化会議というのを行ったみたいなんですね。無作為にというか、抽出された村民の方が参加をして、原発の賛否ではなくて、稼働の是非とかそういうことは関係なく、ある意味自分たちにできることとか、どういうふうにこの地域つくっていくのかとかというのを、ふだん感じていることとかを自由に意見交換をして、最終的には村の方に提言書としてまとめたということがあったみたいなんですよ。その中の提言書を見ると、原発に対する多様な考え方の人が参加した建設的な議論の場を多くつくることが大事だという提言と、もう一つは、原子力や原発に関して正確な情報の整理と共有が大事だというふうに提言をされているんですね、そこでは。 Angry: 0.470 Disgust: 0.253 Fear: 0.446 Happy: 0.631 Sad: 0.399 Surprise: 0.558
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01:36:11 ~ 01:36:37 岸真紀子君
それで、原子力についてはやっぱりその情報とかがなかなか分かりにくいっていうのがあって、先ほど参考人の方はコストが安いというふうには言いながらも核のごみの料金がどのぐらいになってくるのかとかそういうことがちょっとまだ見えないのかなと思うんですが、この情報公開というところでいうと、参考人の御意見お伺いできますか。 Angry: 0.174 Disgust: 0.218 Fear: 0.504 Happy: 0.590 Sad: 0.692 Surprise: 0.581
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01:36:37 ~ 01:37:07 参考人(石川和男君)
岸先生の御指摘、これは、実は原子力のみならずほかの工場立地も含めていろんな情報開示において共通する問題かなと思うのは、例えばそういう説明会の場とかそういったことというのは関心のある方は関心があるんですね。ところがですね、喉元通りゃ熱さを何とかというような話もありますけれども、結局何かぱあっと熱くなってぱあっと消えちゃうとか、あと関心のない人は全く関心ないと。 Angry: 0.272 Disgust: 0.287 Fear: 0.589 Happy: 0.508 Sad: 0.463 Surprise: 0.649
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01:37:07 ~ 01:38:03 参考人(石川和男君)
情報開示の分かりやすさって本当大事だと私も思うんです。じゃ、例えば原子力なら原子力、火力なら火力、再エネなら再エネということで、それぞれの主体が情報をうまく開示していると私は思っておるのでありますが、原子力についても。それは核のごみもそうです。あれもいついつまでに処分をして、その後は管理をしないのでその後は費用が掛からないとか、そしてこれは何年後に建って竣工して、これまでにこのぐらいのお金が掛かって、実際にはそういう、バックエンドというんですけれども、それについてはこれこれこういうことで原子力の発電原価の中に入っていますみたいな話というのは、実はやってはいるんですけれども、これ伝えるって本当に大変ですよね。関心を持っていただくまでがまず時間掛かっていて、それ、その後こんな小難しい話をひもといてやっていくと資料がこんなになっちゃったりなんかして、いろいろこうあるんで、これ恐らく国会の先生方も実際、国政報告をやられるときにすごく苦労されているんじゃないかと思うんですよ。 Angry: 0.438 Disgust: 0.295 Fear: 0.539 Happy: 0.507 Sad: 0.476 Surprise: 0.513
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01:38:03 ~ 01:38:40 参考人(石川和男君)
いろんな法案とか予算案とかを説明したときに、年金制度もそうだと思います、介護もそうだと思いますが、物すごく複雑ですよね。あるいは、より分かりやすく一般庶民に言うというのはすごく大変なことでありまして、同じ問題がこの原子力とか再エネの問題に僕は横たわっていると思っておりますが、それによって我々説明する側が諦めては決していけないわけでありまして、そういう場をそれぞれの地域ごととかそういうところに設けていく努力は続けなきゃいかぬと思いますし、こういう、最近ではSNSもありますので、そういうものを使ったうまいはやらせ方を、何というか、日々研さんしながらそういったものをどんどんどんどん発展させていかなきゃいけないと、その努力は私も続けていきたいというふうに考えております。 Angry: 0.277 Disgust: 0.202 Fear: 0.470 Happy: 0.606 Sad: 0.613 Surprise: 0.481
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01:38:40 ~ 01:39:29 岸真紀子君
本当にいろんな情報は調べればあるんですが、やっぱり分かりにくいっていうのがあって、特にその核のごみの燃料は、企業の問題であったり、核燃料サイクルの問題とかもう本当に分かりづらいので、これ国としてどうやって分かりやすくしていくかというのが課題だと思います。ありがとうございました。次に、飯田参考人にお伺いをしたいんですが、飯田参考人の方に太陽光パネルのお話、私も十年ぐらい前に中国に行って、中国の場合は本当に広大な面積があって、私が見たのはタクラマカン砂漠にすごい大規模な太陽光発電があったのですが、なかなか日本ではあそこまでというのは難しいのかなと考えるところでもあります。 Angry: 0.394 Disgust: 0.260 Fear: 0.423 Happy: 0.621 Sad: 0.527 Surprise: 0.542
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01:39:29 ~ 01:39:59 岸真紀子君
ただ、やっぱりこれは大事なこれから進めていく施策であり、そこでお伺いしたいのですが、屋根置きの太陽光発電をこれから普及していくとしたら国にどんな政策が必要だと考えているのかというのが一点と、もう一つ、その使い終わった、さっき三十年ぐらいが使用期限だというふうに言っていましたが、その使い終わった後のごみをどうするかというのがやっぱり問題だと思うので、この点についてお伺いします。 Angry: 0.410 Disgust: 0.267 Fear: 0.493 Happy: 0.573 Sad: 0.461 Surprise: 0.498
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01:40:02 ~ 01:41:29 参考人(飯田哲也君)
まず、屋根置きを普及させるということに関しては、先ほどの、FITをできればもう蓄電池プラス太陽光で、朝夕だけ高く買う、昼間は買わないというセットで、蓄電池セットで普及させると、多分ユーザー、使っている方も、うちもそうですけど、物すごくメリットもあるし実感があるので、これを是非やっていただきたいのが一つ。それから、規制を、規制というか規制プロセスを迅速化する、規制と接続ですね。それは、先ほど申し上げたように、接続は電力会社にやらなきゃいけないですし、FITの申請は経産省なんですね。そこら辺をもう一元化し、かつクイックコネクトのようにもうすぐにできるようにすると。それからもう一つは、屋根を、先ほどのリノベーション・ウエーブのような形で、断熱と一緒に屋根に太陽光を載せてしまうと屋根材部分が助かるので、それを国のグリーンニューディール政策として、仕事もできるし、それから断熱をするとエネルギー貧困のサポートにもなるしという一石二鳥、三鳥にもなるセットに太陽光を入れるというと、非常に経済も活性化、コロナ禍の復興にもなるので、これはまずメリットがあると。 Angry: 0.416 Disgust: 0.309 Fear: 0.498 Happy: 0.617 Sad: 0.377 Surprise: 0.573
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01:41:29 ~ 01:42:08 参考人(飯田哲也君)
もう一つは、屋根を造ると足場代が掛かるので、今は太陽光かなり安くなってきたので足場代の方が高くなるケースがあります。そうすると、ガレージの方がメリットがあるんですが、ガレージが、これは河野太郎前規制改革大臣が立ち上げたタスクフォースの中で少し議論されたんですが、一々建築確認が必要だし、それから、駐車、ガレージになると建蔽率にも関わってきたりとかですね、そこは非常に大きな壁なんですね。 Angry: 0.361 Disgust: 0.170 Fear: 0.561 Happy: 0.591 Sad: 0.284 Surprise: 0.727
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01:42:08 ~ 01:43:01 参考人(飯田哲也君)
だから、そこをいかに迅速化、簡便化するかというところが、例えばソーラーの載ったガレージは極論すると建蔽率除外するとかしてもいいんじゃないかと私は思うんですけど、そうすると一気に普及すると思います。それからもう一つはですね、もう一つは何でしたっけ、済みません。ああ、ごみ、ごみ。済みません。ごみはですね、一応環境省が試算していて、もっと私は出るんじゃないかと思うんですが、三十年後ぐらいに八十万トンぐらいという評価が出ています。もうちょっと、百万トン出てもおかしくないんですが。ただ、まず比較でいうと、自動車が大体毎年五百万トンのごみが出ています。自動車も当然シュレッダー、リサイクル法で回収されていますが、いわゆる最終廃棄されるシュレッダーダストがやっぱり百万トンぐらいあります。 Angry: 0.520 Disgust: 0.369 Fear: 0.533 Happy: 0.476 Sad: 0.430 Surprise: 0.511
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01:43:01 ~ 01:43:33 参考人(飯田哲也君)
太陽光は百万トン例えばごみに出ても、リサイクル率が九五から九八%。ガラスなりアルミなり、あと銅線なり、もちろんシリコンは大半回収、リサイクル、回収できますし、出てくるのは多分二、三トンぐらいの最終廃棄物なので、自動車ごみとあるいは家電ごみと比べれば、量的にはそれほど心配することはないですし、技術は全部確立されていますので、そこはそう心配されることはないかと思います。 Angry: 0.346 Disgust: 0.287 Fear: 0.536 Happy: 0.660 Sad: 0.471 Surprise: 0.540
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01:43:33 ~ 01:43:48 岸真紀子君
ありがとうございます。やっぱりそのごみの問題が結構大きなテーマとなっているので、大分解消できる、リサイクルが大事だということで、分かりました。済みません、奈良林参考人にも聞きたかったんですが、時間となりましたので、質問を終わります。ありがとうございました。 Angry: 0.297 Disgust: 0.249 Fear: 0.348 Happy: 0.746 Sad: 0.588 Surprise: 0.505
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01:44:00 ~ 01:45:02 杉久武君
本日は、石川参考人、奈良林参考人、飯田参考人、貴重な御意見を賜りまして、大変にありがとうございます。お三方の今日先生方から、電力における再生可能エネルギー、また原子力に含めた様々な御意見をいただいたところでございます。電力は、当然、国民生活、産業にとって欠かせないものでありまして、やはりこの安定供給というところは、どういうチャレンジをしていく中でもしっかりと担保をしていかなきゃいけないところだというふうに思っております。同じテーマで、私、よく他の参考人質疑等でもお伺いをしているところではあるんですけれども、やはりこの量と、電気においてはやはり必要な量を良質でかつ低コストで提供していくということが私は重要なポイントではないかというふうに思っております。 Angry: 0.242 Disgust: 0.161 Fear: 0.428 Happy: 0.762 Sad: 0.518 Surprise: 0.618
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01:45:02 ~ 01:46:06 杉久武君
私も議員になりましてから様々各地の原子力や火力を含めた、水力も含めてですね、発電所、視察にも回らせていただいて、各現場の状況も見てまいりました。そういった中で、中長期的には恐らく再生可能エネルギーに電源構成の比率を上げていくという大きな流れは恐らくもうそういう流れになっていくのかなとは思うんですが、技術的なこの発展等も含めていろいろな、やっぱりそのスピード感が多分いろんな考え方によって違うんじゃないかなというふうに思います。同じ質問をお三方の先生に御質問させていただこうと思うんですが、今現状の日本の電力の市場においてはやはり再エネが増えてきているとはいえ、やはりその需給のバランスを確保をしていく、あとは周波数を安定させる。 Angry: 0.286 Disgust: 0.219 Fear: 0.487 Happy: 0.706 Sad: 0.457 Surprise: 0.567
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01:46:06 ~ 01:47:36 杉久武君
特に日本は東西で周波数帯が変わるわけで、特殊な構造、また縦に長い土地の構造をしておりますので、広域による電気の融通というのもやはり大陸と比べると難しさがあるんじゃないかなというように思っております。そういった中で、今、出力調整の役割を担っている安定化の主要なプレーヤーが、原子力が今これだけ稼働していない状況の中で火力が担っているというふうに理解をしておりますが、一方で、カーボンニュートラル、脱炭素という中で、やっぱり火力発電に対しての厳しい意見も増えているというのが現状だというように思っております。そういった中で、この中長期的な流れの中で、恐らく石川参考人、奈良林参考人は原子力の在り方というものについて肯定的な御意見をお持ちなのかなと思うんですけれども、また、逆に飯田参考人はそこで再エネの可能性という形で御意見をお持ちなのかなと思うんですが、やはりその電気の質をしっかりと担保をしていくという過程の中で、これから我が国のエネルギー、特にこの土地柄や周波数の特殊性を踏まえて、越えていかなきゃいけない進むべき道みたいなものを是非御教示いただければというふうに思います。 Angry: 0.273 Disgust: 0.287 Fear: 0.594 Happy: 0.607 Sad: 0.395 Surprise: 0.599
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01:47:38 ~ 01:48:05 参考人(石川和男君)
杉先生、御質問ありがとうございます。原子力が止まっちゃっていて、どうしてもそこの部分のベース電源、ベースロード電源というのは、水力とそれから原子力で担っていた部分は、当然これは火力、石炭火力に頼らざるを得ないと、それから一部LNGですね。ということで、確かに水力あるいは火力という、原子力もそうですが、安定電源と言われて、電気の質という御質問はそこに趣旨がおありなのかなと思います。 Angry: 0.216 Disgust: 0.229 Fear: 0.488 Happy: 0.751 Sad: 0.440 Surprise: 0.641
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01:48:05 ~ 01:49:05 参考人(石川和男君)
一方で、太陽光、風力というのは、現在の技術、現在我々が市場でそういった電気を使うときの技術ではまだ不安定さはこれは免れないと。しかし、これは長期的に考えますと、この流れも私は止められないと思いますが、蓄電池ですね、電気をためるというやつ、それから、電気という形以外で、例えば水素のような形でためる蓄エネというものがコスト合理的な範囲でできるようになる時代が必ず来ると思うので、そのときには、今は風力、太陽光は不安定性ということで大分そこがマイナス評価なのでありますが、逆に、そこでためるということができれば、私も問題提起申しましたけれども、今九州電力で行われているような出力制御というあんなもったいないことはせずに済むという時代が来れば、これは安定電源の一つとして太陽や風力、そういったものも評価が出てくると思いますが、それまでの期間、それがいつになるのかというのは、私、正直、五年後、十年後というのはなかなか難しいだろうと思っております。 Angry: 0.162 Disgust: 0.110 Fear: 0.633 Happy: 0.599 Sad: 0.502 Surprise: 0.733
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01:49:05 ~ 01:50:25 参考人(石川和男君)
やはり電源というのは、ここにこういう発電源があって、これがこのぐらいの規模でこういうふうに供給できるので、だから安定供給できるんですよと、そのときのコストは大体、まあ多少のぶれはあるにしてもこのぐらいですよということが分かっていて、それで初めて電力市場というものは安定するものだというふうに私は考えておりますので、短期的な点におきましては、そういう電気をためる、エネルギーをためるということの技術投資を行うためにも、今ある、さっきこやり先生からも御質問あったんですけど、既設の原子力というものを早くこれは動かしていただいて、それは電気は安いんですね、ですから、そこの利益で、上がりでもって再エネ、まあここには再エネ投資としか書いていませんけど、新エネ投資でもいいと思うんです、蓄電投資でもいいと思うんですが、そういう研究開発にお金をぐるっと回すということを早く私はやり始めていただきたいということと、火力については確かにカーボンニュートラルという流れがありますけれども、それについては、例えばアンモニアと混焼するとか、あるいは、火力の事業者に対しては、再生エネルギーとかそういったものとのパッケージで相殺するというか、化石燃料を出している分だけこちらでノンCO2の電源を持っているということで、合わせてパッケージでもって、脱炭素というよりかは、最初のうちは低炭素、この路線でもって進めていくというのが、これが私は政策の役割であろうというふうに、かように考えております。 Angry: 0.217 Disgust: 0.095 Fear: 0.570 Happy: 0.715 Sad: 0.184 Surprise: 0.846
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01:50:28 ~ 01:51:09 参考人(奈良林直君)
奈良林です。今非常にいい御質問をしていただいたというふうに思います。この電力の安定供給ですね。実は、火力発電所、原子力発電所には大きな蒸気タービンがございます。実は、この蒸気タービンの回転エネルギー、イナーシャといいますが、その回転エネルギーが実は負荷変動を非常に吸収して安定化させています。全ての五十ヘルツ、六十ヘルツの蒸気タービンは、ちょうど時計の秒針のように、全部回転の、回転数のみならずその位相までぴったり一致して、まるで歯車でつながっているように回転しております。 Angry: 0.395 Disgust: 0.258 Fear: 0.465 Happy: 0.682 Sad: 0.402 Surprise: 0.609
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01:51:09 ~ 01:52:04 参考人(奈良林直君)
これによって電気が安定化しています。今、これから脱炭素で石炭駄目、原子力もなかなか増えないとなると、系統が非常に不安定になります。一番分かりやすい例が、北海道の胆振東部の地震に伴って苫東厚真の火力発電所が落ちて、あのとき実は風車が回っていたんですけれども、その周波数が保てなくなったためにいきなりその系統から離脱してしまったという、それで大停電に至って相当な経済損失が生じました。やはり、今ちょうど、例えば太陽光ですと原子力発電所のそばに結構その立地がされています。そうすると、原子力発電所をハブにしてそれに太陽光を接続すると、そこから大需要地までは送電線がございますので、そんなにそのコストを上げないでも送電ができて、しかも系統の安定化ができます。 Angry: 0.359 Disgust: 0.255 Fear: 0.633 Happy: 0.467 Sad: 0.410 Surprise: 0.656
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01:52:04 ~ 01:53:01 参考人(奈良林直君)
ですから、イナーシャを持った大きな蒸気タービンを回している原子力、火力というのは実は電力の安定供給にとって極めて重要でございます。それから、非常に十五分、三十分、数時間といったオーダーで上がり下がりする太陽光あるいは風力に対しては、やはり火力のみならず原子力も負荷追従に対応すると、そういう機能を持たせる。今まではずっと一〇〇%で動いていましたけれども、それを太陽光が増えたら少し減らす、あるいは太陽光が減ってしまったら出力を上げる、こういう機能を持たせた原子力発電所の開発をしっかりやるということも、これは二〇三〇年以降の再エネがどんどん増えてきたときに我が国の電力系統を安定化する上で、しかも二酸化炭素を減らしていくと、そういう中で非常に重要な技術になってくると思います。 Angry: 0.370 Disgust: 0.271 Fear: 0.536 Happy: 0.595 Sad: 0.355 Surprise: 0.642
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01:53:01 ~ 01:53:41 参考人(奈良林直君)
その中で今注目されているのがSMRというのがございまして、これは小型ですので負荷追従が非常にしやすいとか、それから万一の事故も自分で自ら冷やしてしまうという機能を持たせていますので、そういう面で、安定、安全ですね、そういった両方を満たす電源として位置付けられるかと思います。その機能を既存の大型炉にもやはり反映する必要があると思います。ですから、そういう原子力発電所の安全性をきちっと確保しながら電力の安定供給もしていくというのが原子力の役割だというふうに考えております。以上でございます。 Angry: 0.507 Disgust: 0.364 Fear: 0.508 Happy: 0.599 Sad: 0.366 Surprise: 0.520
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01:53:41 ~ 01:54:39 参考人(飯田哲也君)
御質問ありがとうございます。安定供給は非常に重要だと私も思いますが、そのときに、電気の話は非常にまず難しいと。それから、いろんな定義、定義というか、安定供給でも避けなきゃいけないのはまず停電、もっと避けなきゃいけないのはもちろん日本全体がエネルギー危機になることですが、それはちょっとおいておいて、電気の話でいうと停電は避けなきゃいけないし、さらに、もうちょっと今度時間軸が短いのは、需給のバランスが崩れて停電に至るわけですが、もうちょっとそれの短周期というか短い時間では周波数変動があるという、その時間軸の中でもまず停電は避けたいということで、実は、太陽光と風力は自然変動するんですけれどもこれは不安定ではないというのが世界の今共通認識になっている。 Angry: 0.371 Disgust: 0.289 Fear: 0.551 Happy: 0.492 Sad: 0.470 Surprise: 0.538
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01:54:39 ~ 01:55:16 参考人(飯田哲也君)
というのは、数が極めて多いので、多少トラブルがあってもそれによって何か大きな影響はないと、全体の中のごく僅か。逆に、ちょっと私の認識違うんですが、今、奈良林参考人がおっしゃった北海道ブラックアウトは、根源的な理由は、あそこ一か所が、夜中の二時、三時、三時だったかな、三基の需要の六割を石炭火力が賄っていて、それが相次いで止まって、それがドミノ倒しのようになってブラックアウトになったので、集中巨大電源の方が実は突如止まると不安定です。 Angry: 0.253 Disgust: 0.316 Fear: 0.680 Happy: 0.475 Sad: 0.449 Surprise: 0.645
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01:55:16 ~ 01:56:12 参考人(飯田哲也君)
もう一つ言うと、これも奈良林参考人の資料にありましたが、昨年、一昨年からの電力高騰の一番の原因は、関西電力大飯原発の予定していた再稼働が二か月遅れて、その結果として慌てて天然ガスを関西電力が調達したために市場の玉がなくなったので高騰したのが真相だと我々としては分析しておりますので、あれは太陽光が減ったとかそんな話は全く関係なくて、結局、やはり原子力というインパクトの大きいものが計画外で止まるとか計画外で動かないといったことが非常に安定供給には悪影響を及ぼすということは申し上げておきたいと思います。その上で、例えば、デンマークというのは今世界で最も再生可能エネルギー、特に風力発電の比率が高い国ですが、世界で最も停電比率が低い。 Angry: 0.481 Disgust: 0.262 Fear: 0.591 Happy: 0.389 Sad: 0.338 Surprise: 0.599
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01:56:12 ~ 01:57:13 参考人(飯田哲也君)
日本の三分の一ぐらいです。ドイツも日本の三分の二ぐらいの停電比率、停電時間なので、実は再生可能エネルギーの変動に対して停電を防止、抑止、停電というか、停電を防止するというのは実は再生可能エネルギーと余り関係ないというか、むしろそれをきちんと柔軟性を徹底すれば抑止できると。もう一つ、蓄電池ですね。火力発電よりも、今日の資料の、後で見ていただければ、二十八ページ目にオーストラリア・南オーストラリア州の例を付けていますが、これは、二〇一六年に北海道と同じような全州ブラックアウトが起きた後、テスラの超巨大バッテリー、これが世界の巨大バッテリーの出発点と言われていますが、を入れて、その後、周波数調整は全てこの蓄電池がその州は行った結果、何回かあわや停電という周波数変動を全てこの蓄電池が吸収したんですね。 Angry: 0.362 Disgust: 0.252 Fear: 0.571 Happy: 0.562 Sad: 0.350 Surprise: 0.670
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01:57:13 ~ 01:58:09 参考人(飯田哲也君)
確かに、昔は回転力があった方が周波数調整できるという前の常識はありましたが、最近米国の国際再生可能エネルギー機関が、蓄電池はデジタルで電力調整するわけですが、このデジタルがあれば全て周波数調整できると、回転力は、イナーシャは要らないというレポートも出しているので、実はもう火力発電は早急にリタイアしていただいても周波数調整の、関しては、水力は一方で回転力ありますから、特に問題はないというふうに考えております。それから、広域融通に関しては、九州電力は非常に頑張って中国にすごく電力を送っています。これも詳細を、二十五ページか、付けておりますが、ただ、これも、電源開発の火力発電、長崎にある火力発電が常時半分以上埋めているので、それを止めてしまえばもっともっと九州からピークのときに広域融通できるので。 Angry: 0.314 Disgust: 0.134 Fear: 0.497 Happy: 0.642 Sad: 0.361 Surprise: 0.747
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01:58:09 ~ 01:58:35 参考人(飯田哲也君)
あと、原子力をもっと減らしてしまえばやはり九州も再エネをもっともっと大量に導入できますから、いかに巨大電源でいわゆる安定というのは、フラットな、融通の利かない原発と融通の利きにくい石炭火力があることが再エネ導入を邪魔しているかというのは、九州を見ればはっきりしております。以上です。 Angry: 0.709 Disgust: 0.329 Fear: 0.366 Happy: 0.594 Sad: 0.373 Surprise: 0.448
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Angry: 0.531 Disgust: 0.491 Fear: 0.369 Happy: 0.607 Sad: 0.590 Surprise: 0.357
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01:58:42 ~ 01:59:18 舟山康江君
国民民主党の舟山でございます。今日は、大変、まあ面白いと言ったらあれですけれども、様々な側面からの御意見いただきまして、本当にありがとうございました。再エネに関しては、お三人とも別に否定はしていないというところだと思いますけれども、安定性の面とかコストの面で全て賄い切れないんではないかという御意見がお二人だったのかなと、石川参考人、奈良林参考人だったのかなと思っております。 Angry: 0.405 Disgust: 0.329 Fear: 0.442 Happy: 0.663 Sad: 0.429 Surprise: 0.488
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01:59:18 ~ 02:00:04 舟山康江君
そういう中で、今の杉議員の質問のお答えにもありましたけれども、再エネは不安定で高コストだと、そういった指摘に対して、デジタルの面で不安定さはかなり軽減されるというようなお話がありました。ただ一方で、私も再エネ推進の意見を持っているんですけれども、一方で、原料調達、やはり鉱物資源をたくさん使う、こういった問題をどう解決していくのか、送配電の問題、あとは環境との調和、場所の設定、様々な課題というんでしょうか、トータルとして本当にコスト面でどうなのか、トータルとして環境負荷が一体どうなのかという、こういったやはり面も否定できないのかなと思っています。 Angry: 0.331 Disgust: 0.316 Fear: 0.572 Happy: 0.581 Sad: 0.478 Surprise: 0.484
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02:00:04 ~ 02:00:26 舟山康江君
その点で、再エネに対する否定的ないろんな意見に対して、いや、そうじゃないと、トータルとしてもいいんだというような御意見があればいただきたいと思います。あっ、ごめんなさい、飯田参考人にお願いします。 Angry: 0.410 Disgust: 0.268 Fear: 0.454 Happy: 0.581 Sad: 0.520 Surprise: 0.487
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02:00:26 ~ 02:01:28 参考人(飯田哲也君)
御質問ありがとうございます。確かに、負の面、舟山議員の山形でも何か超巨大な、山を潰すようなソーラーの話も伺っていて、私もそういうのは本当に心を痛めております。ただ、トータルで再エネにすべきだという話では、やはりあくまで、原子力も結局はウランという地下の資源、化石燃料はもっと地下の資源に、しかも枯渇性の資源に依存をするエネルギーから、その装置、一旦太陽光と風力を入れてしまえば、それを三十年使おうか、四十年でほとんどはリサイクルできますから、もちろん増やしていかなきゃいけないんですけれども、ただその素材は非常に膨大にシリコンも含めてありますので、それをちゃんと導入していくことによってほぼ無尽蔵、無限かつクリーンな太陽エネルギー文明に変わっていくんだと。 Angry: 0.262 Disgust: 0.230 Fear: 0.397 Happy: 0.649 Sad: 0.581 Surprise: 0.568
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02:01:28 ~ 02:02:08 参考人(飯田哲也君)
そして、今となっては日本はまだちょっと追い付いていないんですが、ただ二〇三〇年では経産省の試算でも日本でも太陽光が一番安くなると言っていますが、もう世界的には太陽光と風力が一番安い。安くてクリーンで純国産で、しかもほぼ無限、無尽蔵のエネルギーに転換をできる今機会を我々は手にしているというのがまず最大のメリットで、その最大のメリットを生かすために、例えば自然破壊であるとかそのリサイクルであるとか、様々な負の部分をどう埋めていくのかは、これが人間の知恵なのかなというふうに思います。 Angry: 0.269 Disgust: 0.281 Fear: 0.548 Happy: 0.613 Sad: 0.438 Surprise: 0.655
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02:02:08 ~ 02:03:01 参考人(飯田哲也君)
それから、日本の多分太陽光だけでいっても、日本の太陽光で電力を賄うには、これもポテンシャルを三十ページに入れていますが、日本の土地の面積の大体二から三%で十分です。建築物と、それから不用な、例えば汚染した土地であるとか、そういったところを優先的にまず使い、我々が推進していくのは農地、農地でも美しい田畑は潰す必要は全くなくて、生産性の低い農地に、しかも、できれば立体的に、下では農業をやり、上ではソーラーをする。あるいは、最近ドイツとかで広がってきているのは、柵型の、縦に置いた柵型のフェンスのような太陽光でも九五%ぐらい発電量があるんですね、通常の置くより。 Angry: 0.379 Disgust: 0.241 Fear: 0.508 Happy: 0.663 Sad: 0.299 Surprise: 0.669
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02:03:01 ~ 02:04:01 参考人(飯田哲也君)
そういった形で牧場のフェンス、農地のフェンスにするとか、ありとあらゆるところで、でも、せいぜい日本の土地でも二%から三%。あと、この環境省のポテンシャル調査に入っていないのは海の上です。今、台湾でも、それからシンガポール、中国でも最近できましたが、洋上太陽光というのが急速に広がっていて、それも、例えば日本でいうと、カキいかだとかこうあって、その周辺にくっつけるとかですね。それもやっぱり漁業と共存する、景観と共存するような形で海の太陽光、既に水上太陽光は日本で三百か所ぐらいありますので、そういったところに広げていくことによって、その負の部分を抑制しながら全体としてトータルのメリット。そうすると、日本の、日本だけじゃなくて、世界中の化石燃料の輸出入が一気に減っていくんですね。そうすると、世界の海運の三割か四割が実は化石燃料の輸入なんです。 Angry: 0.376 Disgust: 0.234 Fear: 0.502 Happy: 0.628 Sad: 0.410 Surprise: 0.649
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02:04:01 ~ 02:04:52 参考人(飯田哲也君)
それがもしなくなるとすると、海運も非常に今それもまたCO2フリーにしなきゃいけないんですが、非常にメリットがありますし、それから日本のGDPも、化石燃料、まあ年によって違いますが、四%から五%マイナスですね、輸入というのはダイレクトにマイナスなので、それはすぐダイレクトにプラスになりますから、やっぱりそういった形のマクロで見て明らかにプラスなもの、しかも人類史的にプラスなものを日々の我々のその政治と行政と民間の知恵を合わせてどうウイン・ウインにしていくのかといったところで、その土地利用、それから地域の合意形成を、あるいは地域のできれば所有、参加型にしていくということが非常に重要かというふうに思います。 Angry: 0.329 Disgust: 0.280 Fear: 0.564 Happy: 0.602 Sad: 0.396 Surprise: 0.532
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02:04:52 ~ 02:05:15 舟山康江君
ありがとうございました。続きまして、原発について、ここも意見が分かれていたのかなと思うんですけれども、飯田参考人の資料では、原発は建設コストそのものもかなり高いんだというようなお話がありましたけれども、前段、石川参考人、奈良林参考人は原発の方が低コストのようなお話をされておられました。 Angry: 0.521 Disgust: 0.321 Fear: 0.317 Happy: 0.672 Sad: 0.510 Surprise: 0.413
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02:05:15 ~ 02:06:00 舟山康江君
ここに対して、実際原発の優位性がどこにあるのか。それから、先ほど岸委員からも質問ありましたけれども、私も、やはりコストの問題、安全性の問題、そして何よりもそのごみの処分、最終的な核廃棄物ですね、廃棄物の処分場所の今文献調査始まっていますけれども、まだその処分方法がない中でごみだけをため続けることに対するやっぱり懸念もあるのかなと思いますので、そういった点、トータルを含めて原発のその問題をどう解決していくのか、ちょっと時間がないので、どうしようかな、じゃ、お一人ずつ聞いちゃってもいいですか。 Angry: 0.589 Disgust: 0.254 Fear: 0.514 Happy: 0.370 Sad: 0.484 Surprise: 0.502
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02:06:15 ~ 02:07:02 参考人(石川和男君)
一分でお答えいたします。私の資料にありますのは、まず既設の原子力について、これに対して安いということ。それから、経産省も発電原価ということで太陽光、風力、原子力、火力、いろんな試算を出しておりますが、私はあれ余り信じておりません。あれはあるモデルケースの理想的なケースでありますので、原子力が安いとか、火力が安いとか、風力が高いとか、太陽光が安いとかというのは、それはあくまでもモデルケースの話でありまして、実際にはそれぞれが市場に出るときの価格で決まるものというふうに考えております。それから、核廃棄物につきましては、これについてはもう世界共通なんでありますけれども、あれ急に捨てられないんですね。三十年から五十年間熱いのだから空冷しとかなきゃいけないというんで。日本の場合には恐らく今北海道で二地域やっておりますけれども、竣工は、今調査やって、概要調査やって、いろんなことやって、まあどんなに早くても私は三十年ぐらい先であると。 Angry: 0.378 Disgust: 0.264 Fear: 0.539 Happy: 0.575 Sad: 0.439 Surprise: 0.589
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02:07:02 ~ 02:07:21 参考人(石川和男君)
となると、ちょうど全体の原子力の廃棄物の処理計画に合うということでございますので、私はその点については心配しておりませんし、かつ、そこに捨てる高レベル放射性廃棄物は物すごく安全にシールドされておりますので、私ははっきり言ってそこの横で寝ても怖くないぐらいだというふうに思っております。一分で、ありがとうございました。 Angry: 0.298 Disgust: 0.335 Fear: 0.523 Happy: 0.641 Sad: 0.477 Surprise: 0.441
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02:07:24 ~ 02:08:02 参考人(奈良林直君)
原子力発電所のコストですけど、今、飯田参考人がおっしゃったヨーロッパの例ですね、これは建設工期が長引いたためです。例えば、米国の原子力発電所も、AP1000、これも、投資も二兆円の赤字をしょってしまった。これは建設工期が延びてしまったから。結局、人件費がそこに入ってくるんですね。それを解決するために現在世界的に主流になっているのがSMRで、工場でモジュラー化して建設して現地で簡単に設置できる、こういう建設工期を延ばさない原子炉が現在世界的に今普及の兆しを見せています。 Angry: 0.384 Disgust: 0.289 Fear: 0.588 Happy: 0.514 Sad: 0.389 Surprise: 0.606
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02:08:02 ~ 02:09:07 参考人(奈良林直君)
ですから、一つはそういうことで解決できると思います。それから、高レベル廃棄物のお話は、さっき時間の関係でお話しできなかったんですけど、私の資料の四十七ページにございまして、今再処理をすると十万年の保管期間が八千年ぐらいに短くなります。さらに、高速炉で一番有害な物質を燃焼させることができますので、高速炉を、プルトニウムを増やすんではなくて有害な物質を燃焼させるという目的で使いますと、大体高レベル廃棄物が減りますので、三百年ぐらいの保管で済むようになります。それからあと、核融合炉を使うと、もっと高い中性子を、エネルギーの中性子でこれを消滅することができますので、約百年に短縮できるということですから、石川委員が今おっしゃったようにまだ時間がございますので、こういうSMRの開発を通じて、二〇五〇年とか、そのくらいのときにはしっかりした道筋が私はできるというふうに思いますし、既にスウェーデンとかフィンランドでは地層処分は具体的に今始まろうとしております。 Angry: 0.498 Disgust: 0.382 Fear: 0.428 Happy: 0.636 Sad: 0.333 Surprise: 0.474
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02:09:24 ~ 02:10:05 参考人(飯田哲也君)
まず、SMRに関してはほとんど実は現実性がないというかお話ばかりで、しかも既存の、いいかげん高い既存の大型のヨーロッパでほとんど失敗している原発よりも高いところからスタートをするというので、で、発注もそんなに数がないので、太陽光とか風力はもう何十万、何百万、何千万と発注されるのでどんどん学習効果があるんですが、現実、もう実際のいろんなデータも出ていますが、ほとんどSMRは言わばお話だけで終わるだろうというのが、私の信頼する専門家の世界全体の評価はまずそうだと。 Angry: 0.366 Disgust: 0.456 Fear: 0.667 Happy: 0.381 Sad: 0.379 Surprise: 0.562
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02:10:05 ~ 02:11:13 参考人(飯田哲也君)
核のごみはほとんど、非常にまず日本で捨てるところは難しいだろうということが地層的に考えても技術的にもあるので、実は福島第一原発で津波を浴びた乾式貯蔵キャスクは私が設計した、設計チームに関わったというか、設計の中心人物だったんですが、東電、東芝と一緒に私が原子力をやっていた頃のもので、それの規制基準を私が電中研が行った頃作ったもので、やっぱり乾式貯蔵キャスクで当面その核のごみをどう保存するかということにやはり集中すべきで、再処理とか、プルトニウムとか使う当てのないものはさっさと、核燃料サイクルはやめてしまうべきだと思います。しかも、こんな無責任なものを生み出して捨てるところもなくて、せいぜいその乾式貯蔵で多分二世紀、三世紀って置くしかないんじゃないかと私は思っていますが、そうであるがゆえに、学術会議が提言したとおり、もう核のごみの総量を決めてしまうと。 Angry: 0.644 Disgust: 0.332 Fear: 0.520 Happy: 0.446 Sad: 0.329 Surprise: 0.407
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02:11:13 ~ 02:11:45 参考人(飯田哲也君)
もうこれ以上核のごみは出さない、だけれども、日本国民の責任として、乾式貯蔵でまずは百年、ないし、あるいは何世紀か持ちつつ、何らかの形で、本当に捨てるところ、私自身もアイデアがないですが、最終処分の場所が決まるか決まらないかは本当に世紀を超えて国民の責任として議論をしていきましょうということが、もう本当に日本の国民の責任だというふうに私は思います。 Angry: 0.941 Disgust: 0.237 Fear: 0.293 Happy: 0.269 Sad: 0.346 Surprise: 0.251
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02:12:00 ~ 02:13:27 梅村聡君
三名の皆様のそれぞれの特色というか、そのお立場がしっかり分かったということが非常に興味深かったので、この後、討論会に入っていただいてもいいかなと思うんですが、せっかくの機会ですので、お一人ずつに質問をさせていただきたいと思います。まず、石川参考人にお尋ねしたいと思いますが、日本は三・一一以降、三つの大きな事故の一つを体験したその国だということなんですが、一方で、例えばアメリカも一九七九年にこのスリーマイル島の事故が起こったと。その直後はやはり、これ世論というものもあるかもしれませんが、一時的に、ほかの原発は止めなかったにせよ、稼働率が若干下がったりとか、そういうものを乗り越えて、二〇〇〇年代に入ってからまた原発の稼働率を、もちろんそれは安全性であるとか管理をしっかり確保した上でそういった状況に戻ってきたわけなんですけれども、そこでは、その国民の皆さんとの例えばコミュニケーションですとか、どういう形のそういったコンセンサスを得ながらそういったものを一つ乗り越えてきたのかという、これも私は是非もし知見がございましたらお教えいただきたいと思います。 Angry: 0.339 Disgust: 0.137 Fear: 0.415 Happy: 0.706 Sad: 0.481 Surprise: 0.587
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02:13:27 ~ 02:14:20 参考人(石川和男君)
梅村先生、御質問ありがとうございます。実は私、二〇一七年、トランプさんが大統領になったその年にワシントンに行ってまいりまして、そのときに、日本でいうところの原子力規制委員会ですね、向こうでNRCというんですけど、そこのダイレクター、日本でいうところ恐らく局長とか審議官とかそのクラスだと思うんですけど、その方と随分懇談をさせていただきまして、今御質問にあったこととか、今後のアメリカの原子力についての、例えば期間延ばすだとか、これはいいとか悪いとか、どう判断するのか、いろんな議論をさせてもらったんですが、今のその国民との対話、スリーマイル島事故の後の国民との対話ということについては、これ、日本の報道機関がこれを報道すると、いかにもアメリカとかほかの外国はすばらしいと、日本は何かほとんどやってねえと、全然面白くも何ともねえというような報道が出やすいんだと思うんですよね、どうしても。 Angry: 0.447 Disgust: 0.172 Fear: 0.390 Happy: 0.693 Sad: 0.429 Surprise: 0.511
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02:14:20 ~ 02:15:24 参考人(石川和男君)
なんですが、私がそのダイレクターの方のお話を聞いた、そのアメリカのスリーマイル島以降の国民との対話の方法というのは、今、日本ではNUMOという団体がそういった原子力について、これは廃棄物の方とかですね、それからあとは、その原発のそれぞれ、先ほども先生から御質問ありましたけれども、いろんなその市民レベル、地域レベルでやっている、そういう地道な活動をやっておるということとの違いというのはないというふうに思いましたですね。ですので、やっぱり、それとあと、アメリカのそういう原子力規制委員会の方々、この方は広報担当だったので余計やっぱりそういうことに造詣が深い方だと思うんですけど、日本はこういうことで事故が、福島で事故があって止まっちゃったんですよと、アメリカの克服したものを我々は学びたいんだというふうに言ったら、そのダイレクターは、まあこれは英語で言ったので直訳するとニュアンスがちょっと微妙なんですけれども、要するに時間掛かるよと、これ時間掛かるよという言い方をやっぱりされましたですね。 Angry: 0.340 Disgust: 0.167 Fear: 0.534 Happy: 0.572 Sad: 0.416 Surprise: 0.597
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02:15:24 ~ 02:16:37 参考人(石川和男君)
ヨロンというかセロンというかそういうものというのは、何というか、もう分からないものであると、人の感情なので分からない状態なんだ、だからこれはもう時間を掛けるしかないんだと。そういう中で、まあ日本もアメリカも同じように言論がもう自由過ぎるほど自由な国であって、いろんなことが、好き勝手なことをみんなが言うというお国柄であるという、そういう共通の認識の中で、日本はもうちょっと時間が掛かるんじゃないんですかと言われたのが二〇一七年の、これトランプさんの年だから、のあれで、三月ぐらいだったと思うんですけど、そういうことで、ですから私は、今あるその、原子力について言うとですよ、原子力について言うと、今あるその市民レベルでのそういう活動とか対話とかを続けていくと同時に、エネルギー危機とエネルギーポートフォリオ、電力価格とかそういったことを考えると、まだやはり今ある原子力発電所をきちんと活用して、さっきも言いましたけど、その上がりでもってちゃんと再エネ投資とかそういったものに回すべきだと私は考えておりますので、そういう点でいうと、今以上に、これはもう政治家の方にも是非お願いしたいんですが、そういう音頭を取ってなるべくそういう場をつくっていただければなというふうに、こんなふうに思っております。 Angry: 0.519 Disgust: 0.343 Fear: 0.537 Happy: 0.361 Sad: 0.420 Surprise: 0.532
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02:16:37 ~ 02:17:01 梅村聡君
スリーマイル島でいけば、一九七九年ですから、そこから復活してくるまでって計算したらやっぱり二十年ぐらい掛かっているわけですよね。そうすると、日本も二〇三〇年に向けてそういったものがしっかり伝わるような、それぐらいの粘り強いものがやっぱり私は必要なんじゃないかなと、今のお話も聞かせていただいて思いました。 Angry: 0.319 Disgust: 0.277 Fear: 0.465 Happy: 0.708 Sad: 0.422 Surprise: 0.619
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02:17:01 ~ 02:18:08 梅村聡君
ありがとうございます。そうしたら、次、奈良林参考人にもお伺いをしたいと思いますが、我が党も、この特に原子力発電の技術の問題ですね、これまで、やっぱりそういうものをきちっとロードマップを見せないと、技術者あるいはそういった企業ですよね、そういったものの技術が保てないという、これはもうよく言われていたことなんですが、その若手の方からいえば、新規増設は例えばやらないと、建て替えもないと、ただ廃炉がどんどん増えてくるというような分野だと、最終的に廃炉の分野になってくるわけですね。そういうところが果たして魅力ある研究分野なのか、あるいは進んでみようと思う人たちのそういう分野なのかということは、これ非常に、若干悲観的なことになってくると思うんですが、この辺りはいかがお考えでしょうか。 Angry: 0.316 Disgust: 0.240 Fear: 0.448 Happy: 0.657 Sad: 0.490 Surprise: 0.529
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02:18:08 ~ 02:19:09 参考人(奈良林直君)
奈良林です。今非常に深刻な事態が生じているという、今の御質問が実態としては相当深刻です。今原子力のメーカー、三社とももうやっと生き延びていると、その原子力の分野にですね。優秀な技術者が、例えばある会社ですけれども、原子力の分野から建設工機の分野に今配置換えになっていたとか、優秀な技術者がどんどん辞めているとか、それからいろいろな設備が、研究開発設備が廃棄されていると、十年以上も遊休設備になっちゃっているとか、こういう事態になっています。それから、その大企業に実はたくさんのその下請だとかその孫請とか、そういう言葉が適切かどうか分かりませんけれども、町工場とか中小企業、技術力が非常にあったそういう会社がたくさん、これサプライチェーンといいますが、それがたくさんございました。 Angry: 0.324 Disgust: 0.227 Fear: 0.580 Happy: 0.602 Sad: 0.407 Surprise: 0.638
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02:19:09 ~ 02:20:25 参考人(奈良林直君)
今そういう会社が、例えば旋盤を扱っていた方が亡くなってしまったと、で、これが後継者がいないと。ですから、今までは世界に冠たる日本の技術で原子力発電所を世界に輸出しましょうというところまで来ていたんですが、その実力が今大幅にそがれようとしています。御指摘のように、限りなく原子力を低減していくという政府の方針ですと株主を説得できませんから、その会社は結局原子力にこれから投資しますという世界に入れません。ですから、こういったその原子力の世界の将来のビジョンをしっかりしていただくということが大事です。やはり、今原子力発電所使っていますので、それに対してもちゃんと人材育成を、世代を超えてどんどん次から補充できるようにしておかなきゃいけませんし、やはり今、SMRの話ですけれども、飯田参考人とは私大分意見が違うんですけれども、今、例えばニュースケールというのがありますけど、あれ、研究開発している会社見たら、私が知っている限り、世界のベストの企業で、例えばカナダのスタン・ラボラトリーとかイタリアのシエットとか、世界を牽引するような研究会社に全部試験を委託しています。 Angry: 0.428 Disgust: 0.271 Fear: 0.505 Happy: 0.522 Sad: 0.510 Surprise: 0.511
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02:20:25 ~ 02:21:00 参考人(奈良林直君)
ですから、私はかなりしっかりした開発ができていると思いまして、それに対して世界の投資が集まっていると。大学で今SMRの開発取り組んだのは、そういう新しい未来が感じられるものだと学生がしっかり取り組んでくれます。ですから、SMRとかそういった新しいものにしっかり国としてもサポートしていただくということが、このサプライチェーンの維持とかそれから優秀な人材を確保するということにおいて非常に極めてその重要な今局面にあるというふうに思います。 Angry: 0.426 Disgust: 0.383 Fear: 0.431 Happy: 0.701 Sad: 0.358 Surprise: 0.518
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Angry: 0.604 Disgust: 0.492 Fear: 0.513 Happy: 0.516 Sad: 0.413 Surprise: 0.523
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02:21:04 ~ 02:21:54 梅村聡君
ありがとうございます。時間が来たという紙が回ってきたので、飯田参考人にはちょっと御質問はもうなしなんですが、一言だけ。飯田参考人のこれまでの書かれたものを見ていきますと、やっぱり再エネを例えば広げていくということはこれは誰も反対はしないんだけれども、政策の決定過程、例えば審議会であるとか政府のそういった分野であるとか、やっぱりそこで、利害関係者の調整の場であって、本当の公共性のある決定ができるような舞台ではないんだということが私も非常に共感を覚えましたので、また機会がありましたらディスカッションをさせていただきたいと思います。以上でございます。ありがとうございます。 Angry: 0.443 Disgust: 0.305 Fear: 0.349 Happy: 0.683 Sad: 0.551 Surprise: 0.447
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02:22:00 ~ 02:22:43 山添拓君
参考人の皆さん、今日はありがとうございました。石川参考人と奈良林参考人に伺います。東京電力福島第一原発事故から間もなく十一年です。多くの人がふるさとを追われ、なりわいを失い、帰還困難区域が今も残されています。廃炉の見通しすら立っておりません。ほかの飛行機事故や自動車事故とは異なり、原発事故によって放射性物質が外部に広がればそれを完全に抑えることはできない、空間的、時間的、社会的に限定することが不可能だという、そういう異質の危険を持っていると思います。そのことについてどのようにお考えか、お聞かせ願えますでしょうか。 Angry: 0.537 Disgust: 0.285 Fear: 0.459 Happy: 0.496 Sad: 0.445 Surprise: 0.474
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02:22:45 ~ 02:23:09 参考人(石川和男君)
山添先生、どうも御質問ありがとうございます。福島の事故は原子力事故、放射能漏れということで、これはまさに、ほかの工場の事故でありますとか、航空機、自動車事故とは全く違うものであるというふうに思います。私は、これについては、これはこれで放射能漏れというものを、今回のものを教訓としてこういった事象が起きないような安全対策を講じて、そして前に進んでいくべきものと考えております。 Angry: 0.270 Disgust: 0.226 Fear: 0.521 Happy: 0.645 Sad: 0.420 Surprise: 0.612
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02:23:09 ~ 02:23:36 参考人(石川和男君)
日本の、人類の歴史、産業革命以降ですね、特に、そういったものを考えますと、やはりリスクとメリット、そういうものを勘案しながら、技術の進展、そういったものを仰ぎながらやってきたということからしますと、原子力事故であろうと、火力の爆発事故であろうと、それから航空機事故、それから自動車事故、いろんなそういうアクシデント、リスクというものに対して対応していきながら発展していくべきものであるというふうに私は考えております。以上です。 Angry: 0.578 Disgust: 0.372 Fear: 0.548 Happy: 0.478 Sad: 0.396 Surprise: 0.465
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02:23:39 ~ 02:24:11 参考人(奈良林直君)
福島の事故は、本当に原子力に携わる者として痛恨の極みでございます。一つは、先ほど申し上げたように、規制が、危ないところをあぶり出す、そしてそれを抑え込む規制をやっていなかったと、書類検査をやっていたということ。そしてあと、今、私の資料の三十二ページから三十三ページ、なぜ放射性物質が外へ漏れちゃったか、そして、なぜそれを、ヨーロッパで設置されていたフィルターベントを設置していなかったか。 Angry: 0.549 Disgust: 0.244 Fear: 0.664 Happy: 0.219 Sad: 0.440 Surprise: 0.574
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02:24:11 ~ 02:25:12 参考人(奈良林直君)
これは原子力安全委員会が、平成十七年かな、フィルターベントの設置を強く望むという声明を出しているんです。それを今度は、規制側の原子力安全・保安院、それから電力会社がそれに従わなかった。なぜかというと、反対派の方々は、そのフィルターベントを付けろと言うと、じゃ、事故を起こすんだなと、で、この電力会社の人は、いや、事故は起こしませんから付けませんと、こうなってしまった。これが安全神話なんです。私も講演会で同じ質問を、原子力に対して慎重な立場を取る方々からそういう質問を受けております。ですから、私は、不幸の原因というのは、原子力を進めるか止めるかを二項対立にしてしまって、本来、原子力発電所の安全性をいかに高めるかという議論がなされていなかったということに私は根本的な問題があると思います。 Angry: 0.536 Disgust: 0.278 Fear: 0.531 Happy: 0.476 Sad: 0.408 Surprise: 0.556
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02:25:12 ~ 02:26:03 参考人(奈良林直君)
福島の事故の後は、今、フィルターベントは全国の発電所に設置されています。ですから、万一の事故、万々が一の事故に遭っても、防潮堤だとか注水ポンプとかたくさん付けています。それも前段否定といいまして、深層防護の観点では、それが作動しなかったことも考えてくださいということになるとフィルターベントを設置すると、そして、フィルターベントによって放射性物質をこし取って、地元の汚染が生じないようにするという対策が既に日本の発電所で取られているということがほとんどの国民に伝わっていないんですね。ですから、そういう安全対策が取られた上での再稼働が今実施されていますし、それから、加圧水型原子炉では特定事故重大対処施設の中にそういったフィルターベントを組み込まれていると。 Angry: 0.464 Disgust: 0.307 Fear: 0.603 Happy: 0.455 Sad: 0.361 Surprise: 0.577
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02:26:03 ~ 02:27:01 参考人(奈良林直君)
一応、原子力規制委員会のホームページには特定重大事故対処施設はどういうものを備えなさいというポンチ絵が書いてありますが、その中にフィルターベントも入っています。ですから、これ機微事項で、テロ対策は機微事項で詳しいことがお話しできないということで、余りマスコミに話題になっていないんだと思うんですが、既に日本の原子力発電所は、事故を万一起こしたとしても放射性物質をまき散らさない、もう二度とそんなことはしないという固い決意の下にフィルターベントが設置されているということでございますし、これは先ほど御指摘がありました日本機械学会のフィルターベントワーキンググループというのを組織しまして、何十人もの委員の方とディスカッションをして、そういったスペックを決めて、日本の発電所に世界で初めて小児甲状腺がんの原因物質である有機ヨウ素も取れるフィルターを追加したというのが我が国の原子力発電所でございます。 Angry: 0.699 Disgust: 0.293 Fear: 0.464 Happy: 0.499 Sad: 0.237 Surprise: 0.476
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02:27:01 ~ 02:27:48 参考人(奈良林直君)
それだけの対策を取っているということを是非御理解いただくとともに、先ほど委員の先生から御意見がございましたが、これを国民の皆様にしっかりお話しできる、説明できる場を何とか設けていただきたいというふうに思います。私一人だけではとても足りませんので、何百人、何千人、いろんなところで、先ほどの東海村の例も非常に参考になりました。原子力発電所を反対、推進とそういう立場ではなくて、いかに我が国の産業を強化する、そして国民の命を守るか、経済を守るか、そういう観点でのディスカッションは非常に大事だというふうに思います。以上でございます。 Angry: 0.474 Disgust: 0.273 Fear: 0.413 Happy: 0.665 Sad: 0.432 Surprise: 0.512
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02:28:01 ~ 02:29:13 山添拓君
脱炭素化については、大きな社会経済システムの転換が必要となります。特に日本を中心に、まあ日本だけではありませんが、世界的にも九〇年代以降、新自由主義的な政治の下で、目先の利益を拡大する、あるいは株主利益を最大化する、それを目指す余りに省エネや再エネのような中長期的な投資よりも短期的な利益を確保する、そういう要求に追われて、金融投機やリストラによるコストの削減が進められてきました。今求められている気候危機の打開というのは、格差と貧困を正すことと一体に行われるべきだと私たち考えます。社会経済システムのこうした移行に際して、目先の利益さえ上がればよいと、そういう在り方を正して、石炭火力利益共同体あるいは原発利益共同体、そういう呼び方もされてきましたが、そういうこれまでの既存の利益に固執する、そういう抵抗を排除していくことは不可欠だと思うんです。 Angry: 0.633 Disgust: 0.402 Fear: 0.533 Happy: 0.420 Sad: 0.383 Surprise: 0.425
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02:29:21 ~ 02:30:27 参考人(飯田哲也君)
御質問ありがとうございます。まさにおっしゃるとおり、グローバル的には確かに、一九九〇年代、私スウェーデンにいて、ちょうどその再エネ普及政策のディスカッションがあって、日本よりも民主主義的には、何というか、進んでいるというか、とはいってもEUの事務局はかなり新自由主義的で、再エネの普及策としてもクレジット取引というイギリスが進めていた方策を支持していて、一方で、大陸、特にドイツを中心に固定価格買取り制度がいいんだという、やっぱりEUでもそういうイデオロギー的なバトルがあって、結果として、各国自由にやれということになった結果、二〇〇〇年代に固定価格の方が圧倒的にメリットがあったので、雪崩を打って、RPS、クレジットクオータ制を導入したところはどんどんどんどん変わっていったという歴史を今思い出しました。 Angry: 0.214 Disgust: 0.254 Fear: 0.387 Happy: 0.830 Sad: 0.486 Surprise: 0.585
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02:30:27 ~ 02:31:07 参考人(飯田哲也君)
そういった中で、特に固定価格買取り制度が、ドイツが同時にやったのが、やっぱり地域に根差した形のエネルギー協同組合であるとか、あとシュタットベルケ的なエネルギーの自治みたいなものが非常に進んだんですが、この十年間に来て、またそれが、これまでの固定価格買取り制度から入札制度、さらにフィード・イン・プレミアムという非常にだんだん複雑な制度になってきた結果、エネルギー協同組合的なものが物すごく激減をしてきました。 Angry: 0.163 Disgust: 0.271 Fear: 0.728 Happy: 0.373 Sad: 0.452 Surprise: 0.745
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02:31:07 ~ 02:32:19 参考人(飯田哲也君)
そこは、本当にいわゆる非常に大きなイデオロギーとしての新自由主義ともうちょっとコモンズ的なものが制度論に下りてきて、そういった違いになってきていて、で、日本の場合、経済産業省とその周辺の学者の方々はもうちょっと、何というか、素朴な新自由主義の方が多くて、だから、固定価格買取り制度は最初まさに政治的なイニシアティブで導入されて、まあ幾つか制度失敗がありましたが、その後価格が上がったということで強引に入札を入れて、我々地域の御当地参加型のエネルギーをサポートしていますが、そういったところはほとんど今参加できなくなってきています。そういった形で、これからもやはり太陽光と風力を中心に再エネを圧倒的に増やしていく必要があるんですが、やっぱりその中心はやっぱり地域の人たちの、しかも参加型であるべきで、それを軸にした制度設計をきめ細かくやっていくと、土地の利用も含め。 Angry: 0.385 Disgust: 0.170 Fear: 0.422 Happy: 0.680 Sad: 0.391 Surprise: 0.595
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02:32:19 ~ 02:33:17 参考人(飯田哲也君)
それから、環境アセスメントもほとんど形骸化していて、風力も太陽光も環境アセスは入ったんですが、あれはもう完全に事業者と県とが勝手にやるようなところがあって、環境省がやるところがあって、やっぱり戦略的環境アセスで、撤退もあり得る事業者だけと、事業者と行政だけではなく、やっぱり住民参加。あと、デンマークなんかは風力とか、まあ太陽光は少ないですけれども、地域の人たちが資本金の一五%を出すという法律が例えばあるわけですね。そういった、やはり地域の人たちが再エネを、やっぱり土地も景観も全て地域の資源なので、しかもそれは大事なコモンズですから、それを前提としつつ普及を促していく制度をやっぱり丁寧につくっていくということが求められているんではないかというふうに考えております。 Angry: 0.369 Disgust: 0.269 Fear: 0.492 Happy: 0.671 Sad: 0.442 Surprise: 0.549
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02:33:26 ~ 02:34:09 塩村あやか君
立憲民主党の塩村です。参考人の皆さん、今日は本当に興味深いお話をありがとうございました。お話を聞いていて、恐らく石川参考人と奈良林参考人は原発について肯定的な立場で、石川参考人については今あるものを使うことについてはコストも考えればメリットはあるでしょうという考え方だったというふうに思います。奈良林参考人については新設も提案をされるというふうに私は受け止めました。対して、飯田参考人はそういう立場ではなくて、そこに立ち止まるのではなくて、むしろ世界は動いているのだからそちらの可能性を日本も探っていくべきだというふうに私は今日受け止めさせていただきました。 Angry: 0.363 Disgust: 0.270 Fear: 0.421 Happy: 0.684 Sad: 0.481 Surprise: 0.529
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02:34:09 ~ 02:34:44 塩村あやか君
そこで、今日のテーマなんですが、安定供給なんですね。ですので、三人の参考人の皆様に質問したいというふうに思います。原発とか小型原発というものは電力の安定供給になるのかと、それは再エネと比較してどうなのかというお考えを聞かせていただけたらというふうに思っております。はい。 Angry: 0.437 Disgust: 0.355 Fear: 0.409 Happy: 0.653 Sad: 0.498 Surprise: 0.479
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02:34:46 ~ 02:36:06 参考人(石川和男君)
塩村先生、質問ありがとうございます。確認ですが、SMRとか新しいものとの再エネとの比較という、そういう御趣旨でございますか。はい。SMRとかそういった新しいもの、総理のこの間の所信表明では、革新原子力、革新原子炉ですかね、そういった言葉を使われておりましたけど、それがいつ実用化されるか、まあ私は十年ぐらい先だと思いますが、その時点において再生エネルギーが安定性を持つのは、先ほどの御質問に対する私の答弁でも申しましたけれども、太陽光、風力について言いますと、どうしても天候変動性があるということで、それまでの間、そういう電気をためる、あるいは飯田さんが先ほどおっしゃったような、そういう技術的なものがどこまで普及しているかによってその時点におけるSMRと太陽光、風力との安定性の比較がなされるべきだというふうに思っておりまして、少なくとも現時点におきましてはそういった技術がまだ実用化されていないと、ないしは一部実用化されていてもコストの関係でなかなか普及しないということであるならば、それはやはり原子力あるいは火力が、当然そこに物があるわけですので、そこに資源があってそれを人為的な操作によって電気に変えるという、こういう行為が行われるので、これについては、自然の天候変動に頼らざるを得ない太陽光、風力よりもはるかに安定性という意味では優位に立つというふうに考えております。 Angry: 0.346 Disgust: 0.310 Fear: 0.366 Happy: 0.799 Sad: 0.449 Surprise: 0.510
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02:36:06 ~ 02:36:46 参考人(石川和男君)
あくまでもその時点において、今不安定とされている太陽光や風力が技術的側面で安定化するということ、これが私は望ましいと思いますけれども、それが果たしてSMRとかそういった新増設が日本で行われるときまでにどこまで行っているかというところによるかと思います。現時点においては、安定性という意味では原子力、火力が当然優位といいますか、それは天候変動の太陽光、風力とは明らかに違うと。ただし、将来においては、技術がどこまで行くかと、それによるかと思います。 Angry: 0.283 Disgust: 0.230 Fear: 0.554 Happy: 0.684 Sad: 0.391 Surprise: 0.650
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02:36:46 ~ 02:37:06 参考人(奈良林直君)
まず、米国の事例をちょっと御紹介したいと思いますけれども、米国は、先ほどNRCの、原子力規制委員会の話がございましたけれども、ROP、原子炉監督制度というのを取り入れました。そして、各発電所の通信簿ですね、採点したリストを全部公開するようにしました。 Angry: 0.398 Disgust: 0.219 Fear: 0.541 Happy: 0.720 Sad: 0.278 Surprise: 0.589
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02:37:06 ~ 02:38:07 参考人(奈良林直君)
これは経営者にとって一番大変なことです。各発電所が全部全米でランキングされて、成績のいい発電所、トラブルがたくさん出ている発電所、これが全部公開されますと、それは米国において株価に影響します。ですから、米国は、このROPの制度、原子炉監督制度を導入することによって、全米の発電所が、経営者が真剣に原子力発電所の安全性を向上、トラブルを減らすというところにかじを切りました。そして、設備利用率が六〇%台まで落ちていたんですが、現在は米国では九〇%を超える設備利用率になっています。原子力発電所の基数を増やさなくても、運転期間を延ばすこと、それから出力を上げる、そういうことをやって、何とか最近まで原子力、アメリカのその原子力というのがしっかりこの系統に電気を供給しているということができました。 Angry: 0.482 Disgust: 0.284 Fear: 0.582 Happy: 0.513 Sad: 0.354 Surprise: 0.561
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02:38:07 ~ 02:39:21 参考人(奈良林直君)
ですから、まずは日本もそういったことを取ると、再稼働に当たってそういうことをやるということと、それからもう一つは、イギリスに輸出しようとしていた原発がございます。これは、大型炉でありながら、パッシブ、安全系というんですね、自然力、自然冷却力を使って安全性をしっかり担保するという仕組みを取り入れた大型炉、これをイギリスに輸出しようとしていました。こういうことを今、二〇三〇年までに、沸騰水型と加圧水型に対して、こういう最新型炉をちゃんと国、産業界と学会、それから規制側、それから経済産業省、これが一体となって、どういう原子炉がいいのかというのをしっかり定める機関というのが必要だと思います。それから、SMRに関しては、これはやはり、まだ世界どこも動いていませんので、その稼働状況を見て、しっかり見るということで、ちょっとその使えるようになるのは早くて二〇二八年と言われていますが、そういったところまでやっぱり我々としては慎重にその開発状況をしっかり確認していくということが必要だろうというふうに思います。 Angry: 0.474 Disgust: 0.289 Fear: 0.442 Happy: 0.655 Sad: 0.346 Surprise: 0.540
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02:39:21 ~ 02:39:49 参考人(奈良林直君)
そういう形で、しっかり電力安定供給ができるように、原子力も、先ほど世界の趨勢を御覧、しましたけれども、水力、原子力を使った国が最も早く二酸化炭素の排出係数を下げていますので、そういうことが求められる時代にあって、そういう進め方をするということが私は必要だというふうに考えております。以上でございます。 Angry: 0.413 Disgust: 0.367 Fear: 0.514 Happy: 0.630 Sad: 0.432 Surprise: 0.571
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02:40:02 ~ 02:41:03 参考人(飯田哲也君)
実は、ちょうど今フランスも、冬の気象で止まったり、あるいは、夏暑くて、川の水が熱過ぎてフランスの原発が止まって、ドイツから電気、まあ常時フランスはドイツから電気を買っているんですけど、日本に伝えられている間違った情報と違って、過去二十年以上ドイツはずっとフランスに電気を売っているんですが、やっぱり巨大電源が止まるというのは非常に不安定です。一方で、再エネは、太陽光、風力のもうまず技術はあります。で、蓄電池はもちろんあるんですが、先ほど申し上げたように、蓄電池はプラスアルファなので、柔軟性という考え方の下で、太陽光と風力の自然変動、これ不安定ではなく、自然変動を系統全体の中で、電力の輸出入、実際に九州は中国に送っています。それから、抑制も、実は出力抑制、柔軟性の一つですが、九電はちょっと早過ぎると、ほかにまだやる手があるんですが。 Angry: 0.275 Disgust: 0.177 Fear: 0.624 Happy: 0.574 Sad: 0.337 Surprise: 0.731
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02:41:03 ~ 02:42:01 参考人(飯田哲也君)
で、ほかにまだ火力があるので、石炭は全部止めれますが、天然ガスが調整。その天然ガス辺りに、オーストラリアの例を見ると、蓄電池が大きく変わっていくと。あと、日本は世界に冠たる三千万キロワットの揚水発電があります。九州電力は揚水発電をフルに活用しています、この太陽光の需給変動にですね。だから、それはもう既存にあるものなので使えばいいと。太陽光も十年で十分の一のコストに下がっていましたが、蓄電池も十年で十分の一のコストに下がってきています。この先も同じようなペースで下がっていきますし、先ほど資源の話がありましたが、コバルトは大体蓄電池から使っていかない方向に今はなっているので、中国で大量生産、今始まっているのはLFPというリン酸鉄リチウムですから、コバルトは一切使っていないですし、極めて安いです。そういったものが今後天然ガスに多分置き換わるような形でどんどん入ってくるということで。 Angry: 0.345 Disgust: 0.282 Fear: 0.521 Happy: 0.662 Sad: 0.387 Surprise: 0.621
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02:42:01 ~ 02:43:09 参考人(飯田哲也君)
世界で最も自然変動型電源の比率の高いデンマークは、世界で最も停電率が低い。四〇%の再エネが入っているドイツも日本よりも停電率が低いので、安定供給と再エネ、自然変動型再エネというのは実は関係なくて、やっぱり北海道の例で見るように、巨大電源が突如止まる方が停電リスクがあるので、安定供給は、今後、再エネ、既に技術があって、既にかなり安い、世界的には最も安い太陽光と風力を軸に、しかも、これからうなりを上げて安くなっていく蓄電池を急速に普及させながら、既存の揚水発電、それから需要側管理等をフルに活用して、この再エネベースの電力供給、さらにそれを超えて水素も作れるような、いわゆる低炭素、脱炭素型のエネルギー社会に切り替えていくということが、今度、国から見ても、化石燃料の輸入を減らすことができるので、エネルギーセキュリティー的にも、まさにマクロな安定供給にも通じるというふうに考えております。 Angry: 0.275 Disgust: 0.239 Fear: 0.637 Happy: 0.583 Sad: 0.328 Surprise: 0.686
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02:43:09 ~ 02:43:23 塩村あやか君
ありがとうございました。もう本当に、巨大電源は止まると本当に大変に問題が大きいですから、安定供給という面では問題があるのだろうなというふうに改めて今日分かりました。時間が来ましたので終わります。ありがとうございました。 Angry: 0.346 Disgust: 0.368 Fear: 0.417 Happy: 0.668 Sad: 0.608 Surprise: 0.419
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02:43:27 ~ 02:44:13 藤木眞也君
ありがとうございます。三人の先生、非常にためになるといいますか、本当に中身の濃いお話を聞かせていただきましてありがとうございました。特に石川参考人と奈良林参考人には、この原子力発電のですね、私たちも基本的にはこの現時点での安定化電源として考えたときに必要なんだというのが頭の中では分かっていても、なかなかこの福島の事故以来、その安全性という点で非常に引っかかるところもあって、なかなかこの推進と、積極的な推進というような流れにはなりにくいんだろうと思いますが。 Angry: 0.196 Disgust: 0.207 Fear: 0.399 Happy: 0.797 Sad: 0.576 Surprise: 0.537
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02:44:13 ~ 02:45:07 藤木眞也君
他方で、最近、この脱炭素というのが非常に叫ばれる中で、私、議員になるまでは熊本で農業をやっていました。今、温暖化の影響を一番受けているのが農業じゃないかなと思います。これだけの自然災害を発生させるやはり一番の大きな問題がこの温暖化にあるのかなということを考えると、やはりこの再生可能エネルギーというのをもっともっと増やしていく必要があるのかなというふうに考えております。そういう意味で、私が生まれて育ってきたこの農村部を考えると、まだまだこの再生可能エネルギーの資源として使える部分というのが非常に大きく可能性が残っているなというふうに私は捉えています。 Angry: 0.367 Disgust: 0.205 Fear: 0.543 Happy: 0.547 Sad: 0.434 Surprise: 0.620
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02:45:07 ~ 02:46:20 藤木眞也君
今日は、三人の参考人の先生方からは水力についてのお話が若干少なかったかなというふうに思いますが、やはりこの水力というのはまだまだ本当に果てしなく使えるところもたくさんあるなと思いますし、今日はこの先の方に宮崎先生お見えですけれども、この先生が一番、分野として抱えていらっしゃる土地改良区には、用水を管轄していらっしゃいます。こういうところをフルに活用していけば、まだ何十倍というその水力には可能性があるんだろうと思います。また、太陽光と風力に関しては、やはり蓄電池というのが非常にまだ課題として大きな問題があるのかなと思います。特に、私、九州ですので、その九電のピークカットの影響をもろに受けている発電事業者の一人でありますけれども、やはりそういうところの解消であったりがないとなかなかこの積極的な取組にはつながっていかないと思いますし、私は畜産業をやっている関係で、畜舎の屋根が私のところだけでも二ヘクタールを超える屋根があるんですよ。 Angry: 0.298 Disgust: 0.178 Fear: 0.534 Happy: 0.584 Sad: 0.517 Surprise: 0.618
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02:46:20 ~ 02:47:11 藤木眞也君
その屋根をやはりしっかり活用していくというのは、農地を潰さずに太陽光が載せれる、そしてまた、一部私もやっているんですけれども、やはりこの遮熱が相当効果が高いというのがあります。やはりそういうところを有効活用していくということが必要だろうと思いますし、私は、そういう伸び代がもっともっとある中で、今日お話が少なかったこの水力発電、これについてやはり今後、何か余り話になっていなかったんですが、なかなか伸びにくいんだよというような原因といいますか、そういうのがあるのであれば、飯田参考人の方にお尋ねしたいと思います。 Angry: 0.227 Disgust: 0.094 Fear: 0.574 Happy: 0.614 Sad: 0.530 Surprise: 0.647
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02:47:11 ~ 02:48:20 参考人(飯田哲也君)
御質問ありがとうございます。私ども、水力に関しても、富山では千キロ、一メガワットの小水力を地元の方々を造るところをサポートしていますし、今、青森、長野、新潟、あと九州とかでも小水力の開発をいろんな形でサポートして、熊本ですと小国で小水力とそれから温泉熱を使ったバイナリー発電を地域の方が事業者となる形で造るのをお手伝いして、今も継続的にサポートしています。小水力は、今日お話をしなかったのは、資源エネルギーという非常に大きな話だったので、太陽光と風力はまさに国策というか、エネルギーの国全体の需給を左右するほどこれから急速に変わりますし、あとEVもそうなんですが、小水力は本当に我々ずっと、一か所地域に入るともう、一声五年、実際には十年ぐらいという形で長くお付き合いします。 Angry: 0.205 Disgust: 0.214 Fear: 0.403 Happy: 0.779 Sad: 0.543 Surprise: 0.597
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02:48:20 ~ 02:49:18 参考人(飯田哲也君)
昔から水に関しては水戦争というか水争いというか、江戸時代とかもっと昔からありますから、水に関しては様々な利害と権利関係が複雑にありますし、そこに渓流釣りとかの漁業組合とかもありますし、そこを丁寧に解きほぐしていく必要がありますので、非常に時間が掛かります。それは、でも僕は、その地域のエネルギーとして小水力は本当に大事で、それは、例えば岐阜の石徹白のように、新しく農業組合をつくって水利権を持ってみんなでエネルギーを共有するような美しいお話もあって、まさに地域を一つにまとめるという意味で目に見える形で水力を、みんなで話をするテーマとしては十分に可能性がありますし、既存の量からすると、確かに先生おっしゃるように、何十倍増えると思います。 Angry: 0.180 Disgust: 0.178 Fear: 0.483 Happy: 0.807 Sad: 0.391 Surprise: 0.699
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02:49:18 ~ 02:50:09 参考人(飯田哲也君)
それは、上から見るというか、全体量から見た供給量としてはそれほど大きな量は期待できないと思いますが、一方で、ボトムアップというか、地域をエンパワーメントするために小水力をみんなで一緒に造ろうという、そういう形で進める小水力は非常に大きなポテンシャルがあると思いますので、我々引き続き日本全国の小水力造りについては様々な形でサポートしていますし、熊本も頻繁に訪れておりますので、これは温泉もそうなんですね、地熱やろうとすると温泉組合の人みんな反対するんですけど、既に出ているお湯を使って、小浜であるとか、あと長崎のあそことか、それを使うと、今度温泉組合の人が逆にみんな参加してくださると。 Angry: 0.216 Disgust: 0.145 Fear: 0.468 Happy: 0.765 Sad: 0.329 Surprise: 0.712
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02:50:09 ~ 02:50:47 参考人(飯田哲也君)
それが地域のエネルギーの、何というか、理解を深めていくので、長い目では非常にプラスになっていきますから、そういう形での意味合いが、温泉熱、それから小水力、そしてバイオマスも、今日、奈良林先生のお話にあったように、東南アジアから持ってくるのではなく、やっぱり地域の林業を活性化する形できちきち、ちゃんとローカルな循環をつくるということがすごく大事だというふうに私は考えております。ありがとうございました。 Angry: 0.291 Disgust: 0.248 Fear: 0.336 Happy: 0.840 Sad: 0.545 Surprise: 0.520
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02:50:47 ~ 02:51:05 藤木眞也君
石川参考人と奈良林参考人にも聞きたいことはあったんですけれども、時間がちょっと非常に限られておりますので……いや、十分でしょう。いいですよ、いいです。 Angry: 0.466 Disgust: 0.250 Fear: 0.308 Happy: 0.809 Sad: 0.504 Surprise: 0.421
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02:51:05 ~ 02:51:46 藤木眞也君
今、飯田参考人から言われたように、まだまだ日本にも、限られた資源といいながらもまだまだ活用されていない資源もたくさんあるんだというふうに思います。是非、そういうところをやはりしっかり着目しながら進めさせていただければと思いますし、バイオマスに関しては、まあ私、畜産ですので、家畜のふん尿もございますので、そういうところも活用できるんだというふうにも思います。しっかり私どもも、水利権の問題とかそういうのが非常に課題としてあるんだろうと思いますので、問題解決に微力ながら協力をさせていただきたいと思っております。ありがとうございました。終わります。 Angry: 0.378 Disgust: 0.319 Fear: 0.414 Happy: 0.636 Sad: 0.553 Surprise: 0.484
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02:51:46 ~ 02:52:01 会長(宮沢洋一君)
質疑も尽きないようでございますが、予定の時刻も近づいておりますので、以上で参考人に対する質疑を終了いたします。参考人の皆様に一言御礼を申し上げます。 Angry: 0.291 Disgust: 0.245 Fear: 0.415 Happy: 0.736 Sad: 0.567 Surprise: 0.505
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02:52:01 ~ 02:53:25 会長(宮沢洋一君)
皆様には、長時間にわたり貴重な意見をお述べいただき、誠にありがとうございました。調査会を代表いたしまして厚く御礼申し上げます。本日はこれにて散会いたします。 Angry: 0.291 Disgust: 0.308 Fear: 0.296 Happy: 0.811 Sad: 0.547 Surprise: 0.484
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00:00:00 | 参考人,大分,自由化,石川,エネルギー政策,原子力発電所,再生可能エネルギー,原発事故 |
00:10:00 | 電気料金,消費税,原子力発電所,原子力事故,ウクライナ |
00:20:00 | 化石燃料,自由化,奈良林,因数分解,石川,総括原価方式,太陽光パネル,太陽光発電,安倍政権,第三位,欧州,天然ガス,中国,参考人,エネ |
00:30:00 | 排出係数,ドイツ,水力発電,電力需要,ノルウェー,熱エネルギー,バイオマス,太陽光発電,スイス,中国,フランス,電気分解 |
00:40:00 | 中国,電気自動車,スウェーデン,太陽光パネル,鉱物資源,電気代 |
00:50:00 | 参考人,奈良林,原子力発電所,天然ガス,化石賞,飯田,石川,放射性物質,安全対策,ヨーロッパ,経産省,新型コロナ |
01:00:00 | 世界各国,廃炉,第三位,経産省,ドイツ,フィンランド |
01:10:00 | 九州,参考人,電力市場,ハワイ,自動車産業,アメリカ,自動運転,奈良林,ドイツ |
01:20:00 | エネルギー政策,参考人,ある意味,品質保証,奈良林,電気料金 |
01:30:00 | 参考人,電力会社,東海村,ヨーロッパ,アメリカ,発電所,岸真紀子,飯田,福島,情報開示,太陽光発電,中国,茨城県 |
01:40:00 | 参考人,なのかな,石川,奈良林,シュレッダー,ここに,大分,飯田,再生可能エネルギー,カーボンニュートラル |
01:50:00 | 奈良林,原子力発電所,蒸気タービン,火力発電,ブラックアウト,イナーシャ,北海道,九州,再生可能エネルギー |
02:00:00 | 参考人,飯田,化石燃料,廃棄物,世界的 |
02:10:00 | アメリカ,スリーマイル島,ダイレクター,原子力発電所,参考人 |
02:20:00 | 参考人,放射性物質,原子力発電所,飯田,自動車事故,発電所,福島 |
02:30:00 | 参考人,SMR,米国,発電所,原子炉,安定性 |
02:40:00 | フランス,ドイツ,可能性,熊本,九州,天然ガス,揚水発電 |
02:50:00 | 奈良林,バイオマス,水利権,石川,調査会,東南アジア,飯田,問題解決,参考人 |
この要約は、この会議の議事録全体から自動的に生成されたものです。
消費税より高いです。 |
石川参考人。 |
こんなことが今起きているわけです。 |
つまり、ヨーロッパの送電網があれだけしっかりしているのは、このABBが頑張っていると。 |
しかしながら、二〇一二年、震災の翌年に、たしか七月だったと思いますが、このFITを施行して、そのときに余りにも太陽光を中心として高値であったということで、私は当初からこれはバブルが起きるんじゃないかと懸念しておりましたが、案の定バブルが起きてしまいました。 |
そしてさらに、昨年の十月の段階で更に高騰して三十一倍になっております。 |
そして、フィルターベントによってそれが防げたと。 |
まず、石川参考人にお話を伺いたいと思います。 |
こやり先生、御質問いただきましてありがとうございます。 |
他方で、さっき二人の参考人がお話しされたように、負の側面、例えば再エネについて負の側面というのも少しずつ見えてきた部分があると思います。 |
立憲民主・社民の岸真紀子です。 |
そうすると、ガレージの方がメリットがあるんですが、ガレージが、これは河野太郎前規制改革大臣が立ち上げたタスクフォースの中で少し議論されたんですが、一々建築確認が必要だし、それから、駐車、ガレージになると建蔽率にも関わってきたりとかですね、そこは非常に大きな壁なんですね。 |
その機能を既存の大型炉にもやはり反映する必要があると思います。 |
原発事故というと確かに悲惨なものでありますけれども、人類は今まで大きな原子力事故を三回経験しております。 |
ですから、私はかなりしっかりした開発ができていると思いまして、それに対して世界の投資が集まっていると。 |
避難をちゃんとやると、それも当然であります、福島もそうでありましたけれども。 |
一部、九州電力、四国電力、関西電力については再稼働を果たしましたけど、随分時間が掛かりました。 |
参考人の皆さん、今日は本当に興味深いお話をありがとうございました。 |
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